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宮殿
30.キアラの祈り、神子の祈り
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もぞもぞと寝返りをうって、キアラはぱちりと目を開けた。手をついてゆっくり起き上がると、窓の帷の向こうの空は、すでに明るくなっているようだった。広いベッドからそっと足を下ろし、柔らかい靴を履いて、帷と窓の間に体を滑り込ませる。
キアラの与えられた部屋は、塔、というらしいのだが、カガルトゥラードの宮殿の中でも高いところにある。だから窓から外を見ると、空がよく見えるのだ。
「……きれい」
同じ空の中に、ほんのりと黄色に色づいたところと、すでに青が濃くなり始めたところがあって、違う色なのに境目にいくときれいに溶け合って一つになっている。ヨラガンにあふれていた楽しそうな気配は少なく感じるが、それでも空を飛んでいるのはわかる。
空は、どこにいても同じ。
「……おはようございます、ユクガ様」
届かないのはわかっているが、小さく朝の挨拶をする。大切な人が今どうしているかわからなくても、どうか、今日も健やかでありますように。
一人だけの、誰にも秘密の小さな祈りをささげていると、扉の開く音がした。振り返っても帷越しではよく見えなくて、あたふたと部屋の中に戻る。
「おはようございます、神子様」
「おはようございます、ミオ様、シア様」
言ってしまってから口元を押さえると、言われたほうのミオが渋い顔をする。
「……神子様」
「……申し訳ありません。おはようございます、ミオ、シア」
「はい、おはようございます」
ミオとシアはキアラの侍従というものらしく、食事や着替えの世話をしたり、キアラが知らないことを教えてくれたりする。今のも知らないこと、の一環で、身分の高い人は身分の低い人のことを様付けで呼んではいけません、という決まりなのだそうだ。キアラは神子なので、とても身分が高いらしい。
ただ、人を名前だけで呼ぶのはどうしても違和感があって、つい間違えてしまう。
「み、神子様、今日の朝ごはんにはなんと果物がついてるんですよ!」
しゅんとしていたらシアが声をかけてくれて、てきぱきとキアラの朝ごはんを用意し始めた。ミオが特別厳しいというわけではないと思うが、キアラがしょんぼりしているときには、シアが優しくしてくれることが多い。
「……ありがとうございます、シア」
食べ物でつられているようで少し恥ずかしいが、シアの優しさが嬉しい。
「……神子様、お支度を」
「はい」
ミオもそつなくお湯を用意してくれていて、キアラはいそいそとそちらに向かった。顔を洗い、拭っているうちに髪を軽く整えてもらって、シアの用意してくれた食卓について一人で朝ごはんを食べる。
ヨラガンと違って、カガルトゥラードではキアラが誰かと食卓を囲んだことはない。正確には、ルガートたちと別れてからはずっと一人だ。これも決まりの一つで、身分の高い人と身分の低い人は、同じ食卓についてはいけないらしい。
ルガートたちは、何も知らないキアラに、そうと知らせずずっと親切にしてくれていたのだろう。別のカガルトゥラード兵たちに引き渡されてからは、キアラは馬車の外に出してもらえなかったし、窓から外を覗いていたら、外側に覆いをつけられてしまった。
もぐもぐと、できるだけ急いで食事を進めながら、ミオが帷を開けて回り、ベッドを整えていくのを目で追いかける。このあとの身支度がとても大変だから、のんびり食事をしていてはいけないのだ。シアは、添えてある果物を剥いてくれている。
「総主様が、今日はお祈りのあとにお時間をくださいとおっしゃってました。神子様にお会いしたい、という方がいらっしゃるそうです」
「私に、ですか」
「はい。神子様にお会いしたい方なんて、たくさんいらっしゃると思うんですけど……どういう方なのかはお伺いしてなくて。すみません」
教えてもらっておいたほうがよかったんですけど、と謝るシアに、キアラは大人しく首を横に振った。カガルトゥラードにはキアラの知り合いなどいないし、誰と会うにしても同じことだ。
どうぞ、と差し出された果物をかじると、しゃく、と小気味よい音がした。味わって食べたいけれど我慢して、口をゆすぎ、口元を拭いて食卓をあとにする。今度はシアが片づけに回って、キアラの身支度を整えてくれるのはミオの役目だ。
