81 / 150
三章 甥の誕生と六年目まで
21.冬の訪れ
しおりを挟む
ヨシュアと暮らして五年以上の年月が経つ。
冬が過ぎて春になれば六回目の結婚記念日が来る。
結婚して五年以上経ってやっと初めての発情期を迎えた龍王は、発情期の間、一人で過ごそうかと思っていたがヨシュアが助けに来てくれたので、思っていたよりも心穏やかに発情期を終えられた。
それで考えたのがヨシュアの発情期だった。
「妖精に発情期はないのですか?」
単刀直入な問いかけにヨシュアは青い目をちょっと見開いていた。
「多分ないな。むしろ、生殖力が低くて子どもができることが稀だし、そういう行為を積極的にしようとも思わないんだよな」
「わたしはヨシュアを無理やりに付き合わせていますか?」
「星宇とするのは気持ちいいし、嫌じゃないよ。ただ、自分から積極的にしようとは思わないだけで」
そういえば旅行の間もヨシュアは一度も性処理をするような行動は見せなかった。
龍王は口で慰めてもらったり、手で慰めてもらったりしていたが、龍王の方がしようとするとヨシュアは断っていた。
「わたしと毎日のようにするのは負担じゃないですか?」
「受け身だから負担ではないけど、逆だったら無理だったかもしれない」
「ヨシュアが抱く方だったらという意味ですか」
「おれが抱く方だったら毎日はできてないし、そんなに回数もできてないと思う。妖精という種族が性欲が薄い方だから、そんなに出ないんだ」
長命ゆえに生殖能力が低くて滅びかけていた妖精という種族は、かつて人間と交わってその血を魔術師として残した。ヨシュアは受け入れる側だからこの状況に耐えられているが、攻める側だったらそんなに出すことができないとはっきりと教えてくれていた。
「だから、星宇がおれを抱く方を選んでくれてよかったと思っている。おれの精力ではとても星宇を満足させられてないだろうから」
初めて聞いた事実に驚きつつも、ヨシュアが龍王を抱くという選択肢はヨシュアの中では最初からなかったのかもしれないと龍王は思い始めていた。抱くとしても数日おきに一日一回か二回程度。それでは多淫と言われる龍族の龍王の体はとても満足できなかっただろう。
最初から抱きたいと思っていたが、そちらを選んでよかったと龍王は改めて実感していた。
発情期が落ち着いて、苦くえぐい薬湯も飲まなくてよくなって、龍王が食欲も回復して完全に元に戻るころには冬が来ていた。
冬にはヨシュアの誕生日がある。
ヨシュアは今年で五十二歳。妖精としてはまだまだ若い方だし、最初に見たときには三十歳前後かと思われた外見も、ラバン王国特有の彫りの深さがあったせいで老けて見えていただけで、外見年齢が二十歳前後の龍王より少し上の二十代半ば程度に見えるようになってきていた。
相変わらず豪奢な金色の真っすぐの髪を背に流し、一部だけを三つ編みにしている姿は、こんなに美しい男はいないと龍王を感動させる。
鮮やかな青い目はどんな宝石よりも美しかった。
「星宇、発情期の間は目が紫色を帯びていたよ」
そういえばと言われて、龍王は自分の耳に付けてあるヨシュアの目の色のピアスに触れる。
魅了の力を発するときにヨシュアも龍王も目が紫色を帯びる。普段はきっちりと魔術具のピアスで封印しているはずだが、発情期で一時的に自我を失い、魔力も強くなったのかもしれない。
「ヨシュアは平気でしたか?」
「おれは同じ能力を持ってるし、星宇のことをもう愛しているから、魅了は効かないよ」
あっさりと言ってくれるヨシュアに龍王は胸を撫で下ろす。
何気なく愛しているとも言ってくれてふわふわと浮き立つような気持になる。
「ヨシュア、わたしも愛しています」
抱き寄せて口付けを強請ると、ヨシュアが龍王の唇に唇を重ねた。
甘い時間を過ごしてばかりではいられない。
龍王にも政務があるし、ヨシュアには魔術騎士団の団長としての仕事と王配としての政務がある。
最近は内政も落ち着いているし、他国の干渉もないので、政務も魔術騎士団の仕事もそれほど忙しくはしていなかった。
それでも他国との外交や細々とした法律の整備などで龍王が呼び出されることはある。
そういうのはできるだけ宰相と四大臣家に任せておきたいのだが、龍王が出向くと議会の心構えが変わるようなので、政務に出ないわけにはいかなかった。
