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第一部
29.初夜
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結婚式が終わったのは、日付も変わろうという深夜だった。
身内だけの結婚式で小規模にやろうと思っていても、皇帝陛下がおいでになったのだからどうしても宴が長くなるのは仕方がない。
私は男性の部屋でゆったりと過ごしていたが、女性の部屋では皇帝陛下にシャムス様が酒を飲まされて大変だったようだ。
深夜になってから私は自分の部屋でシャムス様を待っていた。
シャムス様が用意してくれた私の部屋は、日当たりのよさそうな一角にあって、庭を見下ろす二階だった。テラスがついていて、外に出ることも可能だ。
テラスに出て月を見上げていると、シャムス様が隣りに並んだ。シャムス様からは酒の匂いがしてくる。
「皇帝陛下がなかなか開放してくれなかった……伝達殿、会いたかった」
「私もです。今日は新月のようですね、月が見えません」
「伝達殿の書いた物語のようだ。新月の日に会う約束をした二人……」
シャムス様が私を抱き寄せる。頬に手を当てられて、私は目を閉じた。シャムス様の唇が私の唇を塞ぐ。
優しい触れるだけの口付けだったが、私は胸が高鳴っているのが分かった。
今夜、私とシャムス様は結ばれるのだ。
「シャムス様、私は、その……経験がなくて……」
「経験がなくて当然であろう。伝達殿は皇帝陛下の妾となるために月の帝国にきたのだから」
シャムス様は私が同性愛者でもないことは知っている。同性の経験もないし、異性との経験もない。
「シャムス様はあるのですか?」
「ない!」
堂々と胸を張って言われてしまった。
「ないが、母から男を抱くときにはどのようにすればいいか、しっかりと教えを受けている。伝達殿……いや、伝達と呼ばせていただこう。伝達、私に身を任せよ」
「は、はい、シャムス様!」
「私のことも、二人きりのときにはシャムスと呼び捨てでいい」
夫婦らしい会話ができている。
しかもものすごくロマンティックではないか。
これがリアリティのある男女の仲なのか。
前世で編集さんは私に言っていた。
「先生の男女の恋愛ものは、どうしても憧れが強すぎてダメなんですよね。もっとリアリティのあるものを書いていただかないと売れません」
甘い砂糖菓子のような溺愛を書いていたが、それではいけなかったのだ。
男女は寝台の上ではある意味同等なのかもしれない。
男性が女性を守り、溺愛する小説ばかり書いていたが、そんなものはリアリティがないと言われても仕方がない。
男性も弱いところを見せられる、全てをさらけ出す小説こそが、本当に求められていたものかもしれない。
この世界に置き換えると、強い女性が男性を守りつつも、二人きりのときにはお互いを呼び捨てにし合い、平等になるということなのだろうか。
シャムス様の腕が私を抱き締める。
テラスから部屋の中に入って、寝台の上に押し倒されて、私はシャムス様に懇願した。
「ランプの灯りを消してください」
「伝達、そなたの可愛いところが見えぬではないか」
「シャムス……」
「伝達の全てを私のものにしてやる」
顎を捕らえられて、先ほどよりも激しい口付けをされて、私は目を閉じた。
シャムス様との初夜を終えて、翌朝、私とシャムス様は二人で部屋で朝食を食べていた。
シャムス様はこれから毎日この部屋に通って来てくれるようだ。
「体はつらくないか? 食欲はあるか?」
「平気です。シャムス様が優しかったから」
それにしても、初めてなのにシャムス様は私を抱くのに躊躇いがなかった。女性は初めてのときは痛みがあったり、出血したりすると聞くが、それもなさそうである。
さすがは月の帝国の強い騎士だ。
「本日はどういたしますか?」
