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後編 (受け視点)
9.意外な逃げ場所
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学校でも友人の一人も作らなかった。19歳で死ぬミヒャエルにはそんなものは必要ないと思っていたからだ。親戚との仲がいいわけでもないし、祖父母はそれぞれに愛人と田舎に籠って生活をしている。祖父母を頼るわけにもいかない、どこにも行く場所のないミヒャエルが転移の魔法で飛んだのは、墓地だった。
どうしてこんなことになってしまったのか分からない。腰が痛いのも、膝ががくがくするのも、全てアルトゥロのせいだ。アルトゥロがミヒャエルを抱くだなんてこと、英雄譚には書いていなかった。
「母上、アルトゥロがおかしいのです。僕が英雄譚を捻じ曲げてしまったのでしょうか? まさか、僕と……」
墓石に話しかけても返事はない。花束も持って来ないような息子にルイーゼは呆れているかもしれない。
「僕のお腹にアルトゥロとの子どもが宿っていたらどうしよう。僕はどうすればいいんですか。母上、教えてください。母上は僕の未来を教え続けてくれたじゃないですか」
墓石に取り縋って泣いているミヒャエルは、近くに人影があることに気付いていなかった。ゆっくりと近付いて来たのは黒い喪服に黒いヴェールで顔を隠した、金髪に水色の目の女性、フリーダだった。
「ミヒャエル様ではありませんか。こんなところでコートも着ずに。体を冷やしますよ」
「叔母上……き、聞いていましたか!?」
コートを着て来る余裕も、マフラーを巻いてくる余裕もなかった。そもそもコートを着てアルトゥロを訪ねたのだから、コートはアルトゥロの住んでいる離れの屋敷に置いて来たままだ。貴族でお金に不自由したことはないが、何着もコートを持っていないミヒャエルにとって、あのコートは一枚きりのものだった。19歳で死ぬと分かっているので自分のものをあまり増やしたくなかったのだ。
フリーダがコートを脱いでミヒャエルの肩にかけてくれる。女性ものなので小さいかと思ったが、ミヒャエルは体格がいい方ではないし、背も高い方ではないので、長身のフリーダのコートが着れてしまった。
「聞こえてしまいました。アルトゥロとの子がお腹にいるかもしれないというのは、本当なのですか?」
「叔母上……どんな謗りを受けても構いません。僕は、この子だけは無事に産みたいのです」
19歳で死んでしまうことが決まっているミヒャエルのお腹に赤ん坊がいるのならば、その子は産んでやりたい。まだ予言の日までは一年以上時間があるので、ミヒャエルがその子を出産することは不可能ではないだろう。
ただ、生まれた子の引き取り先を考えることも、生まれるまでの期間滞在する場所を探すことも、ミヒャエルにはできなかった。頼れる相手はどこにもいない。たった一人でそれだけのことをやり遂げねばならないとなると心細くてならない。
達観しているように見えていても、ミヒャエルもまだ大学に入ったばかりの18歳の子どもだった。
「わたくしに任せてはくれませんか?」
「え? 叔母上に? 叔母上は僕を軽蔑していないのですか?」
大事な息子のアルトゥロの未来を壊そうとする人物として、フリーダはミヒャエルを責める権利があった。アルトゥロにはディーデリヒと結ばれて未来の国王陛下の配偶者となる輝かしい将来があったはずなのに、それがミヒャエルのせいで捻じ曲がってしまった。
「軽蔑など致しません。アルトゥロが若さのままにしでかしてしまったことは取り返しがつきませんが、わたくしの息子とお姉様の息子との間に赤ん坊が生まれることはとても素晴らしいことです」
「す、素晴らしいこと、なのですか?」
「アルトゥロに知られることなく安全に赤ん坊を産みたいのですね?」
「そうです。僕には頼れる場所はどこにもなくて、カードを使えば履歴でアルトゥロに知られてしまうし」
現金を持つような身分ではないので、支払いは全てカードでしているが、そのカードも一応持ってきたがミヒャエルはそれが使えないことを分かっている。失踪者としてアルトゥロがミヒャエルを警察に届け出れば、カードの使用履歴を一番に調べるに違いないのだ。
「車に乗ってくださいませ。わたくしの屋敷のお姉様の部屋をミヒャエル様のためにお空けします」
「アルトゥロと同じ敷地内ではないですか。すぐに露見しますよ?」