今日はそんな憂鬱な話ではない。
ラバン王国から使者が来たのだ。
ラバン王国の使者は龍王もヨシュアも歓迎していた。
ラバン王国はヨシュアの生まれ故郷であるし、何よりもヨシュアという王配を嫁がせてくれた大事な友好国だった。
「ラバン王国の国王陛下、王妃殿下、レベッカ殿下、ジェレミー殿下が王配陛下の誕生日を祝いたく志龍王国を訪ねたいと仰っております」
使者を立ててのお伺いに龍王はヨシュアの顔を見る。
ヨシュアは兄一家の訪問に嬉しそうにしている。
「お待ちしていますとお伝えしなさい」
「ありがとうございます、龍王陛下」
国王一家の訪問なので楽にとは言えないが、ヨシュアの家族ではあるし、知っているひとたちなので龍王は了承を伝えると、使者は深く頭を下げて下がっていった。
その夜は龍王とヨシュアは青陵殿で二人で食事をしながら話し合った。
「兄一家に、梓晴殿下と浩然殿下と俊宇殿下に会ってほしいと思っている」
「わたしもいい機会だと思います。ラバン王国の国王陛下御一家に、妹夫婦と甥を紹介したいです」
「俊宇殿下とはジェレミーも仲良くできるんじゃないかな」
「二人は年が近いですからね。ジェレミー殿下はその……活発でしたが」
「あのくらいの子どもなら普通だよ。俊宇殿下が大人しいだけじゃないか」
龍王の頭の中にあるのはレイチェルの結婚式で暴れ回っていたジェレミーの姿だった。抱っこしようとしても体を海老ぞりにして逃げようとして、龍王は小さい子の体はこんなに柔らかいのだと怯えてしまったのを覚えている。
そのせいで俊宇に接するときもおっかなびっくりになってしまっていたが、俊宇の方は大人しく物わかりもよかった。俊宇のおかげで少しだけだが小さい子に慣れてきたのに、ジェレミーが来てしまうとまたひっかきまわされそうな予感がする。
「ヨシュア、ジェレミー殿下と上手に付き合う方法を教えてください」
「動じないことかな」
「動じない……」
「小さなことで動じていると、子どもは面白がって何度も仕掛けてくる。叱るときは一回だけで真剣に叱って、後は動じないで落ち着いて子どものやることを見ているのがいいかな」
動じないと言われても、抱っこしたら海老ぞりになられたり、走り回っているのを止めようとしたら脚の間を潜られたりしたら、龍王は動じない自信がない。
「わたしにできるでしょうか」
「星宇、子どもはそんなに怖いものじゃないよ」
ヨシュアが背中を撫でてくれるのだが、龍王は不安しかなかった。
「兄一家を滞在させる場所や、食事会を開くならその場所も決めなきゃいけないな」
「緑葉殿はどうでしょう?」
緑葉殿は王宮の中でも賓客が来たときにもてなす宮殿だった。
宿泊もできるし、食事会を開ける大きな食堂もある。
何より、王宮の一部なので警護がしっかりしているのが特徴だった。
「国王陛下一家が休める場所にもなりますし、赤栄殿からも近いので梓晴と浩然と俊宇もすぐに来られます」
「緑葉殿か。おれは使ったことがあるか?」
「まだ一度もなかったかもしれませんね。緑葉殿は名前の通り、緑に囲まれた美しい宮殿ですよ。季節が冬なので、それほど庭は見られないかもしれませんが、南天や椿は見頃かもしれません」
南天というとヨシュアが興味深そうにしている。
「南天とはどのような植物なんだ?」
「冬に小さな赤い実をつける植物です。難を転じるなどという言葉から、縁起のいい植物だとされています。昔、梓晴と雪兎を作ったときに目に南天の実を使いました」
「ゆきうさぎ?」
「作ったことがないですか? それなら、誕生日に作りましょう」
ラバン王国の国王一家と梓晴と浩然と俊宇と一緒に緑葉殿の庭を散策するのも悪くないだろう。
龍王がそう言えば、ヨシュアは楽し気に微笑んでいた。
冬が過ぎて春になれば六回目の結婚記念日が来る。
結婚して五年以上経ってやっと初めての発情期を迎えた龍王は、発情期の間、一人で過ごそうかと思っていたがヨシュアが助けに来てくれたので、思っていたよりも心穏やかに発情期を終えられた。
それで考えたのがヨシュアの発情期だった。
「妖精に発情期はないのですか?」
単刀直入な問いかけにヨシュアは青い目をちょっと見開いていた。
