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一章:秘密は殻の中(鳳一郎視点)
04:ロストルム
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最寄りのバス停から来島家までは徒歩十分ほど。
もう少し先には何年か前にショッピングモールも出来たこともあって、この辺りは夜でも活気付いていた。
真冬の夜なんて外に居るだけで容赦なく身体を芯から凍り付かせようとしてくる。
冷気で頬を叩かれ、鳳一郎から情交と添い寝の熱を否応なく奪っていく。
身体が大きく筋肉量の多い人ほど寒さに強いらしいが、こういう時はつい疑ってしまう。
せめて自転車を買おうかと思いつつも、大きい買い物はつい面倒なもので長いこと後回しになっていた。
それに、目的地ならもうすぐ。
「Rostrum/ロストルム」
店名は船の形をしたネオンと共に輝いて、冴えた夜の中で鮮明に浮かび上がる。
バス停のすぐ近くにあるこの店の存在感で、灯りで水面を煌めかせながら滔々と流れていく川沿いはどことなく港を錯覚させた。
全体的にチョコレート色の外装で落ち着いた雰囲気のカフェ&バー。
夕方、鳳一郎が寄り道をし損ねた店である。
「船の舳先」を意味する店名だが、もう一つは「嘴」も含まれる。
確かに、嘴が忙しく喋り続けている者が多いか。
「あー……」
ドアを開けると暖かな空気で強張りが解けていく感覚に鳳一郎は長い溜息一つ。
内装も艶々したチョコレート色の木目で統一しており見上げた高い天井には大きな舵、そこから幾つもランプが吊り下げられて店内を橙色に照らす。
舷窓を模した丸い飾り窓に、ディスプレイもボトルシップや浮き輪。
看板や店名通り、船内に似せた造りをしていた。
ここロストルムとは午後はカフェ、夜はバーとして開いている飲食店である。
船をテーマにしており居心地が良い雰囲気。
それに加えて昔一世を風靡した元歌手のママと元モデルのチーママが経営者だけに、交友関係のある著名人なんかもこっそりと訪れる。
高校への登下校バスに乗る為にこちらの方面へ来るようになり、気になって入ってみてから二年。
酒を飲んだ後、締めとしてパフェを食べる文化は十年ほど前からあるらしい。
ロストルムの名物はグラスパフェ。
お馴染みの背が高い物でなく、ずんぐりと丸みのあるコップくらいの大きさをした器に盛られて出てくる。
普段はあまり甘い物を食べない客にもちょうど手に取りやすいサイズ。
巨体を維持する為には相応のカロリーが必要。
甘い物が好きなこともあってせっせと放課後や夜に通う鳳一郎はすっかり常連になっていた。
応援したければ何事も金を落とすのが最も効果的であることだし。
時折雛子も連れて来るので寄り道デートの定番。
「十一時までには帰りなさいよ、未成年」
「そんじゃ早くパフェ下さい」
釘を差しつつ睨んでくるのは、夜の番をするチーママの孔雀。
船のコンセプトに合わせて女海賊の格好が特徴。
髑髏マークの三角帽子に緩いふわふわパーマの髪、肩の出るブラウスにワインレッドのロングスカート。
腰を細く引き締めているコルセットと重々しいブーツは黒革。
年の頃は三十半ばだったか。
切れ長で気怠げな色気のある目元に、引き結んだ唇は薔薇と細面の美人である。
長身かつ細身なので立ち姿も様になって格好良い。
だからこそ騙されて先程の一言で驚く客も多かった。
艶やかな口調は低音、紛れもなく男の声。
「孔雀は雄の方が派手で美しい」ということだ。
「いつも夜は連れて来ないけど雛子ちゃん元気?」
「あー……今、寝てるから悪ィかなって」
「同棲ラブコメ漫画かよ。しっかし、オジ専だったアンタが主人公だとすると変な感じだわね」
「これまでなら俺、ジョジョぽいとかなら散々言われてたんですけどね……」
雑談のような相談のような、ここの大人達に話を聞いてもらうこともある。
雛子の方の事情はあまり他人に向けて大っぴらに喋ってはいけないので直接的なことは省きつつも、鳳一郎が持つ自分の面倒臭い事情は洗いざらい。
掻いたところでどうということでもない恥だ。
「どうした鳳ちゃん……あんた"好きなタイプは六平直政、女子供はお呼びじゃないんですよ"みたいな奴だったじゃん」
カウンターの隣席、ふと秋草が口を挟む。
秋草美澄といえば、明るく元気なキャラクターによりお茶の間で好感度の高いマルチタレントである。
メディアではローズダストの髪色に可愛らしい猫目の姿で知られる二十代後半。
女は化ける上に女優業もやっているだけあり、ウィッグやメイクを変えるともうすっかり別人だった。
