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第三章
オルディーブの町
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四人を乗せた馬車は着実にガーリア帝国へ近付いて行く
魔物と遭遇する時は基本的にイルミナとコーラルが対処する
ビビは制限のある魔力のためいざという時に備えて戦闘は二人に任せていた
夜はしっかり交代で見張りをしテントで休む、ラーダーを休ませる意味でも急ぎ過ぎず、あくまで冒険者として帝国を目指していた
王国を出て二日ほど経った頃、行商人の御者が「まもなくオルディーブの町に到着します」と言ってきた
「とりあえずこの町で一泊させてもらいましょうか?ここを出れば国境はすぐだと思いますよ」
「そうですね、僕もそれがいいと思いますよ、宿でお風呂も入りたいでしょう?」
「だな、汗だくでトーマの血を吸うのも気が引ける」
「それにお願いしないといけないソ!……恋愛成就か~……トーマっち浮気してないか心配っちゃ!」
「えっ……浮気?……ですか……トーマくんが?……でも別にわたし達はトーマくんと……」
「ふむ……アイツはああ見えてモテるからな……」
「――!トーマさん……帝国でも女の子をたぶらかしてないですかね?」
「しかも……トーマっちいなくなる時なんかカッコ良かったソ!」
「そういえば目が綺麗でした」
「顔つきも凛々しくなってたぞ!普段は冴えない感じだったのに」
「これは一刻も早くトーマさんを回収して連れて帰らなければいけませんね!」
エリィ達を乗せた馬車は「オルディーブの町」に到着した、この町の中央には巨大な「御神木」がありこの地を訪れる女性たちも数知れない
道中危険な中でも冒険者を雇い、わざわざ「御神木」目当てで足を運ぶのだ
多くの旅人が訪れるこの町には宿も充実しており活気もある
結婚式自体をこの町で行う男女もいるくらいだ、噂では「御神木」の前で「愛を誓い合う」と二人は永遠に幸せになれるといわれている
今日も何組か「誓い」を行っているようで人だかりがある
「宿を取る前にちょっと見てくるっちゃ!」
「あぁ!コーラルさん、「御神木」は予約ですから邪魔しちゃダメですよ!」
コーラルが着いて早々に走り出したのでイルミナが追いかけて行く
「宿を取っておきますので「御神木」の近くで待ってて下さいね~」
走る背中にエリィが声をかけるとコーラルが手を振っていたので了解したのだと理解し、とりあえず二手に分かれて行動する
「ではビビさん、行きましょうか」
「一番いい宿にするぞ」
「よろしくお願いします」
宿代はビビが持つ、トワイライトの遺産で使っても使いきれないほどあるのだ
「イルミ~こっちこっち!見てっちゃ!……キレイ……いいな~……ウチもドレス着てみたいソ」
「ですね~コーラルさんは可愛いから似合うでしょうね」
「おりょおりょ?ウチを褒めても何も出らんっちゃよ!」
「まあ、姉さんの花嫁衣装には劣るでしょうけど!」
「あたぁ!シュンシュンはめっちゃキレイっちゃもんね~……ん?あの子も順番待ち?めっちゃ可愛いソ」
「……ん~でも一人ですね……式の下見ですかね?」
今行われているのは「願い」ではなく「誓い」の時間帯らしく男女一組で並ぶ者達ばかりだ
その中でもひときわ美しい女の子が一人で並んでいる
歳はコーラルと変わらないくらいに見えるがもっと幼く、ベージュ色のロングヘアに日本の和服をワンピースにアレンジしたような幼美人という感じだ
ただすごく淋しげに見えるのはその美しさによるものなのか、醸しだすオーラによるものなのか、二人は彼女から目が離せなくなってしまった
二人はしばらく「御神木」のそばで見ていると先程の女性が何やら「御神木の神主」と少し揉めている様子だ
気になった二人は彼女に近付き会話を聞いてみる
「今日は相手の男性が体調を崩してまい「誓い」を出来ひんさかい明日以降に変更できしまへんか?」
「明日以降ですとしばらくは「誓い」の予約が取れません、キャンセル待ちになります、申し訳ないですがまたの機会にお願い出来ますか?」
「そんなん言わず、どないかならしまへんか?」
「……申し訳ありません」
「そうどすか……」
どうやら今日は「誓い」の予定だったが男性のほうが体調悪く参加出来ないようだ
女性は肩を落としその場を離れて行く
「……可哀想なソ……イルミ~どうにかならんソ?」
「相手の方はどれくらい体調が悪いのでしょうか……「誓い」にも出れないとなるとかなり悪いのでは?」
「……ウチ聞いてみるっちゃ!」
「ああ、ちょっと!コーラルさん!?」
コーラルは彼女を追いかけて行ってしまった、イルミナは待ち合わせもあるので動くにも動けない
「そこの可愛い人待ってっちゃ!」
「……うちどすか?」
「そうそう!ウチはコーラル!」
「うちの名前は「アイボリー」どす、なんか用どすか?」
「アイちゃんね!りょ~かい、相手の人そんな体調悪いソ?」
「……旅の途中で体調悪なってまい、今は宿に従者と共に休んでます……」
アイボリーは落ち込んだ様子で俯く
「そっか~……残念やったね……アイちゃん可愛いし「花嫁衣装」見たかったソ……」
「おおきに、うちはいつもこうなんどす、何でも上手(うも)ういかんと……」
「ウチに協力出来ることあったら良かったけど……病気ならしょうがないっちゃね……」
「気にしいひんでください、ほなまたどっかで会えたら」
