モン◯ンみたいな世界で雪山遭難しちゃったんですが、ドラゴンと女衆のハチャメチャ他種族ぽんこつパーティーは、冒険も秘宝も諦めきれません!(仮)

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ピイィーーーーーーーーーィーーーーーィーーーーー。

 真っ白な雪に覆われ、青白く澄み渡る空に、何度目かの甲高い笛の音が響き渡った。音色に呼応するかのように周囲の気配が変わる。それは雪の持つ清廉さとはかけ離れた禍々しい臭気を帯びた魔物の気配だった。

「いっただきーっ」

 視界が少しでも動く度にエウレアは、獲物を狩りに動いた。集団で移動するアイスウルフの群れを見つけた時も、ペロリと上唇を嘗めその中心に飛び込んでいった。小柄な体躯とは似つかわしくない勢いで背中に担いでいた鉈を振り回す。風圧から煙る雪の景色に、赤い飛沫が舞い落ちる。まるで決まった型で躍りを踊っているかのように鮮やかに獲物を屠っていった。

 次々と獲物を倒していくと、エウレアは首から下げていた鈍色の笛を手に持ち口に咥えた。また周囲に先程と同じ甲高い音が響き渡る。それは特殊な効果を持つ魔物寄せの笛だった。

「ちょっ、待って!何でまた吹いてんの?」

 アイスウルフの猛攻から防御に徹していたフラミーが、慌てたそぶりで声をあげた。

「うるさい。気が散るから、静かにして!」

 リリウムは手に持った弓を絞り、口許で呪文を唱え続け矢を放つ。弓での攻撃を主とするリリウムが無尽に矢を放ち続けられるのは、マジックアローの応用である魔力で作る矢『ドルイダスの裁き』のおかげだった。矢の残数を気にする必要がないし、貫通力も通常の矢じりより遥かに高い。だがこの魔物の数では疲労も溜まるし、魔力も尽きていくだろう。

 アイスウルフがようやく数を減らしてきたと思った頃に、エウレアの笛により新たな魔物の気配が強くなる。

 ゆらりと景色を歪ませ瞬く間に周囲の光を吸収し姿を表したのは、アイスウルフとは比較にならない上位の魔物ホワイトリッチだった。不気味なオーラを垂れ流しながら、雪の上に薄い影を落とし浮遊する三体のホワイトリッチは、その仄暗い眼(まなこ)をこちらへと向ける。リリウムが息を飲み、フラミーの毛が逆立つ。ペース配分を間違えると即死に繋がってしまう、その危機感が二人の動きを止めてしまった。

 ぐいっとフラミーは襟首を掴まれ、後ろへと放り出された。幸い雪の上でたいして痛くもなく、その場で回転し体制を整え元いた場所を振り返る。
 大きく一歩踏み込んだレオニスが、バスターソードを軽々と振りかざしホワイトリッチに切りかかって行った。ザシュッと風を裂く音と共に、金属が擦れる音にも似た悲鳴が聞こえてくる。

「今のうち次に備えろ。後ろのヤツは任せた!」

 ホワイトリッチはギリギリのところでレオニスの攻撃をかわすと、三体揃って詠唱を始め、周囲に複数のシルバーエレメントを召喚した。
 レオニスは構え直すと、ギリギリと革の手袋が軋むほど強く剣を握り絞める。すると刃を揺らめくように光が包んでいく。物理攻撃に強いはずのシルバーエレメントが怯む姿が目にはいった。

 のんびりしている暇はない、息を整えていたリリウムとフラミーは頭上が陰り低く耳鳴りがし始めた。ずうぅんという音と共に、背後に現れたのは通常の倍はあると思われるアイスゴーレムだった。

 リリウムが堪えきれずに息を吐く、腰につけていた小さな鞄から貴重なマジックポーションを取り出すと一気に飲み干した。

「ごめん、前衛に出れる?」

 口許を拭いながら申し訳なさそうに言うと、持っていた弓を背中に納めた。髪の毛に刺していた簪をとる。小さく呪文を唱え身体よりも長い杖に変化させた。

「大丈夫、行ける」

 フラミーもリリウムの様子に合わせて、遠距離でのクナイと風魔法の攻撃から両手を背中に回し、ホルダーに用意していた半月刀での二刀流へと切り替えた。攻撃を待ち、迎え撃とうとする二人の前に上空から声が響く。