「皇帝陛下も新婚の日くらいは、伝達殿に休みをくださるだろう。伝達殿に見せたいものがある。一緒に来て欲しい」
食事を終えると、従者が片付けをしてくれて、私は髪を覆う布もなく着流しでシャムス様について行った。シャムス様がそのままの楽な格好でいいと言ってくださったのだ。
シャムス様について行くと庭の池に連れて来られた。
タイルで飛び石のようなものが作ってある池は、中央に座れそうなスペースもあった。そこに二人で座っていると、バシレオスが庭にやってきた。バシレオスは髪を隠す布を巻いているが、その手に抱かれているものに私は目を引かれた。
にーにーと小さく鳴いて震えている子猫だ。
千里様も後宮を出て皇太子殿下の宮に移ってから猫を飼い始めたのだが、私は好かれていないようで皇太子殿下の宮に行っても猫が寄ってくることはなかった。それを気にしていた私にとっては嬉しい贈り物だ。
「可愛い猫ですね。名前は私がつけてもいいのですか?」
「伝達殿の猫だ。名前をつけてやってくれ」
将来はふわふわの毛になりそうなこの帝国によくいるタイプの猫を見て、私は迷ってしまった。
月の帝国の名前を付けるべきなのか、日の国の名前を付けるべきなのか。
猫の股間を調べてみると、しっかりとしたモノがついていて、雄だと分かる。
「月の帝国では猫にどんな名前を付けますか?」
「ミミや、ノノのように、同じ音を重ねる名前が多いかな。宝石の名前をつけることもある」
「宝石……この子の名前は、翡翠に致しましょう」
「翡翠か。よい名前だな」
宝石の名前を付けると聞いてすぐに浮かんだのは翡翠で、私はその名前を子猫につけた。
翡翠は離乳は終わっているようだが、まだ柔らかい食事しか食べられないようで、バシレオスに頼んで鶏肉を柔らかく煮て解したものを食べさせた。
翡翠のためのお手洗いや砂もバシレオスが私の部屋に運んでくれた。
翡翠を抱いたまま池の中央のタイルの上で風に吹かれていると、池に咲いている蓮の花が揺れるのが分かる。とても美しい庭のある屋敷が、私はすっかりと気に入っていた。
「伝達殿は素晴らしい物語を書くが、それはどこで習得したものなのだ?」
さざ波が立つ水面を見ながら子猫を撫でていると、子猫は心地よかったのか私の膝で眠ってしまった。シャムス様の問いかけには、私は慎重にならざるを得ない。故郷の日の国では私は本も読んだことのないような生活をしていたのだ。
「お、お告げが」
「お告げ?」
「私が海に落ちて死にかけたときに、神のお告げを受けたのです。私は物語を書いて皇帝陛下をお慰めするようにと。それで、書いたことのなかった物語を初めて書いてみました」
嘘ではない。
真実を語っていないだけで。
私は神託を受けたわけではないが、死にかけて前世を思い出したのは神託に近いだろう。それで、皇帝陛下の気を引くために小説を書き始めたのも嘘ではない。真実ではないだけで。
「そうか! それで皇帝陛下に後宮を解体する決断をさせるために、神託のことを思い付いたのだな!」
「そ、そそそ、そうなのです」
嘘をついているわけではないが、真実でもないので私の胸が罪悪感でチクチクと痛む。立ち上がった私の手から、目覚めた翡翠が逃れて、フシャッと鳴いてステップを踏み始めた。
「翡翠! 危ない!」
「伝達殿!」
手を伸ばした私も水に落ちそうになってシャムス様に抱き留められる。
翡翠は水に落ちてもがいている。
シャムス様が手を伸ばして翡翠を水から救い出してくれた。
「翡翠……こんなところで、やんのかステップしなくても……」
「やんのかステップ? 日の国の言い方か?」
「あ、そ、そうです」
前世の記憶のままに口にしていた私ははっとして誤魔化す。
いつかシャムス様には私の前世のことも話せるだろうか。
今はまだ、シャムス様にも前世のことは明かせないと思っていた。
前世で私が小説家で、ボーイズラブの小説を書いていて、男女の恋愛の小説を書きたかったが編集さんに止められていたことなど、できれば知られたくない。