絡んでくるのは酔っている証拠か。
通っていた二年の間に打ち解けて、こういう話もするようになっていた。
指摘は間違ってない、そんな時代もあったのだ。
発育の良い鳳一郎は小学六年生にして百七十センチ超え。
早熟な上に好奇心も旺盛だったので、中学生の頃にはもうゲイバーのメッカへ出入りして夜遊びしていた。
前髪を上げて鋭い目には色付きのグラス。
水泳歴も長いだけあって全身が鍛えられており、大人びた服装を軽く崩すと色男になる。
しかし思春期特有の万能感は危険。
修羅場なんかも幾つか掻い潜り、もう夜間外出は近場だけに落ち着いたが。
「はい、お待たせ」
今日の注文は、定番で苺パフェ。
苺といえば春を連想するが、本当の旬は真冬らしい。
バニラアイスをとろりと染める苺ソース、滑らかな苺ミルクプリンと全体的にピンクなのでいかにも甘ったるそうに見えて、意外とそうでもない。
パフェはガラスに透けた層の美しさこそ見事なもの。
共に重ねられている塩気の効いたナッツクッキー、酸味のある苺がアクセントになってあっさりした口当たりで仕上がっていた。
夕食を消化してしまった腹を優しく満たしてくれる。
「そりゃまぁ、俺だってチンポしゃぶりたい夜くらいあるけど」
酔っ払い相手ではこちらもつい口が緩くなる。
トッピングの小さなチョコを齧りながら、不似合いな台詞。
「男は脚と性器の長さで余裕が生まれる」なんて話も耳にしたことがあった。
結局のところ巨根が好きなのは男の方。
皆信仰心あるからか、いざ前にしたらご神体扱いされたことも。
そこまで言いそうになりつつパフェ一匙で自分の口を塞いでおいた。
「とっとと食ってさっさと帰れ、未成年」
「苺パフェ食べながらそういうこと言うのやめな?」
「もう彼女ちゃんにペニバン着けさせて掘ってもらいなさいよ」
静かに聴いていたと思いきや、ふと過激なことを言うのは元歌手で現エッセイストの目白千歳。
秋草と同年代の筈だが、ややツリ目がちながらも切り揃えた前髪の所為かもっと若い印象。
はて、歌声や文章からは優しく降り注ぐ雨といった雰囲気を受けたものなのだが。
読書に関しては雑食なので鳳一郎も雛子も読んだことがある。
作品と作者は別物といいつつ、意外な人柄は知らない方が良かったような。
そうこうしているうちにも時計の針は夜を刻む。
鳳一郎が食べ終わるが早いか、再び真冬の外へ放り出されてしまった。
もう少し先には何年か前にショッピングモールも出来たこともあって、この辺りは夜でも活気付いていた。
真冬の夜なんて外に居るだけで容赦なく身体を芯から凍り付かせようとしてくる。
冷気で頬を叩かれ、鳳一郎から情交と添い寝の熱を否応なく奪っていく。
身体が大きく筋肉量の多い人ほど寒さに強いらしいが、こういう時はつい疑ってしまう。
せめて自転車を買おうかと思いつつも、大きい買い物はつい面倒なもので長いこと後回しになっていた。
それに、目的地ならもうすぐ。
「Rostrum/ロストルム」
店名は船の形をしたネオンと共に輝いて、冴えた夜の中で鮮明に浮かび上がる。
バス停のすぐ近くにあるこの店の存在感で、灯りで水面を煌めかせながら滔々と流れていく川沿いはどことなく港を錯覚させた。
全体的にチョコレート色の外装で落ち着いた雰囲気のカフェ&バー。
夕方、鳳一郎が寄り道をし損ねた店である。
「船の舳先」を意味する店名だが、もう一つは「嘴」も含まれる。
確かに、嘴が忙しく喋り続けている者が多いか。
「あー……」
ドアを開けると暖かな空気で強張りが解けていく感覚に鳳一郎は長い溜息一つ。
内装も艶々したチョコレート色の木目で統一しており見上げた高い天井には大きな舵、そこから幾つもランプが吊り下げられて店内を橙色に照らす。
舷窓を模した丸い飾り窓に、ディスプレイもボトルシップや浮き輪。
看板や店名通り、船内に似せた造りをしていた。
ここロストルムとは午後はカフェ、夜はバーとして開いている飲食店である。
船をテーマにしており居心地が良い雰囲気。
それに加えて昔一世を風靡した元歌手のママと元モデルのチーママが経営者だけに、交友関係のある著名人なんかもこっそりと訪れる。
高校への登下校バスに乗る為にこちらの方面へ来るようになり、気になって入ってみてから二年。
酒を飲んだ後、締めとしてパフェを食べる文化は十年ほど前からあるらしい。
ロストルムの名物はグラスパフェ。
お馴染みの背が高い物でなく、ずんぐりと丸みのあるコップくらいの大きさをした器に盛られて出てくる。
普段はあまり甘い物を食べない客にもちょうど手に取りやすいサイズ。