「その獲物、俺がもらうねー」

 かなりの高度から勢い良く落下すると同時に、アイスゴーレムに攻撃を仕掛けたのはエウレアだった。両手をクロスにしてエウレアの攻撃を受けるアイスゴーレムだったが、金属がぶつかり合うような音と同時に後ろへとよろめいた。雪で足取りが覚束ない様子を好機とみて、エウレアは連続で斬撃を叩き込む。その素早い様子に援護する暇もなく、アイスゴーレムは倒れ込みふるふると震えたかと思うと小さな氷粒となって砕け散った。

 一息ついたエウレアを見て、安心するリリウムとフラミーに気づく気配もなくエウレアはごそごそと胸元を探り、再び周囲に鳴り響くようにと大きく笛を吹いた。

「「ま、待ってーーっ」」

 無情にも鳴り響く笛の音に、再びざわざわと魔物の気配が忍び寄ってきた。

 最初にいた景色とは違い、随分と木々が立ち込める場所まで移動してきたようだ。あの後何度も魔物の笛が鳴り響き、次々に襲いかかられる災難からようやく解放されたと思ったが…今はここがどこだかもわからない状態だった。
 ザンッと目の前のフロストリザードの脳天からバスターソードを突き刺したレオニスは、背後でしゃがみこむ二人に向かって声をかけた。

「お前達、本気で調査する気があるのか?」

 肩で息をつく二人に、不思議そうに問いかける。

「だって…まさかここまで連携ができないなんて」

「はき、吐きそう。ついていくのがやっとなんだけど」

 リリウムとフラミーだって、決して弱いわけではない。それなりに冒険者として経験を積んできたし種族としてはかなり高ランクに位置し、名前を売っているはずだ。
 しかしここまでレア種である魔物との連続の戦闘は初めてだ。今日だけで過去一年の戦闘回数を越えたのではないだろうかとさえ思う。
 連携とは言ったが、一人だとすでに命を落としていただろう。連携ができたおかげで今こうして呼吸ができているのだ。しかしその慣れることのない連携のせいで疲労はピークに達していた。

 「ふわぁーぁ」

 遠くから雪の上で鉈を引きずりながら歩いてくるエウレアが、あくびをしながら近づいてきた。顔に飛び散った返り血を擦りながらだるそうにこちらを見つめる。

「今日の分の体力は、使い果たした。…寝る」

 ずるずるとフラミーに寄りかかるように、体重を預けると瞬く間にエウレアは眠ってしまった。なんとも迷惑な行動だ。

 周囲の雪は夕日に照らされ、ほんのりと茜色に輝いていた。
 もうすぐ夜になる。徐々に周囲の気温が下がっていくのがわかる。眠り込んだエウレアを見て、フラミーは雪山で夜を越すための準備がなにもないことに気がついた。

「どーすんのよ、ここがどの地点かもわからないのに!このまま準備もなく、野宿でもするの?」

「そんなこと、わかってるから。うるさくしないで!」

 疲れた体に空腹も加わり、二人は険悪な雰囲気で互いの言葉を否定していた。きゃいきゃいと言い合っていると、みかねたレオニスが手元にあったバスターソードで二人向かって雪を巻き上げた。

「そこまでにしないか。計画がないならついてこい、もう少し行けば小屋がある。」

 レオニスはフラミーに寄りかかり起きる気配のないエウレアを片手で持ち上げると小脇に抱え、たしかな足取りで移動しはじめた。

「…ここがどこか、場所がわかるんだ。」

 ぽそりと呟くと、フラミーはリリウムへと手を差し出し二人で立ち上がった。不安な気持ちが少しずつ解消されていく、二人はレオニスの背中を見つめながら後に続くことにした。

 雪に足を取られながら、一歩一歩と進むフラミーの隣を一筋の風が過る。ふと視線を向けると、リリウムが持っていた杖に横乗りで浮かび移動していた。

「もう動けない~」

 優雅な仕草で髪の毛を後ろへと流しながら、伏し目がちにリリウムは愚痴をこぼす。疲れきった身体を引きずるように進んでいたフラミーには、余裕で移動しているようにみえる。訝しげな声で、リリウムへと牽制の声をあげる。

