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二章
死の先にみたもの
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「俺が前衛で、コイツらを仕留める!! シシリは、後衛で治癒をし──」
「甘いんだよねぇー!! ボクの狙いは、はなっからこの娘なんだよ」
狭い歩幅で、歩み寄るサナエルに気を取られナナエルの事まで把握出来ず、シシリの背後をとられてしまう。
辰巳がその事に気が付き、瞳孔を狭め叫ぼうと口を開く少し前。既にナナエルの白い指は、硬化し、爪は鋭く・長く、一瞬にして伸びていた。
殺意を悪意を害意を形にした凶器は、異様はまでの狂気を漂わせている。ナナエルは、悪魔にも似た爪を容赦すること無く首めがけ振り翳した。
目は狂気を彩り、口角は愉悦に吊り上がる。
「じゃあ死んじゃえ!!」
人柄がガラリと変わり、そこには天使を感じさせるものが一片とてありはしない。欲望に忠実であり、従順だ。辰巳の声がやっと、ナナエルの行動に追いつき「シシリ!」と叫んだ時。
「叫んでも、罰は罰。君達は咎人であり贖罪は死でしかないんだ」
行動のスピードとは時に残酷であり無慈悲だ。シシリが、辰巳の呼び声に気がついたであろう瞬間、シシリの喉元は二本の指により貫かれた。
器官が傷つき、口や鼻から次第に血が溢れ出し血飛沫をあげる。
「あーあ。呆気ない。所詮は人間だよねぇ」
宙ぶらりんとなったシシリの足元は真っ赤に染まる。
「じゃ、バイバイ」
ナナエルが、手を引き抜きシシリは力なくドシャリと血を飛び散らせて倒れ込んだ。
白銀の鎧は、シシリの血で斑模様になり微かに香る血の匂いが辰巳の気を狂わせた。ゼクスの二の舞い。そして、ロンの槍から得た勇気も何もかも一人ではなく彼女が居たからこそだと気がついた時には何も彼もが遅かった。
律動は、秒針の先を進み吐き気は止むことがない。目は、力を無くし全身は身の毛もよだち震え上がった。身体を支える筋肉は戦力を無くす。
雨の音すら鼓膜を通すことはなく、焼き付いて離れないシシリの事切れた骸。
「シシリ……シシリ……嘘だろ」
圧倒的な実力差に膝は折れ、戦意は虚無の彼方へと消え去った。
覇気が消失した声は掠れ、瞳に写るのは雨で薄まった大量の血溜まりで眠る少女。辰巳の思考からサナエルとナナエルは消え去り、地を這ってシシリの元に寄った。
「無様ね、まるで芋虫」
死後硬直がまだ始まっていない体に、伸ばした辰巳の手はシシリに触れる事を許される事は無かった。
サナエルのヒールで地に縫い付けられた手。しかし、振り払う程の力すら辰巳には残ってはいない。
それでもさんさんと降りしきる雨の中、寒さも痛みも全てを忘れて辰巳はシシリを呼び続けた。
「シカトしてるんじゃないわよ。あなたもここで死ぬのよ」
「お姉ちゃん。この人、もう壊れちゃったんじゃない? 本当、人って弱い生き物だよね」
「そうね、本当につまらないわ。じゃあこの辺で終わりにしましょうか」
「だね。でも、なんで神法に似た力を使えるのかな。と言うか、創造主がいない今、そんな人を作るのだって不可能なはず。なのに、今まで、力を持った人間は少なからずもいた訳だよね」
「ここまで、あからさまな敵意をむき出してきた奴は初めてだけどさ」
「そうね。だけど、今はそんな答えの分からない問題に悩むより、目の前の虫を始末しましょう」
サナエルが、踏み付けていた脚をどかし、辰巳の手はまだ何処か暖かいシシリの小さい手に届いた。
「シシリ……」
──刹那、先の尖ったサナエルのヒールが辰巳の横っ腹を抉り、蹴りあげた。
飛びそうになった意識が戻った時、シシリの手を掴んでた筈の腕はナナエルに踏まれ、シシリを見つめていた筈の瞳は雨雲を捉えていた。
「頼む」
「はあ? なに、頼むって」
嘲笑を浮かべ、ナナエルは瞬き一つしない辰巳を見下した。
「せめて、シシリの側に」
この世界に来て、まだ数日しか経ってはいない。
それでも、右左と分からない土地で身近に接してきたシシリの存在はあまりにもでかかった。
「頼む」
「はははー、ダメダメー!!」
辰巳は、踏みつける脚へと無意識に手を伸ばし──力強く掴んだ。
