LABIS TRIP〜ラビストリップ〜異世界啓発冒険譚

ろきそダあきね

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第三章

変わりゆく者達

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部屋の前で誰かが待っている、夕日を背に振り返る姿を見ると「彼女」を思い出す
 もうあの頃のような彼女に戻ってはいるが「あの頃の彼女」ではない

「自分の存在だけが無い彼女」は今頃、料理を作ってウバ達と楽しく過ごしているだろう
 スカイは時々そんな風に考える時がある

「スカイくん!ご飯まだだよね!買い物してきたから「アース料理」ご馳走するよ!」
「……エリ!待っててくれたんだ!ごめんね」
 スカイは駆け足でエリのもとへ行くと、慌てて扉を開けて部屋へ通した

「エリは料理が上手だね!」

「ありがとう!……でも……スカイくんは美々の味のほうが好きだって……そりゃカタチはわたしの方が慣れてる分キレイに出来るけど、美々も慣れればこれくらいすぐに出来るようになるし、美々のほうが味覚があるのかもしれないし、顔チョー可愛いし、足長いし、ツンとデレだし……」
 オタクなエリは早口になる

「ハハッ!エリ、面白っ!なんかホッとする……なんでだろう……お互いアース人だからかなぁ?」

「えぇ?面白くないよ~アースでは友達同士の人間関係で悩んで引きこもってたし……見かねた親が「ラビストリップ」で息抜きしろって大金出してもらえるような「あまちゃん」だよ~!こっちに来て生まれ変わろうって張り切って来たけど……どうなのかな?……少しは変われたのかなぁ?……」

「……エリがどう変わったのかは分かんないけど……オレはエリと出会えて変われた気がする」

「――えっ?宗谷くんが?あっ!スカイくんが?」

「うん……エリのおかげで立ち直れた!」

「でも……わたしは特に何もしてあげれてないよ、ただみんなと一緒にいるだけ……」

「う~ん、いてくれるだけでありがたいけどね!「関わる」ってそういう事じゃないかなぁ?」

「……関わる?」
 
「うん、ツラい時には誰かがいてそばにいてくれたらそれだけで何か「変わる」気がする……人と人が関われば……誰かを傷つけることも、誰かを救うことも、誰かを愛すこともあると思うけど、それは全部誰かを「変える」ってことじゃない?……少なくともオレはエリに出会えてこういう「日常」を大切にしたいと思えるようになったよ!……いろいろあったから……」

「……ごめん……アバターの調子が……目から水が……う……うう……うわ~ん!」

「ちょ!ちょっとエリ!うわ~んって!……」
 子供のように泣くエリが胸に飛び込んできたのでスカイは優しくあやす様に落ち着くのを待った
 
 待ったのだが、待ち過ぎて腕の中で泣き疲れて寝てしまったのだ

 ――これどうするの?ゆすっても起きないんだけど……もうたいがい腕がしびれた……ハァ……ベッドに寝かせるか、ああオレはソファか……疲れる――

次の日の朝
「スカイ!朝ご飯買って来たわよ!開けなさい!」

「今日オレが朝来る日じゃなかったか?なんで美々まで来てんだ~?ったく!二人もいらね~だろ」

「ハァ?たっ!たまたまよ!別にわざわざ買ってきたわけじゃないわよ!」
「そうかよ……たまたまなら、まぁしょうがねぇか!」
 美々とグリムがスカイの家を訪れた、明日はスカイの「初陣ういじん」だ
 グリディア王国との戦いではなく、「グリモア魔帝国」の領土に新たな「ガイロン石」の採掘場所が発見され、その土地を奪いに行くのだ

 この作戦には美々とグリムも参戦する大事な戦いだ

グリディア方面にはレイの援軍に「レイジン」が向かう
 よって今日から三人は一緒に行動することになる、作戦会議もあるので迎えに来たのだ

迎えに来たのだが、この状況に戸惑うスカイ
 
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