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I wanna Live in your eyes
或る幸せな日
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それからしばらくして、流行病は少し落ち着いた。
というのも、変異のスピードがぐんと落ちたおかげで、人々にも免疫がつきはじめ、薬も追いつくようになったのだ。
怖い病には変わりがなかったが、それでも、薬が効き始めたことは、人々にとって大きな希望となり、生きる活力を与えてくれた。
病に効くと言われている薬の中でも、とりわけ効果が高いと言われていたのが、「鈴印の薬」だ。
その薬を売っている薬屋は、店を持たず、あちこちの国や街を歩き渡り、治療薬や予防薬を売って回っていた。
優秀な薬屋には薬の作り方を教え、貧しい患者には「効果を証明するため」と無料で薬を渡して回ったおかげであっという間に広まっていた。
風避けなのか、顔を隠すように目深に被ったフードの二人組、彼らが差し出す鈴印の袋、歩く時になる美しい鈴の音、そして、風とともに鼻腔をくすぐるローズマリーの香り、それらは、救いを求める人々の「神の使いの印」として伝えられていた。
「…だってさ」
「この噂、あんたが流したでしょ」
分厚いフード付きの外套を脱いだコハクは、目の前のシャルムを白い目で見た。
買い出しに出掛けていたのだろうか、食料品を抱えて、街を流れる川を眺めているコハクを見かけたシャルムは「久しぶり」と声をかけて話しかけた。
「どこから居場所を見つけるんだよ」とコハクが訝しむので、「有名人だから、街によればすぐに噂になってるんだよ」と説明すると、先ほど言葉を投げられた。
どうやら、この青年は噂が気に入らないらしい。
「せっかくの旅だから、真夜さんと観光デートたくさんしたいのに、噂のせいで目立つからって仕事の時以外、全然一緒に出てってくんないんですけど」
「いくつかの拠点で二人組が噂になってたからさ、まるで神の使いみたいですねーって言っただけだよ」
じとっとした目で無言の抗議を送るコハクに、シャルムは「だって民意を味方にしないと、君ら怪しすぎて異端にされるよ」と言うと「厚意なのはわかってます…」と不服そうな声が聞こえて、少し吹き出してしまった。
この青年は本当に賢くて素直で小生意気で、可愛い弟分だ。
「シャルムさんは無事なんですね」
「そうだね、真夜ほど異端にも狙われてもないし、あちこちの街に出入りして、噂を流せる程度には自由に暮らしてるよ」
その後も、いくつか話をしてから、そろそろ晩御飯の時間だからと別れを告げて、コハクは家路についた。
真夜に会わなくていいか聞いたが、シャルムは「君がいれば死ななそうだから、見なくても大丈夫。またね。」と言ってどこかに消えてしまった。
「真夜さん、ただいま戻りました。」
「おかえりなさい、ちょっと遅かったけど、どこに行ってたの?」
「いけすかない男が近くにいたので、追っ払ってきました」
「本当に仲良しねぇ」
コハクが人里から離れた隠れ家に戻ると、真夜は焦げ臭い香りとともに彼を迎えた。
座っているダイニングの皿の上に山盛りで乗っている物体は、なぜか所々焦げたパスタが乗っていた。珍しく料理をしてたいたようだ。
真夜は丁寧に焦げを避けながら、コハクに問いかけた。
「…シャルムが来たなら、夜は女の子と遊びに飲みに行かなくてもいいの?」
「…なんで?」
「よく行ってたじゃない」
そう言う真夜の顔が見えない。少し考えて、コハクは聞いてみた。
「どっちに妬いてます?」
「右のフライパンで焼いたわ」
キッチンを見ると、かまどの二つある火口に乗っているフライパンは右の方のものが確かに焦げていた。違う、そうじゃない。
けど、目の前の魔女は素直に答えてくれそうにないので、先に質問に答えることにした。