「──え?」
ナナエルが、疑問を浮かべて瞳に写った血の元を辿るのと同時にバランスを崩して落ちる。
「な、何が……? 脚が、消え? アツイアツイアツイ!!」
右脚の膝から下が、内部から気泡が生まれ肥大化し弾けて消え去った。
真っ赤な血が、木々を染める中で目もくれず起き上がった辰巳はシシリの元へ。
サナエルは、何が起こったのかわからない様子だったが妹であるナナエルの元へ飛んだ。そして、術的な何かで止血をしている頃やっと辰巳はシシリを抱き抱えた。
「シシリ、ごめんな……。俺、何も……」
「マス……タ」
冷たく冷え、震えた小さい掌が泥のついた辰巳の頬に触れた。
外面は冷たいのに、中を通る血管は熱を帯び辰巳の目には再び微かではあるが命が宿る。
「シシリ? だ、大丈夫なのか?」
落ちそうになった手を、落ちまいと握り直し呼びかけるとシシリは薄らと瞼を持ち上げた。
「大丈夫、です。マス、ター、聞いてください」
「なんだ?言ってみろ」
「私は、言わば情報思念体です。この体は、仮であり本来私の体はタダのデータですよ。この姿も、マスターの携帯にあった統合データに過ぎません。瀕死になった今なら、つまり──」
両手で、辰巳のコメカミを触れる。手は透き通り、手のひらが頭の中へと侵入し始めた。
「お前、何を……して?」
「マスターの知りうる情報を取り入れています」
「そんな事が出来る、のか?」
「アップデート完了しました。マスター、これから私がする事は狡猾であり、残虐かもしれません」
シシリは、自らに治癒魔法をかけると起き上がる。蹌踉めきながらも、辰巳が投げ捨てた一筋のロンの槍を手に持った。
「魔法も喰らわないんだぞ? 物理攻撃が」
「いいえ、マスター。ロンの槍は聖遺物であり、そして神殺しの槍でもあるのです。まあ、見ててください」
前屈みになり槍を構えると、シシリは小さい口を動かした。
「瞬歩・ヒットアップ・パワーアップ」
「魔法の、重ねがけ……だと」
瞬歩とは、脚力を著しく向上させる。
パワーアップは、文字通り力の向上。だが、どれもがシシリに命じた事は無い。前回を振り返っても、知らないものをシシリが使えはい事は知っている。
だからこそ、辰巳には感じるものがあった。
「シシリの──覚醒」
「甘いんだよねぇー!! ボクの狙いは、はなっからこの娘なんだよ」
狭い歩幅で、歩み寄るサナエルに気を取られナナエルの事まで把握出来ず、シシリの背後をとられてしまう。
辰巳がその事に気が付き、瞳孔を狭め叫ぼうと口を開く少し前。既にナナエルの白い指は、硬化し、爪は鋭く・長く、一瞬にして伸びていた。
殺意を悪意を害意を形にした凶器は、異様はまでの狂気を漂わせている。ナナエルは、悪魔にも似た爪を容赦すること無く首めがけ振り翳した。
目は狂気を彩り、口角は愉悦に吊り上がる。
「じゃあ死んじゃえ!!」
人柄がガラリと変わり、そこには天使を感じさせるものが一片とてありはしない。欲望に忠実であり、従順だ。辰巳の声がやっと、ナナエルの行動に追いつき「シシリ!」と叫んだ時。
「叫んでも、罰は罰。君達は咎人であり贖罪は死でしかないんだ」
行動のスピードとは時に残酷であり無慈悲だ。シシリが、辰巳の呼び声に気がついたであろう瞬間、シシリの喉元は二本の指により貫かれた。
器官が傷つき、口や鼻から次第に血が溢れ出し血飛沫をあげる。
「あーあ。呆気ない。所詮は人間だよねぇ」
宙ぶらりんとなったシシリの足元は真っ赤に染まる。
「じゃ、バイバイ」
ナナエルが、手を引き抜きシシリは力なくドシャリと血を飛び散らせて倒れ込んだ。
白銀の鎧は、シシリの血で斑模様になり微かに香る血の匂いが辰巳の気を狂わせた。ゼクスの二の舞い。そして、ロンの槍から得た勇気も何もかも一人ではなく彼女が居たからこそだと気がついた時には何も彼もが遅かった。
律動は、秒針の先を進み吐き気は止むことがない。目は、力を無くし全身は身の毛もよだち震え上がった。身体を支える筋肉は戦力を無くす。
雨の音すら鼓膜を通すことはなく、焼き付いて離れないシシリの事切れた骸。
「シシリ……シシリ……嘘だろ」
圧倒的な実力差に膝は折れ、戦意は虚無の彼方へと消え去った。
