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第二十一章 武器が出来るまで
第三百二十九話 山分け
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屋敷に戻りベリアと一緒に素材の買取金額を数えると、丁度1割になる枚数を一袋に纏めた布袋を十個作り、端数はベリアの冒険者ギルド対応の手数料がてらノーカウントとして渡す。
「さてと。では本題の分前ねぇ…」
「乗り気に聞こえないな」
「俺は何かしたか?俺自身に特に記憶が無いのだが」
「マスタングで迅速な移動をしたじゃないか」
「強いて言うならな」
イズミは納得のいかなそうな表情で腕を組むと、5袋をベリアの前に置いた。
「取り敢えず、最低でも半分はベリアの取り分だな」
「どうして?」
「討伐依頼を請け負ったのはベリアだからな。討伐対象からドロップした素材も当然、請け負ったベリアが半分は貰わないと駄目だろ」
エレノアの分は素材のままで渡しているので、手元の報酬はあくまで自分達用なのだ。
ならば冒険者ギルドから正式に依頼を受けたベリアこそ、半分は受け取るべきなのだ。
「実際の討伐はエレノアだし、強く言い難いんだよな」
「それはこの場ではノーカウントだ」
結局ベリアが分前は平等の方が今後の為になると言って一歩も引かなかったので、今回は報酬の半分である5袋を受け取った。
イズミは1袋だけショルダーバッグに収納すると、残りはマスタングに保管する事に決め、ベリアと別れてから馬車置き場へと向かう。
「マスタング、こいつを預かっといてくれ」
「かしこまりました」
助手席のグローブボックスを開けて金貨が詰まった袋を押し込む。
結構な大金が入ると財布の紐が緩みそうなので、しっかりと締めておかないと散財していまうだろう。
「魔力の補給は大丈夫か?」
「改良したのでまだ入ります」
「なら、補給しておくか」
マスタングの戦闘用に蓄えられている魔力タンクへの補給を済ませると、近くで丸まっている野良猫を見つけた。
「此処が気に入ったのか?」
「ご飯が貰えて雨風を凌げて、安全と来れば気に入らない理由は無いな」
「俺達が旅を再開したら?」
「他の者達は知らぬが、我には問題無い。加護のお陰で何時でも気に入った者の側に転移出来るのだ」
「…そいつは便利な能力だな」
「さっきラミア族からご飯は貰ったのだ…スープが飲みたい」
相変わらずの野良猫ではあるが、どうも憎めない奴なのでマスタングで猫用のスープを実体化させる。
「まぐろ味のスープです」
「まぐろね…そう言えばこの世界ではシッカリと食べて無かったな」
イズミはそんな事を呟きつつ、スープを小皿に注ぎ野良猫の前に置いた。
「そう言えば、名前はあるのか?」
「名前?人間に呼ばれるような名は、我には必要無いのだ」
「必要ない」
「名とは呼ばれる者の魂を縛り付けるものだ。我を縛り付けようなどと考えるなよ?」
スープを飲みながら前脚の爪を地面にたてたので、イズミは今後も野良猫と呼ぶ事にした。
「では、今後は野良猫さんと呼ぶ事にしよう。野良猫さんや、飯だぞ~ってな」
「その位ならば問題無い」
少し冗談めかして言ってみたが、この呼び方なら不都合はないようだ。
「マスター、提案があります」
「どうした?」
「グラテミア様へ、何点かお礼の品を渡すべきかと」
マスタングはヒュミトールに来てから、グラテミア達の対応のお陰で平穏な生活が出来ていると指摘する。
「先程周囲の索敵をしましたが、屋敷の外には偵察目的と思われる者が複数名確認出来ました」
「屋敷内へは手を出せないが、監視や偵察までなら干渉行為とは取られにくいのか」
気楽に商店街へ繰り出すのは、少々難しいかもしれない。
やはりグラント公爵がある程度まとめ終わるまでは、ベリアのナイフと冒険者ギルド関連以外では控えめな行動に留めておくのが良いだろう。