「多分ないな。むしろ、生殖力が低くて子どもができることが稀だし、そういう行為を積極的にしようとも思わないんだよな」
「わたしはヨシュアを無理やりに付き合わせていますか?」
「星宇とするのは気持ちいいし、嫌じゃないよ。ただ、自分から積極的にしようとは思わないだけで」
そういえば旅行の間もヨシュアは一度も性処理をするような行動は見せなかった。
龍王は口で慰めてもらったり、手で慰めてもらったりしていたが、龍王の方がしようとするとヨシュアは断っていた。
「わたしと毎日のようにするのは負担じゃないですか?」
「受け身だから負担ではないけど、逆だったら無理だったかもしれない」
「ヨシュアが抱く方だったらという意味ですか」
「おれが抱く方だったら毎日はできてないし、そんなに回数もできてないと思う。妖精という種族が性欲が薄い方だから、そんなに出ないんだ」
長命ゆえに生殖能力が低くて滅びかけていた妖精という種族は、かつて人間と交わってその血を魔術師として残した。ヨシュアは受け入れる側だからこの状況に耐えられているが、攻める側だったらそんなに出すことができないとはっきりと教えてくれていた。
「だから、星宇がおれを抱く方を選んでくれてよかったと思っている。おれの精力ではとても星宇を満足させられてないだろうから」
初めて聞いた事実に驚きつつも、ヨシュアが龍王を抱くという選択肢はヨシュアの中では最初からなかったのかもしれないと龍王は思い始めていた。抱くとしても数日おきに一日一回か二回程度。それでは多淫と言われる龍族の龍王の体はとても満足できなかっただろう。
最初から抱きたいと思っていたが、そちらを選んでよかったと龍王は改めて実感していた。
発情期が落ち着いて、苦くえぐい薬湯も飲まなくてよくなって、龍王が食欲も回復して完全に元に戻るころには冬が来ていた。
冬にはヨシュアの誕生日がある。
ヨシュアは今年で五十二歳。妖精としてはまだまだ若い方だし、最初に見たときには三十歳前後かと思われた外見も、ラバン王国特有の彫りの深さがあったせいで老けて見えていただけで、外見年齢が二十歳前後の龍王より少し上の二十代半ば程度に見えるようになってきていた。
相変わらず豪奢な金色の真っすぐの髪を背に流し、一部だけを三つ編みにしている姿は、こんなに美しい男はいないと龍王を感動させる。
鮮やかな青い目はどんな宝石よりも美しかった。
「星宇、発情期の間は目が紫色を帯びていたよ」
そういえばと言われて、龍王は自分の耳に付けてあるヨシュアの目の色のピアスに触れる。
魅了の力を発するときにヨシュアも龍王も目が紫色を帯びる。普段はきっちりと魔術具のピアスで封印しているはずだが、発情期で一時的に自我を失い、魔力も強くなったのかもしれない。
「ヨシュアは平気でしたか?」
「おれは同じ能力を持ってるし、星宇のことをもう愛しているから、魅了は効かないよ」
あっさりと言ってくれるヨシュアに龍王は胸を撫で下ろす。
何気なく愛しているとも言ってくれてふわふわと浮き立つような気持になる。
「ヨシュア、わたしも愛しています」
抱き寄せて口付けを強請ると、ヨシュアが龍王の唇に唇を重ねた。
甘い時間を過ごしてばかりではいられない。
龍王にも政務があるし、ヨシュアには魔術騎士団の団長としての仕事と王配としての政務がある。
最近は内政も落ち着いているし、他国の干渉もないので、政務も魔術騎士団の仕事もそれほど忙しくはしていなかった。
それでも他国との外交や細々とした法律の整備などで龍王が呼び出されることはある。
そういうのはできるだけ宰相と四大臣家に任せておきたいのだが、龍王が出向くと議会の心構えが変わるようなので、政務に出ないわけにはいかなかった。
今日はそんな憂鬱な話ではない。
ラバン王国から使者が来たのだ。
ラバン王国の使者は龍王もヨシュアも歓迎していた。
ラバン王国はヨシュアの生まれ故郷であるし、何よりもヨシュアという王配を嫁がせてくれた大事な友好国だった。
「ラバン王国の国王陛下、王妃殿下、レベッカ殿下、ジェレミー殿下が王配陛下の誕生日を祝いたく志龍王国を訪ねたいと仰っております」
使者を立ててのお伺いに龍王はヨシュアの顔を見る。
ヨシュアは兄一家の訪問に嬉しそうにしている。
