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鬱陶しさと後悔と ②
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どうすればよかったとか、こうしたらよかったかもとか、今も私は後悔し続けている。
意味がないとわかっていても止められない。
これは選ばなかった選択肢が良く見えるからではなく、間違えたと本当に後悔しているからだろう……。
そんな私のきっかけは些細なことだった。
些細というのは貴方にであって、私は細かく覚えている。
それまで何とも思っていなかった人間に対して、こんなことを話すくらいにまで膨れ上がったのだから、私にとっては重大なことだったのだと思う。
何があったか結論だけ先に述べると、「ミイラ取りがミイラになる」と表現するのがわかりやすいだろう。
私は貴方と彼女をくっつけようとしているうちに、自分がミイラになってしまったという話。
貴方は知らないでしょう。
貴方を好きな女の子のことを。
貴方をずっと見ていた女の子を。
色恋になんてまるで興味なさそうな貴方だから、彼女は想いを打ち明けることなどできず抱えていた。
いえ、彼女が直接そうだと言ったわけではないから私が想像したこと。勝手にやったこと。
だけど、きっとそう。彼女は貴方が好き。
……認めたくはないけど黒川さんに言われた通りよ。私は彼女に遠慮した。
彼女が抱えたものを何も言わないままなのに、私がそこに後から割り込むことはできなかったし。
貴方にそんな気がないとわかって密かに安心もしてた。
私もおそらく彼女も貴方の現状に満足していて、そんなわけがないのにずっとそのままでいてほしかったのよ。
平等に振り分けられる貴方の性質に私たちはすがっていたかった……。
貴方にないものは人に好かれたい認められたいという、誰にだってあるはずのもの。
そのくせ誰彼構わずコミュニケーションを取り、誰彼構わず仲良くするその性質。
貴方みたいな人はスクールカーストなんて縁がないでしょう。
誰に対しても態度が変わらない貴方みたいな人は、一周回って評価されさえするでしょう。
これも知らないと思うけど、貴方のことを悪く言う人って一人もいないのよ。
もちろん中等部からの知り合いとはなるわけだけど、それでも異常よ。本当に何をしてきたのよ。
私は貴方の友人たちの気持ちも理解できる。
貴方が特別仲良くする彼らは全員がはぐれ者。
彼らが一人では孤立してしまうから、貴方は彼らを特別に扱うのでしょう?
そのやり方は貴方だからできること。
意図してはいけない位置にいる貴方だからできることよ。
そのくせ優しいんだもの甘えてしまうのは仕方ない。うっかり惹かれる人間がいても仕方ない。
自分も特別になりたいなんて思ってしまうのも仕方ない。
私と真逆である貴方に私が惹かれるのはきっと避けられなかった。
避けられる方法があるとするならそもそも出会わないこと。出会っていたとしても深くは知らずにいること。
運命なんて言う誰かさんとは逆で、私は貴方に出会いたくなかった。
知らなければ私は後悔することもなかったわけだもの。運命なんて言葉……私は嫌いよ。
◇◇◇
始まりは席替えから少し経ってから。
悪いけど私は隣の席になるまで目立たない、これといった特徴もない、言い方は悪いけどスクールカーストの下位にしか見えない貴方の名前すら知らなかった。
外部から進学してきた異物である私たちのためにあったような自己紹介は聞き流していたし。
同様の理由で行われたのだろう球技大会も、異物が加わった学年とクラス内のカーストを決めるための儀式としか思ってなかった。
それらを踏まえての私の貴方への印象が変わったのはある日の休み時間。
席替えしてから私の周りはみんな大人しい人ばかりで、休み時間になると近寄ってくる鬱陶しい彼ら彼女らを除けば、わりと気に入っていた私の席でのこと。
その休み時間。私と同じ異物である馬鹿な男たちが、私と後ろの席の彼女とを比べた。
男たちは私を持ち上げようとしたのだろう。
私たちの容姿にスタイルを比較するだけでなく、それを笑いに変えるということをした。
関係ない後ろの席の女の子を巻き込んだことに腹が立った私が、ちょうど机の上にあった辞書で馬鹿な男の頭を思いっきりぶん殴ってやろうとした、その時だ。
「──やめなよ。みんなで笑うような内容じゃないし、そもそも発言するべき内容でもない。佐々木さん、大丈夫?」
この時まで一度だって私たちに積極的に関せずにいた、関われないのだと思っていた隣の席の貴方がはっきりと意見した。
その発言は当たり前で、正しいのは貴方だけど、私にはとても愚かな行為に見えた。
