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二章 龍王と王配の二年目
9.町歩き
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静養期間の九日目、ヨシュアが提案した。
「町に出てみないか?」
「町に!?」
視察で他の領地の領主の屋敷を訪ねることはあっても、龍王は自由に町を歩いたことがない。王都は栄えて賑やかだと聞いているが、それをこの目で見られる日は来ないのだろうと思っていた。
それがヨシュアにかかると簡単なことのように思えてくる。
「おれが玉を賜った祝いとして、魔術騎士に休暇を取らせるつもりなんだ。そのときに、魔術騎士のふりをして、紺色の長衣を着ておれがシオンとイザークと町に出るから、星宇は魔術騎士の恋人として横にいればいい」
ヨシュアは金色の髪に鮮やかな青い目で志龍王国ではとても目立つ色彩だが、シオンやイザークは黒髪なのでそれほど目立たない。龍王も顔を知られていると言えばそうなのだが、実のところ冠を脱いで豪華な服を着替えてしまえば、少し育ちのよさそうな貴族の子息くらいの雰囲気になってしまうだろう。
護衛にはヨシュアが信頼を寄せているシオンとイザークに、ヨシュア自身も加わるし、龍王も少しずつではあるが魔術を教えてもらって覚えていたので、役に立たないこともない。
何より、龍王は龍族として血が濃いので何かあれば龍の本性に戻れるし、腕力も細腕の割には強かった。
「行っていいなら行きたいです」
「せっかく自由な時間があるのだから、星宇も自分の治める王都がどれだけ豊かかを見てみた方がいい」
ヨシュアに背中を押されて、星宇は町に出る気になった。
町に出るための服はネイサンが用意してくれた。宝石の飾りや刺繍の一切ない地味だが着心地のいい動きやすい服で、ヨシュアは髪を黒く見せる魔術を使って、魔術騎士団の紺色の長衣を身に着けている。
「星宇のことは星と呼ぶことにしよう。おれのことは、ジョシュと呼んでくれ」
「わたしは、星、あなたはジョシュ」
名前を確認して、龍王は頷く。
シオンとイザークとヨシュアの三人が並べば、彫りの深い顔だちでみんなラバン王国の出身者とは分かるが、ヨシュアは体格のいい魔術騎士というだけで王配であることに気付くものはいないだろう。
ちょうど昼食時に町に出ると、町では露店が賑わっている。
こういうところでヨシュアは新しいものを食べているのだと興味津々で龍王がきょろきょろと周囲を見回していると、ヨシュアに手を引かれる。
「魔術騎士の兄さん、この焼き饅頭はニラと豚肉がたっぷりで美味しいよ?」
「こっちの川魚の塩焼きは、絶品だ」
「肉饅頭はどうだい? 歩きながら食べるのにぴったりだよ?」
「花茶を用意して、お席を取っていますよ。いかがですか?」
声を掛けられて足を止めてしまう龍王に、ヨシュアが次々と買っていく。買ったものはシオンとイザークに持たせて、茶屋の二階に入った。
食べ物の持ち込みが許可されているようで、他の席も食べ物を持ち込んで茶と一緒に食べている。
「どれも平気そうだな。花茶を四人分くれ」
「すぐお持ちします」
焼き饅頭と川魚の塩焼きと肉饅頭に手を翳して毒が入っていないことを確かめてから、ヨシュアが熱々のそれを龍王の前に置いてくれる。焼き饅頭と肉饅頭と川魚の塩焼きは、大きな葉っぱで包まれていた。
吹き冷ましながら焼き饅頭に噛り付くと、じゅわっと油が染み出て素朴な味だが美味しい。肉饅頭は二つに割って吹き冷ましながら食べて、川魚の塩焼きはどうやって食べるのかヨシュアを見ていると、串に刺して焼いてある皮ごと噛り付いていたので真似をしてみたら、塩の具合が絶妙でとても美味しい。
