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いとこの妹たち
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他にも田舎の近くにつぶれそうなプールがあり、お盆の時期に集まる親族たちなので、あつい。真夏だ。
あるとき、泳ぐのが苦手なひとみを連れて、兄の彼と弟貴之で、
「ひとみ、どっちが早いかみていろよ」と、プールでの泳ぎの速さを見せつけられたりした。
兄弟で負けず嫌いなのだ。
大学生あたりの彼のオートバイの後ろに乗せてもらったこともある。ひとみがまだ子供だからくっつくのに抵抗が無かったのだろう。
ひとみは子供こころに彼らがなぜ、こんな色っぽい雰囲気のことをしてくるのか、わからなかったが、それからしばらくして実家とは違う場所に大工として就職した貴之はめでたく結婚していたので、20代でお年頃だったのだろう。
これを年の離れたいとこの妹たちに、聞かせたとき、
「うわ~ひとみお姉ちゃんスゴイ好かれてない?」
と、ざわつかせたりしたが、ひとみにとっては、今となっては、お年頃だった貴之がどの女にもやっていたんだろうと考えているエピソードだ。
それにしてもいとこの妹たち、すぐ恋愛方面にはなしを持っていこうとするの、かわいらしい、女の子っぽい。ひとみと仲良しなのだ。
しばらくすると、皆のお姉さんみたいなかんじで貴之の嫁さんがひとみといとこの妹たちのおしゃべりに入ってきたりするようになる。
そのとき何気なく、嫁さんは、「皆、TVで出てくるタレントで誰が好き~?」と、きいた。小さい妹たちが
口々に、「私は誰々くん~」というなかでひとみだけ、
「いない、、」
と言っていた。
会ったこともない芸能人で、気になる人なんてできるわけがないじゃないというひとみに皆がポカンとしていたが、このことが思い返すとなんだか、いまのひとみを表している気もする。いまや妹たち全員が、いや、ひとみと彼以外のいとこは全員既婚者だからだ。
親族たちは皆それだけいい歳になってしまった。しかしいとこのなかで一番上の長女のひとみなのだ。
あるとき、泳ぐのが苦手なひとみを連れて、兄の彼と弟貴之で、
「ひとみ、どっちが早いかみていろよ」と、プールでの泳ぎの速さを見せつけられたりした。
兄弟で負けず嫌いなのだ。
大学生あたりの彼のオートバイの後ろに乗せてもらったこともある。ひとみがまだ子供だからくっつくのに抵抗が無かったのだろう。
ひとみは子供こころに彼らがなぜ、こんな色っぽい雰囲気のことをしてくるのか、わからなかったが、それからしばらくして実家とは違う場所に大工として就職した貴之はめでたく結婚していたので、20代でお年頃だったのだろう。
これを年の離れたいとこの妹たちに、聞かせたとき、
「うわ~ひとみお姉ちゃんスゴイ好かれてない?」
と、ざわつかせたりしたが、ひとみにとっては、今となっては、お年頃だった貴之がどの女にもやっていたんだろうと考えているエピソードだ。
それにしてもいとこの妹たち、すぐ恋愛方面にはなしを持っていこうとするの、かわいらしい、女の子っぽい。ひとみと仲良しなのだ。
しばらくすると、皆のお姉さんみたいなかんじで貴之の嫁さんがひとみといとこの妹たちのおしゃべりに入ってきたりするようになる。
そのとき何気なく、嫁さんは、「皆、TVで出てくるタレントで誰が好き~?」と、きいた。小さい妹たちが
口々に、「私は誰々くん~」というなかでひとみだけ、
「いない、、」
と言っていた。
会ったこともない芸能人で、気になる人なんてできるわけがないじゃないというひとみに皆がポカンとしていたが、このことが思い返すとなんだか、いまのひとみを表している気もする。いまや妹たち全員が、いや、ひとみと彼以外のいとこは全員既婚者だからだ。
親族たちは皆それだけいい歳になってしまった。しかしいとこのなかで一番上の長女のひとみなのだ。
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