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第二話 邪神

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キラージャイアントタイガーに俺は切り裂かれ、死んだ・・・。
はずだった。

う、うぅぅぅぅん?
あ、あれ?
俺は・・・背後から何かに引っ掛かれて死んだ・・・はずなんだが・・・。

『やぁ!!起きたかい?』

俺が目覚めたところは何もない無の空間だった。
そこに、俺では見ることのできないナニカが降り立った。
だ、誰だ?

ガクン

俺の膝が突如力が入らなくなり、体が平服のポーズへと自然にになる。
な、なにが・・・。
力が抜け立ち上がることができない。
これは・・・一体・・・?
そう思っていたところでナニカが口を開く。

『おっと、ごめんごめん無意識に力が漏れ出てたみたいだ』

ナニカがそういった瞬間俺の膝に力が戻り、俺は再び立ち上がる。
だ、だが・・・コイツは一体何なんだ?

『僕が誰だか分からない・・・という顔をしているね。まぁ、分かるわけもないか・・・。僕は#単語_この世界で言うところの_・_・・・・・・・・・・・_#邪神だ』
「じゃ、邪神!?」

これまたすごい人物?神物が出てきたな・・・。
というか邪神って・・・。
俺、そんな悪いことした記憶ないんだけど・・・。

『君、ちょっと勘違いしてるみたいだけど僕、そんな悪い奴じゃないからね?』

信用ならない。
さっきのことからして神なのは恐らく確かだ。
だけどあくどいかどうかは別の話だ。
騙そうとしてるっていう可能性もあるわけだし・・・。
邪神って言われてるし・・・。

『ちょ、ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと待って!!確かに、ひねくれた性格してるとは言われるけど別に僕は悪い神様じゃないよ?』

おい、転○ラファンに消されろ。

『ごめんって・・・』

で?俺は一体どう言う状況に置かれているんだ?
曲がりなりにも神様が来たんだ理由はあるんだろう?

『まぁその通りだ、ったく、あの無能女神が特異点君を優遇しないとかどうかしてるよ・・・おっと、論点がズレかけてしまったね。君は僕達神様界隈で注目されてるんだ、特異点という形で』

特異点?

『特異点っていうのはね魂の強さが異常な君を含めて十人の人間たちだよ。神様界隈では優遇される措置をとってるんだ、この世界にとって重要な存在だからね。あ、理由は言わないよ?』

何か怪しいが聞くなと言われているので聞かないことにする。
で、だ優遇されるはずの俺が何でこんなことになってるか、だ。

『あの無能女神・・・っと、言っちゃだめだね暴言は。女神が君の魂の力を推し量れなくてそれだけしか力を与えなかったんだよ。ごめんね、処罰はちゃんとしておいたから』

今無能女神って言ったよな?な?
まぁ、話を聞く限りその通りだと思うけど・・・。

『で、だお詫びと本来の優遇措置としてできる限り僕から力を与えよう。そうだな・・・ちょっとまってね』

そう言って、邪神は目の前を何か操作し始める。※姿は見えないがそういう情報が送られてくる

~十分後~

『うん、こんな形かな?確認してくれないか?』

そう言って、邪神は送るような動きをする。
すると俺の目の前にステータス画面が開き邪神パールヴァティからメッセージが送られてきました。
と表示される。

ん?
パールヴァティって聞いたことがある気が・・・。
まぁいいか。

《僕からの贈り物だよ☆
ギフトスキル一覧
ユニークスキル #単語_支配者_ルビ_ザ・ドミネーター_#
        虚空眼
スキル LV上昇必要経験値1.3倍化
    ステータス永久上昇
    LV上昇時アップ率LV×数値化
    スキル使用自動補助
    魔法取得率超強化
    スキル取得容易化
覚醒》

おお!!
チート・・・なのか?
LV上昇必要経験値1.3倍化とか、呪いにしか思えないんだけど・・・。

『何言ってるの!?これはチートだよ!?確かに単体だけでは呪いにしかならないけど。ステータス永久上昇とLV上昇時アップ率LV×数値化によってレベルを上げると爆発的にステータスが伸びるようになってるよ。つまり・・・
レベル1の時の初期ステが1でも時間がたてば10になるしレベルが上がると一気に20になるってわけさ。同じ方式で行くとレベル100になるのが1年後だとすると・・・1000000は超えるだろうね。勿論それ以上もあり得るけど』

へ!?
レベル上昇しなくてもステ伸び続けるしレベル上がった時には2倍3倍となっていくだと・・・?
それって、大丈夫なの?
マジで・・・。
というか、覚醒って・・・?

『ああ、覚醒っていうのはねぇ、君の特異点たる理由。絶対交わらないはずの魂の結合したというものに関係してくるんだ』

絶対に交わらないはずの魂の結合?
どういう事だ?

『魂ってね、ハードな人生を送ると摩耗するんだよ、だけど同じくらいの摩耗度合いの魂を合わせて補うんだ。だけど、その過程で生まれたイレギュラーが君。この世界と君の元居た世界の魂が次元を超えてシステムのエラーによって生まれたのさ』

よくあることなんじゃ?

『いや、無いよだって摩耗して次元間を超えて消滅しない魂なんて基本在り得ないからね』

そんなもんなのか・・・。

『じゃ、ちょっときついけどやるね?』

邪神がそういった瞬間、頭の中に膨大な量の情報が流れ込んでくる。
当たり前だ、二人分の人生が全て詰まって与えられているのだから。
二人の人生分の時を一瞬で味わうことになるのだから。

はぁはぁはぁ・・・。
恐ろしい、気軽にすごい力を得られると思っていた俺が間違いだった。
二人の《最強》の記憶。
現代と、中世。
それの技術格差を思考で補わなければならない。
更に《最強》という超高情報体の全情報が自我を崩壊させに来る。

というか・・・《魔王》と《史上最強の戦闘者》の記憶とかどんだけすごい奇跡だよ・・・。

『おぉ!!凄い!!自我を完全に保ったまま覚醒を実行できるなんて!!よし、全く魂の欠損もないみたいだしこのまま送るよ?』

邪神がそういった瞬間無、しか存在しなかった世界が崩壊し始め色付いた世界が戻ってくる。
はははははは待ってろよ龍山、肉塊国王。
次はお前らが見下ろされる番だぜ?
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