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17.月神の悩み
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目が覚めた瞬間、月神は後孔に違和感を覚えていた。
思わず力が入って締め付けてしまったが、真珠の中心が月神の中に入っている。
「ひんっ!? 真珠!?」
きゅっと締め付けると月神の中が完全に真珠の形になってしまう。動けないでいる月神に、目を覚ました真珠が微笑む。
「そんなに締め付けて、いけないひとですね?」
「し、しんじゅ、なか……あぁっ!」
胸の上に抱き上げられるようにして眠っていた月神を、起きた真珠が体勢を入れ替えるようにして押し倒してシーツの上に繋ぎ止めてしまう。硬く大きくなった中心が月神の中で動き出す。
「ひんっ! ひぁっ! あぁっ!」
「私の形を覚えておいてください。月神さんは私のもの、私は月神さんのものなんですからね?」
腰を掴まれてがつがつと責め立てられて、月神は朝から甘い悲鳴を上げる羽目になった。
たっぷりと白濁を注がれて、シャワーで流されて、息も絶え絶えの月神の前髪を上げて、真珠が額にキスをしてくれる。
「朝ご飯を作って来ます。お弁当も今日は私が作りますね」
「や、やらぁ……お弁当は、僕が作りたいですぅ」
抵抗しても、朝から真珠に抱かれて腰が立たないのでは仕方がない。半泣きになった月神にキスをして、上機嫌で真珠はキッチンに行ってしまった。
清潔なシーツの上で真珠の愛撫を思い出しながら月神はうとうとと眠ってしまう。もう一度真珠が寝室に戻って来て、着替えを手伝ってくれようとしたところで、月神は自分の体を見下ろして気付いた。
月神の体は歌手として舞台にも立つので他のひとの目に触れやすい。早着替えの場面など、人目を気にしていられない。
それを気遣ってはくれているのだろうが、下着で隠れる場所に大量の赤い痕が付いていた。
「真珠、これ……」
「月神さんも私の首にマーキングしてくださっているでしょう?」
吸血鬼の伴侶となっているので回復力が上がっていて傷口は消えているが、真珠の首にはくっきりと月神が噛んだ痕が赤く残っていた。吸血のときには夢中になってしまうので忘れてしまうが、真珠にこんな痕を付けてしまうのだと月神は少しだけ反省した。
俯く月神に真珠が月神のスラックスの上から双丘の狭間を撫でた。
「月神さん、知らないでしょうけど、ものすごくエッチな場所にほくろがあるんですよ?」
「ふぇ!?」
「私だけが知っている秘密ですね」
スラックスの上から後孔を押されると月神はどうしても真珠を受け入れていたその場所を実感せずにはいられなかった。
その日は月神も舞台の仕事で出かけなければいけなかった。
遺跡をモチーフにした舞台ということで、監督と主演男優と遺跡を見に行ったのだが、そのときに月神は見慣れた姿を目にした。
「真珠!?」
「月神さんではないですか」
「それじゃ、遺跡を案内してくれる『遺跡管理課』の方って真珠だったんですね」
仕事で真珠と会うとは思わなくて月神は驚いてしまったが、真珠は穏やかに微笑んで月神と監督と主演男優を遺跡の中に案内してくれた。
「この遺跡は全て仕掛けが解明済みのもので、普段は新人教育に使っています」
「ということは、危険は全くないということですね? スリルがなくてつまらないな」
「そういうわけではありません。新人教育のために、トラップを幾つかそのままに残してあります。ほら、それとか」
真珠が飛び越えた模様のある敷石を、監督が踏んでしまう。素早く真珠は監督を押さえ付けたが、監督の頭上ぎりぎりを矢が飛んで行った。
「ひ、ひぇぇぇ!?」
「これくらいのトラップは気付いて解除できるようにならないと、『遺跡管理課』では働けません」
「こ、これだけですよね?」
「いえ、そこにも」
「ぎゃー!?」
恐れおののいて壁に手を突いた主演男優がそのまま壁に飲み込まれてしまう。壁の向こうには落とし穴が設置されていたようだ。
