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二章:冷たい鳥籠(雛子過去編)
23:エンディミオン*
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「どうせ起こすならキスの方が良い」と鷹人に言われたのは昨日の朝のことだった。
あれは命令のうちに入るのだろうか。
時計の針は二回転して、もうじき朝食の時間。
瞼を閉じて規則正しい呼吸を繰り返す鷹人の隣、ベッドの中で雛子は黙って考え込んでいた。
まだカーテンを閉めたきりなので薄暗い朝の部屋。
ブランケットの下は何も身に着けてない男女の肌が二つ。
ただ並んで眠っている訳でなく、雛子の背後から胸や腹に鷹人が腕を巻き付ける形で。
抜け出る為に身動ぎしていたら起きるかと思えば、まだ熟睡中。
それにしても目覚めた時、横に誰かが居るなんて妙な気分である。
親でも添い寝なんて子供の頃以来。
これが数日前に逢ったばかりの他人だというのだから、ますます妙な現状。
雛子が寝返りを打つと、枕に押し付けた片方の頬が潰れる横向き寝の鷹人が近い。
眠っている時ばかりは誰もが無防備は素顔を晒す。
性行為の最中は様々な姿を見せるものであり起きている時は顰め面も多いが、こんなに表柔らかい表情もするのか。
それにしても眠り姫じゃあるまいし、本当にキス程度で起きるのだか。
眠り続ける美青年のギリシャ神話を思い出す。
雛子の好みは別として、確かに鷹人は顔立ちが整っている。
濃いめで凛々しい眉に切れ長の目。
父親とはあまり似ておらず重なることも無かった。
引き寄せる為に触れてみた頬は朝の空気で冷たい。
雛子の指先に髭がちくちくする辺り、やはり大人の男だと感じる。
「鷹人様……そろそろ起きて下さい……」
起こすならもっと明瞭な方が良いのだが何となく抑えた声量になってしまう。
そうしてこれも控えめに、雛子から唇で寝息を塞ぐ。
触れるだけのキスは乾いていた。
涎でも垂れていれば可愛げがあるものを。
雛子はこの屋敷で愛玩具でありペットのようなもの。
至って真面目な話、いっそ犬のように顔を舐め回した方がまだ効きそうな気がする。
「ん……」
唇を舐めて湿らせてからキスを繰り返す。
甘咬みしてみたり吸ってみたり、少しずつ変化をつけて。
そうして雛子も目を閉じていたもので鷹人の瞼が震えていたことには気付かなかった。
「……何だお前、大胆に誘ったりして」
投げ出されていた手が持ち上がった時にはもう遅い。
雛子の頬に触れて至近距離で交わる視線。
今の鷹人は顰め面というより、焦点が定まらず訝しげ。
「いえ、キスで起こせって言ったの鷹人様じゃないですか……」
「あぁ……言ったな……」
空気を解くように鷹人が少し笑う。
良い夢でも見ていたのか、寝起きでまだぼんやりとした隙だらけ。
ブランケットを被っていたのにも関わらず男の手足は相変わらず冷たい。
頬から剥がれ落ちて乳房に触れられた雛子は思わず震え上がったが、これは欲情したというより暖を求めてのものか。
「お前は暖かいな……」
甘えるように身体を寄せながら、鷹人は嘆息混じりに雛子の耳元で呟く。
無意識に唇から零れ落ちたような声で。
好きだとか可愛いなんて睦言は心無くても口に出来る。
手酷く扱って惨めな格好で啜り泣く雛子を見下ろしながら、当主は何度も囁いて精液を注ぎ込んできた。
それなら、これは。
寝惚けている鷹人は少し可愛いからこそ腹立たしい。
体温の拠り所が欲しいだけなら猫でも飼えば良いのに。
雛子でなくても良い筈だろうに、愛しげに言われると胸が痛む。
「嫌じゃないなら、拒んだりするなよ」
色付いた声は子供じみた戯れ合いをやめる合図。
今度は鷹人の方から唇を重ねてきた。
やはりおはようのキスにしては濃く、舌が忍び込む。
生理現象とは分かっているが朝ということもあり、素肌を寄せ合っていれば既に反応しかけていた雄。