鏡の前に座って、寝起きに梳かしてもらった髪をさらにくしけずられて、顔に何やらつけられる。カガルトゥラードではあまり、髪を編んだり結ったりしないらしい。それから金糸の刺繍が入った服に着替えて、腕や足、首、耳に金色の装飾品をつけられる。これだけで重たくて疲れてしまうのだが、さらにベールというものを被らなければいけなくて、前はほとんど見えない。靴も履き替えなければならないのだが、椅子に座ったまま、ミオが元の靴を外し、新しい靴を足にはめてくれるのを待つ有様だ。
「どうぞ、神子様」
「……はい」
差し出されたミオの手に自分の手を乗せて、そっと立ち上がる。初めのころは装飾品の重みでよろめいてしまったが、今はどうにかこうにか、少なくとも歩くことはできるようになった。
ミオに手を引かれ、シアが開けてくれた扉から廊下に出る。キアラの食事に関しては、また別の人たちが片づけてくれるのだそうだ。ここでも身分の違いが問題になって、彼らは神子の視界にすら入ってはいけないらしい。
ゆっくりと長い階段を下りていって、ふかふかの織物が敷かれた廊下を進む。まるで羊の上を歩いているかのようにふかふかで、足音が吸い込まれてしまうくらいだ。織物は足元だからベールの隙間から見られるが、キアラが歩いていると廊下の端のほうに行ってしまう人たちなどは、顔もわからない。自分の部屋にいるとき以外はベールをつけていなければいけないらしいから、ミオとシア以外の人を、キアラはほとんど知らない。
ミオに連れられるまま歩いて、敷いてある織物の色が変わったら目的地はそろそろだ。重たい扉の開く音がして、ミオに手を引かれてその中に入ると、ぽわぽわした気配がたくさん寄ってくる。
「おはようございます、神子様」
「……おはようございます、総主様」
寄ってきていた気配がさっと周囲に散っていく。なるべくそちらには反応せず挨拶にだけ静かに返事をして、キアラはそっと膝を曲げた。頭を下げるとベールが外れて落ちてしまうので、普通のお辞儀ができないのだ。
近づいてきた人に手を取られ、さらに奥へ連れていかれる。ミオとシアはここまでで、この部屋、礼拝堂と呼ぶらしいが、ここでは総主と呼ばれている人についていかなければいけない。
「どうぞ」
「……ありがとうございます」
大きな窓と荘厳な像に囲まれた部屋の真ん中に、キアラは行儀よく座り込んだ。総主が離れていくと、ぽわぽわの気配たちがキアラの装飾品に触れようとまた近づいてくる。
精霊というものをキアラもよく知らないのだが、きらきらしたものが好きなようで、キアラの身につけている装飾品には特に興味があるようだった。見えるわけではなく気配を感じるだけなのに、彼らが金色の石に嬉々として入り込んでいくのはなんとなくわかる。
ただ、以前それを総主に話したところ、精霊の宿った装飾品を嬉しそうにどこかに持っていってしまったので、キアラはあまり伝えないほうがいいような気がしていた。その装飾品が、よくないことに使われそうに感じたからだ。今では総主のほうから聞かれたときにだけ、それも精霊がすぐ抜け出そうな装飾品に限るようにしている。
嫌な気持ちを払うようにそっと目を閉じて、キアラは周りの気配に意識を傾けた。温かな気配も、涼やかな気配も、穏やかなものも楽しげなものも、自由にキアラの傍を漂っている。たまにいたずら好きなものが、キアラの髪を揺らしたり、服の中に入り込んだりしてくるのでこそばゆい。
彼らの自由な様子に安らぎつつ、声には出さず、そっとお願いをする。
どうか、ヨラガンの草原が元の美しい場所に戻りますように。
どうか、キアラの大切な人たちが、健やかに暮らしていけますように。
総主やカガルトゥラードの王様という人は、カガルトゥラードのために祈れと言ってきたけれど、キアラは来たくてここに来たわけではないのだ。言葉にしない祈りまで、彼らの言うとおりになるつもりはない。
それに、口に出しても心で思うだけでも、精霊に伝わっているのかどうか、キアラにもよくわからなかった。ちょん、とキアラに触れてどこかに行ってしまう精霊もいれば、傍にとどまって好き勝手にしているものもいる。座り込んでいるキアラの周りを自由に漂って、彼らなりに楽しそうにしているだけ。
精霊に祈ったところで、どれほどの効果があるのかわからない。けれど、精霊に祈るのがキアラの仕事だと言われたので、お願いを心の中で唱えている。何を祈っているのか聞かれたことはないから、口にしなければいいだけのことだ。
実際、お祈りはキアラに向いているようで、気づけば思っていた以上の時間が過ぎていることもあった。
「お待ちください……!」