「そこに梯子があるので登って来てください。訓練用なので、矢の先端は平坦になっていますし、落とし穴の中にもクッションが設置されています。このような仕掛けが残されているので、私が踏んだところを踏むようにして、壁にも手を突かずについて来てくださいね」
「イエス、サー!」
「私は軍人ではないので、舞園で構いませんよ」
「はい、舞園様!」
完全に舐めていた様子だった監督と主演男優の態度が一変する。それを見て月神は真珠に惚れ直していた。
遺跡を見て回って、監督は着想を得たようだった。
「遺跡の中から発見された少女を教授が教育していくマイフェアレディ的な物語にするつもりだったのですが、舞園様のおかげで新しい着想を得ました」
「お役に立てたなら幸いです」
「チケットをお送りしますので、公演の際にはぜひお越しください」
「私の夫の出演する舞台です。喜んで行かせていただきます」
夫という単語に、監督と主演男優がざわめく。
「舞園月神くんが夫ということは……」
「月神くんが舞園様を……」
何か誤解が生まれている気がするが、真珠が格好よかったのでそっちばかり見ていて月神はそれに気付かなかった。
遺跡の視察だけでその日の仕事は終わったので、月神は真珠と一緒にお弁当を食べて帰ることにした。お弁当箱を開けると、真珠の作ってくれた丸い一口おにぎりが四つと、卵焼きと唐揚げとポテトサラダとブロッコリーとミニトマトが入っている。真珠のお弁当も同じで、月神は遺跡の近くで真珠と一緒に座ってお弁当を食べた。
おにぎりには、梅、鮭、ツナマヨ、明太子とそれぞれ違うものが入っていて、味の変化が面白い。卵焼きは出汁がしっかりときいていて、唐揚げもポテトサラダもとても美味しかった。
「真珠の作ってくれたお弁当、すごく美味しいです」
「いつも美味しいお弁当を作ってくださいますから、お礼になっていればいいのですが」
「僕は作りたくて真珠のお弁当を作っているんです」
「同じものを食べていると、体の細胞まで月神さんと同じになるようで嬉しいんです」
体の細胞は食べたものから作り出される。
一日に一食でも同じものを食べていたから、月神と真珠の細胞の材料はかなり近くなっているのではないだろうか。これからは毎日毎食同じものを食べるのだ。
真珠と同じ体になれるのならば嬉しいと月神も素直に思えた。
「真珠、朝起きたとき驚いたんですからね。もうああいうことは止めてくださいね」
「それはどうしましょうか」
「止めてくれないんですか?」
「月神さんが可愛いから、私は歯止めが利かなくなっているんですよ」
耳元で囁かれて、月神は頬が熱くなるのを感じていた。
強く言いたいのだが、そんなことを言われてしまったらこれ以上言えなくなってしまう。
「真珠は狡い!」
「大人は狡いものなのですよ。月神さんはそのままでいてくださいね?」
月神も狡くなりたかったが、真珠に言われてしまうと狡くなれないし、そもそも狡くなる方法が分からない。
「僕は大人になれないかもしれません」
ぽつりと呟いた月神に真珠が緩々と首を振る。
「月神さんは精神的に大人です。三歳のときから舞台に立って、立派に歌手としてやっていけているではないですか」
生活力のない父親、旭を支えるためにも、月神は精神的に早く大人にならなければいけなかったのは確かだ。しかし、肉体の成長は十五歳で止まっている気がしてならない。
「声変わりもしてないですし……」
「声変わりをしないひともいるんですよ」
「え? そうなんですか?」
「それに、月神さんは私の手で大人になったじゃないですか。成長は吸血鬼だから遅くなっているだけで、確実に進んではいると思いますよ」
「そうだといいんですけど」
そうでなければ、真珠との年の差は一生埋まらない。吸血鬼の伴侶となった時点で真珠は老化が止まっているはずなので、月神が成長できさえすれば、真珠のとの差は縮まっていくはずなのだ。
それなのに、月神は自分が十五歳のまま取り残されている気がして怖かった。
「ずっとそのままでも私が月神さんを愛していることには変わりありませんし、成長していく月神さんのことも愛せると確信しています。吸血鬼として覚醒したから成長が遅くなっているだけですよ。気落ちしないでください」