「好きな人がそばにいるのにどこかへ行く馬鹿がいますか?」
「もっと素敵で、あんたを好きになってくれる人がいるわよ」
真夜が焦げばかりになったパスタを、いじいじとフォークでいじっていたので、そのフォークごと奪って残りを口に運ぶ。
「僕好みとなると…めんどくさがりで、いじっぱりで、ぶっきらぼうで、料理は苦手だけどホットケーキは上手で、意外と僕のわがままを聞いてくれる…」
「もういい、もういいってば!」
止める真夜を無視して、コハクはフォークを置いて、真夜の髪にキスをした。
「あと、髪の毛から僕の作った香水の香りがする人」
ご馳走様です、と声をかけてみるが、真夜は「もう、わかったから…」と、真っ赤な耳だけ残してさらに俯いてしまった。
「だから、ずっと一緒にいてくださいね」
コハクの言葉に対して、真っ赤な耳からはつれない返事が返ってきた。
「いやよ、コハクがずっとうちにいたら口うるさくって仕方がないわ」
「真夜さん、嘘はよくないですよ」
コハクはさっきのシャルムとの会話を思い出した。
『で、彼女はまだ気づいてないの?』
『当たり前です。どれだけ鈍いと思ってんですか。』
『もしもなんですけど、嫌われたら魔力も寿命も無くなるんですか?』
『相手が死んでも魔力は残るけど、嫌いになった場合は…どうなるんだろう。』
『過去にいないんですか?』
『そんなに好きになった相手に嫌われた魔法使いはあんまり見ないなぁ』
『へえ、意外です。魔法使いって長生きだから移り気なのかと思ってました。』
『真夜やコハクが思ってるほど、大人同士で魔力が移るって簡単じゃないから』
成長した人間を魔法使いにしてしまうほど強く影響を与えるには、余程心が近くない限り起こらない。
ねえ、真夜さん。
どこの国に行っても隠れ家に帰れるように、あなたが魔法をかけてくれた、一歩で何マイルも進める靴、あれって左右で効き目がバラバラなんで、一回北の果てまで飛ばされたから、使ってないんですよ。
それに、真夜さんが、魔法みたいに美味しいって言うシチュー、最近もっと美味しくなったと思いませんか。
「早く、気づいてくださいね」
というのも、変異のスピードがぐんと落ちたおかげで、人々にも免疫がつきはじめ、薬も追いつくようになったのだ。
怖い病には変わりがなかったが、それでも、薬が効き始めたことは、人々にとって大きな希望となり、生きる活力を与えてくれた。
病に効くと言われている薬の中でも、とりわけ効果が高いと言われていたのが、「鈴印の薬」だ。
その薬を売っている薬屋は、店を持たず、あちこちの国や街を歩き渡り、治療薬や予防薬を売って回っていた。
優秀な薬屋には薬の作り方を教え、貧しい患者には「効果を証明するため」と無料で薬を渡して回ったおかげであっという間に広まっていた。
風避けなのか、顔を隠すように目深に被ったフードの二人組、彼らが差し出す鈴印の袋、歩く時になる美しい鈴の音、そして、風とともに鼻腔をくすぐるローズマリーの香り、それらは、救いを求める人々の「神の使いの印」として伝えられていた。
「…だってさ」
「この噂、あんたが流したでしょ」
分厚いフード付きの外套を脱いだコハクは、目の前のシャルムを白い目で見た。
買い出しに出掛けていたのだろうか、食料品を抱えて、街を流れる川を眺めているコハクを見かけたシャルムは「久しぶり」と声をかけて話しかけた。
「どこから居場所を見つけるんだよ」とコハクが訝しむので、「有名人だから、街によればすぐに噂になってるんだよ」と説明すると、先ほど言葉を投げられた。
どうやら、この青年は噂が気に入らないらしい。
「せっかくの旅だから、真夜さんと観光デートたくさんしたいのに、噂のせいで目立つからって仕事の時以外、全然一緒に出てってくんないんですけど」
「いくつかの拠点で二人組が噂になってたからさ、まるで神の使いみたいですねーって言っただけだよ」
