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一章 クリスタ嬢との出会い
29.ノメンゼン子爵の退場
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早く両親に助けを求めなければいけない。
ノメンゼン子爵に捕まれば、ノメンゼン子爵夫人はまたクリスタ嬢に危害を加えようとして来るかもしれない。
普通の神経ならば、宿泊式のパーティーで公爵家の娘であるわたくしを叩いてしまって、公爵から直々にお叱りを受けたのだから、その後社交界に出て来れないものだが、ノメンゼン子爵夫人は違った。
わたくしやクリスタ嬢への恨みを更に深くして、キルヒマン侯爵家のお茶会でわたくしとクリスタ嬢をノメンゼン子爵に捕まえさせようとしている。ノメンゼン子爵もだが、貴族としての資質がなく、教育も受けていないとこうなるのかと呆れてしまう。
自分たちが社交界で相手にされていないことにも気付かずにキルヒマン侯爵家のお茶会に出席した挙句、年端も行かない子どもを追いかけ回している。
逃げながらわたくしは両親のいる場所を目指すのだが、ひとは多いし、会場は広い。逃げながらだと場所をしっかりと把握する余裕がなくて、わたくしは簡単には両親の元に辿り着けなかった。
エクムント様がわたくしとクリスタ嬢が追いかけられていることに気付いてくれればいいのだが、エクムント様もキルヒマン侯爵夫妻と話しているようで姿が見えない。
「近寄らないでください! わたくしは公爵家の娘、不敬ですよ!」
「エリザベート様ではなくて、私の娘に用があるだけです」
「その用とはなんですか? はっきり口に出してください!」
逃げながらノメンゼン子爵を止めようとするが、ノメンゼン子爵はあくまでもクリスタ嬢に用があると言い張る。クリスタ嬢はノメンゼン子爵の実子なので、渡さないのもおかしいと思っているのか、周囲の大人たちも口出しができないでいる。
「こっちだ!」
そのとき声を出してくれたのはハインリヒ殿下だった。ハインリヒ殿下の伸ばした手がクリスタ嬢がわたくしと手を繋いでいる方と逆の手を掴む。
クリスタ嬢とわたくしはハインリヒ殿下に強く引かれて何かの下を潜った。
わたくしとクリスタ嬢の背の高さでは全く当たらなかったが、ノメンゼン子爵はわたくしとクリスタ嬢が潜った何かに思い切り頭をぶつけていた。
それは背の高い大きな植木鉢に植えられた観葉植物だった。
観葉植物の枝に頭をぶつけて尻もちをついたノメンゼン子爵の無様な姿。髪はぐしゃぐしゃで、頭の上に観葉植物の葉っぱが乗っている。
その上、尻餅をついた拍子にスラックスのお尻が裂けて下着が見えていた。
「ぷっ……あにうえ、あれ……」
「ハインリヒ、わらってはいけないよ。しつれいだよ」
ノルベルト殿下は窘めているが、ハインリヒ殿下は我慢ができず笑い出してしまった。
ノメンゼン子爵はよろよろと立ち上がる。
まだスラックスのお尻が裂けていることに気付いていないようだ。
「ノメンゼンししゃく、おとうとがしつれいをしました」
ノルベルト殿下が手を伸ばしてノメンゼン子爵の頭から葉っぱを取り去っている。
咳払いをしてノルベルト殿下がノメンゼン子爵の耳元に囁いた。
「あの……おしりが……」
ノメンゼン子爵がハッとしてお尻を押さえる。そこでやっとスラックスのお尻が裂けていたことに気付いたようだ。顔を真っ赤にして怒り出す。
「こんな屈辱……ハインリヒ殿下でも許せません」
「ゆるせないのならば、どうするのですか?」
冷静なノルベルト殿下の言葉にノメンゼン子爵はやっと自分の立場に気付いたようだ。
ハインリヒ殿下が笑いながらわたくしの両親を呼んで来てくれた。
「ノメンゼンししゃくは、クリスタじょうにようじがあるそうです。ディッペルこうしゃくふさいのまえで、そのようじをはっきりといっていただきましょうか」
「そ、それは……家庭内のことで、娘の躾に関してです」
「ノメンゼン子爵、ノメンゼン子爵夫人、勘違いなさっているようですが、クリスタ嬢の教育に関しては、わたくしたちディッペル家で引き取って行うという話になっていたはずです」
