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第2章 出会いの街 編
EX レオ Side 001 <04/02(水)PM 06:37>
しおりを挟む今回は あるプレイヤーショップの店長さん視点 でのお話となります。
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―― プレイヤーショップ「リトル・ベア」店内 ――
「……Gです」
「あぁっ? 聞こえねぇよ」
お客さんの大きな声を聞いて、ビクッと体がすくむ。
「……………………です」
「チッ、もういいっ! いらねぇよ」
「なんか辛気臭ぇし、他の店に行こうぜ」
「そうだな」
カラーン…… と入り口の鐘がなる。
「…あ……ありが…とう……ございまし…た……」
せっかく… 来てくれたお客さんが帰っていってしまった。
「………」まただ… 「暗い」とか「辛気臭い」とか、みんなそう言って帰っていく。
ようやく念願のお店を出せたのに… このままじゃその内”税金”が払えなくなって、お店も売らなきゃいけなくなってしまう……。
もっと… 明るく…… 格好も、もっと派手にして……
・
・
・
「………」あれから3日。ボクは心機一転、薄暗く殺風景だった店内に、お花やインテリア等を飾ったりして明るめの感じに模様替えをした。
お昼から開店する予定が少し手間取って、早めの夕食を取ってからの開店となってしまった。開店が遅くなってしまったためか、中々お客さんはやって来ない。
カラーン… と入り口の鐘が鳴る。来たっ! ふ~っ、ふ~っ、よしっ。
「い、いらっしゃいませ~、ボクのお店「リトル・ベア」へ、ようこそ~ぉ」
有名な『服のお店』で、イメージチェンジのために思い切って買ってきた『明るい黄色地に、赤とピンクの派手なヒラヒラの付いた服』を身につけ、精一杯の明るい声を出して、ウィンクしながら ほっぺたの横で右手でVサインをした。
「………」恥ずかしくて顔が真っ赤になりそう。
「あ………… すみません、間違えました…… 行こう、ミケネコ」
入ってきたお客さんはボクを見て、少しのあいだ呆然としていたかと思うと、可哀想な人を見る目をしてから、静かにドアを閉めようとした。
「………」「間違えた」って何~?
「ま、待って、お客さんっ!」
「いえ…… その…ごめんなさい」
「待ってってば~、ね? あの…ちょ…ねぇってば―― あっそうだ! 鑑定っ、今日の鑑定代タダでいいからっ、ねっねっ」
「タダ」という言葉を聞いて、お客さんが止まってくれた。
「と、とにかくちょっと……その、ボクの話だけでも聞いてよ」
「俺、金無いですよ?」
「借金の話じゃないよっ!? ちょっと意見とか、アドバイスとか聞かせてくれればいいから」
「……まぁ、それくらいなら」
この『みならい僧侶』で『布の服』という初心者っぽい人は、あまり怖くないし口調も丁寧で、なんとか帰らずに話を聞いてくれそうだ。
「と、とりあえずっ、こっち来て座って? こ、紅茶でいい?」
「はぁ」
店の奥の『商談用のテーブル』席に案内して、座ってもらっておいて紅茶の用意をしにいく。とにかくこのお客さんに意見を聞こう。
店のドアに「準備中」のプレートをかけ、裏のキッチンでお湯を沸かしティーセットをお盆に乗せて商談用のテーブルに戻る。
テーブルの上にお盆を置き、クッキーが入ったお皿をテーブル中央に置いて、ティーポットからカップへ紅茶を注ぎ、お客さんの前に置いてから正面の椅子にボクも座った。
「あの…… どうぞ」
「はぁ、それじゃいただきます」
お客さんが紅茶を一口飲んで、カップを置いてたずねてきた。
「それで、俺は何についてアドバイス? すればいいんですか?」
「えっと…… あの…ボクね、その、あまり人と話すのが得意じゃなくて、特に怖そうなお客さんが来ると、上手にしゃべれなくて…… いつも「暗い」とか「辛気臭い」とか、「何言ってるのか聞こえない」って怒られるの」
「え? でもさきほど――」
「うん、このままじゃお店潰れちゃうって… それで、ボク精一杯明るくやってみたんだけど、お客さん帰ろうとしちゃうし、もうどうすればいいのか……」
「いや…… 普通でいいと思うんですけど」
「普通って… わかんないよ」
「ん~…………」
「ちなみに職業は? 言えなければいいですけど」
「ボクは『大商人』だよ」
「『大商人』!? なんでそんな職になれたのに人と話せないんですか?」
「アハハ…… 『大商人』って、たくさん取り引きさえすればいいんだよ。だからボクはずっとNPCの人とばかり取り引きしてたんだ」
「……なるほど。それでいざショップを開いてみたら、プレイヤーの人と上手く商売が出来なかった…」
「うん、大体そんなとこ」
「『大商人』って事は、鑑定は――」
「うん、『完全鑑定』〔※1〕まで出来るよ。『マスター鑑定士』ってやつかな?」
(※ここでの『マスター鑑定士』とは職業では無く、『完全鑑定』が出来るプレイヤーの俗称の様なものです)
「………」ボクの話を聞くと、お客さんは少し考え込んでしまった。お客さんのヒザの上で丸くなっているペット? の三毛猫ちゃんを優しく撫でている。
「……あの――」
声をかけようとすると、ヒザの上の三毛猫ちゃんが顔を上げ、こっちを見て首を横に振っている。 ――「邪魔するな」って事?
仕方ないのでボクは紅茶を飲みながらお客さんを待った。
・
・
・
しばらくするとお客さんが顔を上げた。
「とりあえず『損』をしてみませんか?」
「損? ボクもうあまりお金が無いんだよ。税金だけでもなんとかしていかないと… お店が潰れちゃうよ」
「いえ… そうですね。『完全鑑定』はどれくらい出来ますか?」
「えっと……続けてだと5回ぐらいかな? 休みながらだと…1日に10回ぐらい」
「そんなに! なるほど…それじゃ3回ぐらいかな… 朝は強い方ですか?」
「朝? ……よくわかんないけど、『商人見習い』の時は仕入れとか、店の掃除とかあったから、ボクは今でも5時には起きてるけど」
「いいですね」
「???」
「『ハッピーセブン』ってご存知ですか?」
「うん。サウザンド・ジョブ・オンラインの世界では、毎月が7日×4週の28日、だから毎月≪7の倍数の日が必ず日曜日≫になるから、「7は休暇日でハッピー」、ハッピーセブン…だよね?」
(※毎月きっちり28日なので、28日×12ヶ月で、毎年きっちり336日である)
「えぇ、だからそれを利用しましょう」
「???」
「ご主人さま~、”ちんぷんかんぷん”だよ~」
「すまんすまん、順に説明するから」
お客さんはペット? の三毛猫ちゃんにつっこまれて順を追って話しだした。
「『王都』の『NPCマスター鑑定士』の『完全鑑定』は1度の鑑定で 100,000Gの手数料がかかります」
「うん、知ってるよ」
「だから大体のプレイヤーの『マスター鑑定士』は、王都の『NPCマスター鑑定士』よりも、≪少し安いくらい≫の手数料で引き受けてます」
「うん、ボクも90,000Gでやってる」
「だからそれを、NPCマスター鑑定士の50%OFFの50,000Gでやります」
「えっ? そんな事したら、人がたくさん来てすぐ鑑定できなくなっちゃうよ」
「………」『完全鑑定』はあらゆる品を全て鑑定出来る。でもその代わり≪他より条件が厳しく≫消費MPが多いので、むやみやたらに出来ないし、『MP切れ』をおこしてると他の事(商人のスキル)も出来なくなって商売にならなくなっちゃう。
だからプレイヤーの『マスター鑑定士』は≪NPCより少し安い≫くらいの手数料を貰って、『完全鑑定』を≪あまりしなくてすむ≫ようにしてるんだ。
人によっては「お得意さんとか、知り合いだけしか引き受けない」…なんて言ってた。
「そこで、ハッピーセブンです。
まず平日、”朝7時、夜7時”に”白青ネーム”の『中級鑑定』希望のお客様から”抽選で7名様”各1回に限り、『中級鑑定をNPCの50%OFF』にしましょう。
そして7の倍数の日曜日(休暇日)はハッピー、ハッピーセブンで”朝7時、夜7時”に”白青ネーム”の『完全鑑定』希望のお客様から”抽選で3名様”各1回に限り、『完全鑑定をNPCの50%OFF』にします」
「平日は”朝7時、夜7時”に『中級鑑定』7名様半額。日曜日はハッピーセブンで”朝7時、夜7時”に『完全鑑定』3名様半額……」
「ええ、3名様なので3回ですみます。残り2回分のMPで夜までどうにかやりくりして、また回復してから夜に3回やります。もしMPが厳しい様なら休暇日は通常価格での『完全鑑定』はご遠慮いただいてもいいかと思います。昼間は”夜の3回分”を常にキープするように気をつけて下さい」
「うん、まぁそれなら… ボクもなんとかMPがもちそう」
「………」もちろん睡眠を取ったり、横になったりすればMP回復速度は上がるけど、お客さんがいつ来るかわかんないし、『MP切れ』には気を使うんだよね。
元々『完全鑑定』も、”残りMP”や”鑑定器具”の関係で、どこも常時引き受けている様な≪ものじゃない≫から大丈夫だと思う。
「『完全鑑定』の為にわざわざ『王都』に行かなくてすみ、しかも半額。平日でも『中級鑑定』がNPCの50%OFF…という事で、おそらく朝晩にはお客様が5名以上来るようになると思います。まぁ来た以上は、「何か良い物でも無いかな? ついでに見ていくか」…等と思うのが人情でしょう。『鑑定』が済んで、すぐ売買されるお客様も居ると思います。鑑定した≪珍しいアイテム≫が仕入れられるかもしれません。しかし一番大事なのは、プレイヤーとの商売に慣れるための≪練習が毎日朝晩に出来る≫…という事です」
「練習……」
「はい。50%OFFにしてもらえるのだから、多少声が小さくても我慢してくれるはずです。『白青ネーム限定』なので、そんなにガラの悪い人も居ないでしょう」
「そっか」
「そしてそれを認知させるために、次の年度末、税金を納める前、3/28までの常時イベントにしましょう」
「3/28まで?」
「失礼ですがここは立地があまり良く無いですから「う~ん、まだ50%OFFやってるかわかんないのに、あんなとこまで行くのもな~」…などと感じるお客様も居るでしょう。それを「たしか”3/28までの朝晩の7時(ハッピーセブン)”だったはずだから行ってみよう!」…と思わせるのです」
「それで『ハッピーセブン』?」
「はい」
「………」うん…… なんかボクでも出来そうな気がしてきた。
確かに『完全鑑定』が50,000G…というのはかなり安いけど、実際にお金がかかるわけじゃないし、お客さんがたくさん来てくれれば週に1度の≪鑑定器具の修理代≫ぐらいはなんとかなるはず。
「3/28までは「40,000G払って(損して)接客の練習をさせてもらってる」…と考えて下さい」
「うん、わかったよ」
「おそらくですが――、期限の3月頃になってくると「もうすぐ終わっちゃうの?」「これからも続けてくれ」…といった声もあるかもわかりません。
店の『ウリ(他店に無い独自のサービス)』として続けるのも、≪すっぱりヤメる≫のも自由ですが、続けるとしても同様に「お客様の要望が多かったので、もう1年。来年の3/28まで続けたいと思います」…みたいに絶対に期限を区切っておいた方が良いでしょう」
「? ずっとじゃダメなの?」
「人間、≪それが当たり前≫になると、あまり≪ありがたみが無くなる≫ものです。それに永遠に続けなければならなくなります。「それじゃ、とりあえずあと1年だけね?」…としておく方が色々と問題が少ないでしょう」
「ありがたみ… かぁ」
「それにまた宣伝しなおさなくても、「”リトル・ベアは、3/28までは平日ハッピーセブン(朝晩7時)に抽選で7名様『中級鑑定』50%OFF、ハッピーセブン(休暇日)には抽選で3名様『完全鑑定』50%OFF」…というイベント内容はお客様にはすでに浸透しているはずです。
「ハッピーセブンもう1年やるらしいぜ」…というセリフだけで、内容も条件も知れ渡るでしょう。これを”1/28まで30%OFF”などと変更してしまうと、「あれ? 今どうだったっけ? めんどうだからいいや」…みたいな気持ちになりかねません」
「変わらぬサービスってやつ?」
「そういう事ですね」
お客さんは紅茶を飲んで一息入れた。そして意地悪そうに笑いながら
「それに…… 「NPCの50%OFF、半額」…と言っていますが、元々は90,000Gでやっていたので、≪お店的には≫”半額にはしていない”んですよね」
「あ、そっか」
「でもなんとなく、「50%OFF、リトル・ベアは半額」…とだけ聞くと、「他のプレイヤーショップの半額になる」…ような気がするでしょう? すると他のプレイヤーショップよりも「リトル・ベアは良心的なお店」…感も増す事でしょう」
「うん、そうかも」
「ご主人さま、ずるい~」
「嘘は言っていない。勝手に勘違いするのはお客様の自由だ」
「『王都のNPCマスター鑑定士の』50%OFF(半額)、…という一文を忘れないようにしてくださいね」
「うん、気をつけるよ」
「なにより「リトル・ベア」では『完全鑑定が出来る』という周知にもなります。平日でも急ぎならやってこられるでしょうし、急ぎじゃなければ「≪半額ですむかもしれない≫から日曜日に行ってみようかな?」…と思うお客様もおられるはずです。