皇帝陛下の元で成功した吟遊詩人、佐野伝達でありたかった。
身内だけの結婚式で小規模にやろうと思っていても、皇帝陛下がおいでになったのだからどうしても宴が長くなるのは仕方がない。
私は男性の部屋でゆったりと過ごしていたが、女性の部屋では皇帝陛下にシャムス様が酒を飲まされて大変だったようだ。
深夜になってから私は自分の部屋でシャムス様を待っていた。
シャムス様が用意してくれた私の部屋は、日当たりのよさそうな一角にあって、庭を見下ろす二階だった。テラスがついていて、外に出ることも可能だ。
テラスに出て月を見上げていると、シャムス様が隣りに並んだ。シャムス様からは酒の匂いがしてくる。
「皇帝陛下がなかなか開放してくれなかった……伝達殿、会いたかった」
「私もです。今日は新月のようですね、月が見えません」
「伝達殿の書いた物語のようだ。新月の日に会う約束をした二人……」
シャムス様が私を抱き寄せる。頬に手を当てられて、私は目を閉じた。シャムス様の唇が私の唇を塞ぐ。
優しい触れるだけの口付けだったが、私は胸が高鳴っているのが分かった。
今夜、私とシャムス様は結ばれるのだ。
「シャムス様、私は、その……経験がなくて……」
「経験がなくて当然であろう。伝達殿は皇帝陛下の妾となるために月の帝国にきたのだから」
シャムス様は私が同性愛者でもないことは知っている。同性の経験もないし、異性との経験もない。
「シャムス様はあるのですか?」
「ない!」
堂々と胸を張って言われてしまった。
「ないが、母から男を抱くときにはどのようにすればいいか、しっかりと教えを受けている。伝達殿……いや、伝達と呼ばせていただこう。伝達、私に身を任せよ」
「は、はい、シャムス様!」
「私のことも、二人きりのときにはシャムスと呼び捨てでいい」
夫婦らしい会話ができている。
しかもものすごくロマンティックではないか。
これがリアリティのある男女の仲なのか。
前世で編集さんは私に言っていた。
「先生の男女の恋愛ものは、どうしても憧れが強すぎてダメなんですよね。もっとリアリティのあるものを書いていただかないと売れません」
甘い砂糖菓子のような溺愛を書いていたが、それではいけなかったのだ。
男女は寝台の上ではある意味同等なのかもしれない。
男性が女性を守り、溺愛する小説ばかり書いていたが、そんなものはリアリティがないと言われても仕方がない。
男性も弱いところを見せられる、全てをさらけ出す小説こそが、本当に求められていたものかもしれない。
この世界に置き換えると、強い女性が男性を守りつつも、二人きりのときにはお互いを呼び捨てにし合い、平等になるということなのだろうか。
シャムス様の腕が私を抱き締める。
テラスから部屋の中に入って、寝台の上に押し倒されて、私はシャムス様に懇願した。
「ランプの灯りを消してください」
「伝達、そなたの可愛いところが見えぬではないか」
「シャムス……」
「伝達の全てを私のものにしてやる」
顎を捕らえられて、先ほどよりも激しい口付けをされて、私は目を閉じた。
シャムス様との初夜を終えて、翌朝、私とシャムス様は二人で部屋で朝食を食べていた。
シャムス様はこれから毎日この部屋に通って来てくれるようだ。
「体はつらくないか? 食欲はあるか?」
「平気です。シャムス様が優しかったから」
それにしても、初めてなのにシャムス様は私を抱くのに躊躇いがなかった。女性は初めてのときは痛みがあったり、出血したりすると聞くが、それもなさそうである。
さすがは月の帝国の強い騎士だ。
「本日はどういたしますか?」
「皇帝陛下も新婚の日くらいは、伝達殿に休みをくださるだろう。伝達殿に見せたいものがある。一緒に来て欲しい」
食事を終えると、従者が片付けをしてくれて、私は髪を覆う布もなく着流しでシャムス様について行った。シャムス様がそのままの楽な格好でいいと言ってくださったのだ。