ブランケットの中で押し付けられて意識せざるを得ず、雛子の腰が引けそうになる。
しかしキスしながらの距離では無駄なこと。
金色の翳りと内腿の間、半勃ちの雄が差し込まれる。
ぷにぷにした弾力のある柔らかい筋を何度も擦り上げて、更に硬くなってきた。
互いの一番敏感な部分が無遠慮に当たって熱を生む。
まだ莢に包まれた珠を刺激されると、蜜で滑らかになってきて水音まで。
どうしようか。
正直、凄く気持ち良い。
「っン……うぅ、あ……っ」
「……もう濡れてる」
性感で目が覚めてきた鷹人の呟きは低く。
細めた双眸に前髪の影が落ちて、静かに興奮を抑えたような表情。
「あの、鷹人様……ゴム着けないと駄目ですよ……」
「……ああ、いや……分かってる……」
切っ先で花弁を突付かれて、恐る恐る告げてみた。
まだ開ききってないので入らないとは思うが、このまま無理に押し込まれそうで。
濡れた粘膜が擦れ合う感覚に雛子が怯えると鷹人も我に返る。
これは期限付きの火遊びだ。
忘れた訳ではあるまい。
鷹人が落ち着く為の溜息一つ。
それでも冷めた訳でなく、ただ半歩下がるだけ。
欲望を剥き出しにするのは品位に欠ける。
数日前に身体を繋げてから色々とした後では格好が付かないものの。
「それはそれとして、朝食の前に一回するぞ……昨日はお前がすぐダウンしたから全然足りない」
「ん……お相手はしますけど……」
キスでスイッチが入ったので雛子もそういう気分ではある。
先程まで甘えていたと思ったら威圧的になるのだからよく分からない人だ。
昨夜あの後もそうだろう。
多少は手荒さはあれど介抱してくれながら一休み。
バスローブとタオルを剥がされてからはベッドでも交わった。
逆上せていたこともあって雛子が抱き潰れるのは早かったものの、気遣いしてくれていたのは確か。
鷹人が触れる手はいつもより優しかったと思う。
終わった後で夢現の中、金色の頭を撫でられた。
それから、もう一つ。
あの時に鷹人は何か呟いていた気もするのだが、思い出せない。
「えっと……ブランケット……」
「まだ要る、寒いだろ」
ベッドに横たわる雛子とブランケットの間に潜り込んだまま、鷹人の冷たい手が全身に這ってくる。
完全に隠れてしまうと何をされているか見えなくて困惑も一匙。
触られる場所によってはしゃっくりに似た声が出てしまい、含み笑いの微風が素肌に吹き掛かった。
「や、ちょ……っ、足、くすぐったいです……」
指が長い鷹人には一掴み出来る足首。
決して華奢ではない雛子だが「首」と名の付く場所や腰などは引き締まっている。
足の指を一本ずつ摘まれて身動ぎしても、どういう訳か男はもう片方でも掴んで離さず。
何を考えているのやら。
それにしても鷹人は寒いと言うが、雛子の方は愛撫の熱で次第にブランケットが邪魔なくらい暑くなってきた。
いい加減、全身に朝の空気を浴びたい。
胸の谷間、内腿の間など柔らかいところ程しっとりと甘い汗。
雛子の肌に染み込んだ薔薇の香りも微かに。
残らず鷹人に舐め取られ、シーツの上で魚のように跳ねてしまう。
「んん……ッ、あつぅ……」
「ほら、飲めよ」
サイドテーブルに昨夜残したペットボトルの水を鷹人がまたも雛子の唇にゆっくりと注ぐ。
一晩置きっ放しで生温くなっているが、渇いた身体は真っ直ぐ沁み込んでくる。
何とか飲むと、口の端から僅かに零れた分は鷹人の舌で掬われた。
そのまま深いキスに変わって混じり合う唾液が溢れ出す。
「……本当だ、熱くてトロトロだな」
今度は避妊具で包まれた切っ先が蜜の熱に浸る。
蕩けた花弁は待ち焦がれたように戦慄いた。
こうして突き刺されるまま、奥へと呑み込んでいく。
「今日は少し出掛けてくる」
休日の朝とはいえどいつまでも絡まり合ってはいられない。
済んだ後でそろそろベッドから出ようとした雛子を抱き寄せて、鷹人が告げてきた。
何故か、その手はまた足首を掴みながら。
当主は雛子の足でビンタされたり踏まれたりするのが好きだった。