じとっとした目で無言の抗議を送るコハクに、シャルムは「だって民意を味方にしないと、君ら怪しすぎて異端にされるよ」と言うと「厚意なのはわかってます…」と不服そうな声が聞こえて、少し吹き出してしまった。
この青年は本当に賢くて素直で小生意気で、可愛い弟分だ。
「シャルムさんは無事なんですね」
「そうだね、真夜ほど異端にも狙われてもないし、あちこちの街に出入りして、噂を流せる程度には自由に暮らしてるよ」
その後も、いくつか話をしてから、そろそろ晩御飯の時間だからと別れを告げて、コハクは家路についた。
真夜に会わなくていいか聞いたが、シャルムは「君がいれば死ななそうだから、見なくても大丈夫。またね。」と言ってどこかに消えてしまった。
「真夜さん、ただいま戻りました。」
「おかえりなさい、ちょっと遅かったけど、どこに行ってたの?」
「いけすかない男が近くにいたので、追っ払ってきました」
「本当に仲良しねぇ」
コハクが人里から離れた隠れ家に戻ると、真夜は焦げ臭い香りとともに彼を迎えた。
座っているダイニングの皿の上に山盛りで乗っている物体は、なぜか所々焦げたパスタが乗っていた。珍しく料理をしてたいたようだ。
真夜は丁寧に焦げを避けながら、コハクに問いかけた。
「…シャルムが来たなら、夜は女の子と遊びに飲みに行かなくてもいいの?」
「…なんで?」
「よく行ってたじゃない」
そう言う真夜の顔が見えない。少し考えて、コハクは聞いてみた。
「どっちに妬いてます?」
「右のフライパンで焼いたわ」
キッチンを見ると、かまどの二つある火口に乗っているフライパンは右の方のものが確かに焦げていた。違う、そうじゃない。
けど、目の前の魔女は素直に答えてくれそうにないので、先に質問に答えることにした。
「好きな人がそばにいるのにどこかへ行く馬鹿がいますか?」
「もっと素敵で、あんたを好きになってくれる人がいるわよ」
真夜が焦げばかりになったパスタを、いじいじとフォークでいじっていたので、そのフォークごと奪って残りを口に運ぶ。
「僕好みとなると…めんどくさがりで、いじっぱりで、ぶっきらぼうで、料理は苦手だけどホットケーキは上手で、意外と僕のわがままを聞いてくれる…」
「もういい、もういいってば!」
止める真夜を無視して、コハクはフォークを置いて、真夜の髪にキスをした。
「あと、髪の毛から僕の作った香水の香りがする人」
ご馳走様です、と声をかけてみるが、真夜は「もう、わかったから…」と、真っ赤な耳だけ残してさらに俯いてしまった。
「だから、ずっと一緒にいてくださいね」
コハクの言葉に対して、真っ赤な耳からはつれない返事が返ってきた。
「いやよ、コハクがずっとうちにいたら口うるさくって仕方がないわ」
「真夜さん、嘘はよくないですよ」
コハクはさっきのシャルムとの会話を思い出した。
『で、彼女はまだ気づいてないの?』
『当たり前です。どれだけ鈍いと思ってんですか。』
『もしもなんですけど、嫌われたら魔力も寿命も無くなるんですか?』
『相手が死んでも魔力は残るけど、嫌いになった場合は…どうなるんだろう。』
『過去にいないんですか?』
『そんなに好きになった相手に嫌われた魔法使いはあんまり見ないなぁ』
『へえ、意外です。魔法使いって長生きだから移り気なのかと思ってました。』
『真夜やコハクが思ってるほど、大人同士で魔力が移るって簡単じゃないから』
成長した人間を魔法使いにしてしまうほど強く影響を与えるには、余程心が近くない限り起こらない。
ねえ、真夜さん。
どこの国に行っても隠れ家に帰れるように、あなたが魔法をかけてくれた、一歩で何マイルも進める靴、あれって左右で効き目がバラバラなんで、一回北の果てまで飛ばされたから、使ってないんですよ。
それに、真夜さんが、魔法みたいに美味しいって言うシチュー、最近もっと美味しくなったと思いませんか。
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