「お待ちしていますとお伝えしなさい」
「ありがとうございます、龍王陛下」
国王一家の訪問なので楽にとは言えないが、ヨシュアの家族ではあるし、知っているひとたちなので龍王は了承を伝えると、使者は深く頭を下げて下がっていった。
その夜は龍王とヨシュアは青陵殿で二人で食事をしながら話し合った。
「兄一家に、梓晴殿下と浩然殿下と俊宇殿下に会ってほしいと思っている」
「わたしもいい機会だと思います。ラバン王国の国王陛下御一家に、妹夫婦と甥を紹介したいです」
「俊宇殿下とはジェレミーも仲良くできるんじゃないかな」
「二人は年が近いですからね。ジェレミー殿下はその……活発でしたが」
「あのくらいの子どもなら普通だよ。俊宇殿下が大人しいだけじゃないか」
龍王の頭の中にあるのはレイチェルの結婚式で暴れ回っていたジェレミーの姿だった。抱っこしようとしても体を海老ぞりにして逃げようとして、龍王は小さい子の体はこんなに柔らかいのだと怯えてしまったのを覚えている。
そのせいで俊宇に接するときもおっかなびっくりになってしまっていたが、俊宇の方は大人しく物わかりもよかった。俊宇のおかげで少しだけだが小さい子に慣れてきたのに、ジェレミーが来てしまうとまたひっかきまわされそうな予感がする。
「ヨシュア、ジェレミー殿下と上手に付き合う方法を教えてください」
「動じないことかな」
「動じない……」
「小さなことで動じていると、子どもは面白がって何度も仕掛けてくる。叱るときは一回だけで真剣に叱って、後は動じないで落ち着いて子どものやることを見ているのがいいかな」
動じないと言われても、抱っこしたら海老ぞりになられたり、走り回っているのを止めようとしたら脚の間を潜られたりしたら、龍王は動じない自信がない。
「わたしにできるでしょうか」
「星宇、子どもはそんなに怖いものじゃないよ」
ヨシュアが背中を撫でてくれるのだが、龍王は不安しかなかった。
「兄一家を滞在させる場所や、食事会を開くならその場所も決めなきゃいけないな」
「緑葉殿はどうでしょう?」
緑葉殿は王宮の中でも賓客が来たときにもてなす宮殿だった。
宿泊もできるし、食事会を開ける大きな食堂もある。
何より、王宮の一部なので警護がしっかりしているのが特徴だった。
「国王陛下一家が休める場所にもなりますし、赤栄殿からも近いので梓晴と浩然と俊宇もすぐに来られます」
「緑葉殿か。おれは使ったことがあるか?」
「まだ一度もなかったかもしれませんね。緑葉殿は名前の通り、緑に囲まれた美しい宮殿ですよ。季節が冬なので、それほど庭は見られないかもしれませんが、南天や椿は見頃かもしれません」
南天というとヨシュアが興味深そうにしている。
「南天とはどのような植物なんだ?」
「冬に小さな赤い実をつける植物です。難を転じるなどという言葉から、縁起のいい植物だとされています。昔、梓晴と雪兎を作ったときに目に南天の実を使いました」
「ゆきうさぎ?」
「作ったことがないですか? それなら、誕生日に作りましょう」
ラバン王国の国王一家と梓晴と浩然と俊宇と一緒に緑葉殿の庭を散策するのも悪くないだろう。
龍王がそう言えば、ヨシュアは楽し気に微笑んでいた。
44
あなたにおすすめの小説
《本編 完結 続編 完結》29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、年下の英雄公爵に溺愛されています。
かざみはら まなか
BL
24歳の英雄公爵✕29歳の日本に帰りたい異世界転移した青年
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
獣のような男が入浴しているところに落っこちた結果
ひづき
BL
異界に落ちたら、獣のような男が入浴しているところだった。
そのまま美味しく頂かれて、流されるまま愛でられる。
2023/04/06 後日談追加
黒とオメガの騎士の子育て〜この子確かに俺とお前にそっくりだけど、産んだ覚えないんですけど!?〜
せるせ
BL
王都の騎士団に所属するオメガのセルジュは、ある日なぜか北の若き辺境伯クロードの城で目が覚めた。
しかも隣で泣いているのは、クロードと同じ目を持つ自分にそっくりな赤ん坊で……?