不意に総主の声がして、キアラはびくりと体を震わせた。
かつかつと誰かが歩いてくる音と、それを追いかけるような音が近づいてきている。振り返ってみても、ベール越しではわからない。
じわりと恐怖を感じた腕をきつく掴まれて、キアラはひゅっと息を呑んだ。
キアラの与えられた部屋は、塔、というらしいのだが、カガルトゥラードの宮殿の中でも高いところにある。だから窓から外を見ると、空がよく見えるのだ。
「……きれい」
同じ空の中に、ほんのりと黄色に色づいたところと、すでに青が濃くなり始めたところがあって、違う色なのに境目にいくときれいに溶け合って一つになっている。ヨラガンにあふれていた楽しそうな気配は少なく感じるが、それでも空を飛んでいるのはわかる。
空は、どこにいても同じ。
「……おはようございます、ユクガ様」
届かないのはわかっているが、小さく朝の挨拶をする。大切な人が今どうしているかわからなくても、どうか、今日も健やかでありますように。
一人だけの、誰にも秘密の小さな祈りをささげていると、扉の開く音がした。振り返っても帷越しではよく見えなくて、あたふたと部屋の中に戻る。
「おはようございます、神子様」
「おはようございます、ミオ様、シア様」
言ってしまってから口元を押さえると、言われたほうのミオが渋い顔をする。
「……神子様」
「……申し訳ありません。おはようございます、ミオ、シア」
「はい、おはようございます」
ミオとシアはキアラの侍従というものらしく、食事や着替えの世話をしたり、キアラが知らないことを教えてくれたりする。今のも知らないこと、の一環で、身分の高い人は身分の低い人のことを様付けで呼んではいけません、という決まりなのだそうだ。キアラは神子なので、とても身分が高いらしい。
ただ、人を名前だけで呼ぶのはどうしても違和感があって、つい間違えてしまう。
「み、神子様、今日の朝ごはんにはなんと果物がついてるんですよ!」
しゅんとしていたらシアが声をかけてくれて、てきぱきとキアラの朝ごはんを用意し始めた。ミオが特別厳しいというわけではないと思うが、キアラがしょんぼりしているときには、シアが優しくしてくれることが多い。
「……ありがとうございます、シア」
食べ物でつられているようで少し恥ずかしいが、シアの優しさが嬉しい。
「……神子様、お支度を」
「はい」
ミオもそつなくお湯を用意してくれていて、キアラはいそいそとそちらに向かった。顔を洗い、拭っているうちに髪を軽く整えてもらって、シアの用意してくれた食卓について一人で朝ごはんを食べる。
ヨラガンと違って、カガルトゥラードではキアラが誰かと食卓を囲んだことはない。正確には、ルガートたちと別れてからはずっと一人だ。これも決まりの一つで、身分の高い人と身分の低い人は、同じ食卓についてはいけないらしい。
ルガートたちは、何も知らないキアラに、そうと知らせずずっと親切にしてくれていたのだろう。別のカガルトゥラード兵たちに引き渡されてからは、キアラは馬車の外に出してもらえなかったし、窓から外を覗いていたら、外側に覆いをつけられてしまった。
もぐもぐと、できるだけ急いで食事を進めながら、ミオが帷を開けて回り、ベッドを整えていくのを目で追いかける。このあとの身支度がとても大変だから、のんびり食事をしていてはいけないのだ。シアは、添えてある果物を剥いてくれている。
「総主様が、今日はお祈りのあとにお時間をくださいとおっしゃってました。神子様にお会いしたい、という方がいらっしゃるそうです」
「私に、ですか」
「はい。神子様にお会いしたい方なんて、たくさんいらっしゃると思うんですけど……どういう方なのかはお伺いしてなくて。すみません」
教えてもらっておいたほうがよかったんですけど、と謝るシアに、キアラは大人しく首を横に振った。カガルトゥラードにはキアラの知り合いなどいないし、誰と会うにしても同じことだ。
どうぞ、と差し出された果物をかじると、しゃく、と小気味よい音がした。味わって食べたいけれど我慢して、口をゆすぎ、口元を拭いて食卓をあとにする。今度はシアが片づけに回って、キアラの身支度を整えてくれるのはミオの役目だ。
鏡の前に座って、寝起きに梳かしてもらった髪をさらにくしけずられて、顔に何やらつけられる。カガルトゥラードではあまり、髪を編んだり結ったりしないらしい。それから金糸の刺繍が入った服に着替えて、腕や足、首、耳に金色の装飾品をつけられる。これだけで重たくて疲れてしまうのだが、さらにベールというものを被らなければいけなくて、前はほとんど見えない。靴も履き替えなければならないのだが、椅子に座ったまま、ミオが元の靴を外し、新しい靴を足にはめてくれるのを待つ有様だ。