「で…お礼の品ってのは、何か良い物はあるのか?」
「許可を戴ければ、実体化致します」
モニターに表示された品物リストを確認する為に、イズミはマスタングの運転席へと乗り込んだ。
「さてと。では本題の分前ねぇ…」
「乗り気に聞こえないな」
「俺は何かしたか?俺自身に特に記憶が無いのだが」
「マスタングで迅速な移動をしたじゃないか」
「強いて言うならな」
イズミは納得のいかなそうな表情で腕を組むと、5袋をベリアの前に置いた。
「取り敢えず、最低でも半分はベリアの取り分だな」
「どうして?」
「討伐依頼を請け負ったのはベリアだからな。討伐対象からドロップした素材も当然、請け負ったベリアが半分は貰わないと駄目だろ」
エレノアの分は素材のままで渡しているので、手元の報酬はあくまで自分達用なのだ。
ならば冒険者ギルドから正式に依頼を受けたベリアこそ、半分は受け取るべきなのだ。
「実際の討伐はエレノアだし、強く言い難いんだよな」
「それはこの場ではノーカウントだ」
結局ベリアが分前は平等の方が今後の為になると言って一歩も引かなかったので、今回は報酬の半分である5袋を受け取った。
イズミは1袋だけショルダーバッグに収納すると、残りはマスタングに保管する事に決め、ベリアと別れてから馬車置き場へと向かう。
「マスタング、こいつを預かっといてくれ」
「かしこまりました」
助手席のグローブボックスを開けて金貨が詰まった袋を押し込む。
結構な大金が入ると財布の紐が緩みそうなので、しっかりと締めておかないと散財していまうだろう。
「魔力の補給は大丈夫か?」
「改良したのでまだ入ります」
「なら、補給しておくか」
マスタングの戦闘用に蓄えられている魔力タンクへの補給を済ませると、近くで丸まっている野良猫を見つけた。
「此処が気に入ったのか?」
「ご飯が貰えて雨風を凌げて、安全と来れば気に入らない理由は無いな」
「俺達が旅を再開したら?」
「他の者達は知らぬが、我には問題無い。加護のお陰で何時でも気に入った者の側に転移出来るのだ」
「…そいつは便利な能力だな」
「さっきラミア族からご飯は貰ったのだ…スープが飲みたい」
相変わらずの野良猫ではあるが、どうも憎めない奴なのでマスタングで猫用のスープを実体化させる。
「まぐろ味のスープです」
「まぐろね…そう言えばこの世界ではシッカリと食べて無かったな」
イズミはそんな事を呟きつつ、スープを小皿に注ぎ野良猫の前に置いた。
「そう言えば、名前はあるのか?」
「名前?人間に呼ばれるような名は、我には必要無いのだ」
「必要ない」
「名とは呼ばれる者の魂を縛り付けるものだ。我を縛り付けようなどと考えるなよ?」
スープを飲みながら前脚の爪を地面にたてたので、イズミは今後も野良猫と呼ぶ事にした。
「では、今後は野良猫さんと呼ぶ事にしよう。野良猫さんや、飯だぞ~ってな」
「その位ならば問題無い」
少し冗談めかして言ってみたが、この呼び方なら不都合はないようだ。
「マスター、提案があります」
「どうした?」
「グラテミア様へ、何点かお礼の品を渡すべきかと」
マスタングはヒュミトールに来てから、グラテミア達の対応のお陰で平穏な生活が出来ていると指摘する。
「先程周囲の索敵をしましたが、屋敷の外には偵察目的と思われる者が複数名確認出来ました」
「屋敷内へは手を出せないが、監視や偵察までなら干渉行為とは取られにくいのか」
気楽に商店街へ繰り出すのは、少々難しいかもしれない。
やはりグラント公爵がある程度まとめ終わるまでは、ベリアのナイフと冒険者ギルド関連以外では控えめな行動に留めておくのが良いだろう。
「で…お礼の品ってのは、何か良い物はあるのか?」
「許可を戴ければ、実体化致します」
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