サウザンド・ジョブ・オンライン ~あるみならい僧侶の話~

アヤマチ☆ユキ

文字の大きさ
86 / 95
第2章 出会いの街 編

076 ”夢”の終わりに <04/05(金)PM 04:17>

しおりを挟む

 ※※※ 注意 ※※※

 ただいま [夢の洞窟] 中です。


 大量だったり、黒かったり、テカってたり…そういうのが苦手な方は、しばらく読み飛ばしていただいた方が良いかと思います。ご注意下さい。

 [夢の洞窟]終了まで『目印』として、『無理矢理サブタイトルに”夢”の文字を付けていこう』と思います。よろしければ参考にして下さい。

-------------------------------------------------------------------------

 出会いの街[ヘアルツ]の西(←)の岩山にある[夢の洞窟]を探索中の俺達3人は、最初の『大きめの北に伸びた長方形の大部屋(もしくは広い通路?)』から、右、東(→)の『脇通路ルート』を探索し、『合計9個もの宝箱』を発見し、アイテムを回収した。
 元の入り口付近まで戻ってきた俺達は、続けて『北(↑)ルート?』の探索を開始し、最初の曲がり角で10個目の宝箱を発見、アイテムを回収する。
 その後その先の『コブ状の小部屋』で発見した宝箱は、LV21の『ミミック』と判明、『激闘』の末、≪何の盛り上がりも無く≫ヒイラギが≪トドメをさしてしまい≫、アイテムとドロップを回収した。
 そして探索を再開した俺達は、『コブ状の小部屋』から続く通路の先で、かなり広めの『中部屋』を見つけ、宝箱を2つ発見、回収し、その北東の通路で『フライングG百足』と戦闘になったのだった。

北(↑)


┠─  これまで探索していた東(→)の脇通路
入り口

(※↑大雑把に この様な感じです)


「おっしゃあぁぁ!」
 ヒイラギが勝利の雄叫びをあげている。例の『何もさせない』パターンで、天井から落ちてきた『フライングG百足』は、問題無く片付けた。”俺以外”の勝利だ!
 そのままヒイラギは足元の『G』と『ドロップ』を回収している。

「おい、まだ居るぞ」
 ケイが通路の先の広くなった方を見ている。その先には『Gカマド』LV16が2体、ぼ~っとしていた。
 ご存知の様にヒイラギが『察知』出来るのは、〈戦闘状態〉の存在だけ… なので、〈通常状態〉の存在を発見するには、しっかりと周囲を警戒、索敵する必要がある。

「このまま片付けるっ」
 ケイは『〈戦闘状態〉のまま』だったので、そのまま『鉄の大剣』を引きずりながら『G竈』に向かっていき、あっという間に2体とも≪真っ二つ≫にした。
 う~ん、探索の最初は≪探り探り≫で時間もかかっていたが、戦法や対処法が確立していくと、手早く、安定して戦闘が終わるなぁ。

「お疲れさんっ」
 ヒイラギはとっくに〈通常状態〉に戻していた。まぁ『斥候せっこう』に「〈戦闘状態〉を維持しておく」意味は無いからな。ケイも周囲を見回してから〈通常状態〉に戻し、『鉄の大剣』をブンッと振った後、背中に背負う…戦闘BGMが止まる。


「どうやらアレで終わりみたいだな」
 ケイが右隅の方をアゴでシャクりながら、そう言った。ケイのところへ行き周囲を見回してみると、そこは『少し長い小部屋』の様になっていて、『行き止まり』だった。
 つまり『北(↑)ルート』も終了…という事だ。ケイの見ているところには、すっかり虫が退散し姿を見せている宝箱がある。

「これで最後か」
 『G竈』2体のドロップを回収してから、俺達の方へとやって来たヒイラギが、最後の宝箱へと向かう。一応ケイは部屋の出口側を警戒し、俺は回復の用意をしておく。

「さて …分析:罠[トラップアナライズ]」
 ヒイラギがスキルを使用し、宝箱の上面部から下底部に向けて、”お馴染み”の『光る板状のモノ』がス~っと降りていく。

「罠は『ガス爆弾』で、罠LVは30だ。問題無いだろう …解除」
キンッ!
 ヒイラギは識別と同時に解除にかかり、問題無く成功した。いつもの謎の金属音(罠解除成功音)がして、宝箱の前面の錠前がポトリと地面に落ち、錠前は霞んで消滅していく。