「ノメンゼン子爵夫人のしていることは、躾ではなく、虐待です。それは我が家にやってきた頃にクリスタ嬢の腕に残っていた痕と、クリスタ嬢の発達が遅れていたことからもはっきりしています」
「何か文句がおありなら、わたくしたちに仰ってください」
「今後、子どもたちを追いかけ回すようなことがないようにお願いしたい」
両親に言われてノメンゼン子爵は裂けたスラックスのお尻を押さえながら、ぺこぺこと頭を下げてノメンゼン子爵夫人を連れて会場から出て行った。
ぽつんと残されていたローザ嬢は「つまんなぁい」と呟いて、両親を追い駆けて行った。
もしクリスタ嬢が公爵家の養子になればローザ嬢がノメンゼン子爵家を継ぐことになるのだが、あのような性格ではとても子爵としてやっていけそうにない。
わたくしはローザ嬢がノメンゼン子爵家を継がないで済む方法を考え始めていた。
「クリスタじょう、だいじょうぶでしたか?」
「はい、ありがとうございました、ハインリヒでんか」
今回助けたことでハインリヒ殿下はクリスタ嬢の好感度が上がっているように見える。
「わたくし、ミルクティーをおねがいしていたのですが、まだのんでいません。ハインリヒでんかもいっしょにいかがですか?」
クリスタ嬢がハインリヒ殿下を誘った。
そのことに心の中でガッツポーズをしているわたくしに、ノルベルト殿下が誘って来る。
「エリザベートじょうは、ぼくとミルクティーをのみませんか?」
「お誘いありがとうございます」
断るのも失礼かと思ったので、わたくしは会場の壁際のソファに移動して給仕からミルクティーを受け取ってソファに座って一口飲んだ。向かい側のソファに座っているノルベルト殿下も優雅な仕草でミルクティーを飲んでいる。
「たいへんなさわぎでしたね。こんかいはおけががなくてなによりでした」
「ありがとうございます。ハインリヒ殿下に助けられました」
「ハインリヒがおやくにたったのならよかったです」
ミルクティーを飲みながらわたくしとノルベルト殿下は談笑をする。
「さきほどはピアノとうた、とてもじょうずでした。エリザベートじょうは、ハインリヒとおなじとしなのにおとなびてかんじられます」
「そう言っていただけると嬉しいです。ピアノと歌はクリスタ嬢と一生懸命練習したのです」
「ディッペルけのパーティーのときよりもじょうたつされていました」
「ありがとうございます」
穏やかなノルベルト殿下は、ハインリヒ殿下よりも落ち着きがあって同年代の子どもとは思えないくらいだった。わたくしは前世の記憶があるので子どもらしくないところがあるが、ノルベルト殿下は大事に育てられたのであろうことがよく分かる育ちの良さを感じさせた。
「おねえさま、ハインリヒでんかに、つぎのおちゃかいではもらったおはなをつけてほしいっていわれたの」
ハインリヒ殿下と話すことがなくなったのか、わたくしのソファの隣りによじ登って座ったクリスタ嬢に、わたくしはもらった牡丹の造花の髪飾りを思い出す。
クリスタ嬢が淡いピンク色で、わたくしが淡い紫色の牡丹の造花をもらっていた。
「次にハインリヒ殿下とノルベルト殿下が参加するお茶会が分かりませんね」
「わたくし、つけなければいけない?」
「それは、クリスタ嬢が決めていいですよ」
「おねえさまはどうするの?」
クリスタ嬢に水色の目で至近距離から見つめられてわたくしは少し考える。
「わたくしは牡丹の造花も美しいと思います」
「ぼくからもおねがいします。つけてあげてください」
「ノルベルト殿下もこう仰ってますよ」
「わかりました。つぎのおちゃかいではボタンのはなをつけます」
これはクリスタ嬢の心境に変化が起きたのではないだろうか。
ハインリヒ殿下を嫌っていて、ブーケも受け取らなかったし、牡丹の造花も受け取ろうとしなかったクリスタ嬢が、牡丹の造花を身に着けてもいいと言っている。
「でも、そのおちゃかいに、ハインリヒでんかとノルベルトでんかがでなくても、わたくしはしりませんわ」
次のお茶会というのは、クリスタ嬢が招かれた次のお茶会であって、必ずしもハインリヒ殿下とノルベルト殿下が参加するお茶会ではないようだ。