慰めてくれる真珠に、真珠が愛してくれるのならば一生この姿でも構わないと月神は思い始めていた。
思わず力が入って締め付けてしまったが、真珠の中心が月神の中に入っている。
「ひんっ!? 真珠!?」
きゅっと締め付けると月神の中が完全に真珠の形になってしまう。動けないでいる月神に、目を覚ました真珠が微笑む。
「そんなに締め付けて、いけないひとですね?」
「し、しんじゅ、なか……あぁっ!」
胸の上に抱き上げられるようにして眠っていた月神を、起きた真珠が体勢を入れ替えるようにして押し倒してシーツの上に繋ぎ止めてしまう。硬く大きくなった中心が月神の中で動き出す。
「ひんっ! ひぁっ! あぁっ!」
「私の形を覚えておいてください。月神さんは私のもの、私は月神さんのものなんですからね?」
腰を掴まれてがつがつと責め立てられて、月神は朝から甘い悲鳴を上げる羽目になった。
たっぷりと白濁を注がれて、シャワーで流されて、息も絶え絶えの月神の前髪を上げて、真珠が額にキスをしてくれる。
「朝ご飯を作って来ます。お弁当も今日は私が作りますね」
「や、やらぁ……お弁当は、僕が作りたいですぅ」
抵抗しても、朝から真珠に抱かれて腰が立たないのでは仕方がない。半泣きになった月神にキスをして、上機嫌で真珠はキッチンに行ってしまった。
清潔なシーツの上で真珠の愛撫を思い出しながら月神はうとうとと眠ってしまう。もう一度真珠が寝室に戻って来て、着替えを手伝ってくれようとしたところで、月神は自分の体を見下ろして気付いた。
月神の体は歌手として舞台にも立つので他のひとの目に触れやすい。早着替えの場面など、人目を気にしていられない。
それを気遣ってはくれているのだろうが、下着で隠れる場所に大量の赤い痕が付いていた。
「真珠、これ……」
「月神さんも私の首にマーキングしてくださっているでしょう?」
吸血鬼の伴侶となっているので回復力が上がっていて傷口は消えているが、真珠の首にはくっきりと月神が噛んだ痕が赤く残っていた。吸血のときには夢中になってしまうので忘れてしまうが、真珠にこんな痕を付けてしまうのだと月神は少しだけ反省した。
俯く月神に真珠が月神のスラックスの上から双丘の狭間を撫でた。
「月神さん、知らないでしょうけど、ものすごくエッチな場所にほくろがあるんですよ?」
「ふぇ!?」
「私だけが知っている秘密ですね」
スラックスの上から後孔を押されると月神はどうしても真珠を受け入れていたその場所を実感せずにはいられなかった。
その日は月神も舞台の仕事で出かけなければいけなかった。
遺跡をモチーフにした舞台ということで、監督と主演男優と遺跡を見に行ったのだが、そのときに月神は見慣れた姿を目にした。
「真珠!?」
「月神さんではないですか」
「それじゃ、遺跡を案内してくれる『遺跡管理課』の方って真珠だったんですね」
仕事で真珠と会うとは思わなくて月神は驚いてしまったが、真珠は穏やかに微笑んで月神と監督と主演男優を遺跡の中に案内してくれた。
「この遺跡は全て仕掛けが解明済みのもので、普段は新人教育に使っています」
「ということは、危険は全くないということですね? スリルがなくてつまらないな」
「そういうわけではありません。新人教育のために、トラップを幾つかそのままに残してあります。ほら、それとか」
真珠が飛び越えた模様のある敷石を、監督が踏んでしまう。素早く真珠は監督を押さえ付けたが、監督の頭上ぎりぎりを矢が飛んで行った。
「ひ、ひぇぇぇ!?」
「これくらいのトラップは気付いて解除できるようにならないと、『遺跡管理課』では働けません」
「こ、これだけですよね?」
「いえ、そこにも」
「ぎゃー!?」
恐れおののいて壁に手を突いた主演男優がそのまま壁に飲み込まれてしまう。壁の向こうには落とし穴が設置されていたようだ。
「そこに梯子があるので登って来てください。訓練用なので、矢の先端は平坦になっていますし、落とし穴の中にもクッションが設置されています。このような仕掛けが残されているので、私が踏んだところを踏むようにして、壁にも手を突かずについて来てくださいね」
