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第十八章 手掛かりを探して
第二百五十四話 アイカシア教会
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翌朝。
気分よく目覚めたイズミが酒場に向かうと、酒盛りをしていた者達はまだ動けないでいた。
昨晩は酒瓶を抱いて眠っていたベリアだったが、今は器用に枕にして眠っている。
「ベリア、朝だぞ」
イズミが身体を揺らして見るも、うめき声をあげるだけで目覚めない。
諦めてマスタングの元へ向かうと、カクテルセットを収納してコーヒー作りを始める。
相変わらず苦味の強烈なブラックコーヒーを飲みつつ、今日の予定を組み立てる。
「ハイペースで飲み過ぎた…」
「起きたかベリア、コーヒー飲むか?」
「止めとく、白湯が良い」
イズミはコップを用意すると、沸かしていたお湯の残りを注ぎベリアに渡した。
「温まるなぁ」
身体を伸ばしたベリアが、ふとイズミを見る。
「昨日の夜、何か面白い事して無かったか?」
「特には」
ジト目のベリアに対して目を合わせないようにしつつ、コーヒーを飲んでから答えた。
「シャカシャカって音が聞こえたのは覚えてるんだけど、酔いや眠気以外の何かの所為で動けなかったんだ」
どうやらベリアは昨晩の出来事を朧げながら目撃していたらしい。
声をかけようとしたが身体が動かず声も出せず、直ぐに睡魔に襲われて寝たと言う。
「そんな事もあるんだな。皆寝ちまったから1人で片付けをしたんだぞコッチは」
「いやぁスマンスマン」
冗談めかして言うと平謝りで返される。
このやり取りが気楽で良い。
「今日は行きたい場所があってな、一緒に来てくれるか」
「分かった」
宿屋で簡単な朝食を取り、賑やかな町の中心部へと移動を始める。
教会へ向かう途中で、ベリアが冒険者ギルドの職員に声を掛けられた。
「ベリアさん!お時間のある時で構いませんので、ギルドにお越しいただけませんでしょうか?」
「何かあったか?」
息を整えた職員が、要点を要領良く伝える。
「ジェヴェドール王国の冒険者ギルド本部より連絡がありまして、ランクが正式に上がったのでカードの更新をお願いしたいとの事でした」
「分かった、後で立寄るよ」
ベリアが答えると、職員は笑顔で去って行った。
「Aランクになるのかな?」
そう呟いて妙にソワソワしているのが、揺れる尻尾の動きで分かる。
「今のベリアならSランクも夢じゃないさ」
そう話しつつ最初の目的地であるアイカシア教会に到着した。
「教会?」
「そう。野暮用があってね」
イズミは入口から教会に入ると、内部は白を基調とした広場となっており、椅子が並べられていて各々が祈りを捧げていた。
「此方は初めてですかな?」
「えぇ、昨日町に到着したばかりでして」
白の法衣を身に纏った男性が教会について説明をしてくれた。
「当教会は元々、光の女神様を信仰する者達の為に作られた場所でした。月日が流れ様々な種族と共存するに辺り、元の教会が老朽化したので建替えをしました。そこで光の女神様を信仰する教会とその隣に、この様々な信仰に合わせた祈りの場を設けたのです」
「なるほど、此方も扱いとしてはアイカシア教会に?」
「そうなります。教会建造の資金を提供して下さいました、アイカシア公爵に因んだ名称で国に登録をしておりまして。この広場に関しては厳密に特定の女神様のみを信仰しているという事ではありません。ですので、アイカシア公爵が資金提供をして建造された教会、略してアイカシア教会となっております」
なんでもありな雰囲気を感じつつも、どうにか納得したイズミは近くの椅子に座った。
ベリアもそれに倣って椅子に座る。
「さて。此処で何が起きるのか…」
イズミは形だけではあるが祈りの姿勢を作り、周囲の様子を伺った。
広場に差し込む光が段々と強くなり、イズミの視界を奪う。
咄嗟に左手で目を守る動作をしたが、少し眩んでしまった。
