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昭和の花嫁
限界我慢
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トイレに行きたい。おしっこがしたい。
もう何時間も前からお手洗いをお借りする機会を伺いつつ、逃し続けている。
太ももに力を入れ、おしっこの出口を締め上げる。お腹の力を抜き膀胱を押さないようにする。
おしっこ我慢はいつのまにかオートからマニュアルに変わっていた。
これ見よがしに置かれた時計からもう5時間もおしっこを我慢し続けていることがわかった。
おしっこがしたい。
頭の中はトイレに立つチャンスを探し続けているのだけど、その瞬間が来ないまま5時間。
誰一人トイレに立たないし、会話も止まらない。
おしっこがしたくてしたくて、ときどき振られる話に戸惑う。
我慢もオートでできていた頃は会話をしながらでも良かったけど、身体を、マニュアル操作に切り替えておしっこ我慢をするようになってからはおしっこ我慢に集中したかった。
不自然にならないように出口に手を当てがい、身体を揺らし、少しでも楽に我慢ができるようにする。
本当なら何事もないように我慢して、機会を早めに見つけてトイレに行きたい。
そう思ってからもう5時間。
誰もトイレに行かないし終わりもしない。
とはいえ、もう随分前からここでトイレを借りるつもりはなくなっていた。初対面の方々にトイレの使用許可を貰うのは恥ずかしいし、恥じらいのあるお嬢さんと思われたかったし、もうすぐお開きっぽいし。
そろそろ終わりになりそうというか、みんなそろそろ終わりにしたいようだった。
「晩御飯どうする?」
「今日は帰るよ」
やっぱり。
お開きの定型分。空気を読んで帰るのが正解。やっと帰っておしっこができる。もう少しの我慢でおしっこが出せる。
尿意で震える声で挨拶をして。
もう何時間も前からお手洗いをお借りする機会を伺いつつ、逃し続けている。
太ももに力を入れ、おしっこの出口を締め上げる。お腹の力を抜き膀胱を押さないようにする。
おしっこ我慢はいつのまにかオートからマニュアルに変わっていた。
これ見よがしに置かれた時計からもう5時間もおしっこを我慢し続けていることがわかった。
おしっこがしたい。
頭の中はトイレに立つチャンスを探し続けているのだけど、その瞬間が来ないまま5時間。
誰一人トイレに立たないし、会話も止まらない。
おしっこがしたくてしたくて、ときどき振られる話に戸惑う。
我慢もオートでできていた頃は会話をしながらでも良かったけど、身体を、マニュアル操作に切り替えておしっこ我慢をするようになってからはおしっこ我慢に集中したかった。
不自然にならないように出口に手を当てがい、身体を揺らし、少しでも楽に我慢ができるようにする。
本当なら何事もないように我慢して、機会を早めに見つけてトイレに行きたい。
そう思ってからもう5時間。
誰もトイレに行かないし終わりもしない。
とはいえ、もう随分前からここでトイレを借りるつもりはなくなっていた。初対面の方々にトイレの使用許可を貰うのは恥ずかしいし、恥じらいのあるお嬢さんと思われたかったし、もうすぐお開きっぽいし。
そろそろ終わりになりそうというか、みんなそろそろ終わりにしたいようだった。
「晩御飯どうする?」
「今日は帰るよ」
やっぱり。
お開きの定型分。空気を読んで帰るのが正解。やっと帰っておしっこができる。もう少しの我慢でおしっこが出せる。
尿意で震える声で挨拶をして。
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