スケルトンに転生した。冒険者に倒され続ける毎日だったが、冒険者を倒すとレベルアップするんだな

もぐすけ

文字の大きさ
18 / 55
ダンジョン篇

ひたすらレベリング

しおりを挟む
 俺たちは隠れ家で、今後どうするかの打ち合わせを行っていた。

 リズがサモンで霊媒師を召喚し、俺が霊媒師に憑依することで、四人でスムーズに会話出来るのだが、実に評判が悪い。

「おじさん、臭いなあ」

 アリサは容赦なかった。

「いや、俺は無臭だ。この霊媒師が臭いんだ」

「何度クリーンをかけても、効果がございませんわ」

 サーシャがハンカチで鼻と口元を押さえて、眉をひそめている。

「まあ、体が腐ってるから」

 俺はそう言うしかないが、サーシャのような超絶美少女に避けられると、なぜか傷つく。

「みんな、ほんのしばらくだけ我慢しね。おじさん、出来るだけ離れて下さい」

「ああ、分かったよ」

 リズのレベルが300以上になって、堕天使を召喚できるようになると、見目も麗しく、臭いもしなくなり、みんな大喜びなのだが、それはまだ先のことだった。

「防具屋の話では、地下六階がリッチのアンデッド階で、地下七階からは虫だらけということだが、どうする?」

「インセクトでしょ。めちゃくちゃ強くて、気持ち悪いんでしょう。私たちは地下四階で実戦訓練して、おじさんだけ行くってのはどう?」

「リッチは倒せないのか?」

「昔、先輩に聞きましたが、スケルトンと同じで、すぐに復活するのです。しかも、臭いらしいです。アンデッドは浄化魔法でしか倒せないです。聖女様のホーリーとかですね。浄化して、魂を消し去るそうです」

 あの青白い光線の魔法だ。スケルトンは元いた部屋で復活していたが、魂は別人だったのか? 

「サーシャのオラクルで倒せるのか?」

「はい。オラクルの魔法で、『女神の言葉』を発すれば、浄化できると思いますが、おじさままで浄化されちゃいますわ」

「そ、そうか。それは困るな」

 サーシャは俺の天敵だな。こいつとは喧嘩しないようにしなければ。

 ということで、しばらく子供たちは地下四階、俺が地下七階でレベリングをすることになった。クイーンがレベル1000だったので、俺たちもそれぐらいまで鍛えてから、地上に出ようと目標を立てていた。

「それでは、私たちはこれから新しい防具に着替えますから、おじさんは先に行ってもらえますか?」

 そうか、サモンでアンデッドを召喚出来るから、もう俺がいなくてもここに出入り出来るのか。

 俺は一人でダンジョンの地下七階まで進んだ。地下七階にはもちろん初めて来たが、フロア全体が白っぽく光っていて、湿度が高く生温かい。

(人間ならジトっとして不快かもな。アイツら、仮にここまで来ても、ここは通過するだけだな、きっと)

 一歩前に出ようとした瞬間、突然、前から二メートル以上の巨大なカマキリが現れた。気持ち悪いことこの上ない。鑑定が敵の情報を教えてくれる。

 ジャイアントマンティス レベル290

(あっ)

 と思ったときは、鎌で首を斬られていた。

 首が湿地にびちゃりと落ちた。

(速えっ)

 首をとばされたのは久々だった。カマキリがキチキチいいながら、俺の体に噛み付いている。どうやら、食べようとしているのだろうか。

 俺はこの状態からでも魔法が撃てる。何となくフレアがいいような気がした。俺は無防備なカマキリの背中にフレアをぶち込んだ。

 キィィィィ、キチキチ

 カマキリが奇妙な鳴き声を上げながら、真っ赤に燃え上がりながら、あちこち暴れ回っている。

 俺は復活して、居合い斬りでカマキリの頭を斬り飛ばした。

『レベルが189になりました。変態のスキルを覚えました』

『従者リズのレベルが168になりました』

『従者アリサのレベルが168になりました』

『従者サーシャのレベルが168になりました』

(変態って昆虫の変態だよな。鑑定されたら、誤解されそうで嫌だな。ひょっとして、俺、成虫になったりするのかな)

 それにしても、すごいレベルアップだ。しかも、昆虫たちはバカで、このあと、蜂、トンボ、コガネムシ、カミキリムシ、カメムシ、バッタ、クワガタムシ、カブトムシ、ホタルなどさまざまな虫に遭遇したが、みんな同じ手に引っかかった。

 俺は夢中になってレベルアップを繰り返し、レベルは一気に350まで増えた。また、昆虫特有の様々なスキルを取得した。

 大仕事した気分になり、意気揚々と隠れ家に戻ったのだが、信じられないことに、アイツらは何を着て行くかで、まだ揉めていた。

ーー データ ーー

  名前:ボーン
  種族:スケルトンナイト レベル350
  魔法:マップ、フィア、フレア、デス、
     チャーム、イリュージョン、デュアル
  技能スキル:無痛、復活、剣技、拳闘、鑑定、
     迷彩、跳躍、俊足、無音、索敵、
     集音、投擲、解錠、裁縫、刀技、
     忍術、変態、触覚、毒針、怪力、
     複眼、操糸、蛍光
  経過日数:66

  リズ   レベル338、チャット、ハウント、
       スチール、オーラ、サモン、
       霊感
  アリサ  レベル338、サンダー、ライト、
       グラビティ、メテオ、タイム、
       算術
  サーシャ レベル338、キュア、クリーン、
       デトクス、ガード、オラクル
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)

わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。 対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。 剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。 よろしくお願いします! (7/15追記  一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!  (9/9追記  三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン (11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。 追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。

勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。

克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。

神様、ちょっとチートがすぎませんか?

ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】 未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。 本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!  おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!  僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇  ――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。  しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。  自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。 へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/ --------------- ※カクヨムとなろうにも投稿しています

【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~

きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。 前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。

うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました

akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」 帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。 謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。 しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。 勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!? 転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。 ※9月16日  タイトル変更致しました。 前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。 仲間を強くして無双していく話です。 『小説家になろう』様でも公開しています。

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。

秋田ノ介
ファンタジー
  88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。  異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。  その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。  飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。  完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。  

神様から転生スキルとして鑑定能力とリペア能力を授けられた理由

瀬乃一空
ファンタジー
普通の闇バイトだと思って気軽に応募したところ俺は某国の傭兵部隊に入れられた。しかし、ちょっとした俺のミスから呆気なく仲間7人とともに爆死。気が付くと目の前に神様が……。 神様は俺を異世界転生させる代わりに「罪業の柩」なるものを探すよう命じる。鑑定スキルや修復スキル、イケメン、その他を与えられることを条件に取りあえず承諾したものの、どうしたらよいか分からず、転生した途端、途方にくれるエルン。

処理中です...