正常な視界が戻って来ると、広場の中央に昨晩の不思議な女が立っていた。
気分よく目覚めたイズミが酒場に向かうと、酒盛りをしていた者達はまだ動けないでいた。
昨晩は酒瓶を抱いて眠っていたベリアだったが、今は器用に枕にして眠っている。
「ベリア、朝だぞ」
イズミが身体を揺らして見るも、うめき声をあげるだけで目覚めない。
諦めてマスタングの元へ向かうと、カクテルセットを収納してコーヒー作りを始める。
相変わらず苦味の強烈なブラックコーヒーを飲みつつ、今日の予定を組み立てる。
「ハイペースで飲み過ぎた…」
「起きたかベリア、コーヒー飲むか?」
「止めとく、白湯が良い」
イズミはコップを用意すると、沸かしていたお湯の残りを注ぎベリアに渡した。
「温まるなぁ」
身体を伸ばしたベリアが、ふとイズミを見る。
「昨日の夜、何か面白い事して無かったか?」
「特には」
ジト目のベリアに対して目を合わせないようにしつつ、コーヒーを飲んでから答えた。
「シャカシャカって音が聞こえたのは覚えてるんだけど、酔いや眠気以外の何かの所為で動けなかったんだ」
どうやらベリアは昨晩の出来事を朧げながら目撃していたらしい。
声をかけようとしたが身体が動かず声も出せず、直ぐに睡魔に襲われて寝たと言う。
「そんな事もあるんだな。皆寝ちまったから1人で片付けをしたんだぞコッチは」
「いやぁスマンスマン」
冗談めかして言うと平謝りで返される。
このやり取りが気楽で良い。
「今日は行きたい場所があってな、一緒に来てくれるか」
「分かった」
宿屋で簡単な朝食を取り、賑やかな町の中心部へと移動を始める。
教会へ向かう途中で、ベリアが冒険者ギルドの職員に声を掛けられた。
「ベリアさん!お時間のある時で構いませんので、ギルドにお越しいただけませんでしょうか?」
「何かあったか?」
息を整えた職員が、要点を要領良く伝える。
「ジェヴェドール王国の冒険者ギルド本部より連絡がありまして、ランクが正式に上がったのでカードの更新をお願いしたいとの事でした」
「分かった、後で立寄るよ」
ベリアが答えると、職員は笑顔で去って行った。
「Aランクになるのかな?」
そう呟いて妙にソワソワしているのが、揺れる尻尾の動きで分かる。
「今のベリアならSランクも夢じゃないさ」
そう話しつつ最初の目的地であるアイカシア教会に到着した。
「教会?」
「そう。野暮用があってね」
イズミは入口から教会に入ると、内部は白を基調とした広場となっており、椅子が並べられていて各々が祈りを捧げていた。
「此方は初めてですかな?」
「えぇ、昨日町に到着したばかりでして」
白の法衣を身に纏った男性が教会について説明をしてくれた。
「当教会は元々、光の女神様を信仰する者達の為に作られた場所でした。月日が流れ様々な種族と共存するに辺り、元の教会が老朽化したので建替えをしました。そこで光の女神様を信仰する教会とその隣に、この様々な信仰に合わせた祈りの場を設けたのです」
「なるほど、此方も扱いとしてはアイカシア教会に?」
「そうなります。教会建造の資金を提供して下さいました、アイカシア公爵に因んだ名称で国に登録をしておりまして。この広場に関しては厳密に特定の女神様のみを信仰しているという事ではありません。ですので、アイカシア公爵が資金提供をして建造された教会、略してアイカシア教会となっております」
なんでもありな雰囲気を感じつつも、どうにか納得したイズミは近くの椅子に座った。
ベリアもそれに倣って椅子に座る。
「さて。此処で何が起きるのか…」
イズミは形だけではあるが祈りの姿勢を作り、周囲の様子を伺った。
広場に差し込む光が段々と強くなり、イズミの視界を奪う。
咄嗟に左手で目を守る動作をしたが、少し眩んでしまった。
正常な視界が戻って来ると、広場の中央に昨晩の不思議な女が立っていた。
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