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ダンジョン篇
将来の夢の確認
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(帰ったぞ。リズ、ちょっと召喚魔法を試してくれるか)
俺は隠れ家に帰るなり、すぐにリズに念波を送った。
「あ、おじさん、着替え中なんですけど」
(お前たちはいったいいつまでやってるんだ。あれからもう半日以上経っているぞ)
「三人のバランスも考えてコーディネートしないといけないので、なかなか決まらないのですよ。あ、サモンですね。少し待ってください」
リズは巫女の衣装、アリサは魔法使いの衣装、サーシャが聖女の衣装を何種類も持っているが、三人の組み合わせと個々人の好みがうまくマッチしないという。
正直、どうでもいい。
「おじさん、召喚出来る霊体が増えてます」
(憑依できるもので、臭くないのあるか?)
「『堕天使』ってのがあります。召喚しますね」
黒髪黒目で、少し気だるい感じのする超イケメンが現れた。男のくせに妖艶で、髪をかき上げている。
(チッ、何だか無性に腹の立つ奴だ)
堕天使がなんか言い出す前に、俺はすぐに憑依した。
「どうだ、臭くないか?」
「おじさん、めちゃくちゃ格好いいですっ!」
「おじさん、ずっとそれでいてっ!」
「おじさま、素敵ですわ」
何か嬉しくないな。
「おじさん、ほんと、格好いい……」
アリサが特にこの男を気に入っているようで、目がハートになっている。これでは変な男に引っかかる可能性大だ。アリサから目を離しちゃダメ、と俺は心の中でメモった。
「真面目な話をするぞ。お前たちのレベルはもうすぐ340だ。俺とほとんど変わらないレベルまで来ている」
三人が顔を見合わせて驚いている。
「世の中、上には上がいるが、お前たちはかなり上の方だろう? リズ」
「はい、300半ばでしたら、レベルだけでいえば、S級の中でも上位クラスだと思います」
「で、この後も1000まで上げるつもりだが、ちょっと確認しておきたい。お前たちは、将来何になりたいんだ?」
アリサが最初に答えた。
「そんなこと考えたことなかったよ。奴隷になるか、誰かの嫁になって、子供を産ませられて、死ぬまでこき使われる、そういう運命から、逃げたかっただけなんだ」
「わ、私は、聖女になれたらいいなって、思っておりましたわ。そのために、お嬢様言葉も一生懸命覚えましてよ」
聖女ってお嬢様言葉なのか? 何か方向性を勘違いしていないか? この前の聖女はバカっぽい言葉遣いだったような。どうでもいいか。
「リズ、お前はどうなんだ?」
「私も逃げ出すことしか考えていなかったです。でも、こうして逃げ出すことが出来て、今、思うのは、孤児院の他の子たちはどうしてるのかなって。自分だけ逃げちゃって、ずるいのかなって思ってます」
「そうか、分かった。アリサ以外は、冒険者になった後に、やりたいことがあるんだな。アリサ、今、答えを出す必要はないが、考えておいて欲しい。こうなったのも何かの縁だ。おじさんは、お前たちを全力でサポートするからな」
「ありがとう、おじさん」
俺はアリサに微笑んだあと、サーシャの方を向いた。
「サーシャ、聖女にはどうすればなれるんだ?」
「教会の聖女検定に受かれば、聖女になれますわ」
「それって、どういう試験だ?」
「筆記、実技、面接に分かれておりますの。筆記、面接は大丈夫ですわ。実技はリッチーでのレベリングがちょうど良い訓練になりますわ」
「お、じゃあ、今のままで大丈夫だな。リズはロキたちを助けに行きたいのか?」
「ロキたちだけではなく、孤児全員を救いたいです。私の勝手な考えですけど、おじさんなら出来ると思います。私はそのおじさんのお手伝いがしたいです」
「全員か、それはすごいな。でも、俺は無敵ではない。正直に言うが、あのミントの聖女が怖くて仕方ないんだ。勝てる気がしない」
「聖女様は確かに悪魔やアンデッドには無敵ですが、浄化の魔法は人間には効きません。聖女様からは私が守ります。それに、サーシャが聖女になったら、聖女は私たちの味方ですよ」
「分かった。全力でサポートすると言ったばかりだからな。実は俺自身が何をやりたいのか、一番よく分かっていなかったんだ。でも、今は違う。お前たちの夢を手伝ってやりたい。何でもやってやるぞ」
「ありがとうございます、おじさん。まずは、着替えを終えたいです」
「あ、すまん。着替え中だったか。俺はもう一度昆虫採集してくる。お前たちは着替えたら、サーシャのためにも、リッチーで訓練したらどうだ」
「はい、着替えて、ご飯を食べてから、そうします」
俺はスケルトンの本体に戻って、再び地下七階へと進んだ。
俺は隠れ家に帰るなり、すぐにリズに念波を送った。
「あ、おじさん、着替え中なんですけど」
(お前たちはいったいいつまでやってるんだ。あれからもう半日以上経っているぞ)
「三人のバランスも考えてコーディネートしないといけないので、なかなか決まらないのですよ。あ、サモンですね。少し待ってください」
リズは巫女の衣装、アリサは魔法使いの衣装、サーシャが聖女の衣装を何種類も持っているが、三人の組み合わせと個々人の好みがうまくマッチしないという。
正直、どうでもいい。
「おじさん、召喚出来る霊体が増えてます」
(憑依できるもので、臭くないのあるか?)
「『堕天使』ってのがあります。召喚しますね」
黒髪黒目で、少し気だるい感じのする超イケメンが現れた。男のくせに妖艶で、髪をかき上げている。
(チッ、何だか無性に腹の立つ奴だ)
堕天使がなんか言い出す前に、俺はすぐに憑依した。
「どうだ、臭くないか?」
「おじさん、めちゃくちゃ格好いいですっ!」
「おじさん、ずっとそれでいてっ!」
「おじさま、素敵ですわ」
何か嬉しくないな。
「おじさん、ほんと、格好いい……」
アリサが特にこの男を気に入っているようで、目がハートになっている。これでは変な男に引っかかる可能性大だ。アリサから目を離しちゃダメ、と俺は心の中でメモった。
「真面目な話をするぞ。お前たちのレベルはもうすぐ340だ。俺とほとんど変わらないレベルまで来ている」
三人が顔を見合わせて驚いている。
「世の中、上には上がいるが、お前たちはかなり上の方だろう? リズ」
「はい、300半ばでしたら、レベルだけでいえば、S級の中でも上位クラスだと思います」
「で、この後も1000まで上げるつもりだが、ちょっと確認しておきたい。お前たちは、将来何になりたいんだ?」
アリサが最初に答えた。
「そんなこと考えたことなかったよ。奴隷になるか、誰かの嫁になって、子供を産ませられて、死ぬまでこき使われる、そういう運命から、逃げたかっただけなんだ」
「わ、私は、聖女になれたらいいなって、思っておりましたわ。そのために、お嬢様言葉も一生懸命覚えましてよ」
聖女ってお嬢様言葉なのか? 何か方向性を勘違いしていないか? この前の聖女はバカっぽい言葉遣いだったような。どうでもいいか。
「リズ、お前はどうなんだ?」
「私も逃げ出すことしか考えていなかったです。でも、こうして逃げ出すことが出来て、今、思うのは、孤児院の他の子たちはどうしてるのかなって。自分だけ逃げちゃって、ずるいのかなって思ってます」
「そうか、分かった。アリサ以外は、冒険者になった後に、やりたいことがあるんだな。アリサ、今、答えを出す必要はないが、考えておいて欲しい。こうなったのも何かの縁だ。おじさんは、お前たちを全力でサポートするからな」
「ありがとう、おじさん」
俺はアリサに微笑んだあと、サーシャの方を向いた。
「サーシャ、聖女にはどうすればなれるんだ?」
「教会の聖女検定に受かれば、聖女になれますわ」
「それって、どういう試験だ?」
「筆記、実技、面接に分かれておりますの。筆記、面接は大丈夫ですわ。実技はリッチーでのレベリングがちょうど良い訓練になりますわ」
「お、じゃあ、今のままで大丈夫だな。リズはロキたちを助けに行きたいのか?」
「ロキたちだけではなく、孤児全員を救いたいです。私の勝手な考えですけど、おじさんなら出来ると思います。私はそのおじさんのお手伝いがしたいです」
「全員か、それはすごいな。でも、俺は無敵ではない。正直に言うが、あのミントの聖女が怖くて仕方ないんだ。勝てる気がしない」
「聖女様は確かに悪魔やアンデッドには無敵ですが、浄化の魔法は人間には効きません。聖女様からは私が守ります。それに、サーシャが聖女になったら、聖女は私たちの味方ですよ」
「分かった。全力でサポートすると言ったばかりだからな。実は俺自身が何をやりたいのか、一番よく分かっていなかったんだ。でも、今は違う。お前たちの夢を手伝ってやりたい。何でもやってやるぞ」
「ありがとうございます、おじさん。まずは、着替えを終えたいです」
「あ、すまん。着替え中だったか。俺はもう一度昆虫採集してくる。お前たちは着替えたら、サーシャのためにも、リッチーで訓練したらどうだ」
「はい、着替えて、ご飯を食べてから、そうします」
俺はスケルトンの本体に戻って、再び地下七階へと進んだ。
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