夢中になって食べていると、店の者が花茶を入れてくれていた。
「お兄さんたち、魔術騎士なんでしょう?」
「龍王陛下が王配陛下に玉を捧げた祝いに休みをもらっている」
「いい男ですね。恋人はいるのですか?」
茶を入れながらヨシュアの方をちらちらと見ている店の者に、龍王は嫉妬しそうになったが、ヨシュアが自然と龍王の腰を抱いて引き寄せた。
「この通り、大事なひとがいるものでね」
「王配陛下も男性でいらっしゃるものね。そう言われてみれば、お二人、お似合いですよ」
「そうだろう?」
甘く微笑んで龍王の顔を覗き込むヨシュアに、龍王は顔を真っ赤にして川魚を食べるのに集中した。
店の者が入れた花茶は、青陵殿で飲むものほど美味しくはなかったが、口の中はさっぱりとした。
食べ終わったところで、ヨシュアが卓に代金を置き、イザークとシオンと龍王と共に店を出る。
露店が広がる市は広場に設置されていて、広場の中心には噴水が設置してあって、その前で踊り子が踊っている。
笛と手で叩く太鼓の音に合わせて、手足に付けた鈴を鳴らしながら踊る踊り子に、通る者たちが足を止めて手拍子を送っている。
異国の音楽に合わせて踊る踊り子に目を奪われて、立ち止まっていると、ヨシュアもイザークもシオンもそばにいて一緒に見ているのが分かる。
夢中になって見終わって、踊りが一曲終わると龍王は拍手を送っていた。
「気に入ったようだな、星」
「えぇ、始めて見ました。こういうときにはどうすればいいのですか?」
「小銭を踊り子の前にある箱に入れてやるといい。そうだな、これくらいで十分かな?」
ヨシュアに三枚の銅貨を渡されて、龍王はいそいそと前に歩み出て箱の中に銅貨を投げ入れた。ちゃらちゃらと銅貨が触れ合う音がして、踊り子が鈴の音を鳴らしながら深く深くお辞儀をする。
「気に入ったのなら王宮に招けばいい」
「そういうこともできるのですか?」
「してはいけない法もないし、何かあればおれたちが星を守る」
優しく語り掛けられてそれだけで龍王は胸がいっぱいになってしまう。
歩いているとお腹はいっぱいだったが少し喉が渇いてきたので、龍王はヨシュアの手を引いて一つの露店を指差す。
「ジョシュ、あれは?」
「果実水を売っている露店だな。飲んでみるか?」
「飲んでみたいです」
果実水というのがどういうものなのか分からなかったが、露店でヨシュアが支払いをすると、素焼きの入れ物に入った飲み物を渡された。手を翳しても毒の気配はしなかったので一口飲んでみると、果物の甘酸っぱさが水に溶けてすっきりとして喉が潤う。飲み終わると入れ物は回収しているようで、入れ物を返すと少しだけお金が戻ってくるようになっていた。
「飾り物の露店がある。ジョシュ、見てもいいですか?」
「どうぞ。気に入ったものがあったら教えてください」
素朴な木を彫った飾り物の露店では、木の彫りものに彩色を施したものも置いてあった。
青い龍の帯飾りを手に取って、緑のものと見比べてどちらがいいか考える。青はヨシュアの色だが、龍王が本性の龍の姿になったときには緑の方が色が近いような気がする。
「ジョシュ、これ、どちらがいいと思いますか?」
「星が使うのか?」
「いいえ、ジョシュに贈ろうかと思って……あ、でも、ジョシュのお金で買うのに、ジョシュに贈るって変ですね」
「変ではないよ。青い方を星が、緑の方をおれがもらうことにして、どちらとも買おうか?」
「いいのですか?」
木彫りの素朴な帯飾りで、王宮ではとても付けてはいられないが、ヨシュアとお揃いだと思うと持っているだけで嬉しくなってくる。
「一つ銅貨二枚だが、二つなら割り引きで、銅貨三枚だ」
「二つとももらおう」
支払ってくれたヨシュアが木彫りの青い龍を龍王の手に乗せてくれる。
