夢の国へさようなら

pizzeman

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オープニング

02.夢に食われた

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 オムライスを食べていた私はスプーンをおき、周りの状況で気分が悪くなった。


 私はいつの間にか夢に飲み込まれていた。いつのまにかいつも通りの日常を送っていたと勘違いをしていたのだ。
とはいってもここはやはり夢だと気づいただけで状況は変わらない。


「どうしたの?」


 ルークが……ルークと似ている人は私にそう聞いてきた。

「う、ううん。なんでもない」

 夢の中なのになぜこんなにも戸惑っているのだろう。

「どうしてなのかな」

 私の中に疑問ができた。

私はなぜオムライスを食べているのか。

私はなぜルークがさっきオムライスを持ってきてくれたことを覚えていないのか。

私はなぜ回りに誰もいないことに気がついてなかったのか。

私はなぜルーク以外のことは気にしていなかったのか。

このルークは?オムライスをたくさん食べても気が付かなかったのは?……

 私はどうして夢の中で意識がはっきりとしているのか。

 夢というのは無意識で見るものだと思っていた。それが何故だろう。今日はずいぶんと現実的な夢を見させてくれる。



 『現実』の文字が頭に思い浮かべた瞬間。頭と胸が痛み出した。最初はわずかな痛みだった。
しかし瞬時にこの体を切り避けられそうな痛みに襲われた。

鎮痛剤の効果が切れたのだ。いやそんなことよりも早くナースコールを

もはや何も考えられない頭が痛みでパンクしそうだ。


「うわあああぁぁぁ!!」


叫んでしまった。まだ夢の中だ。だがここは食堂ではなくなっている。
ルークもいない、真っ暗だ。痛みが続く……




現実時間、06/16 2:30
少女は痛みとともに起き上がり、叫び声をあげた。

「大丈夫ですか!!」

 看護師さんの声が聞こえた。これで痛みからさよならできると思いわずかに安堵した。
 

 私が再び起きたのは17:30頃だと思う。

鏡で私の顔を見るといつも通りのひどい有様だ。
くまができていて頬がかなりやつれている。おそらく気のせいだと思うがさらにやせていると思う。
皮と骨しかないこの体で一体どこにやせる部分があるのかは分からない。

だが確かにやせている感じがしている。

「ひどい顔だ……」

 思わず声が出てしまった。体が悲鳴を上げていることを見た目だけで分かるのはこういうことなのだろうか?

さすがに今日はルークは私のところには来ない。

おそらく夜中に騒ぎがあったことから気を使ってこっちにはこないのだろう。

「はあ」

 と思わずため息が出た。せずにはいられなかった。

「どうしてなのかな」

 少女は再び就寝しようとしたが考え事をした。

ずっとベッドの上で寝ている少女は本や考える時間はたくさんあった。
昨日見た夢と現実で違うことは多くある。

 まず私は個室だった。
ルークが私の部屋に来るという認識をしていたのは自分の病室から私の病室に来ていたからだ。

そして私は動けない。頭と心臓にそれぞれ別の病気があることが分かった。
動こうとしたらまた今日のようになってしまう。

私は『コノハ』という名前ではない。だとしたら私の名前は一体何なのだろうか。

自分の名前が分からないなんて悲しく思えてきた。

確実に私のだと思っていた名前以外の名前を言っていたのは確かだったからだ。
あの時どうして私はわずかに意識が起きてしまったのだろう。

愚かかは分からないが自分のことを恨むようになった。

この自分ではどうしようもないこのもやもやした気持ちは一体どうしたらいいのだろうか。
こんな時、誰かがいたらこのもやもやした気持ちはなくなるのだろうか……

「ルーク……」

弱弱しい声で彼の名前を言ってしまった。

涙を流しながら、自分はなんとこうも弱くなってしまったのだろうか。
あの扉から昨日の夢見たく元気な声で私をどこかに連れて行ってくれないだろうか。

 そんなことはまさに夢のような話だ。そんなに都合よく物事が進むわけがない。


叶えられないことは叶えられない。
夢は見るだけのものなのだ。

 涙が出てきた。私以外の人はこんな生活は送らない。おそらく学校行って友達と遊んで好きなご飯をたくさん食べて、友達とたくさん遊んだりして、家に帰ったら宿題やったり、本読んだりしてたくさん寝て、何不自由ない体でまた幸せな日常を送るんだろうなと思った。

 

「何やってんの?」

「ルーク!!」

またこの青白い世界だ。つまり夢の中にまたきたわけだ。

この夢の中でもいい、私はルークに会えることが幸せなのだと分かった。
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