「アルトゥロには絶対に母屋に入らないように言い聞かせます。元々わたくしのことを鬱陶しく思っているようだから、母屋に近付こうともしないでしょう」
フリーダとアルトゥロは、ミヒャエルとルイーゼのように仲のいい親子というわけではないようだ。膝も腰も限界で、立っていることすら難しいようなミヒャエルには選択肢はないも同然だった。
本当に母屋の屋敷と離れの屋敷、繋がってすらいる同じ敷地内に建った屋敷で、アルトゥロに発見されることなく子どもを産むことが可能なのか。
半信半疑だったが、ミヒャエルにはそれ以外の方法がなく、フリーダに支えられて車に乗り込んだ。車の中でミヒャエルは意識を失いそうになっていた。
車が母屋の屋敷の玄関の前につくと、フリーダは先に出て、使用人たちを下がらせた。その上でミヒャエルに手を貸してルイーゼが使っていた部屋まで案内する。
「この部屋には秘密を守れる使用人とわたくし以外は入れないようにします。二階の洗面所もバスルームも、掃除のとき以外は誰も近寄らないように……いいえ、二階自体に決められた使用人とわたくし以外は近寄らないように徹底致します」
「そこまでしていただいていいのですか?」
「ミヒャエル様は気を遣わないでください。大事なお体です。産科の医師も定期的に来ていただくように手配します」
母屋の屋敷の二階を丸ごとフリーダはミヒャエルのために明け渡してくれた。こんなに大事にされていいのかと驚いてしまうが、体力の方は限界でベッドに横になると眠気が襲ってくる。
ベッドで眠り始めたミヒャエルに、フリーダは音もなくそっと部屋から出て行った。
翌日からミヒャエルの母屋での生活が始まった。ミヒャエル付になった使用人は口の堅いものばかりで、絶対に主人の秘密を漏らしたりしない。運ばれて来る食事も毒物は一切入っておらず、栄養も考えられているメニューだ。
あまり量を食べられないミヒャエルに、フリーダが部屋に訪ねて来て心配そうに聞く。
「どんなものならば食べられそうですか?」
「肉はあまり得意ではありません。魚は少しは食べられます。穀物や野菜は、水気のないものは苦手です」
「スープやシチューがお好きなのですか?」
「そうですね。そういうものは食べやすいです」
親切に聞いてくれることに感謝しつつ答えると、次からの食事は魚中心で、スープやシチューが多くなった。食べることが得意ではないが、お腹の赤ん坊の成長を考えれば食べないわけにはいかない。
幼い頃に好物だった料理は、魚料理だった気がする。それも毒物が入っているとルイーゼに言われて食べなくなってしまった。
食が細いのを改善するのは難しかったが、ルイーゼは部屋に果物やお菓子などを置いて、いつでもミヒャエルが摘まめるように準備してくれた。紅茶も保温ポットに入っているので、カップに注いで焼き菓子と一緒に摘まむ。
甘いものは嫌いではなかったので、ミヒャエルは食事の他にお菓子や果物を摘まむことでなんとか体重を維持していた。
悪阻の酷いときはほとんど何も食べられなかったが、水分だけでも取らせようとフリーダがフルーツティーやレモネードを作ってくれる。フルーツティーやレモネードの甘さに胃を落ち着かせて、ミヒャエルは少しだけでも頑張って食事をした。
大学へは休学の手続きをフリーダがしてくれたようだった。フリーダには本当のことを話せないが、ミヒャエルは19歳の秋には死んでしまうので、必要はないのだが、それでもフリーダがミヒャエルを大事にしてくれることには本当にありがたく思っていた。
ミヒャエルが19歳になった春の終わりに、ミヒャエルは自分そっくりの金髪に金と水色の目の女の子を産んだ。生まれた赤ん坊を抱いてミヒャエルは泣いてしまった。
「ミヒャエル様、おめでとうございます。元気な女の子ですよ」
「ありがとうございます。叔母上の助けがなければ産むことはできなかった。どうか叔母上が名づけの親になってくださいませんか?」
これから死んでいく身で子どもに名前を付けるよりも、子どもを託すフリーダが名前を付けた方がいい。そう判断したミヒャエルが頼むと、フリーダは赤ん坊を抱き取ってうっとりと微笑んだ。
「お姉様にそっくり……お姉様のお名前をいただいて、ルイーゼと名付けましょう」
「ルイーゼ……母上の名前ですね。叔母上、理由は言えませんが、僕はここを出て行かなくてはなりません。ルイーゼをどうかよろしくお願いします」
残された時間は後少ししかない。
一秒でも長くルイーゼと共に過ごしたかったが、ミヒャエルは未練の残らないようにフリーダにルイーゼを託した。