「イエス、サー!」
「私は軍人ではないので、舞園で構いませんよ」
「はい、舞園様!」
完全に舐めていた様子だった監督と主演男優の態度が一変する。それを見て月神は真珠に惚れ直していた。
遺跡を見て回って、監督は着想を得たようだった。
「遺跡の中から発見された少女を教授が教育していくマイフェアレディ的な物語にするつもりだったのですが、舞園様のおかげで新しい着想を得ました」
「お役に立てたなら幸いです」
「チケットをお送りしますので、公演の際にはぜひお越しください」
「私の夫の出演する舞台です。喜んで行かせていただきます」
夫という単語に、監督と主演男優がざわめく。
「舞園月神くんが夫ということは……」
「月神くんが舞園様を……」
何か誤解が生まれている気がするが、真珠が格好よかったのでそっちばかり見ていて月神はそれに気付かなかった。
遺跡の視察だけでその日の仕事は終わったので、月神は真珠と一緒にお弁当を食べて帰ることにした。お弁当箱を開けると、真珠の作ってくれた丸い一口おにぎりが四つと、卵焼きと唐揚げとポテトサラダとブロッコリーとミニトマトが入っている。真珠のお弁当も同じで、月神は遺跡の近くで真珠と一緒に座ってお弁当を食べた。
おにぎりには、梅、鮭、ツナマヨ、明太子とそれぞれ違うものが入っていて、味の変化が面白い。卵焼きは出汁がしっかりときいていて、唐揚げもポテトサラダもとても美味しかった。
「真珠の作ってくれたお弁当、すごく美味しいです」
「いつも美味しいお弁当を作ってくださいますから、お礼になっていればいいのですが」
「僕は作りたくて真珠のお弁当を作っているんです」
「同じものを食べていると、体の細胞まで月神さんと同じになるようで嬉しいんです」
体の細胞は食べたものから作り出される。
一日に一食でも同じものを食べていたから、月神と真珠の細胞の材料はかなり近くなっているのではないだろうか。これからは毎日毎食同じものを食べるのだ。
真珠と同じ体になれるのならば嬉しいと月神も素直に思えた。
「真珠、朝起きたとき驚いたんですからね。もうああいうことは止めてくださいね」
「それはどうしましょうか」
「止めてくれないんですか?」
「月神さんが可愛いから、私は歯止めが利かなくなっているんですよ」
耳元で囁かれて、月神は頬が熱くなるのを感じていた。
強く言いたいのだが、そんなことを言われてしまったらこれ以上言えなくなってしまう。
「真珠は狡い!」
「大人は狡いものなのですよ。月神さんはそのままでいてくださいね?」
月神も狡くなりたかったが、真珠に言われてしまうと狡くなれないし、そもそも狡くなる方法が分からない。
「僕は大人になれないかもしれません」
ぽつりと呟いた月神に真珠が緩々と首を振る。
「月神さんは精神的に大人です。三歳のときから舞台に立って、立派に歌手としてやっていけているではないですか」
生活力のない父親、旭を支えるためにも、月神は精神的に早く大人にならなければいけなかったのは確かだ。しかし、肉体の成長は十五歳で止まっている気がしてならない。
「声変わりもしてないですし……」
「声変わりをしないひともいるんですよ」
「え? そうなんですか?」
「それに、月神さんは私の手で大人になったじゃないですか。成長は吸血鬼だから遅くなっているだけで、確実に進んではいると思いますよ」
「そうだといいんですけど」
そうでなければ、真珠との年の差は一生埋まらない。吸血鬼の伴侶となった時点で真珠は老化が止まっているはずなので、月神が成長できさえすれば、真珠のとの差は縮まっていくはずなのだ。
それなのに、月神は自分が十五歳のまま取り残されている気がして怖かった。
「ずっとそのままでも私が月神さんを愛していることには変わりありませんし、成長していく月神さんのことも愛せると確信しています。吸血鬼として覚醒したから成長が遅くなっているだけですよ。気落ちしないでください」
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