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【 第4話: シャツとトランクス 】
しおりを挟む「ご、ごめんよ。少し熱かったかい……」
すると、彼女はゆっくりと目を開け、僕を見てこう問いかけてきた。
「あなたは、だぁれ……?」
その瞳は、とても美しく澄んだ青色に潤んでいた。
「あっ、ぼ、僕は、怪しいもんじゃないよ……。西園寺さんから、君を預かっただけなんだ……」
「西園寺……、私と同じ苗字……」
そう言って、彼女は自分の体をゆっくりと起こす。
僕は濡れた彼女の肩にタオルをかけて、ぎこちなく声をかける。
「さ、寒くないかい……?」
「ううん、大丈夫……。むしろ、熱いのがダメなの……」
(熱いのがダメって、西園寺さんが言っていた通りだ……。あの人が話してくれたことは本当なのか……?)
「ぬ、濡れたままだと風邪引いちゃうから、僕の服で良かったらこれ着て」
「ありがとう。あなたのお名前は……?」
「僕は、『小島 健』。君の下の名前は?」
「日和……」
「日和ちゃんか……。いい名前だね……」
彼女はその時、僕に始めて小さく微笑んだ。
その肩越しから覗く彼女の微笑みは、その潤んだ瞳のようにとても美しく輝いて見えた。
彼女はお風呂場まで行くと、僕の少し大きな白いシャツと男物のトランクスに着替えた。
お風呂場から出てきた彼女を見た瞬間、僕は前から憧れていたこのシチュエーションに心が躍る。
「ズ、ズボンもやっぱり履いた方がいいかな……?」
「ううん、このままでいい。あまり重ね着すると、熱くなっちゃうから……」
僕は、むしろその言葉を待っていたのかもしれない……。
自分の中にある、いやらしい男心が思わず出てしまう……。
彼女、日和ちゃんは、濡れた髪をタオルで拭き取ると、二回左右に頭を振り、髪を靡かせた。
その姿に、僕は一瞬で虜になってしまったんだ。
僕は、今日、命を絶とうとしていたのに……。
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