「産後すぐに動いてはいけません。落ち着いてから。大丈夫です、わたくしがルイーゼのことは命を懸けて守ります」
大事に産着に包まれたルイーゼを抱き締めるフリーダに、ミヒャエルは涙を零して感謝したのだった。
どうしてこんなことになってしまったのか分からない。腰が痛いのも、膝ががくがくするのも、全てアルトゥロのせいだ。アルトゥロがミヒャエルを抱くだなんてこと、英雄譚には書いていなかった。
「母上、アルトゥロがおかしいのです。僕が英雄譚を捻じ曲げてしまったのでしょうか? まさか、僕と……」
墓石に話しかけても返事はない。花束も持って来ないような息子にルイーゼは呆れているかもしれない。
「僕のお腹にアルトゥロとの子どもが宿っていたらどうしよう。僕はどうすればいいんですか。母上、教えてください。母上は僕の未来を教え続けてくれたじゃないですか」
墓石に取り縋って泣いているミヒャエルは、近くに人影があることに気付いていなかった。ゆっくりと近付いて来たのは黒い喪服に黒いヴェールで顔を隠した、金髪に水色の目の女性、フリーダだった。
「ミヒャエル様ではありませんか。こんなところでコートも着ずに。体を冷やしますよ」
「叔母上……き、聞いていましたか!?」
コートを着て来る余裕も、マフラーを巻いてくる余裕もなかった。そもそもコートを着てアルトゥロを訪ねたのだから、コートはアルトゥロの住んでいる離れの屋敷に置いて来たままだ。貴族でお金に不自由したことはないが、何着もコートを持っていないミヒャエルにとって、あのコートは一枚きりのものだった。19歳で死ぬと分かっているので自分のものをあまり増やしたくなかったのだ。
フリーダがコートを脱いでミヒャエルの肩にかけてくれる。女性ものなので小さいかと思ったが、ミヒャエルは体格がいい方ではないし、背も高い方ではないので、長身のフリーダのコートが着れてしまった。
「聞こえてしまいました。アルトゥロとの子がお腹にいるかもしれないというのは、本当なのですか?」
「叔母上……どんな謗りを受けても構いません。僕は、この子だけは無事に産みたいのです」
19歳で死んでしまうことが決まっているミヒャエルのお腹に赤ん坊がいるのならば、その子は産んでやりたい。まだ予言の日までは一年以上時間があるので、ミヒャエルがその子を出産することは不可能ではないだろう。
ただ、生まれた子の引き取り先を考えることも、生まれるまでの期間滞在する場所を探すことも、ミヒャエルにはできなかった。頼れる相手はどこにもいない。たった一人でそれだけのことをやり遂げねばならないとなると心細くてならない。
達観しているように見えていても、ミヒャエルもまだ大学に入ったばかりの18歳の子どもだった。
「わたくしに任せてはくれませんか?」
「え? 叔母上に? 叔母上は僕を軽蔑していないのですか?」
大事な息子のアルトゥロの未来を壊そうとする人物として、フリーダはミヒャエルを責める権利があった。アルトゥロにはディーデリヒと結ばれて未来の国王陛下の配偶者となる輝かしい将来があったはずなのに、それがミヒャエルのせいで捻じ曲がってしまった。
「軽蔑など致しません。アルトゥロが若さのままにしでかしてしまったことは取り返しがつきませんが、わたくしの息子とお姉様の息子との間に赤ん坊が生まれることはとても素晴らしいことです」
「す、素晴らしいこと、なのですか?」
「アルトゥロに知られることなく安全に赤ん坊を産みたいのですね?」
「そうです。僕には頼れる場所はどこにもなくて、カードを使えば履歴でアルトゥロに知られてしまうし」
現金を持つような身分ではないので、支払いは全てカードでしているが、そのカードも一応持ってきたがミヒャエルはそれが使えないことを分かっている。失踪者としてアルトゥロがミヒャエルを警察に届け出れば、カードの使用履歴を一番に調べるに違いないのだ。
「車に乗ってくださいませ。わたくしの屋敷のお姉様の部屋をミヒャエル様のためにお空けします」
「アルトゥロと同じ敷地内ではないですか。すぐに露見しますよ?」
「アルトゥロには絶対に母屋に入らないように言い聞かせます。元々わたくしのことを鬱陶しく思っているようだから、母屋に近付こうともしないでしょう」
フリーダとアルトゥロは、ミヒャエルとルイーゼのように仲のいい親子というわけではないようだ。膝も腰も限界で、立っていることすら難しいようなミヒャエルには選択肢はないも同然だった。