「それのどこが、動いているうちに入るんだか?」

「魔力操作は、繊細なんです~!」

 リリウムはツンッと顎を上げ、それでもフラミーの速度に合わせて杖を移動させていた。リリウムなりの気遣いがわかり、フラミーも口許を緩める。

「おい、後少しだ。」

 逆光で表情が見えないが、レオニスの声が二人を奮起させる。最後の力を振り絞り、二人はレオニスの後を追いかけた。

     ◇◆◇

 雪山の山肌に沿うように建てられた山小屋についた一行は、すでに余力がないまま立ち尽くしていた。レオニスは小脇にエウレアを抱えたまま、入り口の扉の前に立つと鍵だと思われる物を掌に握り込み砕いてしまった。勢い良く扉を開けると、リリウムとフラミーは入り口の扉の傍で座り込んでしまった。奥まで入り込んだレオニスが、抱えていたエウレアを放ったように見えた。

「入り口でへたり込むな。ここまで来て暖炉の前に来い」

 暖炉と聞き、這うように移動したリリウムとフラミーは目を覚まさないエウレアを間に挟み暖炉の前で震えていた。てきぱきと動くレオニスをぼんやりと眺めながら呆然としていると、頭の上から三枚の毛布が降ってくる。

「装備をはずして、それを被れ。その転がってるヤツのも手伝ってやれよ」

 のろのろと言われるままに、装備を外していく。リリウムとフラミーの装備はそうでもなかったが、エウレアの装備は薄着のわりには色々と仕込んであり、外す度にじゃらじゃらと音を立てて床に広がっていった。
 どこからか乾いた薪を持ってきたレオニスが、暖炉へと器用に積んでいく。空気の通り道を確認すると、手をかざして無詠唱で火を灯した。じんわりとした暖かさが身体中へ広がる。やがてかじかんだ手足の感覚は、痛いほどに戻っていく。照らされて乾いた頬がひりひりと痛みを感じていた。
 椅子を寄せ一緒に暖炉の火に当たっていたレオニスも、自分の装備をほどいていった。襟元に毛皮が着いたマントを外すと左側を重点的に防御するように肩当てと籠手が装備されていた。一通り身軽な服装になると、レオニスは髪の毛を後ろへ束ねた。

「お前達、食料の準備は?」

 声を最後まで掛ける前に泣きそうな視線が向けられ、レオニスはため息をついた。

「少し待っていろ」

 そう言うとレオニスは何やら準備を始めた。マントを掴むと吹雪になった外へと出て行き、すぐに戻ってくる。手には細い葉野菜と球根の様なものがたくさん抱えられていた。ずかずかとテーブルまで戻ると、鞄から革の包みを取り出す。包みの中には干し肉と香辛料の固まりが入っていた。
 暖炉の前でエウレアは全然目を覚ます気配が見られないが、他の二人はレオニスの手元に視線が釘付けになっていた。

「もう、今から美味しい予感しかしないんだけど。」

 リリウムはうっとりと、口許を緩めながら呟いた。

「だめ、お腹鳴る。助けてー、食べ物ー」

 フラミーは自分のお腹を押さえながら、悶絶していた。

 呆れた顔で二人の視線をかわしながら、レオニスは作業を続ける。
 手元へ材料を揃え一口大に刻んでいく。暖炉の横にあった深さのある鉄鍋へとざくざくと放り込んだ。暖炉の火へと掛け材料を炒める、ヘラなどはないので手持ちのナイフを使ってある程度の食材に火を通した。レオニスは手をかざし再び無詠唱で鍋の中へと水を注ぎ入れると暖炉に設置されているフックへと鍋をひっかけて煮込んでいく。素材が柔らかくなった頃合いを見計らって固形の香辛料とミルクを注いだ。再びかき混ぜて煮たつのを待つとガラスの瓶に入ったハーブを2、3枚入れる。
 ほわんとした香りが立ち昇り、リリウムとフラミーはたまらなくじりじりと鍋へ近づいていった。
 レオニスは軽く味を見て、手に持った結晶塩をナイフで削り入れると軽くかき混ぜ二人へと取り分けてくれた。