例え言ったことが正しくても弱い貴方の発言より、間違っていても強い馬鹿の発言が勝つのが普通で。
そんなことで勇気を見せる場面にも思えなかったから。
「……なんだよじゃないよ。僕はただやめなよって言ったんだ。話題を変えたらいいだけの話だよ」
貴方は「謝れ」とは言わなかった。
彼女がそれを望まないことをわかっていて、馬鹿たちとの間に余計な軋轢が生まれるのを避けたのだ。
それでも急に出てきた貴方を面白くなかったのだろう馬鹿は威圧したけど、貴方がまったく動じず引かないから、馬鹿も引くに引けない雰囲気になってしまった。
雲行きが変わってすぐに止めるべきだとわかっている私も、自分が上だと言うなら笑ってないで我先に止めるべきだった高木も、思ってもいない貴方からの発言にすぐに動けなかった。
ちらりとも見えなかった意思の強さを目の当たりにして、発言から思っていたのと印象が急にズレた、貴方の扱い方がわからない私たちには難しかったのだ。
「──ストップ。先生くるからそこまで! 佐々木ごめんね。今の本当にふざけただけなんだ。一条も熱くならない。クールに、ね」
私たちに代わって間に立ったのは、貴方たちとは違って学年でも目立つグループにいる内部進学の女の子。
あとで聞けば貴方たちとはずっと同じクラスで、二人がどういう人間なのかをよく知っていた。
そんな彼女は貴方をこう表現した。「モンスター」だと。
私はこの日を境に思っていたのと違った貴方の見え方が変わり、モンスターと言った彼女の言葉の意味を理解した。
貴方はこのあと馬鹿たちをよくどころに連れていき、何をどうしたのか馬鹿たちと仲良くなっていた。
やりたいと言ってクラス委員になった男はもちろん、軽薄さが売りの馬鹿な男ともだ。
高木ともいつの間にやら話すようになっていたし、クラス内での発言がないだけで決して発言力がないわけではなかった。
「……一条くんがいるから」
そして極め付けはこれだ。
佐々木さんとは彼女に謝ってからよくに話すようになり、二人きりになるタイミングがあった時にどうして謝罪を受けてくれたのかと聞いたのだ。
あれで傷ついたのは彼女だけであり、私だったら言った奴らはもちろん比較された奴まで許さないだろうに、どうして私たちを許すのかと。
あまり口数の多くない彼女の一言には様々なものがこもっていた。
彼女が貴方をどう思っているのかは明白だった。
だから、私は罪滅ぼしというわけではないけど、彼女と貴方とをくっつけようとしたのだ。
意味がないとわかっていても止められない。
これは選ばなかった選択肢が良く見えるからではなく、間違えたと本当に後悔しているからだろう……。
そんな私のきっかけは些細なことだった。
些細というのは貴方にであって、私は細かく覚えている。
それまで何とも思っていなかった人間に対して、こんなことを話すくらいにまで膨れ上がったのだから、私にとっては重大なことだったのだと思う。
何があったか結論だけ先に述べると、「ミイラ取りがミイラになる」と表現するのがわかりやすいだろう。
私は貴方と彼女をくっつけようとしているうちに、自分がミイラになってしまったという話。
貴方は知らないでしょう。
貴方を好きな女の子のことを。
貴方をずっと見ていた女の子を。
色恋になんてまるで興味なさそうな貴方だから、彼女は想いを打ち明けることなどできず抱えていた。
いえ、彼女が直接そうだと言ったわけではないから私が想像したこと。勝手にやったこと。
だけど、きっとそう。彼女は貴方が好き。
……認めたくはないけど黒川さんに言われた通りよ。私は彼女に遠慮した。
彼女が抱えたものを何も言わないままなのに、私がそこに後から割り込むことはできなかったし。
貴方にそんな気がないとわかって密かに安心もしてた。
私もおそらく彼女も貴方の現状に満足していて、そんなわけがないのにずっとそのままでいてほしかったのよ。
平等に振り分けられる貴方の性質に私たちはすがっていたかった……。
貴方にないものは人に好かれたい認められたいという、誰にだってあるはずのもの。
そのくせ誰彼構わずコミュニケーションを取り、誰彼構わず仲良くするその性質。
貴方みたいな人はスクールカーストなんて縁がないでしょう。
誰に対しても態度が変わらない貴方みたいな人は、一周回って評価されさえするでしょう。
これも知らないと思うけど、貴方のことを悪く言う人って一人もいないのよ。
もちろん中等部からの知り合いとはなるわけだけど、それでも異常よ。本当に何をしてきたのよ。
私は貴方の友人たちの気持ちも理解できる。
貴方が特別仲良くする彼らは全員がはぐれ者。
彼らが一人では孤立してしまうから、貴方は彼らを特別に扱うのでしょう?