「お前が産んだ、俺の子供だ」
いや、そんなこと言われても、産んだ記憶もあんなことやこんなことをした記憶も無いんですけど!?
クロードとは元々険悪な仲だったはずなのに、一体どうしてこんなことに?
一途な黒髪アルファの年下辺境伯×金髪オメガの年上騎士
※一応オメガバース設定をお借りしています
イケメン俳優は万年モブ役者の鬼門です
はねビト
BL
演技力には自信があるけれど、地味な役者の羽月眞也は、2年前に共演して以来、大人気イケメン俳優になった東城湊斗に懐かれていた。
自分にはない『華』のある東城に対するコンプレックスを抱えるものの、どうにも東城からのお願いには弱くて……。
ワンコ系年下イケメン俳優×地味顔モブ俳優の芸能人BL。
外伝完結、続編連載中です。
【完結】※セーブポイントに入って一汁三菜の夕飯を頂いた勇者くんは体力が全回復します。
きのこいもむし
BL
ある日突然セーブポイントになってしまった自宅のクローゼットからダンジョン攻略中の勇者くんが出てきたので、一汁三菜の夕飯を作って一緒に食べようねみたいなお料理BLです。
自炊に目覚めた独身フリーターのアラサー男子(27)が、セーブポイントの中に入ると体力が全回復するタイプの勇者くん(19)を餌付けしてそれを肴に旨い酒を飲むだけの逆異世界転移もの。
食いしん坊わんこのローグライク系勇者×料理好きのセーブポイント系平凡受けの超ほんわかした感じの話です。
美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜
飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。
でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。
しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。
秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。
美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。
秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。
何も知らない人間兄は、竜弟の執愛に気付かない
てんつぶ
BL
連峰の最も高い山の上、竜人ばかりの住む村。
その村の長である家で長男として育てられたノアだったが、肌の色や顔立ちも、体つきまで周囲とはまるで違い、華奢で儚げだ。自分はひょっとして拾われた子なのではないかと悩んでいたが、それを口に出すことすら躊躇っていた。
弟のコネハはノアを村の長にするべく奮闘しているが、ノアは竜体にもなれないし、人を癒す力しかもっていない。ひ弱な自分はその器ではないというのに、日々プレッシャーだけが重くのしかかる。
むしろ身体も大きく力も強く、雄々しく美しい弟ならば何の問題もなく長になれる。長男である自分さえいなければ……そんな感情が膨らみながらも、村から出たことのないノアは今日も一人山の麓を眺めていた。
だがある日、両親の会話を聞き、ノアは竜人ですらなく人間だった事を知ってしまう。人間の自分が長になれる訳もなく、またなって良いはずもない。周囲の竜人に人間だとバレてしまっては、家族の立場が悪くなる――そう自分に言い訳をして、ノアは村をこっそり飛び出して、人間の国へと旅立った。探さないでください、そう書置きをした、はずなのに。
人間嫌いの弟が、まさか自分を追って人間の国へ来てしまい――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる