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ダンジョン篇
ひたすらレベリング
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俺たちは隠れ家で、今後どうするかの打ち合わせを行っていた。
リズがサモンで霊媒師を召喚し、俺が霊媒師に憑依することで、四人でスムーズに会話出来るのだが、実に評判が悪い。
「おじさん、臭いなあ」
アリサは容赦なかった。
「いや、俺は無臭だ。この霊媒師が臭いんだ」
「何度クリーンをかけても、効果がございませんわ」
サーシャがハンカチで鼻と口元を押さえて、眉をひそめている。
「まあ、体が腐ってるから」
俺はそう言うしかないが、サーシャのような超絶美少女に避けられると、なぜか傷つく。
「みんな、ほんのしばらくだけ我慢しね。おじさん、出来るだけ離れて下さい」
「ああ、分かったよ」
リズのレベルが300以上になって、堕天使を召喚できるようになると、見目も麗しく、臭いもしなくなり、みんな大喜びなのだが、それはまだ先のことだった。
「防具屋の話では、地下六階がリッチのアンデッド階で、地下七階からは虫だらけということだが、どうする?」
「インセクトでしょ。めちゃくちゃ強くて、気持ち悪いんでしょう。私たちは地下四階で実戦訓練して、おじさんだけ行くってのはどう?」
「リッチは倒せないのか?」
「昔、先輩に聞きましたが、スケルトンと同じで、すぐに復活するのです。しかも、臭いらしいです。アンデッドは浄化魔法でしか倒せないです。聖女様のホーリーとかですね。浄化して、魂を消し去るそうです」
あの青白い光線の魔法だ。スケルトンは元いた部屋で復活していたが、魂は別人だったのか?
「サーシャのオラクルで倒せるのか?」
「はい。オラクルの魔法で、『女神の言葉』を発すれば、浄化できると思いますが、おじさままで浄化されちゃいますわ」
「そ、そうか。それは困るな」
サーシャは俺の天敵だな。こいつとは喧嘩しないようにしなければ。
ということで、しばらく子供たちは地下四階、俺が地下七階でレベリングをすることになった。クイーンがレベル1000だったので、俺たちもそれぐらいまで鍛えてから、地上に出ようと目標を立てていた。
「それでは、私たちはこれから新しい防具に着替えますから、おじさんは先に行ってもらえますか?」
そうか、サモンでアンデッドを召喚出来るから、もう俺がいなくてもここに出入り出来るのか。
俺は一人でダンジョンの地下七階まで進んだ。地下七階にはもちろん初めて来たが、フロア全体が白っぽく光っていて、湿度が高く生温かい。
(人間ならジトっとして不快かもな。アイツら、仮にここまで来ても、ここは通過するだけだな、きっと)
一歩前に出ようとした瞬間、突然、前から二メートル以上の巨大なカマキリが現れた。気持ち悪いことこの上ない。鑑定が敵の情報を教えてくれる。
ジャイアントマンティス レベル290
(あっ)
と思ったときは、鎌で首を斬られていた。
首が湿地にびちゃりと落ちた。
(速えっ)
首をとばされたのは久々だった。カマキリがキチキチいいながら、俺の体に噛み付いている。どうやら、食べようとしているのだろうか。
俺はこの状態からでも魔法が撃てる。何となくフレアがいいような気がした。俺は無防備なカマキリの背中にフレアをぶち込んだ。
キィィィィ、キチキチ
カマキリが奇妙な鳴き声を上げながら、真っ赤に燃え上がりながら、あちこち暴れ回っている。
俺は復活して、居合い斬りでカマキリの頭を斬り飛ばした。
『レベルが189になりました。変態のスキルを覚えました』
『従者リズのレベルが168になりました』
『従者アリサのレベルが168になりました』
『従者サーシャのレベルが168になりました』
(変態って昆虫の変態だよな。鑑定されたら、誤解されそうで嫌だな。ひょっとして、俺、成虫になったりするのかな)
それにしても、すごいレベルアップだ。しかも、昆虫たちはバカで、このあと、蜂、トンボ、コガネムシ、カミキリムシ、カメムシ、バッタ、クワガタムシ、カブトムシ、ホタルなどさまざまな虫に遭遇したが、みんな同じ手に引っかかった。
俺は夢中になってレベルアップを繰り返し、レベルは一気に350まで増えた。また、昆虫特有の様々なスキルを取得した。
大仕事した気分になり、意気揚々と隠れ家に戻ったのだが、信じられないことに、アイツらは何を着て行くかで、まだ揉めていた。
ーー データ ーー
名前:ボーン
種族:スケルトンナイト レベル350
魔法:マップ、フィア、フレア、デス、
チャーム、イリュージョン、デュアル
技能:無痛、復活、剣技、拳闘、鑑定、
迷彩、跳躍、俊足、無音、索敵、
集音、投擲、解錠、裁縫、刀技、
忍術、変態、触覚、毒針、怪力、
複眼、操糸、蛍光
経過日数:66
リズ レベル338、チャット、ハウント、
スチール、オーラ、サモン、
霊感
アリサ レベル338、サンダー、ライト、
グラビティ、メテオ、タイム、
算術
サーシャ レベル338、キュア、クリーン、
デトクス、ガード、オラクル
リズがサモンで霊媒師を召喚し、俺が霊媒師に憑依することで、四人でスムーズに会話出来るのだが、実に評判が悪い。
「おじさん、臭いなあ」
アリサは容赦なかった。
「いや、俺は無臭だ。この霊媒師が臭いんだ」
「何度クリーンをかけても、効果がございませんわ」
サーシャがハンカチで鼻と口元を押さえて、眉をひそめている。
「まあ、体が腐ってるから」
俺はそう言うしかないが、サーシャのような超絶美少女に避けられると、なぜか傷つく。
「みんな、ほんのしばらくだけ我慢しね。おじさん、出来るだけ離れて下さい」
「ああ、分かったよ」
リズのレベルが300以上になって、堕天使を召喚できるようになると、見目も麗しく、臭いもしなくなり、みんな大喜びなのだが、それはまだ先のことだった。
「防具屋の話では、地下六階がリッチのアンデッド階で、地下七階からは虫だらけということだが、どうする?」
「インセクトでしょ。めちゃくちゃ強くて、気持ち悪いんでしょう。私たちは地下四階で実戦訓練して、おじさんだけ行くってのはどう?」
「リッチは倒せないのか?」
「昔、先輩に聞きましたが、スケルトンと同じで、すぐに復活するのです。しかも、臭いらしいです。アンデッドは浄化魔法でしか倒せないです。聖女様のホーリーとかですね。浄化して、魂を消し去るそうです」
あの青白い光線の魔法だ。スケルトンは元いた部屋で復活していたが、魂は別人だったのか?
「サーシャのオラクルで倒せるのか?」
「はい。オラクルの魔法で、『女神の言葉』を発すれば、浄化できると思いますが、おじさままで浄化されちゃいますわ」
「そ、そうか。それは困るな」
サーシャは俺の天敵だな。こいつとは喧嘩しないようにしなければ。
ということで、しばらく子供たちは地下四階、俺が地下七階でレベリングをすることになった。クイーンがレベル1000だったので、俺たちもそれぐらいまで鍛えてから、地上に出ようと目標を立てていた。
「それでは、私たちはこれから新しい防具に着替えますから、おじさんは先に行ってもらえますか?」
そうか、サモンでアンデッドを召喚出来るから、もう俺がいなくてもここに出入り出来るのか。
俺は一人でダンジョンの地下七階まで進んだ。地下七階にはもちろん初めて来たが、フロア全体が白っぽく光っていて、湿度が高く生温かい。
(人間ならジトっとして不快かもな。アイツら、仮にここまで来ても、ここは通過するだけだな、きっと)
一歩前に出ようとした瞬間、突然、前から二メートル以上の巨大なカマキリが現れた。気持ち悪いことこの上ない。鑑定が敵の情報を教えてくれる。
ジャイアントマンティス レベル290
(あっ)
と思ったときは、鎌で首を斬られていた。
首が湿地にびちゃりと落ちた。
(速えっ)
首をとばされたのは久々だった。カマキリがキチキチいいながら、俺の体に噛み付いている。どうやら、食べようとしているのだろうか。
俺はこの状態からでも魔法が撃てる。何となくフレアがいいような気がした。俺は無防備なカマキリの背中にフレアをぶち込んだ。
キィィィィ、キチキチ
カマキリが奇妙な鳴き声を上げながら、真っ赤に燃え上がりながら、あちこち暴れ回っている。
俺は復活して、居合い斬りでカマキリの頭を斬り飛ばした。
『レベルが189になりました。変態のスキルを覚えました』
『従者リズのレベルが168になりました』
『従者アリサのレベルが168になりました』
『従者サーシャのレベルが168になりました』
(変態って昆虫の変態だよな。鑑定されたら、誤解されそうで嫌だな。ひょっとして、俺、成虫になったりするのかな)
それにしても、すごいレベルアップだ。しかも、昆虫たちはバカで、このあと、蜂、トンボ、コガネムシ、カミキリムシ、カメムシ、バッタ、クワガタムシ、カブトムシ、ホタルなどさまざまな虫に遭遇したが、みんな同じ手に引っかかった。
俺は夢中になってレベルアップを繰り返し、レベルは一気に350まで増えた。また、昆虫特有の様々なスキルを取得した。
大仕事した気分になり、意気揚々と隠れ家に戻ったのだが、信じられないことに、アイツらは何を着て行くかで、まだ揉めていた。
ーー データ ーー
名前:ボーン
種族:スケルトンナイト レベル350
魔法:マップ、フィア、フレア、デス、
チャーム、イリュージョン、デュアル
技能:無痛、復活、剣技、拳闘、鑑定、
迷彩、跳躍、俊足、無音、索敵、
集音、投擲、解錠、裁縫、刀技、
忍術、変態、触覚、毒針、怪力、
複眼、操糸、蛍光
経過日数:66
リズ レベル338、チャット、ハウント、
スチール、オーラ、サモン、
霊感
アリサ レベル338、サンダー、ライト、
グラビティ、メテオ、タイム、
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サーシャ レベル338、キュア、クリーン、
デトクス、ガード、オラクル
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