父親がそんな性癖だと息子は夢にも思うまいが、或いは親子で似るのか。
当たらずとも遠からず、雛子がその意味を知ったのは夜のこと。
あれは命令のうちに入るのだろうか。
時計の針は二回転して、もうじき朝食の時間。
瞼を閉じて規則正しい呼吸を繰り返す鷹人の隣、ベッドの中で雛子は黙って考え込んでいた。
まだカーテンを閉めたきりなので薄暗い朝の部屋。
ブランケットの下は何も身に着けてない男女の肌が二つ。
ただ並んで眠っている訳でなく、雛子の背後から胸や腹に鷹人が腕を巻き付ける形で。
抜け出る為に身動ぎしていたら起きるかと思えば、まだ熟睡中。
それにしても目覚めた時、横に誰かが居るなんて妙な気分である。
親でも添い寝なんて子供の頃以来。
これが数日前に逢ったばかりの他人だというのだから、ますます妙な現状。
雛子が寝返りを打つと、枕に押し付けた片方の頬が潰れる横向き寝の鷹人が近い。
眠っている時ばかりは誰もが無防備は素顔を晒す。
性行為の最中は様々な姿を見せるものであり起きている時は顰め面も多いが、こんなに表柔らかい表情もするのか。
それにしても眠り姫じゃあるまいし、本当にキス程度で起きるのだか。
眠り続ける美青年のギリシャ神話を思い出す。
雛子の好みは別として、確かに鷹人は顔立ちが整っている。
濃いめで凛々しい眉に切れ長の目。
父親とはあまり似ておらず重なることも無かった。
引き寄せる為に触れてみた頬は朝の空気で冷たい。
雛子の指先に髭がちくちくする辺り、やはり大人の男だと感じる。
「鷹人様……そろそろ起きて下さい……」
起こすならもっと明瞭な方が良いのだが何となく抑えた声量になってしまう。
そうしてこれも控えめに、雛子から唇で寝息を塞ぐ。
触れるだけのキスは乾いていた。
涎でも垂れていれば可愛げがあるものを。
雛子はこの屋敷で愛玩具でありペットのようなもの。
至って真面目な話、いっそ犬のように顔を舐め回した方がまだ効きそうな気がする。
「ん……」
唇を舐めて湿らせてからキスを繰り返す。
甘咬みしてみたり吸ってみたり、少しずつ変化をつけて。
そうして雛子も目を閉じていたもので鷹人の瞼が震えていたことには気付かなかった。
「……何だお前、大胆に誘ったりして」
投げ出されていた手が持ち上がった時にはもう遅い。
雛子の頬に触れて至近距離で交わる視線。
今の鷹人は顰め面というより、焦点が定まらず訝しげ。
「いえ、キスで起こせって言ったの鷹人様じゃないですか……」
「あぁ……言ったな……」
空気を解くように鷹人が少し笑う。
良い夢でも見ていたのか、寝起きでまだぼんやりとした隙だらけ。
ブランケットを被っていたのにも関わらず男の手足は相変わらず冷たい。
頬から剥がれ落ちて乳房に触れられた雛子は思わず震え上がったが、これは欲情したというより暖を求めてのものか。
「お前は暖かいな……」
甘えるように身体を寄せながら、鷹人は嘆息混じりに雛子の耳元で呟く。
無意識に唇から零れ落ちたような声で。
好きだとか可愛いなんて睦言は心無くても口に出来る。
手酷く扱って惨めな格好で啜り泣く雛子を見下ろしながら、当主は何度も囁いて精液を注ぎ込んできた。
それなら、これは。
寝惚けている鷹人は少し可愛いからこそ腹立たしい。
体温の拠り所が欲しいだけなら猫でも飼えば良いのに。
雛子でなくても良い筈だろうに、愛しげに言われると胸が痛む。
「嫌じゃないなら、拒んだりするなよ」
色付いた声は子供じみた戯れ合いをやめる合図。
今度は鷹人の方から唇を重ねてきた。
やはりおはようのキスにしては濃く、舌が忍び込む。
生理現象とは分かっているが朝ということもあり、素肌を寄せ合っていれば既に反応しかけていた雄。
ブランケットの中で押し付けられて意識せざるを得ず、雛子の腰が引けそうになる。
しかしキスしながらの距離では無駄なこと。
金色の翳りと内腿の間、半勃ちの雄が差し込まれる。
ぷにぷにした弾力のある柔らかい筋を何度も擦り上げて、更に硬くなってきた。