巨体を維持する為には相応のカロリーが必要。
甘い物が好きなこともあってせっせと放課後や夜に通う鳳一郎はすっかり常連になっていた。
応援したければ何事も金を落とすのが最も効果的であることだし。
時折雛子も連れて来るので寄り道デートの定番。
「十一時までには帰りなさいよ、未成年」
「そんじゃ早くパフェ下さい」
釘を差しつつ睨んでくるのは、夜の番をするチーママの孔雀。
船のコンセプトに合わせて女海賊の格好が特徴。
髑髏マークの三角帽子に緩いふわふわパーマの髪、肩の出るブラウスにワインレッドのロングスカート。
腰を細く引き締めているコルセットと重々しいブーツは黒革。
年の頃は三十半ばだったか。
切れ長で気怠げな色気のある目元に、引き結んだ唇は薔薇と細面の美人である。
長身かつ細身なので立ち姿も様になって格好良い。
だからこそ騙されて先程の一言で驚く客も多かった。
艶やかな口調は低音、紛れもなく男の声。
「孔雀は雄の方が派手で美しい」ということだ。
「いつも夜は連れて来ないけど雛子ちゃん元気?」
「あー……今、寝てるから悪ィかなって」
「同棲ラブコメ漫画かよ。しっかし、オジ専だったアンタが主人公だとすると変な感じだわね」
「これまでなら俺、ジョジョぽいとかなら散々言われてたんですけどね……」
雑談のような相談のような、ここの大人達に話を聞いてもらうこともある。
雛子の方の事情はあまり他人に向けて大っぴらに喋ってはいけないので直接的なことは省きつつも、鳳一郎が持つ自分の面倒臭い事情は洗いざらい。
掻いたところでどうということでもない恥だ。
「どうした鳳ちゃん……あんた"好きなタイプは六平直政、女子供はお呼びじゃないんですよ"みたいな奴だったじゃん」
カウンターの隣席、ふと秋草が口を挟む。
秋草美澄といえば、明るく元気なキャラクターによりお茶の間で好感度の高いマルチタレントである。
メディアではローズダストの髪色に可愛らしい猫目の姿で知られる二十代後半。
女は化ける上に女優業もやっているだけあり、ウィッグやメイクを変えるともうすっかり別人だった。
絡んでくるのは酔っている証拠か。
通っていた二年の間に打ち解けて、こういう話もするようになっていた。
指摘は間違ってない、そんな時代もあったのだ。
発育の良い鳳一郎は小学六年生にして百七十センチ超え。
早熟な上に好奇心も旺盛だったので、中学生の頃にはもうゲイバーのメッカへ出入りして夜遊びしていた。
前髪を上げて鋭い目には色付きのグラス。
水泳歴も長いだけあって全身が鍛えられており、大人びた服装を軽く崩すと色男になる。
しかし思春期特有の万能感は危険。
修羅場なんかも幾つか掻い潜り、もう夜間外出は近場だけに落ち着いたが。
「はい、お待たせ」
今日の注文は、定番で苺パフェ。
苺といえば春を連想するが、本当の旬は真冬らしい。
バニラアイスをとろりと染める苺ソース、滑らかな苺ミルクプリンと全体的にピンクなのでいかにも甘ったるそうに見えて、意外とそうでもない。
パフェはガラスに透けた層の美しさこそ見事なもの。
共に重ねられている塩気の効いたナッツクッキー、酸味のある苺がアクセントになってあっさりした口当たりで仕上がっていた。
夕食を消化してしまった腹を優しく満たしてくれる。
「そりゃまぁ、俺だってチンポしゃぶりたい夜くらいあるけど」
酔っ払い相手ではこちらもつい口が緩くなる。
トッピングの小さなチョコを齧りながら、不似合いな台詞。
「男は脚と性器の長さで余裕が生まれる」なんて話も耳にしたことがあった。
結局のところ巨根が好きなのは男の方。
皆信仰心あるからか、いざ前にしたらご神体扱いされたことも。
そこまで言いそうになりつつパフェ一匙で自分の口を塞いでおいた。
「とっとと食ってさっさと帰れ、未成年」
「苺パフェ食べながらそういうこと言うのやめな?」
「もう彼女ちゃんにペニバン着けさせて掘ってもらいなさいよ」
静かに聴いていたと思いきや、ふと過激なことを言うのは元歌手で現エッセイストの目白千歳。
秋草と同年代の筈だが、ややツリ目がちながらも切り揃えた前髪の所為かもっと若い印象。
はて、歌声や文章からは優しく降り注ぐ雨といった雰囲気を受けたものなのだが。
読書に関しては雑食なので鳳一郎も雛子も読んだことがある。
作品と作者は別物といいつつ、意外な人柄は知らない方が良かったような。
そうこうしているうちにも時計の針は夜を刻む。
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