「え~っと、ケイの番だな」
「そうですね」
「そうか…」
 ヒイラギが宝箱の前を譲り、ケイが宝箱をガバッと開ける。ケイが≪かなり不満そう≫に取り出したのは… 『10cmほどの小さなビン』だった。一応じっと見つめてみると、

《名:瓶(小)(不確定名) 所有者:ケイ 〈警告〉取得すると窃盗となります》

 …と以前の2つと同様だ。今回も『罠LV30ぐらいの宝箱』から、『瓶(小)(不確定名)』が出たのでおそらく、


「最後も『蟻酸ぎさん』か?」
「やっぱり『蟻酸?』ですかね? おめでとうございます」
「ちっ」
 ケイは≪かなり不服そう≫だが、『初回鑑定ボーナス経験値』が無い代わりに、『ブタスキノコ』の様に2つ目からは”鑑定代”が必要無いので、その分儲けも大きい。羨ましい限りだ。

「マサヨシはコレが出なかったな? …やる」
 「羨ましい」…という思いが顔に出ていた? からか、ケイは取り出した『10cmほどの小さなビン』を、そのまま俺に差し出してきた。

「いえ、さすがにそれは……」
 順番的にも、コレは貰うわけには”いかない”だろう。何かの『お礼』や、『山分け』ぐらいなら許容範囲だが、あまりに『貸し借り』が出来るようなのは問題だ。「タダより高いモノは無い」 …引け目や負い目が出来るほどの『施し』や『めぐみ』は受けられない。


「……そうだ! マサヨシは『篭手』を拾ってただろ? アレと交換したらどうだ?」
 俺達の様子を見ていたヒイラギが、左手を”ポンッ”と叩きながら提案してきた。

 「………」『交換』か… そう言えば『篭手』が出た時、ケイの反応が良かったな。『ミミック』戦でも『レザーグローブ』だったし、『篭手』は≪良い物が拾えて無い≫のかもしれない。

 そして俺にとって『篭手(不確定名)』は、かなり微妙な代物シロモノだ。
 必要な装備品でも無いし、『マイナス品』である可能性も高い。加えて『この世界での人気』もイマイチっぽい。
 まぁ『蟻酸?』も『確定』しているわけでは無いが、≪3つも同じ様なモノが出た≫のと、同じ様な罠LVだったので、勝算は高いだろう。最悪『別の何か』でも、『初回鑑定ボーナス経験値』は入るわけだし、次回からは『識別』出来る様になる。
 そして『素材』、『アイテム』類は『鑑定』して売っても『赤字』にはならない。

 それに「罠LV31の『篭手(不確定名)』」と、「罠LV30の『瓶(小)(不確定名)』」の『交換』なら、ほぼ同LVだし「宝箱の入手順を入れ替えただけ」…みたいなモノだ。これもある意味『ラプンツェル』か? 『うらみっこ無し』の『不確定な未来』同士の交換になる。


「そうですね、『交換』で良ければ是非」
「あぁ… それでもいい」
 ケイはそのまま、俺に『瓶(小)(不確定名)』を渡してきた。
 う~ん、こういう場合は、一応「ちゃんと(正式に)交換(トレード)した方がいい」 …と思うのだが、ケイは”大雑把”なのか? まぁ『持ち逃げ』なんかする気は無いけども。少し”不用心”では無かろうか。
(※自分が『鉄の長剣』を、ホイホイ渡した事は忘れている様です)

「はい、それじゃ」
 俺は受け取った『瓶(小)(不確定名)』を『インベントリ』に放り込み、『篭手(不確定名)』を取り出してケイに手渡した。

「ありがとうございます」
「いや… 2つもいらんしな。今は≪とにかく防具が欲しい≫から、俺も助かる」
 ケイもニヤリと笑い〔※1〕ながら『篭手(不確定名)』を『インベントリ』に放り込んだ。まぁ『鋼のガントレット+1』とかの『良い物』で無かったとしても、元が『レザーグローブ』だったら、例えば『鋼のガントレット-2』くらいでもパワーアップするかも? しれない。
 そういう意味ではケイに取って「分のいい賭け」なのだろう。いや、そもそも「くれよう」としていたし、”わりとどうでもいい”のかもしれない。
 「なんだか分からないが、防具が手に入った! ラッキー」…程度なのかも?


