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第2章 出会いの街 編
082 〆 <04/05(金)PM 09:41>
しおりを挟む出会いの街[ヘアルツ]の南口1、そして南口2方面を大きく時計回りに見てまわり、宝箱と素材収集をしたのだが、これといった成果が無かった。
しかし南西にある石橋の『安全地帯』で、凶悪な『初見殺し』、身長15mの巨大な『シーシュボッチ』LV42君を見物したおかげ? で大幅LVUPの謎が解け、ついでにヤマコウの無実が証明され、ミケネコさんの俺への評価がますます下がったのだった。
「しあわせ~」
そうつぶやいてから、バリ好きーを2杯食べたミケネコさんが、ゆっくり丁寧に毛づくろいをはじめた。
「………」たまにはミケネコも温水で丸洗いとかするべきなのだろうか?
しかしゲーム時代は当然? 『サポートペット』にそんな事は一度もした事は無いし、そもそもご飯(ペットフード)すら与えていなかった。これは俺が虐待していた訳じゃなく他のプレイヤーも大体同じ様なモノだと思う(というか大半のプレイヤーは、ギルドカードに入れっぱなしだったので、それ以前の問題だ)
だがそうすると俺の飯や洗顔、風呂等もゲーム時代にはしていなかったので、不要な行為の≪はず≫ではあるのだが……
そうだな… 汚れたりして目に見えて≪見苦しく≫なったら、【ミケネコさん丸洗い計画】を発動する事にしよう。
そんな事を考えているとミケネコは毛づくろいを終え、机の上で丸くなって目を閉じてウトウトしていた。背中(横腹?)をそっと撫でてやる。
しかしまぁ… 今日は≪盛りだくさん≫な1日だった。
・早朝の†カムイ†さんの遺産相続… に始まり、
・一休みしてからの豪華? な朝食
・謎のLVUP LV10→LV12
・[夢の洞窟]探索募集に遭遇(ヒイラギ&ケイ)、参加
・リアル風[夢の洞窟]ショック(SAN値減少)
・リアル風”ミミック”さんショック(SAN値直葬)
・誰得? お風呂イベント
・お得な無料鑑定イベント、レオとの遭遇
・謎の大幅LVUP LV12→LV16
・『シーシュボッチ』LV42君の見学
「………」ゲームマスター荒ぶりすぎだろ。ペース配分考えろ!
よくよく考えると昨日までLV10だったんだな(まぁクリスタルに触り忘れてたのもあるが)、も~間違い無く『成長期』だわ。
ありがとうヤマコウ、疑ってごめんね ( ̄▽ ̄)ゞ o0○(だが出会ったら殴る)
ミケネコを撫でていて思いだしたが、すでに所持品:16/50だ。
『インベントリ』に入れておいてもあまり意味が無いアイテム等は、ミケネコさんのストレージに移しておこう。『蟻酸』なんかも高価ではあるが素材だしな。
そう考えて、『インベントリ』から適当に取り出して、くつろぎ中のミケネコさんに放り込んでいく。
「………」しかし俺は武器、防具を買ったりしないし、素材も邪魔なら売ればいいが、他のプレイヤーは…ユウコさんやケイの様に武器防具を装備する。
そしてTJOでは『耐久値』が存在するため、1つ、2つ前の武器等も『予備』として売らずに持っておくのが普通だ。耐久値が0(ゼロ)になれば、品質が-1されてしまう。
そのため探索中に≪耐久値が減りすぎた≫場合には品質が下がる前に『予備装備』に交換する。またヒイラギの様にいくつかの属性の武器を使いわける事も多い。
そんなわけで1周年記念の大型アップデート前の「サポートペットが存在しない時代」は、すぐに『インベントリ』が圧迫され、泣く泣く素材を処分したり、俺が『換金アイテム』と称した様な低品質装備も即座に売り払うしかなく、それはつまり無意味に大金を持ち歩かざるを得ない = デスペナルティのリスク増加…と、【インベントリ50個仕様】は全TJOプレイヤーの不満の種であった。
(他にもそうやって≪売り払った素材≫が、後から実は生産系プレイヤーに人気で「高値で売れる」と知って涙した者など… 挙げればキリが無い)
また俺は貧乏性なのでペットが存在しない時代から、こまめに素材等も拾っては売っていたが、「邪魔になる」、「どうせ持ちきれなくなる」という理由で、【素材収集】をしない、嫌うプレイヤーも多く生み出された。
そうそう、これまでちょくちょく「品質が-1される」…と簡単に言っていたのだが、これは結構重大な問題だ。
例えば、俺が拾って『ラプンツェル』イベントを経てユウコさんへ渡った『鉄の長剣』の『耐久値』は、『80/80』である。
これが1/80であれば、80/80へと回復させるのは、もちろん≪Gはかかる≫が容易い。しかし0/80、つまり耐久値の限界をこえ、『鉄の長剣-1』 75/75 になってしまうと、再び『鉄の長剣(0)』へ戻すには「耐久値の回復」…では無く、「品質の向上」という事になる。
こうなると「Gさえ払えばいいんでしょ?」、とはいかない。
そんなに簡単なら…ツカサさんが一々戦闘毎に、まやかしの切れ味[フロードシャープ]〔※1〕を1人ずつにかけなくても、「鍛冶屋で『鉄の長剣+1』や、『鉄の刀+3』にしておけばいいじゃない」…って話になるだろう。
つまり「耐久値の回復」は簡単に行えるが、「品質の向上」は簡単には出来ない、のだ。(そのため普通のプレイヤーにとって、探索前、後には鍛冶屋に立ち寄ったり、パーティや知人の鍛冶師のプレイヤーに依頼して、武器の耐久値を回復しておくのが常識だ。まぁ俺は『素手』なので全く立ち寄っていないが)
ここでは簡単に述べるが、基本的に「品質の向上」は、0を基準にして、-9~-1と+1~+9で必要素材、難度等が加速度的に変動する。-9を-8にするのは、それほど難しくは無いが、-1を0にするには、かなりの素材と手間がかかる。
そして0を+1にするのは、大量の素材と手間がかかり、+8を+9にするには、莫大な素材と気が遠くなる様な手間がかかるうえ、最上級職の鍛冶師が、代償の重い奥義を用いる必要がある。(いずれもNPCに依頼する場合には、相応のGも必要になる)
そのため普通は「-1の品を0に戻す」よりは、「0を買い直して、-1を予備にするか売却」してしまう。俺の本日の戦利品も、「-1や-2なら修理(0に)してから、売るか使えばいいじゃない」と思われた方が居たかもしれないのだが、そういった理由でTJOでの『マイナス品』は、『処分するのが基本』となっている。
また『鉄の長剣』を、強化に必要な素材を入手し、依頼料を支払って手間をかけて『鉄の長剣+1』にするより、『鉄の長剣』を他のプレイヤーに18,000G(1割引き)ほどで売り、『鋼の長剣』や『白銀の長剣』を購入する方が、すぐ手に入るしGだけで済む。
そのうえ、それら格上装備もプレイヤーやプレイヤーショップで購入出来れば、NPC販売価格より安く入手する事も期待出来る…と、『鉄の長剣』程度の装備の「品質の向上」を試みるのはデメリットが多い。
(実際、市場? で出回っているだろう、『鉄の長剣+1』や『青銅の長剣+2』みたいな物は、プレイヤーによって強化された物『人工物』では無く、『天然モノ』…つまりどこかで偶々ドロップした物が大半だろう)
それじゃ「『品質の向上』には意味が無いのか?」と言うと、通常の「”鉄”の”長剣”」みたいな「”素材”の”武器種”」の様な『汎用武器、防具』と呼ばれる物と違い、「マン・ゴーシュ」だの「ヴァンブレイス」だのは、『固有武器、防具』と言われており… 例えば「”青銅”の”マン・ゴーシュ”」だの「”オリハルコン”の”ヴァンブレイス”」みたいな物は存在しない。
そしてこういった品の場合に「『マン・ゴーシュ-2』を使い続けるよりは、せめて0にするか」という者も出てくる。(その後『マン・ゴーシュ(0)』を売っているプレイヤーやショップを見かけて、悶絶する事もあるので判断が難しいのであるが)
以上の様な背景があるので、大陸に渡ってから「『プラス(+)品質』の装備が入手出来る、≪かもしれない≫」…となるのは大きなチャンスであり、リターンなのだ。
そう… 実際には、『マイナス(-)品質』祭りである…としても、だ。
俺達は夢を買ってるんだ! あぁ、”トキメキ”みたいなのを感じたさ、そして「また」なんだよぉ!! ちくしょぉ~~
・
・
・
―――― 所持品:9/50 ――――
干し肉×21、バリ好きー(お得用)80%、樽(中)90%、コップ(木)、初心者用道具セット(小)、鋼のナイフ、鉄の斧、サクランボ×1、鬼王丸×2
―――― ミケネコさんのストレージ行き ――――
賞金首の首輪[†カムイ†]懸賞金:94,000G、青銅のブーツ、鉄のブーツ、鋼の弓-2、白銀の槍-1、リボルバー(44)-2、蟻酸
……とりあえずこのような感じに整理した。ミケネコが『ギルドカード』に入ってる間にも使用しそうな物は『インベントリ』に入れておいた方が良いだろう。
ちなみに… 素材収集で『薬草』が大量に入手出来ているのだが、もはや『回復アイテム』としては機能しないので、『調合用の素材』というか、素材収集時の『ハズレ』、『残念賞』…みたいな扱いだ。
俺は自力でHP回復できるが、他職の場合は『安全地帯』等で座ってHP/MPの微回復をしながら、その補助的に≪薬草のドカ喰い≫をしたりする。
『安全地帯』で『ポーション』を使うのは≪もったいない≫し、『薬草』は売っても二束三文だし、リキャストタイムが無く、ただ待つよりはHPの回復が速いからだ。
さて、時間はもう10時を過ぎようとしている。
本来であれば『夜間、深夜の苦行』を開始するべきで、更に言うなら、『盗ゾック(斧)』LV8先輩との『ぶつかり稽古』をしていた時は≪LV10だった≫ので、LV16に上がった今、どれだけ被ダメージや治癒回復量に変化が出たのか調べておくべき… なのだが、今日はもう疲れた(例によって身体的な疲労感は無い、主に精神的に)。
椅子から立ち上がりベッドで横になると、それに気付いたのかミケネコも机から飛び降りて、ベッドに飛び上がってからすっかり定位置となった俺の胸の上で再び丸くなった。
「ミケネッコ疲れたろう… 僕も疲れたんだ… なんだか、とても眠いんだ」
「ん~? ねむいの~?」
「いや眠くない… ノリだ。まぁいい明日はAM5:00に起こしてくれ」
「は~い」
今日はよく挑戦したし、それなりの対価も得た。その代償に失われたSAN値を回復するには寝るのが一番! レッツ… 睡眠… ぐぅ……
(※TJOにSAN値や正気度といった概念はありません)
-------------------------------------------------------------------------
LV:16(非公開)
職業:みならい僧侶(偽装公開)(僧侶)
サポートペット:ミケネコ/三毛猫型(雌)
所持金:48,561G
武器:なし
防具:布の服
所持品:9/50 干し肉×21、バリ好きー(お得用)80%、樽(中)90%、コップ(木)、初心者用道具セット(小)、鋼のナイフ、鉄の斧、サクランボ×1、鬼王丸×2
〔※1〕まやかしの切れ味[フロードシャープ]
半径10m範囲内の〈戦闘状態〉の対象1人が装備している武器の品質を、『その戦闘中に限り+1する』(効果は重複しない、+9には効果が無い)
魔法力により対象の武器の鋭さを増し、切れ味をあげる。あくまで切れ味だけであり属性などは付与されない。何故か切れ味の無い武器でも効果はあるので安心。
『戦闘時の専用魔法』であるのと、『〈戦闘状態〉の相手にしか効果が無い』ため、両者が〈戦闘状態〉にならないとならず、戦闘前にあらかじめかけておく事が出来ない。
(おそらく悪用しての交換サギなどの防止のためであろう。〈戦闘状態〉では取り引き行為は出来ない)
低品質では+1の効果はさほどでも無いが、元が高品質であるほど効果が高くなる。また長期戦が予想される場合には、使用する、しないで総ダメージにかなりの差が出てくる。
「……」
(そう言えば、「子猫は心臓の音を聞かせてやると、母猫の胎内に居た時の事を思い出して落ち着くんだぜ」 …とか言ってたな)
「………」
(アイツの言う事は本当なのか? 嘘なのか? よくわからん所があるが…って、それは俺も同じか)
「…………」
(まぁいい、寝よう)
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