じっと見つめて「ジョシュの色です」と呟くと、ヨシュアの方は緑の龍を見て「これは星の色か?」と首を傾げていた。
「町に出てみないか?」
「町に!?」
視察で他の領地の領主の屋敷を訪ねることはあっても、龍王は自由に町を歩いたことがない。王都は栄えて賑やかだと聞いているが、それをこの目で見られる日は来ないのだろうと思っていた。
それがヨシュアにかかると簡単なことのように思えてくる。
「おれが玉を賜った祝いとして、魔術騎士に休暇を取らせるつもりなんだ。そのときに、魔術騎士のふりをして、紺色の長衣を着ておれがシオンとイザークと町に出るから、星宇は魔術騎士の恋人として横にいればいい」
ヨシュアは金色の髪に鮮やかな青い目で志龍王国ではとても目立つ色彩だが、シオンやイザークは黒髪なのでそれほど目立たない。龍王も顔を知られていると言えばそうなのだが、実のところ冠を脱いで豪華な服を着替えてしまえば、少し育ちのよさそうな貴族の子息くらいの雰囲気になってしまうだろう。
護衛にはヨシュアが信頼を寄せているシオンとイザークに、ヨシュア自身も加わるし、龍王も少しずつではあるが魔術を教えてもらって覚えていたので、役に立たないこともない。
何より、龍王は龍族として血が濃いので何かあれば龍の本性に戻れるし、腕力も細腕の割には強かった。
「行っていいなら行きたいです」
「せっかく自由な時間があるのだから、星宇も自分の治める王都がどれだけ豊かかを見てみた方がいい」
ヨシュアに背中を押されて、星宇は町に出る気になった。
町に出るための服はネイサンが用意してくれた。宝石の飾りや刺繍の一切ない地味だが着心地のいい動きやすい服で、ヨシュアは髪を黒く見せる魔術を使って、魔術騎士団の紺色の長衣を身に着けている。
「星宇のことは星と呼ぶことにしよう。おれのことは、ジョシュと呼んでくれ」
「わたしは、星、あなたはジョシュ」
名前を確認して、龍王は頷く。
シオンとイザークとヨシュアの三人が並べば、彫りの深い顔だちでみんなラバン王国の出身者とは分かるが、ヨシュアは体格のいい魔術騎士というだけで王配であることに気付くものはいないだろう。
ちょうど昼食時に町に出ると、町では露店が賑わっている。
こういうところでヨシュアは新しいものを食べているのだと興味津々で龍王がきょろきょろと周囲を見回していると、ヨシュアに手を引かれる。
「魔術騎士の兄さん、この焼き饅頭はニラと豚肉がたっぷりで美味しいよ?」
「こっちの川魚の塩焼きは、絶品だ」
「肉饅頭はどうだい? 歩きながら食べるのにぴったりだよ?」
「花茶を用意して、お席を取っていますよ。いかがですか?」
声を掛けられて足を止めてしまう龍王に、ヨシュアが次々と買っていく。買ったものはシオンとイザークに持たせて、茶屋の二階に入った。
食べ物の持ち込みが許可されているようで、他の席も食べ物を持ち込んで茶と一緒に食べている。
「どれも平気そうだな。花茶を四人分くれ」
「すぐお持ちします」
焼き饅頭と川魚の塩焼きと肉饅頭に手を翳して毒が入っていないことを確かめてから、ヨシュアが熱々のそれを龍王の前に置いてくれる。焼き饅頭と肉饅頭と川魚の塩焼きは、大きな葉っぱで包まれていた。
吹き冷ましながら焼き饅頭に噛り付くと、じゅわっと油が染み出て素朴な味だが美味しい。肉饅頭は二つに割って吹き冷ましながら食べて、川魚の塩焼きはどうやって食べるのかヨシュアを見ていると、串に刺して焼いてある皮ごと噛り付いていたので真似をしてみたら、塩の具合が絶妙でとても美味しい。
夢中になって食べていると、店の者が花茶を入れてくれていた。
「お兄さんたち、魔術騎士なんでしょう?」
「龍王陛下が王配陛下に玉を捧げた祝いに休みをもらっている」
「いい男ですね。恋人はいるのですか?」