「よっしゃ、これで終了だな?」
「そうだな…」
「そうですね」
 俺達はオートマッピングされたMAPを確認しつつ、そう結論づける。

 「………」結局この”北の辺り”は、先ほどの『中部屋』に、この『小部屋』がくっ付いた、『ひょうたん』みたいな形状の部屋だった様だ。
 そしてこの『ひょうたん部屋』で、こちらの『北(↑)ルート』も終了なので、[夢の洞窟]は全MAPを制覇? した事になる。後は≪脱出するのみ≫だ。


「それじゃ… こんなところ、さっさと出ようぜ」
「あぁ…」
「了解です」
 『リーダー』のヒイラギの号令で、俺達はケイを先頭に”ゆっくり”と歩きながら戻っていく。もう≪さっさと脱出したい≫のに、そう簡単には出してもらえない[夢の洞窟]観光ツアー…
 「ガサガサササ……」、「バサーッ…」、「キチキチ…」、「ブーン」 …と虫達に退散して貰いながら、宝箱の無くなった通路を戻る。
 『東(右→)の通路』はぐるっと周って帰ったから、そうでも無かったのだが、1度通過して『探索済みの通路』を、虫達とゆっくり歩いて戻るのは結構ツライものがある。

 せめて『行き止まり』に行っている間に、(帰りのルート上に)新たに宝箱がPOPしていれば… そう言えば宝箱は全部で14個だった。つまり、14個÷3人 =1人4個、余り2個だ。あと1つ見つかれば、う~む『スライム』さえ無ければ、計15個で俺も5個だったのに。


「ようやくか…」
 ヒイラギが前方を見てつぶやく。出口だ。どうやら俺の願いもむなしく宝箱はPOPして無かった様だ。ノー『追加POP宝箱』で、フィニッシュです。
 そのまま歩いてフィールドへ続く『出口』へと進み、[夢の洞窟]を脱出した。





「うお~、外だぁ~~」
「あぁ外だな…」
「外ですねぇ」
 俺達の周囲には、”ヘドロ”だか”腐ったナマモノ”だかで、ベチョベチョのグチョグチョである。(いやらしい意味では無い)
 時折、”鼻ちょうちん”みたいに泡が膨らんでは、ポンッ、ポフッとあちらこちらで破裂している。そしてその度に悪臭が…… 漂ってきている? ……多分?

 周りでは、[夢の洞窟]から あふれ出た「少数」の『陸海空、3軍の覇者』達が飛び回ったり、這い進んでいる…………
 やる気あるのかっ! 貴様ら! そんな「少数」で何が出来るっ! 「戦いは数」だぞ!?


「よしっとにかく≪家に帰るまでが遠足≫だ。気を抜かず元の広場(南口2前)まで帰ろう」
 と、『リーダー』のヒイラギが出発前に注意を促す。

 「………」フィールドに戻った以上、この付近に俺達が『戦闘出来るLV15以上のモンスター』は居ない。周囲をよく見て、『逃げ帰る』必要があるのだ。
 それに色々と『戦闘』や『罠(トラップ)』を潜り抜けて、「大きく成長した様な気になってしまいそう」だが、TJOではクリスタルに触れなければLVUPしない。
 俺達の強さは「出発前と何一つ変わっていない」のである。油断は禁物だ。

 この辺も『経験値がたまる毎にLVUP』して強くなるRPGに慣れていると、『間違いやすい』、『勘違いしやすい』ところである。
 行きも帰りも「基本的には何も変化が無い」のだ。行動や戦法が最適化され、慣れたから、後半は安定し楽勝? だった…だけなのである。
 LV17、LV15で≪装備もまとも≫な2人と違い、俺はLV12で『布の服』、防御力0なのだ。この『南口2方面』をうろつくには、少々厳しいプレイヤーのままなのである。