「エリザベートじょうとクリスタじょうがさんかするつぎのおちゃかいに、かならずぼくたちもさんかします。いいね、ハインリヒ」
「はい、あにうえ」
次のお茶会にもハインリヒ殿下とノルベルト殿下は参加するようだった。
ノメンゼン子爵に捕まれば、ノメンゼン子爵夫人はまたクリスタ嬢に危害を加えようとして来るかもしれない。
普通の神経ならば、宿泊式のパーティーで公爵家の娘であるわたくしを叩いてしまって、公爵から直々にお叱りを受けたのだから、その後社交界に出て来れないものだが、ノメンゼン子爵夫人は違った。
わたくしやクリスタ嬢への恨みを更に深くして、キルヒマン侯爵家のお茶会でわたくしとクリスタ嬢をノメンゼン子爵に捕まえさせようとしている。ノメンゼン子爵もだが、貴族としての資質がなく、教育も受けていないとこうなるのかと呆れてしまう。
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エクムント様がわたくしとクリスタ嬢が追いかけられていることに気付いてくれればいいのだが、エクムント様もキルヒマン侯爵夫妻と話しているようで姿が見えない。
「近寄らないでください! わたくしは公爵家の娘、不敬ですよ!」
「エリザベート様ではなくて、私の娘に用があるだけです」
「その用とはなんですか? はっきり口に出してください!」
逃げながらノメンゼン子爵を止めようとするが、ノメンゼン子爵はあくまでもクリスタ嬢に用があると言い張る。クリスタ嬢はノメンゼン子爵の実子なので、渡さないのもおかしいと思っているのか、周囲の大人たちも口出しができないでいる。
「こっちだ!」
そのとき声を出してくれたのはハインリヒ殿下だった。ハインリヒ殿下の伸ばした手がクリスタ嬢がわたくしと手を繋いでいる方と逆の手を掴む。
クリスタ嬢とわたくしはハインリヒ殿下に強く引かれて何かの下を潜った。
わたくしとクリスタ嬢の背の高さでは全く当たらなかったが、ノメンゼン子爵はわたくしとクリスタ嬢が潜った何かに思い切り頭をぶつけていた。
それは背の高い大きな植木鉢に植えられた観葉植物だった。
観葉植物の枝に頭をぶつけて尻もちをついたノメンゼン子爵の無様な姿。髪はぐしゃぐしゃで、頭の上に観葉植物の葉っぱが乗っている。
その上、尻餅をついた拍子にスラックスのお尻が裂けて下着が見えていた。
「ぷっ……あにうえ、あれ……」
「ハインリヒ、わらってはいけないよ。しつれいだよ」
ノルベルト殿下は窘めているが、ハインリヒ殿下は我慢ができず笑い出してしまった。
ノメンゼン子爵はよろよろと立ち上がる。
まだスラックスのお尻が裂けていることに気付いていないようだ。
「ノメンゼンししゃく、おとうとがしつれいをしました」
ノルベルト殿下が手を伸ばしてノメンゼン子爵の頭から葉っぱを取り去っている。
咳払いをしてノルベルト殿下がノメンゼン子爵の耳元に囁いた。
「あの……おしりが……」
ノメンゼン子爵がハッとしてお尻を押さえる。そこでやっとスラックスのお尻が裂けていたことに気付いたようだ。顔を真っ赤にして怒り出す。
「こんな屈辱……ハインリヒ殿下でも許せません」
「ゆるせないのならば、どうするのですか?」
冷静なノルベルト殿下の言葉にノメンゼン子爵はやっと自分の立場に気付いたようだ。
ハインリヒ殿下が笑いながらわたくしの両親を呼んで来てくれた。
「ノメンゼンししゃくは、クリスタじょうにようじがあるそうです。ディッペルこうしゃくふさいのまえで、そのようじをはっきりといっていただきましょうか」
「そ、それは……家庭内のことで、娘の躾に関してです」
「ノメンゼン子爵、ノメンゼン子爵夫人、勘違いなさっているようですが、クリスタ嬢の教育に関しては、わたくしたちディッペル家で引き取って行うという話になっていたはずです」
「ノメンゼン子爵夫人のしていることは、躾ではなく、虐待です。それは我が家にやってきた頃にクリスタ嬢の腕に残っていた痕と、クリスタ嬢の発達が遅れていたことからもはっきりしています」
「何か文句がおありなら、わたくしたちに仰ってください」
「今後、子どもたちを追いかけ回すようなことがないようにお願いしたい」