覇気が消失した声は掠れ、瞳に写るのは雨で薄まった大量の血溜まりで眠る少女。辰巳の思考からサナエルとナナエルは消え去り、地を這ってシシリの元に寄った。
「無様ね、まるで芋虫」
死後硬直がまだ始まっていない体に、伸ばした辰巳の手はシシリに触れる事を許される事は無かった。
サナエルのヒールで地に縫い付けられた手。しかし、振り払う程の力すら辰巳には残ってはいない。
それでもさんさんと降りしきる雨の中、寒さも痛みも全てを忘れて辰巳はシシリを呼び続けた。
「シカトしてるんじゃないわよ。あなたもここで死ぬのよ」
「お姉ちゃん。この人、もう壊れちゃったんじゃない? 本当、人って弱い生き物だよね」
「そうね、本当につまらないわ。じゃあこの辺で終わりにしましょうか」
「だね。でも、なんで神法に似た力を使えるのかな。と言うか、創造主がいない今、そんな人を作るのだって不可能なはず。なのに、今まで、力を持った人間は少なからずもいた訳だよね」
「ここまで、あからさまな敵意をむき出してきた奴は初めてだけどさ」
「そうね。だけど、今はそんな答えの分からない問題に悩むより、目の前の虫を始末しましょう」
サナエルが、踏み付けていた脚をどかし、辰巳の手はまだ何処か暖かいシシリの小さい手に届いた。
「シシリ……」
──刹那、先の尖ったサナエルのヒールが辰巳の横っ腹を抉り、蹴りあげた。
飛びそうになった意識が戻った時、シシリの手を掴んでた筈の腕はナナエルに踏まれ、シシリを見つめていた筈の瞳は雨雲を捉えていた。
「頼む」
「はあ? なに、頼むって」
嘲笑を浮かべ、ナナエルは瞬き一つしない辰巳を見下した。
「せめて、シシリの側に」
この世界に来て、まだ数日しか経ってはいない。
それでも、右左と分からない土地で身近に接してきたシシリの存在はあまりにもでかかった。
「頼む」
「はははー、ダメダメー!!」
辰巳は、踏みつける脚へと無意識に手を伸ばし──力強く掴んだ。
「──え?」
ナナエルが、疑問を浮かべて瞳に写った血の元を辿るのと同時にバランスを崩して落ちる。
「な、何が……? 脚が、消え? アツイアツイアツイ!!」
右脚の膝から下が、内部から気泡が生まれ肥大化し弾けて消え去った。
真っ赤な血が、木々を染める中で目もくれず起き上がった辰巳はシシリの元へ。
サナエルは、何が起こったのかわからない様子だったが妹であるナナエルの元へ飛んだ。そして、術的な何かで止血をしている頃やっと辰巳はシシリを抱き抱えた。
「シシリ、ごめんな……。俺、何も……」
「マス……タ」
冷たく冷え、震えた小さい掌が泥のついた辰巳の頬に触れた。
外面は冷たいのに、中を通る血管は熱を帯び辰巳の目には再び微かではあるが命が宿る。
「シシリ? だ、大丈夫なのか?」
落ちそうになった手を、落ちまいと握り直し呼びかけるとシシリは薄らと瞼を持ち上げた。
「大丈夫、です。マス、ター、聞いてください」
「なんだ?言ってみろ」
「私は、言わば情報思念体です。この体は、仮であり本来私の体はタダのデータですよ。この姿も、マスターの携帯にあった統合データに過ぎません。瀕死になった今なら、つまり──」
両手で、辰巳のコメカミを触れる。手は透き通り、手のひらが頭の中へと侵入し始めた。
「お前、何を……して?」
「マスターの知りうる情報を取り入れています」
「そんな事が出来る、のか?」
「アップデート完了しました。マスター、これから私がする事は狡猾であり、残虐かもしれません」
シシリは、自らに治癒魔法をかけると起き上がる。蹌踉めきながらも、辰巳が投げ捨てた一筋のロンの槍を手に持った。
「魔法も喰らわないんだぞ? 物理攻撃が」
「いいえ、マスター。ロンの槍は聖遺物であり、そして神殺しの槍でもあるのです。まあ、見ててください」
前屈みになり槍を構えると、シシリは小さい口を動かした。
「瞬歩・ヒットアップ・パワーアップ」
「魔法の、重ねがけ……だと」
瞬歩とは、脚力を著しく向上させる。
パワーアップは、文字通り力の向上。だが、どれもがシシリに命じた事は無い。前回を振り返っても、知らないものをシシリが使えはい事は知っている。
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