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22.無情
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……ちょっと怒りすぎたかな。
足を止め自らの愚かな行いを後悔する。人の前では怒ってしまうがふと一人になって何かをしていると冷静になっていく。そうして心は行動に対して思い始める。それにとても残酷なことをしてしまったと思う。いくらあの人が本当の人間ではないとはいえ、その人自身がどうしても変えることをできない生まれついてのものを責めるのは理不尽だ。
貴方が私に理不尽に怒っていい理由にはならないわ。
そう言われてから少しの時間が経ち、ようやく心に響いてくる。自分とは異なる知らない他人、その存在はこれまでかかわりがなかった。つまり知らなかったからこうなってしまった。幼い心ながらに思わずにはいられない。
「あの母はまだあそこにいるのかしら」
振り返ると壁だった。
「……あれ? 私確か真っすぐに歩いてきたはずだよね」
そうだ、どこにも曲がり角なんてなかった。なのにいつの間にか部屋にきている。部屋、ここは見覚えがあった。かなり重大な部屋だったはず。それが何か思い出せない。大きな机と椅子。何かで使うであろう器具。それと本棚には分厚い医療関係の本。火がともっていると思われるロウソク。
「誰か、いませんか?」
いつかのように誰かが扉を開けてやってくるかもしれない。けどそんなことは何度も起こるはずがなく、火が揺れただけだった。
どうして火が付いたままなんだろう。ここは地下だ。不可思議なことが何度もあったがどこにも火なんてなかった。というよりも火が必要ないくらい明るいことを今でも覚えている。そういえばここは思ったよりも暗くなっていることに気づく。本当に地下にいるような感覚になる。だとしたらなんでだろう。情報が手に入ればより深く謎が深まる。
「お母さん、いるの?」
こうしてまた声をかけてやれば何か変化が起きるかもしれない。そんなことはなかったが。
本棚を確認し、何か呼び寄せの本のようなまた、不思議な本があるかもしれないと浅はかな考えを持ち、探し始める。ふと上を見上げ一冊だけ無いことに気づく。そこだけほこりだらけだ、なのに一冊だけ……。ずっと一冊だけ無いのではと思ったが空いた場所にだけほこりが存在しない。誰かが本を持って行ったのかもしれない。こんなところに本物の人間がいるとは考えにくいがとにかくいるのだ。
本棚に注意を向けすぎて扉が開ききるまで気が付かなかった。そこにいるものと目が合ってしまった。今、私の姿は完全に見られてしまった。
そこには青年がいる。
足を止め自らの愚かな行いを後悔する。人の前では怒ってしまうがふと一人になって何かをしていると冷静になっていく。そうして心は行動に対して思い始める。それにとても残酷なことをしてしまったと思う。いくらあの人が本当の人間ではないとはいえ、その人自身がどうしても変えることをできない生まれついてのものを責めるのは理不尽だ。
貴方が私に理不尽に怒っていい理由にはならないわ。
そう言われてから少しの時間が経ち、ようやく心に響いてくる。自分とは異なる知らない他人、その存在はこれまでかかわりがなかった。つまり知らなかったからこうなってしまった。幼い心ながらに思わずにはいられない。
「あの母はまだあそこにいるのかしら」
振り返ると壁だった。
「……あれ? 私確か真っすぐに歩いてきたはずだよね」
そうだ、どこにも曲がり角なんてなかった。なのにいつの間にか部屋にきている。部屋、ここは見覚えがあった。かなり重大な部屋だったはず。それが何か思い出せない。大きな机と椅子。何かで使うであろう器具。それと本棚には分厚い医療関係の本。火がともっていると思われるロウソク。
「誰か、いませんか?」
いつかのように誰かが扉を開けてやってくるかもしれない。けどそんなことは何度も起こるはずがなく、火が揺れただけだった。
どうして火が付いたままなんだろう。ここは地下だ。不可思議なことが何度もあったがどこにも火なんてなかった。というよりも火が必要ないくらい明るいことを今でも覚えている。そういえばここは思ったよりも暗くなっていることに気づく。本当に地下にいるような感覚になる。だとしたらなんでだろう。情報が手に入ればより深く謎が深まる。
「お母さん、いるの?」
こうしてまた声をかけてやれば何か変化が起きるかもしれない。そんなことはなかったが。
本棚を確認し、何か呼び寄せの本のようなまた、不思議な本があるかもしれないと浅はかな考えを持ち、探し始める。ふと上を見上げ一冊だけ無いことに気づく。そこだけほこりだらけだ、なのに一冊だけ……。ずっと一冊だけ無いのではと思ったが空いた場所にだけほこりが存在しない。誰かが本を持って行ったのかもしれない。こんなところに本物の人間がいるとは考えにくいがとにかくいるのだ。
本棚に注意を向けすぎて扉が開ききるまで気が付かなかった。そこにいるものと目が合ってしまった。今、私の姿は完全に見られてしまった。
そこには青年がいる。
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