「どうぞ、神子様」
「……はい」
差し出されたミオの手に自分の手を乗せて、そっと立ち上がる。初めのころは装飾品の重みでよろめいてしまったが、今はどうにかこうにか、少なくとも歩くことはできるようになった。
ミオに手を引かれ、シアが開けてくれた扉から廊下に出る。キアラの食事に関しては、また別の人たちが片づけてくれるのだそうだ。ここでも身分の違いが問題になって、彼らは神子の視界にすら入ってはいけないらしい。
ゆっくりと長い階段を下りていって、ふかふかの織物が敷かれた廊下を進む。まるで羊の上を歩いているかのようにふかふかで、足音が吸い込まれてしまうくらいだ。織物は足元だからベールの隙間から見られるが、キアラが歩いていると廊下の端のほうに行ってしまう人たちなどは、顔もわからない。自分の部屋にいるとき以外はベールをつけていなければいけないらしいから、ミオとシア以外の人を、キアラはほとんど知らない。
ミオに連れられるまま歩いて、敷いてある織物の色が変わったら目的地はそろそろだ。重たい扉の開く音がして、ミオに手を引かれてその中に入ると、ぽわぽわした気配がたくさん寄ってくる。
「おはようございます、神子様」
「……おはようございます、総主様」
寄ってきていた気配がさっと周囲に散っていく。なるべくそちらには反応せず挨拶にだけ静かに返事をして、キアラはそっと膝を曲げた。頭を下げるとベールが外れて落ちてしまうので、普通のお辞儀ができないのだ。
近づいてきた人に手を取られ、さらに奥へ連れていかれる。ミオとシアはここまでで、この部屋、礼拝堂と呼ぶらしいが、ここでは総主と呼ばれている人についていかなければいけない。
「どうぞ」
「……ありがとうございます」
大きな窓と荘厳な像に囲まれた部屋の真ん中に、キアラは行儀よく座り込んだ。総主が離れていくと、ぽわぽわの気配たちがキアラの装飾品に触れようとまた近づいてくる。
精霊というものをキアラもよく知らないのだが、きらきらしたものが好きなようで、キアラの身につけている装飾品には特に興味があるようだった。見えるわけではなく気配を感じるだけなのに、彼らが金色の石に嬉々として入り込んでいくのはなんとなくわかる。
ただ、以前それを総主に話したところ、精霊の宿った装飾品を嬉しそうにどこかに持っていってしまったので、キアラはあまり伝えないほうがいいような気がしていた。その装飾品が、よくないことに使われそうに感じたからだ。今では総主のほうから聞かれたときにだけ、それも精霊がすぐ抜け出そうな装飾品に限るようにしている。
嫌な気持ちを払うようにそっと目を閉じて、キアラは周りの気配に意識を傾けた。温かな気配も、涼やかな気配も、穏やかなものも楽しげなものも、自由にキアラの傍を漂っている。たまにいたずら好きなものが、キアラの髪を揺らしたり、服の中に入り込んだりしてくるのでこそばゆい。
彼らの自由な様子に安らぎつつ、声には出さず、そっとお願いをする。
どうか、ヨラガンの草原が元の美しい場所に戻りますように。
どうか、キアラの大切な人たちが、健やかに暮らしていけますように。
総主やカガルトゥラードの王様という人は、カガルトゥラードのために祈れと言ってきたけれど、キアラは来たくてここに来たわけではないのだ。言葉にしない祈りまで、彼らの言うとおりになるつもりはない。
それに、口に出しても心で思うだけでも、精霊に伝わっているのかどうか、キアラにもよくわからなかった。ちょん、とキアラに触れてどこかに行ってしまう精霊もいれば、傍にとどまって好き勝手にしているものもいる。座り込んでいるキアラの周りを自由に漂って、彼らなりに楽しそうにしているだけ。
精霊に祈ったところで、どれほどの効果があるのかわからない。けれど、精霊に祈るのがキアラの仕事だと言われたので、お願いを心の中で唱えている。何を祈っているのか聞かれたことはないから、口にしなければいいだけのことだ。
実際、お祈りはキアラに向いているようで、気づけば思っていた以上の時間が過ぎていることもあった。
「お待ちください……!」
不意に総主の声がして、キアラはびくりと体を震わせた。
かつかつと誰かが歩いてくる音と、それを追いかけるような音が近づいてきている。振り返ってみても、ベール越しではわからない。
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