そのやり方は貴方だからできること。
意図してはいけない位置にいる貴方だからできることよ。
そのくせ優しいんだもの甘えてしまうのは仕方ない。うっかり惹かれる人間がいても仕方ない。
自分も特別になりたいなんて思ってしまうのも仕方ない。
私と真逆である貴方に私が惹かれるのはきっと避けられなかった。
避けられる方法があるとするならそもそも出会わないこと。出会っていたとしても深くは知らずにいること。
運命なんて言う誰かさんとは逆で、私は貴方に出会いたくなかった。
知らなければ私は後悔することもなかったわけだもの。運命なんて言葉……私は嫌いよ。
◇◇◇
始まりは席替えから少し経ってから。
悪いけど私は隣の席になるまで目立たない、これといった特徴もない、言い方は悪いけどスクールカーストの下位にしか見えない貴方の名前すら知らなかった。
外部から進学してきた異物である私たちのためにあったような自己紹介は聞き流していたし。
同様の理由で行われたのだろう球技大会も、異物が加わった学年とクラス内のカーストを決めるための儀式としか思ってなかった。
それらを踏まえての私の貴方への印象が変わったのはある日の休み時間。
席替えしてから私の周りはみんな大人しい人ばかりで、休み時間になると近寄ってくる鬱陶しい彼ら彼女らを除けば、わりと気に入っていた私の席でのこと。
その休み時間。私と同じ異物である馬鹿な男たちが、私と後ろの席の彼女とを比べた。
男たちは私を持ち上げようとしたのだろう。
私たちの容姿にスタイルを比較するだけでなく、それを笑いに変えるということをした。
関係ない後ろの席の女の子を巻き込んだことに腹が立った私が、ちょうど机の上にあった辞書で馬鹿な男の頭を思いっきりぶん殴ってやろうとした、その時だ。
「──やめなよ。みんなで笑うような内容じゃないし、そもそも発言するべき内容でもない。佐々木さん、大丈夫?」
この時まで一度だって私たちに積極的に関せずにいた、関われないのだと思っていた隣の席の貴方がはっきりと意見した。
その発言は当たり前で、正しいのは貴方だけど、私にはとても愚かな行為に見えた。
例え言ったことが正しくても弱い貴方の発言より、間違っていても強い馬鹿の発言が勝つのが普通で。
そんなことで勇気を見せる場面にも思えなかったから。
「……なんだよじゃないよ。僕はただやめなよって言ったんだ。話題を変えたらいいだけの話だよ」
貴方は「謝れ」とは言わなかった。
彼女がそれを望まないことをわかっていて、馬鹿たちとの間に余計な軋轢が生まれるのを避けたのだ。
それでも急に出てきた貴方を面白くなかったのだろう馬鹿は威圧したけど、貴方がまったく動じず引かないから、馬鹿も引くに引けない雰囲気になってしまった。
雲行きが変わってすぐに止めるべきだとわかっている私も、自分が上だと言うなら笑ってないで我先に止めるべきだった高木も、思ってもいない貴方からの発言にすぐに動けなかった。
ちらりとも見えなかった意思の強さを目の当たりにして、発言から思っていたのと印象が急にズレた、貴方の扱い方がわからない私たちには難しかったのだ。
「──ストップ。先生くるからそこまで! 佐々木ごめんね。今の本当にふざけただけなんだ。一条も熱くならない。クールに、ね」
私たちに代わって間に立ったのは、貴方たちとは違って学年でも目立つグループにいる内部進学の女の子。
あとで聞けば貴方たちとはずっと同じクラスで、二人がどういう人間なのかをよく知っていた。
そんな彼女は貴方をこう表現した。「モンスター」だと。
私はこの日を境に思っていたのと違った貴方の見え方が変わり、モンスターと言った彼女の言葉の意味を理解した。
貴方はこのあと馬鹿たちをよくどころに連れていき、何をどうしたのか馬鹿たちと仲良くなっていた。
やりたいと言ってクラス委員になった男はもちろん、軽薄さが売りの馬鹿な男ともだ。
高木ともいつの間にやら話すようになっていたし、クラス内での発言がないだけで決して発言力がないわけではなかった。
「……一条くんがいるから」
そして極め付けはこれだ。
佐々木さんとは彼女に謝ってからよくに話すようになり、二人きりになるタイミングがあった時にどうして謝罪を受けてくれたのかと聞いたのだ。
あれで傷ついたのは彼女だけであり、私だったら言った奴らはもちろん比較された奴まで許さないだろうに、どうして私たちを許すのかと。
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