たぶんコレが一番強いと思います!

しのだ

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結成キャットテール①

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 人けのないところまでは歩いて移動して、ハクレイに空間転移について予め説明と口止めをしておく。
 カスケードの町の近くに転移地点は以前にマークしてあるのでそこまで2人で転移した。

「はい、もう目を開けていいよ」

「終わりですか?」

「あそこに見える町がカスケードの町。一応故郷になるのかな」

「これが空間転移ですか。便利すぎですね」

 初めての体験に目を輝かせているが感動の余韻に浸る時間は惜しいので、手を引っ張り歩き出した。

 町の入口にいる門番にハクレイの肌の白さを相当怪しまれた。伝染病じゃないかとか魔人の類じゃないかとか。誤魔化して賄賂を多めに渡すことで何とか通れた。
 通ってしまえばこちらのもんだ。

「肌が目立つからね。冒険者登録よりまずは古着屋でも行こうか」

「そうですね。あ、あのお金はいつか必ずお返ししますので」

「了解、ちゃーんと返してもらうからね」

 遠慮なく買ってもらう為の言葉で、本気で返してもらおうとは毛ほどもない。

 服で肌を出来るだけ隠せる物を選んでもらった。可能な限り無駄な絡みは避けていきたい。

 あとは装備、冒険者登録、消耗品の補充などなど済ませていき、一区切りついたところで宿を確保する為猫目亭に行くことにした。

「ケーニャ!!!」

 猫目亭に近づいた辺りで店の中からミーニャが飛び出してきた。

「やっぱりケーニャの匂いだったニャ。最近来てくれなかったからすっごく心配してたニャ」

「ごめんね、遠くの国まで行ってたから」

「しばらくは、ここにいれるのかニャ? 絶対うちに泊まるニャ!!」

「もちろんだよ。ジーンさんはいる?」

「中で夕食の仕込みしてるニャ!こっちはお連れの人ニャ?」

「ハクレイと申します。ケーナの冒険者仲間です」

「ミーニャはミーニャニャ、よろしくニャ!」

 私があげた魔石はミーニャの尻尾にアクセサリーとして付けてくれていた。ちょっと嬉しい。

 とりあえず3泊分の料金を払い部屋を確保。ジーンさんも元気そうでなによりだ。アテシアさんは相変わらず森に入ってるそうだ。

 夕食までちょっと時間があったので3人で喋って過ごしていた。
 色々な冒険者を見てきたミーニャも真っ白な毛並みの亜人は結構いるけど、ハクレイほど肌の白い人族は見たことがなかったそうだ。

「そろそろニャ!!」

 下の階からの料理の匂いは上の階の部屋まで届くので、ミーニャでなくても腹の虫が騒ぎ出していた。

 ジーンさんの手料理はやっぱり最高だった。王宮の料理も美味しかったが、ここの味はとてもほっとする味。ハクレイも気に入ってくれたようでおかわりまでしていた。

 食事を終えたらまた部屋に戻り今後の話をする。
 早急に進めたいハクレイのレベルアップは明日からゼンちゃんにお願いする。
 それと予てから興味のあったダンジョンには、入るために最低3人のメンバーが必要なのであと1人見つけなければならない。

「また奴隷から選ぶんですか?」

「んー 奴隷はもういいかな。できればダンジョン経験者が欲しいところなんだけど」

「臨時で1人仲間にする方法もあります」

「できればそれは避けたいかな。ハクレイに使った回復と転移を臨時の仲間に使うことになった場合、秘密を守ってくれるかどうか不安だからね。長く付き合って貰えるようにギルドの仲間募集の掲示板でも使ってみるよ」

「わかりました。新メンバー加入まで特訓でレベルアップ頑張ります!」

 翌日は早朝から活動を開始。ハクレイをケーナの世界へご招待し、特訓を快く引き受けてくれたゼンちゃんに任せる。
 私はギルドに向かい、掲示板にメンバー募集を貼り付けロビーで待つことにした。

 私の秘密主義的なところとかハクレイのこととか理解のあるいい仲間が欲しいところだけど難しいだろなと思っていた。が、私の運の良さを私が舐めていたみたいだ。
 
 他の掲示板を眺めていると受付嬢から呼び出される。

「ケーナさーん! 早速1人来ましたよー!」

 カウンターの前に立つ男がそうらしい。

「メンバー募集についての話を詳しく聞きたいのだけど……大丈夫でしょうか?」

 やや自信なさそうな声の原因は彼の両腕にあった。
 両腕が義手なのだ。

「これからすぐなら、場所変えようか」

「ありがとうございます!!」

 腕を見られて断られると思っていたのだろう。今まではそうだったのかもしれない。
 私は両腕が義手程度で相手を見限るようなことはしたくない。

 昼間の猫目亭は客がほとんどいないので、隅っこの方の場所をかしてもらうことにした。

「私はケーナ。メンバー募集の貼り紙見てくれてありがとう」

「バジェットっていいます、よろしくお願いします」

「あと一人、ハクレイって子がいるんだけど、特訓中でね。ちょっと今いないんだ。でも仲間にするかしないかは、私が決めることだから安心して」

「それは構いません」

「じゃ、さっそく質問するね。その腕どうしたの?」

 一番、気にするところだからまず聞いておく。

「これは2年前の話になりますが、悪魔と契約を交わした時に代償として支払いました。後悔はしていません。もう悪魔との契約は終了していますのでご安心ください」

 嘘で誤魔化そうとせず本当のこと言って私の反応を見てるのかもしれない。
 ただ私は転生神に体全部差し出してるのでそこを咎めたりはできる立場ではない。

 バジェットは神に願っても相手にされなかったのだろう。悪魔は代償次第で動いてくれるらしいのでそっちに頼んだのかもしれない。

 両腕を差し出しても叶えたかった願いってのが気にはなるけど、そこはまではまだ止めておくことにした。
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