茶を入れながらヨシュアの方をちらちらと見ている店の者に、龍王は嫉妬しそうになったが、ヨシュアが自然と龍王の腰を抱いて引き寄せた。
「この通り、大事なひとがいるものでね」
「王配陛下も男性でいらっしゃるものね。そう言われてみれば、お二人、お似合いですよ」
「そうだろう?」
甘く微笑んで龍王の顔を覗き込むヨシュアに、龍王は顔を真っ赤にして川魚を食べるのに集中した。
店の者が入れた花茶は、青陵殿で飲むものほど美味しくはなかったが、口の中はさっぱりとした。
食べ終わったところで、ヨシュアが卓に代金を置き、イザークとシオンと龍王と共に店を出る。
露店が広がる市は広場に設置されていて、広場の中心には噴水が設置してあって、その前で踊り子が踊っている。
笛と手で叩く太鼓の音に合わせて、手足に付けた鈴を鳴らしながら踊る踊り子に、通る者たちが足を止めて手拍子を送っている。
異国の音楽に合わせて踊る踊り子に目を奪われて、立ち止まっていると、ヨシュアもイザークもシオンもそばにいて一緒に見ているのが分かる。
夢中になって見終わって、踊りが一曲終わると龍王は拍手を送っていた。
「気に入ったようだな、星」
「えぇ、始めて見ました。こういうときにはどうすればいいのですか?」
「小銭を踊り子の前にある箱に入れてやるといい。そうだな、これくらいで十分かな?」
ヨシュアに三枚の銅貨を渡されて、龍王はいそいそと前に歩み出て箱の中に銅貨を投げ入れた。ちゃらちゃらと銅貨が触れ合う音がして、踊り子が鈴の音を鳴らしながら深く深くお辞儀をする。
「気に入ったのなら王宮に招けばいい」
「そういうこともできるのですか?」
「してはいけない法もないし、何かあればおれたちが星を守る」
優しく語り掛けられてそれだけで龍王は胸がいっぱいになってしまう。
歩いているとお腹はいっぱいだったが少し喉が渇いてきたので、龍王はヨシュアの手を引いて一つの露店を指差す。
「ジョシュ、あれは?」
「果実水を売っている露店だな。飲んでみるか?」
「飲んでみたいです」
果実水というのがどういうものなのか分からなかったが、露店でヨシュアが支払いをすると、素焼きの入れ物に入った飲み物を渡された。手を翳しても毒の気配はしなかったので一口飲んでみると、果物の甘酸っぱさが水に溶けてすっきりとして喉が潤う。飲み終わると入れ物は回収しているようで、入れ物を返すと少しだけお金が戻ってくるようになっていた。
「飾り物の露店がある。ジョシュ、見てもいいですか?」
「どうぞ。気に入ったものがあったら教えてください」
素朴な木を彫った飾り物の露店では、木の彫りものに彩色を施したものも置いてあった。
青い龍の帯飾りを手に取って、緑のものと見比べてどちらがいいか考える。青はヨシュアの色だが、龍王が本性の龍の姿になったときには緑の方が色が近いような気がする。
「ジョシュ、これ、どちらがいいと思いますか?」
「星が使うのか?」
「いいえ、ジョシュに贈ろうかと思って……あ、でも、ジョシュのお金で買うのに、ジョシュに贈るって変ですね」
「変ではないよ。青い方を星が、緑の方をおれがもらうことにして、どちらとも買おうか?」
「いいのですか?」
木彫りの素朴な帯飾りで、王宮ではとても付けてはいられないが、ヨシュアとお揃いだと思うと持っているだけで嬉しくなってくる。
「一つ銅貨二枚だが、二つなら割り引きで、銅貨三枚だ」
「二つとももらおう」
支払ってくれたヨシュアが木彫りの青い龍を龍王の手に乗せてくれる。
じっと見つめて「ジョシュの色です」と呟くと、ヨシュアの方は緑の龍を見て「これは星の色か?」と首を傾げていた。
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