 暖かい湯気さえもご馳走だと言わんばかりに、二人はスープへと飛び付き口へと頬張った。

「「お、おいひいぃ~」」

リリウムは頬を押さえ歓喜に震え、フラミーは目に涙を浮かべながら口に広がる美味しさを噛み締めていた。

「なんなの、この美味しさ。球根はほくほくしてて、干し肉は噛めば噛むほど味が広がる。」

「香辛料が幾つも入っていて複雑な味わいなのに、ミルクでまろやかにまとめられてるし」

 満足そうに口に頬張る二人を見て、再びレオニスは片手で鞄を探る。

「硬くてもよければ、パンもあるが?」

 リリウムとフラミーは瞳を見開き、空腹が満たされる喜びが隠せない。

「「いただきます!」」

 声を張り上げ、食いつきそうに答えると背後からもそもそと動きを感じる。

「…俺にも、俺にもちょうだい」

 振り替えるとエウレアが毛布にくるまりながら、寝言で答えていた。

「ははっ」

 堪らないとレオニスが思わず、声を溢す。笑いを抑えようとしているのか眉間に皺をよせ口許を隠し身体を揺らしていた。
 口の中にスープを頬張ったままの二人は、あっけに取られたままレオニスのその姿を見つめていた。

「笑った?」

「笑ったね…」

 なんだそんな顔もできるんじゃない、そんなことを考えながらもくもくと食べ物を口に運んでいった。整いすぎて何を考えているかわからなかった同行者が、ぐっと身近に感じて心の緊張がゆっくりと解れていくのを感じていた。

「ふぅ~。食べた、食べた」

 食後にレオニスが持っていた炒り豆のお茶を飲もうと古びたケトルを手にしてリリウムは立ち上がった。

「私、水汲んでくるね?」

 外に出れば井戸があるはずだ、なくても雪を詰めて火に掛ければ飲み水くらいにはなるはずだ。

「やめた方がいい、この辺りの土地は汚染されている」

 その答えを聞いた二人は、自分の口元を押さえ込んだ。

「…だってさっき、外から持ってきた葉野菜や球根」

「あれは私の魔法で浄化されたものだ。どうせ魔法を使うのであれば、私が水を出そう」

 そういうとレオニスは手をかざし、またもや無詠唱でケトルを水で満たした。腹が満たされた二人にも、この行動が通常では考えられないことくらい認識できるようになっていた。ただこのことに触れるのは、レオニスの表情から躊躇われた。せっかく笑顔を見せてくれて打ち解け始めたというのに、些細な詮索で壊したくはなかった。

「そういえば、私達…調査で来ていたんだもんね」

「そんなに汚染、ひどいんだ」

 レオニスはリリウムからケトルを受けとると、暖炉の火にかけた。白い肌と白い髪に暖炉の炎の色が映り、オレンジの陰影が揺らぐ。

「昔は綺麗な山だったんだ。畏怖の感情を抱くほどに清らかで、祈らずにはいられない…世界の象徴だとさえ思えるほどに。だがいつしか変わってしまった。愛しいと思える小さな命から徐々に消えていった。住む場所を失くし、生きる術を失くし、負の感情が次から次へと沸き上がりやがて無と消えていった。」

 カチャカチャとカップを並べ、レオニスは語りながらも準備を進めていた。

「私が気がついたときには、愛しさを感じるものは全て消え去った後だった。今はその場所に悪しき者達が縄張りを主張しているようだが…私は私の正しき場所を取り戻したいのだ」

「(郷土愛、なのかな?)」

 黙って話を聞いていたリリウムとフラミーは、レオニスの郷愁に共感を覚えた。

 リリウムはエルフの里へ帰るためには、『エルフの秘宝』が必要だった。その為の共闘、騙しているつもりはないがレオニスの様に純粋に参加することができればこの仲間達は私を助けてくれるだろうか?膝を抱えてぎゅっと自身を抱き締める。
 フラミーは番であるラルドを、故郷へ連れて帰るという使命がある。しかしここに来てラルドの考えがわからない。フラミーの為だと言って旅だったラルドだったが、本当にフラミーの為だったのか…フラミーから積極的に離れていこうとするラルドとの未来が想像出来ない。レオニスが語る愛しさがわからないでいた。耳を下げ、顔を覆い涙を堪える。

 すやすやと決まった呼吸で眠るエウレアの側で、二人は丸まって眠る。固まって互いに触れあい寄り添い、体温を感じることで安らぎを得ていた。
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