本当に母屋の屋敷と離れの屋敷、繋がってすらいる同じ敷地内に建った屋敷で、アルトゥロに発見されることなく子どもを産むことが可能なのか。
半信半疑だったが、ミヒャエルにはそれ以外の方法がなく、フリーダに支えられて車に乗り込んだ。車の中でミヒャエルは意識を失いそうになっていた。
車が母屋の屋敷の玄関の前につくと、フリーダは先に出て、使用人たちを下がらせた。その上でミヒャエルに手を貸してルイーゼが使っていた部屋まで案内する。
「この部屋には秘密を守れる使用人とわたくし以外は入れないようにします。二階の洗面所もバスルームも、掃除のとき以外は誰も近寄らないように……いいえ、二階自体に決められた使用人とわたくし以外は近寄らないように徹底致します」
「そこまでしていただいていいのですか?」
「ミヒャエル様は気を遣わないでください。大事なお体です。産科の医師も定期的に来ていただくように手配します」
母屋の屋敷の二階を丸ごとフリーダはミヒャエルのために明け渡してくれた。こんなに大事にされていいのかと驚いてしまうが、体力の方は限界でベッドに横になると眠気が襲ってくる。
ベッドで眠り始めたミヒャエルに、フリーダは音もなくそっと部屋から出て行った。
翌日からミヒャエルの母屋での生活が始まった。ミヒャエル付になった使用人は口の堅いものばかりで、絶対に主人の秘密を漏らしたりしない。運ばれて来る食事も毒物は一切入っておらず、栄養も考えられているメニューだ。
あまり量を食べられないミヒャエルに、フリーダが部屋に訪ねて来て心配そうに聞く。
「どんなものならば食べられそうですか?」
「肉はあまり得意ではありません。魚は少しは食べられます。穀物や野菜は、水気のないものは苦手です」
「スープやシチューがお好きなのですか?」
「そうですね。そういうものは食べやすいです」
親切に聞いてくれることに感謝しつつ答えると、次からの食事は魚中心で、スープやシチューが多くなった。食べることが得意ではないが、お腹の赤ん坊の成長を考えれば食べないわけにはいかない。
幼い頃に好物だった料理は、魚料理だった気がする。それも毒物が入っているとルイーゼに言われて食べなくなってしまった。
食が細いのを改善するのは難しかったが、ルイーゼは部屋に果物やお菓子などを置いて、いつでもミヒャエルが摘まめるように準備してくれた。紅茶も保温ポットに入っているので、カップに注いで焼き菓子と一緒に摘まむ。
甘いものは嫌いではなかったので、ミヒャエルは食事の他にお菓子や果物を摘まむことでなんとか体重を維持していた。
悪阻の酷いときはほとんど何も食べられなかったが、水分だけでも取らせようとフリーダがフルーツティーやレモネードを作ってくれる。フルーツティーやレモネードの甘さに胃を落ち着かせて、ミヒャエルは少しだけでも頑張って食事をした。
大学へは休学の手続きをフリーダがしてくれたようだった。フリーダには本当のことを話せないが、ミヒャエルは19歳の秋には死んでしまうので、必要はないのだが、それでもフリーダがミヒャエルを大事にしてくれることには本当にありがたく思っていた。
ミヒャエルが19歳になった春の終わりに、ミヒャエルは自分そっくりの金髪に金と水色の目の女の子を産んだ。生まれた赤ん坊を抱いてミヒャエルは泣いてしまった。
「ミヒャエル様、おめでとうございます。元気な女の子ですよ」
「ありがとうございます。叔母上の助けがなければ産むことはできなかった。どうか叔母上が名づけの親になってくださいませんか?」
これから死んでいく身で子どもに名前を付けるよりも、子どもを託すフリーダが名前を付けた方がいい。そう判断したミヒャエルが頼むと、フリーダは赤ん坊を抱き取ってうっとりと微笑んだ。
「お姉様にそっくり……お姉様のお名前をいただいて、ルイーゼと名付けましょう」
「ルイーゼ……母上の名前ですね。叔母上、理由は言えませんが、僕はここを出て行かなくてはなりません。ルイーゼをどうかよろしくお願いします」
残された時間は後少ししかない。
一秒でも長くルイーゼと共に過ごしたかったが、ミヒャエルは未練の残らないようにフリーダにルイーゼを託した。
「産後すぐに動いてはいけません。落ち着いてから。大丈夫です、わたくしがルイーゼのことは命を懸けて守ります」
大事に産着に包まれたルイーゼを抱き締めるフリーダに、ミヒャエルは涙を零して感謝したのだった。
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