シャムス様について行くと庭の池に連れて来られた。
タイルで飛び石のようなものが作ってある池は、中央に座れそうなスペースもあった。そこに二人で座っていると、バシレオスが庭にやってきた。バシレオスは髪を隠す布を巻いているが、その手に抱かれているものに私は目を引かれた。
にーにーと小さく鳴いて震えている子猫だ。
千里様も後宮を出て皇太子殿下の宮に移ってから猫を飼い始めたのだが、私は好かれていないようで皇太子殿下の宮に行っても猫が寄ってくることはなかった。それを気にしていた私にとっては嬉しい贈り物だ。
「可愛い猫ですね。名前は私がつけてもいいのですか?」
「伝達殿の猫だ。名前をつけてやってくれ」
将来はふわふわの毛になりそうなこの帝国によくいるタイプの猫を見て、私は迷ってしまった。
月の帝国の名前を付けるべきなのか、日の国の名前を付けるべきなのか。
猫の股間を調べてみると、しっかりとしたモノがついていて、雄だと分かる。
「月の帝国では猫にどんな名前を付けますか?」
「ミミや、ノノのように、同じ音を重ねる名前が多いかな。宝石の名前をつけることもある」
「宝石……この子の名前は、翡翠に致しましょう」
「翡翠か。よい名前だな」
宝石の名前を付けると聞いてすぐに浮かんだのは翡翠で、私はその名前を子猫につけた。
翡翠は離乳は終わっているようだが、まだ柔らかい食事しか食べられないようで、バシレオスに頼んで鶏肉を柔らかく煮て解したものを食べさせた。
翡翠のためのお手洗いや砂もバシレオスが私の部屋に運んでくれた。
翡翠を抱いたまま池の中央のタイルの上で風に吹かれていると、池に咲いている蓮の花が揺れるのが分かる。とても美しい庭のある屋敷が、私はすっかりと気に入っていた。
「伝達殿は素晴らしい物語を書くが、それはどこで習得したものなのだ?」
さざ波が立つ水面を見ながら子猫を撫でていると、子猫は心地よかったのか私の膝で眠ってしまった。シャムス様の問いかけには、私は慎重にならざるを得ない。故郷の日の国では私は本も読んだことのないような生活をしていたのだ。
「お、お告げが」
「お告げ?」
「私が海に落ちて死にかけたときに、神のお告げを受けたのです。私は物語を書いて皇帝陛下をお慰めするようにと。それで、書いたことのなかった物語を初めて書いてみました」
嘘ではない。
真実を語っていないだけで。
私は神託を受けたわけではないが、死にかけて前世を思い出したのは神託に近いだろう。それで、皇帝陛下の気を引くために小説を書き始めたのも嘘ではない。真実ではないだけで。
「そうか! それで皇帝陛下に後宮を解体する決断をさせるために、神託のことを思い付いたのだな!」
「そ、そそそ、そうなのです」
嘘をついているわけではないが、真実でもないので私の胸が罪悪感でチクチクと痛む。立ち上がった私の手から、目覚めた翡翠が逃れて、フシャッと鳴いてステップを踏み始めた。
「翡翠! 危ない!」
「伝達殿!」
手を伸ばした私も水に落ちそうになってシャムス様に抱き留められる。
翡翠は水に落ちてもがいている。
シャムス様が手を伸ばして翡翠を水から救い出してくれた。
「翡翠……こんなところで、やんのかステップしなくても……」
「やんのかステップ? 日の国の言い方か?」
「あ、そ、そうです」
前世の記憶のままに口にしていた私ははっとして誤魔化す。
いつかシャムス様には私の前世のことも話せるだろうか。
今はまだ、シャムス様にも前世のことは明かせないと思っていた。
前世で私が小説家で、ボーイズラブの小説を書いていて、男女の恋愛の小説を書きたかったが編集さんに止められていたことなど、できれば知られたくない。
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