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【 2014年9月20日 】
しおりを挟む「随分と大きくなったね。このお腹」
「そうよ、だってあと1ヶ月もしたら、生まれて来るんだもん」
2014年9月20日土曜日。
この日、私の夫、岩国 紫苑は会社の休日を利用し、一週間後に控えた山登りの準備のため、私を助手席に乗せて、車でホームセンターへ買い物に向かっていた。
「私も行きたかったなぁ~」
「しょうがないだろ~。そのお腹じゃ、山には登れまい」
「でも、付き合い始めてから、毎年一緒に登ってたんだよぉ~」
「あはは、大人しくお家で待ってなさい。桂花は、お母さんになるんだから」
私の膨れっ面をよそに、紫苑はとても嬉しそうだ。
学生時代から登山が大好きで、毎年必ずどこかの山へ登りに行っている。
そして、私と付き合い始めてからは、いつもあの山に登っていた。
車を運転する紫苑の姿が好き。
栗色でクルリと少し巻いた髪が、長い首元から覗く。前を向いたやさしい彼の瞳は、とても澄んでいて純真な彼の性格とすごくマッチしている。横から見るとスッと綺麗に伸びた鼻筋が私の自慢。
ずっと山登りをしているので、ハンドルを握る腕の筋肉もすごい。
「来年は、また一緒に絶対に登ろうね♪ 御嶽山に」
「ああ、約束だな」
そう口にした彼のやさしい笑顔を今も忘れられない……。
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