 まぁ幸い周囲はまだ明るく≪100mほど見える≫ので、要注意な3体。STRの『盗ゾック(斧)』LV8、DEXの『盗ゾック(ナイフ)』LV9、STR&DEXの『孤独のウルフ』LV13…の姿を見逃さない様に、見つけたら迂回して帰れば問題無いだろう。


「あぁ! すまん。装備を戻すから待ってくれ」
「おぅ、そうだな… あ~俺も戻しとくわ」
「はい」
 ケイが装備を『フル装備… 後期型』に変更する。『鋼の兜』、『鉄の鎧』、『レザーグローブ』、『鉄のブーツ』だ。
 戦闘をしない以上『ダメージを食らうため』の装備をしている意味は無い。

 第一、『先ほどの装備』は、[夢の洞窟]内の『Gカマド』LV16(と『G百足』LV18)に、『30%以上食らう様に調整した装備』だから、[夢の洞窟]から出た今、『何の意味も無い弱い装備』…でしか無い。

 ヒイラギも『鋼のメイス』から、元の『鋼の剣』へと戻した。
全てが≪ほどほど≫で取り扱い易い、使い勝手の良い武器だ。


「よし… OKだ」
「よっしゃ、それじゃ明るい内にとっとと帰ろう」
「あぁ…」
「了解です」
 こうして[夢の洞窟]から”あふれた夢”、「少数」の『陸海空、3軍の覇者』達に見送られ? 俺達は[夢の洞窟]を後にした。
 視界の右下の方へ意識を向けると<04/05(金)PM 04:53>と表示されていた。


-------------------------------------------------------------------------
LV:12(非公開)
職業:みならい僧侶(偽装公開)(僧侶)
サポートペット:ミケネコ/三毛猫型(雌)
所持金:49,061G
武器:なし
防具:布の服
所持品:16/50 初心者用道具セット(小)、干し肉×21、バリ好きー(お得用)90%、樽(中)90%、コップ(木)、サクランボ×1、鋼のナイフ、鉄の斧、青銅のブーツ、賞金首の首輪[†カムイ†]懸賞金:94,000G、鬼王丸×2、弓(不確定名)、鉄のブーツ、棒(不確定名)、銃(不確定名)、瓶(小)(不確定名)


〔※1〕ただ”笑っただけ”である。
 ”麻痺”したり、”エナジードレイン”されて、LVが下がったりしないので安心してほしい。慌てて『うさぎのマークのトムキャット』で、「ちょっとコンビニまで(テト〇ジャマーを買いに)行ってきたり」… しないように。

分析:罠[トラップアナライズ] 宝箱等に仕掛けられた罠の種類と罠LVを識別し、罠LVを半減させる(小数点以下切捨て)
  補足:ミミックだった場合は、そのミミックのLVも識別する、ただしミミックのLVは半減出来ない。


「ゆめのおわりに~?」
「あぁ、[夢の洞窟]の最後に、『蟻酸?』を手に入れる事が出来たが、本当に『蟻酸』なのかは不明だ」
「ふめい~」
「つまり『不確定な未来』なわけだが、俺は期待でウキウキしている」
「うきうき~」

「…なんだか『ラプンツェル』というより、『浦島太郎』っぽいな… いやそんな……」
「ご主人さま また、ふあん (で) ぶるー?」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

ゲームコインをザクザク現金化。還暦オジ、田舎で世界を攻略中

あ、まん。@田中子樹
ファンタジー
仕事一筋40年。 結婚もせずに会社に尽くしてきた二瓶豆丸。 定年を迎え、静かな余生を求めて山奥へ移住する。 だが、突如世界が“数値化”され、現実がゲームのように変貌。 唯一の趣味だった15年続けた積みゲー「モリモリ」が、 なぜか現実世界とリンクし始める。 化け物が徘徊する世界で出会ったひとりの少女、滝川歩茶。 彼女を守るため、豆丸は“積みゲー”スキルを駆使して立ち上がる。 現金化されるコイン、召喚されるゲームキャラたち、 そして迫りくる謎の敵――。 これは、還暦オジが挑む、〝人生最後の積みゲー〟であり〝世界最後の攻略戦〟である。

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】 【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】 ~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~  ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。  学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。  何か実力を隠す特別な理由があるのか。  いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。  そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。  貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。  オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。    世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな! ※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。

処理中です...