……そうそう、TJOに慣れて無いプレイヤーの方には『職の偽装』はよくわからない可能性があるので、自信を持って職業は『大商人』にしておいた方が良いと思いますよ」
「そっか! …うん、そうするよ」
これがボクのお店のピンチを救ってくれ、出会いの街[ヘアルツ]のプレイヤーショップ『リトル・ベア』の名前を大きく広めてくれた、恩人さんとの出会いのエピソードなんだ。
この後も度々やって来てくれて、そのたびに意見とか聞かせてもらったし、『鑑定』やアイテム、素材の売買とかでもボクのお店をひいきにしてくれて、少しでも売り上げに貢献してもらって、ボクのお店の最初のお得意さんになったんだ。
(これまでは冷やかしや1度きりのお客さんばかりだったから…)
それに普通は高LVになったり『上級職』になってくると、『素材収集』とか あんまりしなくなるんだよね。最初からチマチマした素材収集とかに興味無い人も多いし、するとしても≪高い物だけ≫拾ったりとか…ね。だから安い素材とかもこまめに拾って売ってくれるお客さんは実は凄く助かるんだ。
(※古のゲーム某怪物狩人においても、育ちきってからもフンを漁ったり、薬草とブルーキノコを採取し回復薬を作製していた者は皆無で、大半はさっさと店で購入して済ませており、さらには「怪物の素材も剥ぎ取らず、報酬すら受け取らなくなる者まで居た」…と伝えられている)
『出会い』は変に張り切って、失敗しちゃって恥ずかしかったけど、そのおかげでお店を売らなくてすんだし、それどころかそんなに良い立地でも無いのに≪そこそこ≫繁盛する様になって常連さんも多く出来た。
あの時「とにかくどうにかしよう」と思いきって行動を起こしておいて本当に良かった。
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LV78(非表示) レオ 大商人(※商人見習いに偽装していた)(CV:悠木碧)
出会いの街[ヘアルツ]中央西区画 プレイヤーショップ『リトル・ベア』店長
〔※1〕
簡易鑑定[シンプルアプライズ] 0、ノーマルアイテムのみ鑑定出来る。窃盗等の警告が出る。全プレイヤー初期スキル、対象をクリック(少し見つめれば)すれば良い。
下級鑑定[ローアプライズ] -9~+3までのアイテムを鑑定出来る。鑑定に失敗すると『+4↑』のお墨付きが付く。
補足:鑑定能力を超える物品の場合『お墨付き』が付き、その数値以上の品である事が確定するが、使用や装備は出来ない。またNPCショップの場合、鑑定出来なかった品は”お墨付き”が付き、個別鑑定料は返還される。
中級鑑定[ミドルアプライズ] -9~+6までのアイテムを鑑定出来る。鑑定に失敗すると『+7↑』のお墨付きが付く。
補足:”お墨付き”に付いては下級鑑定と同様であるが、個別鑑定料は返還されるが”中級鑑定料”は返還されない。
完全鑑定[マスターアプライズ] -9~+9までの全てのアイテムを鑑定出来る。LV50以上、本人のショップ内で専用の鑑定器具を必要とする。
補足:この『鑑定器具』は『耐久値』があるものの『品質』が存在しない為、耐久値が0になると消滅する。修理補修には希少なアイテムを要する為、耐久値の回復にはそれなりのGを必要とする。
その為、親しい知人やクランメンバー等であっても、無料で『完全鑑定』を要求するのは失礼でマナー違反である。
「う~ん……」
「どうしたの ご主人さま~?」
「レオは、『ボクっ娘(女)』なのか? 『男の娘(男)』なのか?」
「ぼくっこ? おとこのこ?」
「………まぁ『完全鑑定』出来る知人が出来たんだから、男だろうが女だろうが気にしなくていいか」
「ご主人さまは~ おとこでもおんなでも きにしな~い」
「……誤解を招きそうな表現はやめろ」
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