両親に言われてノメンゼン子爵は裂けたスラックスのお尻を押さえながら、ぺこぺこと頭を下げてノメンゼン子爵夫人を連れて会場から出て行った。
ぽつんと残されていたローザ嬢は「つまんなぁい」と呟いて、両親を追い駆けて行った。
もしクリスタ嬢が公爵家の養子になればローザ嬢がノメンゼン子爵家を継ぐことになるのだが、あのような性格ではとても子爵としてやっていけそうにない。
わたくしはローザ嬢がノメンゼン子爵家を継がないで済む方法を考え始めていた。
「クリスタじょう、だいじょうぶでしたか?」
「はい、ありがとうございました、ハインリヒでんか」
今回助けたことでハインリヒ殿下はクリスタ嬢の好感度が上がっているように見える。
「わたくし、ミルクティーをおねがいしていたのですが、まだのんでいません。ハインリヒでんかもいっしょにいかがですか?」
クリスタ嬢がハインリヒ殿下を誘った。
そのことに心の中でガッツポーズをしているわたくしに、ノルベルト殿下が誘って来る。
「エリザベートじょうは、ぼくとミルクティーをのみませんか?」
「お誘いありがとうございます」
断るのも失礼かと思ったので、わたくしは会場の壁際のソファに移動して給仕からミルクティーを受け取ってソファに座って一口飲んだ。向かい側のソファに座っているノルベルト殿下も優雅な仕草でミルクティーを飲んでいる。
「たいへんなさわぎでしたね。こんかいはおけががなくてなによりでした」
「ありがとうございます。ハインリヒ殿下に助けられました」
「ハインリヒがおやくにたったのならよかったです」
ミルクティーを飲みながらわたくしとノルベルト殿下は談笑をする。
「さきほどはピアノとうた、とてもじょうずでした。エリザベートじょうは、ハインリヒとおなじとしなのにおとなびてかんじられます」
「そう言っていただけると嬉しいです。ピアノと歌はクリスタ嬢と一生懸命練習したのです」
「ディッペルけのパーティーのときよりもじょうたつされていました」
「ありがとうございます」
穏やかなノルベルト殿下は、ハインリヒ殿下よりも落ち着きがあって同年代の子どもとは思えないくらいだった。わたくしは前世の記憶があるので子どもらしくないところがあるが、ノルベルト殿下は大事に育てられたのであろうことがよく分かる育ちの良さを感じさせた。
「おねえさま、ハインリヒでんかに、つぎのおちゃかいではもらったおはなをつけてほしいっていわれたの」
ハインリヒ殿下と話すことがなくなったのか、わたくしのソファの隣りによじ登って座ったクリスタ嬢に、わたくしはもらった牡丹の造花の髪飾りを思い出す。
クリスタ嬢が淡いピンク色で、わたくしが淡い紫色の牡丹の造花をもらっていた。
「次にハインリヒ殿下とノルベルト殿下が参加するお茶会が分かりませんね」
「わたくし、つけなければいけない?」
「それは、クリスタ嬢が決めていいですよ」
「おねえさまはどうするの?」
クリスタ嬢に水色の目で至近距離から見つめられてわたくしは少し考える。
「わたくしは牡丹の造花も美しいと思います」
「ぼくからもおねがいします。つけてあげてください」
「ノルベルト殿下もこう仰ってますよ」
「わかりました。つぎのおちゃかいではボタンのはなをつけます」
これはクリスタ嬢の心境に変化が起きたのではないだろうか。
ハインリヒ殿下を嫌っていて、ブーケも受け取らなかったし、牡丹の造花も受け取ろうとしなかったクリスタ嬢が、牡丹の造花を身に着けてもいいと言っている。
「でも、そのおちゃかいに、ハインリヒでんかとノルベルトでんかがでなくても、わたくしはしりませんわ」
次のお茶会というのは、クリスタ嬢が招かれた次のお茶会であって、必ずしもハインリヒ殿下とノルベルト殿下が参加するお茶会ではないようだ。
「エリザベートじょうとクリスタじょうがさんかするつぎのおちゃかいに、かならずぼくたちもさんかします。いいね、ハインリヒ」
「はい、あにうえ」
次のお茶会にもハインリヒ殿下とノルベルト殿下は参加するようだった。
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