互いの一番敏感な部分が無遠慮に当たって熱を生む。
まだ莢に包まれた珠を刺激されると、蜜で滑らかになってきて水音まで。
どうしようか。
正直、凄く気持ち良い。
「っン……うぅ、あ……っ」
「……もう濡れてる」
性感で目が覚めてきた鷹人の呟きは低く。
細めた双眸に前髪の影が落ちて、静かに興奮を抑えたような表情。
「あの、鷹人様……ゴム着けないと駄目ですよ……」
「……ああ、いや……分かってる……」
切っ先で花弁を突付かれて、恐る恐る告げてみた。
まだ開ききってないので入らないとは思うが、このまま無理に押し込まれそうで。
濡れた粘膜が擦れ合う感覚に雛子が怯えると鷹人も我に返る。
これは期限付きの火遊びだ。
忘れた訳ではあるまい。
鷹人が落ち着く為の溜息一つ。
それでも冷めた訳でなく、ただ半歩下がるだけ。
欲望を剥き出しにするのは品位に欠ける。
数日前に身体を繋げてから色々とした後では格好が付かないものの。
「それはそれとして、朝食の前に一回するぞ……昨日はお前がすぐダウンしたから全然足りない」
「ん……お相手はしますけど……」
キスでスイッチが入ったので雛子もそういう気分ではある。
先程まで甘えていたと思ったら威圧的になるのだからよく分からない人だ。
昨夜あの後もそうだろう。
多少は手荒さはあれど介抱してくれながら一休み。
バスローブとタオルを剥がされてからはベッドでも交わった。
逆上せていたこともあって雛子が抱き潰れるのは早かったものの、気遣いしてくれていたのは確か。
鷹人が触れる手はいつもより優しかったと思う。
終わった後で夢現の中、金色の頭を撫でられた。
それから、もう一つ。
あの時に鷹人は何か呟いていた気もするのだが、思い出せない。
「えっと……ブランケット……」
「まだ要る、寒いだろ」
ベッドに横たわる雛子とブランケットの間に潜り込んだまま、鷹人の冷たい手が全身に這ってくる。
完全に隠れてしまうと何をされているか見えなくて困惑も一匙。
触られる場所によってはしゃっくりに似た声が出てしまい、含み笑いの微風が素肌に吹き掛かった。
「や、ちょ……っ、足、くすぐったいです……」
指が長い鷹人には一掴み出来る足首。
決して華奢ではない雛子だが「首」と名の付く場所や腰などは引き締まっている。
足の指を一本ずつ摘まれて身動ぎしても、どういう訳か男はもう片方でも掴んで離さず。
何を考えているのやら。
それにしても鷹人は寒いと言うが、雛子の方は愛撫の熱で次第にブランケットが邪魔なくらい暑くなってきた。
いい加減、全身に朝の空気を浴びたい。
胸の谷間、内腿の間など柔らかいところ程しっとりと甘い汗。
雛子の肌に染み込んだ薔薇の香りも微かに。
残らず鷹人に舐め取られ、シーツの上で魚のように跳ねてしまう。
「んん……ッ、あつぅ……」
「ほら、飲めよ」
サイドテーブルに昨夜残したペットボトルの水を鷹人がまたも雛子の唇にゆっくりと注ぐ。
一晩置きっ放しで生温くなっているが、渇いた身体は真っ直ぐ沁み込んでくる。
何とか飲むと、口の端から僅かに零れた分は鷹人の舌で掬われた。
そのまま深いキスに変わって混じり合う唾液が溢れ出す。
「……本当だ、熱くてトロトロだな」
今度は避妊具で包まれた切っ先が蜜の熱に浸る。
蕩けた花弁は待ち焦がれたように戦慄いた。
こうして突き刺されるまま、奥へと呑み込んでいく。
「今日は少し出掛けてくる」
休日の朝とはいえどいつまでも絡まり合ってはいられない。
済んだ後でそろそろベッドから出ようとした雛子を抱き寄せて、鷹人が告げてきた。
何故か、その手はまた足首を掴みながら。
当主は雛子の足でビンタされたり踏まれたりするのが好きだった。
父親がそんな性癖だと息子は夢にも思うまいが、或いは親子で似るのか。
当たらずとも遠からず、雛子がその意味を知ったのは夜のこと。
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