「うん……じゃねアイちゃん……」
コーラルは残念そうにアイボリーの背中を見送る
魔物と遭遇する時は基本的にイルミナとコーラルが対処する
ビビは制限のある魔力のためいざという時に備えて戦闘は二人に任せていた
夜はしっかり交代で見張りをしテントで休む、ラーダーを休ませる意味でも急ぎ過ぎず、あくまで冒険者として帝国を目指していた
王国を出て二日ほど経った頃、行商人の御者が「まもなくオルディーブの町に到着します」と言ってきた
「とりあえずこの町で一泊させてもらいましょうか?ここを出れば国境はすぐだと思いますよ」
「そうですね、僕もそれがいいと思いますよ、宿でお風呂も入りたいでしょう?」
「だな、汗だくでトーマの血を吸うのも気が引ける」
「それにお願いしないといけないソ!……恋愛成就か~……トーマっち浮気してないか心配っちゃ!」
「えっ……浮気?……ですか……トーマくんが?……でも別にわたし達はトーマくんと……」
「ふむ……アイツはああ見えてモテるからな……」
「――!トーマさん……帝国でも女の子をたぶらかしてないですかね?」
「しかも……トーマっちいなくなる時なんかカッコ良かったソ!」
「そういえば目が綺麗でした」
「顔つきも凛々しくなってたぞ!普段は冴えない感じだったのに」
「これは一刻も早くトーマさんを回収して連れて帰らなければいけませんね!」
エリィ達を乗せた馬車は「オルディーブの町」に到着した、この町の中央には巨大な「御神木」がありこの地を訪れる女性たちも数知れない
道中危険な中でも冒険者を雇い、わざわざ「御神木」目当てで足を運ぶのだ
多くの旅人が訪れるこの町には宿も充実しており活気もある
結婚式自体をこの町で行う男女もいるくらいだ、噂では「御神木」の前で「愛を誓い合う」と二人は永遠に幸せになれるといわれている
今日も何組か「誓い」を行っているようで人だかりがある
「宿を取る前にちょっと見てくるっちゃ!」
「あぁ!コーラルさん、「御神木」は予約ですから邪魔しちゃダメですよ!」
コーラルが着いて早々に走り出したのでイルミナが追いかけて行く
「宿を取っておきますので「御神木」の近くで待ってて下さいね~」
走る背中にエリィが声をかけるとコーラルが手を振っていたので了解したのだと理解し、とりあえず二手に分かれて行動する
「ではビビさん、行きましょうか」
「一番いい宿にするぞ」
「よろしくお願いします」
宿代はビビが持つ、トワイライトの遺産で使っても使いきれないほどあるのだ
「イルミ~こっちこっち!見てっちゃ!……キレイ……いいな~……ウチもドレス着てみたいソ」
「ですね~コーラルさんは可愛いから似合うでしょうね」
「おりょおりょ?ウチを褒めても何も出らんっちゃよ!」
「まあ、姉さんの花嫁衣装には劣るでしょうけど!」
「あたぁ!シュンシュンはめっちゃキレイっちゃもんね~……ん?あの子も順番待ち?めっちゃ可愛いソ」
「……ん~でも一人ですね……式の下見ですかね?」
今行われているのは「願い」ではなく「誓い」の時間帯らしく男女一組で並ぶ者達ばかりだ
その中でもひときわ美しい女の子が一人で並んでいる
歳はコーラルと変わらないくらいに見えるがもっと幼く、ベージュ色のロングヘアに日本の和服をワンピースにアレンジしたような幼美人という感じだ
ただすごく淋しげに見えるのはその美しさによるものなのか、醸しだすオーラによるものなのか、二人は彼女から目が離せなくなってしまった
二人はしばらく「御神木」のそばで見ていると先程の女性が何やら「御神木の神主」と少し揉めている様子だ
気になった二人は彼女に近付き会話を聞いてみる
「今日は相手の男性が体調を崩してまい「誓い」を出来ひんさかい明日以降に変更できしまへんか?」
「明日以降ですとしばらくは「誓い」の予約が取れません、キャンセル待ちになります、申し訳ないですがまたの機会にお願い出来ますか?」
「そんなん言わず、どないかならしまへんか?」
「……申し訳ありません」
「そうどすか……」
どうやら今日は「誓い」の予定だったが男性のほうが体調悪く参加出来ないようだ
女性は肩を落としその場を離れて行く
「……可哀想なソ……イルミ~どうにかならんソ?」
「相手の方はどれくらい体調が悪いのでしょうか……「誓い」にも出れないとなるとかなり悪いのでは?」
「……ウチ聞いてみるっちゃ!」
「ああ、ちょっと!コーラルさん!?」
コーラルは彼女を追いかけて行ってしまった、イルミナは待ち合わせもあるので動くにも動けない
「そこの可愛い人待ってっちゃ!」
「……うちどすか?」
「そうそう!ウチはコーラル!」
「うちの名前は「アイボリー」どす、なんか用どすか?」
「アイちゃんね!りょ~かい、相手の人そんな体調悪いソ?」
「……旅の途中で体調悪なってまい、今は宿に従者と共に休んでます……」
アイボリーは落ち込んだ様子で俯く
「そっか~……残念やったね……アイちゃん可愛いし「花嫁衣装」見たかったソ……」
「おおきに、うちはいつもこうなんどす、何でも上手(うも)ういかんと……」
「ウチに協力出来ることあったら良かったけど……病気ならしょうがないっちゃね……」
「気にしいひんでください、ほなまたどっかで会えたら」
「うん……じゃねアイちゃん……」
コーラルは残念そうにアイボリーの背中を見送る
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