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第四章 温泉宿
初デート
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ミカゲさんと手を繋いで街に出た。
ミカゲさんは襟が白い紺のミニのワンピースで、白のハイソックス姿だ。
ミカゲさんって、日本人ぽいので、脳内の俺にとっては一番エロいんだよなあ。
胸が控えめのところも逆に清楚な感じがして、ポイントアップなんだよね。控えめといっても、妻の中ではという話で、Cはあるよね。
いかんいかん、最近の俺はエロ中心でよろしくない。ミカゲさんの内面をもっと知ろう。
「リン様、何を考えてますか?」
(おっと、そうだな、前から聞きたかったことを聞いてみよう)
「ミカゲさんはインストさんのこと覚えてますか」
「覚えてますよ。ずっと彼女と一緒でしたから」
「いつから一緒なんですか。よろしければ話してくれますか」
「いいですよ。あそこに座りましょうか」
俺たちは公園のベンチに座った。
「インスト様が私に降りて来られたのは2年前です。朝起きた時に突然頭の中に話しかけられました」
多分あの仕組みだろうな。
「理由は言えないけど、12年間体を貸して欲しいと言われました」
「12年間もですか?」
「はい。女神様のお役に立てるのは光栄だったのですが、一番綺麗でいられる時期をお貸ししてしまうのは、不敬なことですが、少し躊躇してしまいました」
「それは不敬ではないと思います」
「ふふ、リン様の優しさがとても心地よいです。インスト様は脳波を共有するから、いつでも一緒にいられるし、私の意思も尊重してくれると言ってくれました。しかも、しばしば、私に体を返してくれて。その時は容姿も私に戻るんです。突然素敵なお姉さんができたみたいで、一緒にいろんな体験ができて、とても楽しい2年間でした」
「脳波の共有って、耳だけ聞こえない状態のやつですか?」
「ええ、その通りです。何でご存知なんですか?」
ミカゲさんは目を丸くして驚いている。この人、本当に綺麗だな。
「僕も毎日5分間ラクタさんと脳波を共有していましたから。今はお休み中ですけどね」
「ラクタ様はインスト様とも毎日5分間だけ話されてました。リン様のことはよく話題に出てましたよ。リン様のことを妻の中で一番最初に知ったのは私なんですっ」
そう言ったミカゲさんはちょっと得意そうだった。
「そうなんですか。僕のスキルのことも話してましたか」
「ええ、それで、そのう、お恥ずかしいことに、私がリン様に興味を持ってしまったんです」
ミカゲさんの白い肌がピンク色に染まっている。
「ミカゲさんがですか!?」
「はい。えっ、でも、その、夜の話に興味を持ったということではないですっ。シックスダイスには今から数ヶ月前から入隊していて、リン様のことは、ユカリさんの件で、シックスダイスのメンバーの話には出始めていました。それで、リン様がすぐ近くにいることがわかり、実際にお会いしたくなってしまったんです。そうしたら、リーダーもリン様に興味を持って、追いかけるけど来るかと誘われましたので、インスト様に二つ返事でついて行くと答えてもらいました」
(ミカゲさん、とても楽しそうに話すな)
「実はインスト様はあまり乗り気ではなかったのですが、少し寄り道するぐらならいいか、と言ってくださって」
意外だった。インストさんの意志ではなかったのか。
「リンズの皆さんを攻撃したのは、戦闘力を調べるためでした。ラクタ様とのお話で、インスト様はリンズの何人かが悪魔であることはご存知でした。インスト様は悪魔の調査を行われていましたので、その一環だと思います。皆様の退却の速さにかなり驚かれていました。突然消えてしまわれたのですから」
(そうか、そんな風に見えたのか)
「その後、ラクタ様が話しかけて来られて。ラクタ様はちょっと誤解されていました。インスト様がリン様のえっと夜の技に興味を持っておられるのだと勘違いされてました。私も確かに少しは興味がありましたが、試してみようなんて気はなかったんです。ところが、インスト様はラクタ様の話に乗っかったんです。私に一晩してみる? って聞かれたんですが、その、やっぱり少し興味があって、断れませんでしたっ」
ミカゲさん、真っ赤ですよー。
「その後はリン様もご存知の通りです」
「その、リン様って呼び方はいつからなんですか?」
「インスト様とラクタ様はリン様のことをリン君って呼んでいます。それで私もリン様って呼ぶようになりました。よろしいでしょうか?」
「ええ、もちろん。親しみがこもっていて、嬉しいです。ところで、話変わりますが、インスト様の加護の効能はご存知ですか?」
「はい、私もいただいています。簡単に言うと、人の心の中に発生するネガティブな感情を読んだり、奪い取ったりすることができる能力です。リン様は私よりも感度がずば抜けていいと思います。あの悪魔との戦いのときによくわかりました」
「インスト様が降りられる前はどうされてたんですか」
「私は孤児院の出身なんです。小さいころに家族が怪事件に巻き込まれて、なぜか私だけが生き残り、孤児院に預けられました。事件のことが原因で、誰も私を引き取らないんです。それに、黒髪黒目を魔女のしるしとみる人もいて。私、こんなにかわいいのにっ」
(あ、やっぱり自分が奇麗だって自覚はあるんだ)
「それで、ずっと孤児院で育って、2年前にインスト様が降りられたときは、シスター達と一緒に孤児たちの面倒を見てました」
「ご苦労されていたんですね」
「ふふ。リン様の優しさって、すごいんですよ。脳天からつま先までしみわたって、全身から涙が出ちゃうぐらい素敵なんです。その優しさにいつも触れていたいって、女子だったら誰でも思うんです。私たち妻にとって、リン様はあふれる優しさを注いでくれる泉のような方です。夜も素敵ですし。ですから、見ず知らずの美人に優しくしないでくださいねっ」
「そ、そんなにすごいんですか?」
「ええ、昼も夜もリン様は凄いんですよっ」
***
夜、貸切風呂でミカゲさんとしてしまった。
次の時間帯の貸切風呂に来たオスカルさんたちが、失神寸前のミカゲさんを見て呆れていた。
ミカゲさんのことが少しわかってからの合体は、愛おしさが増して、とても甘く感じました。
ミカゲさんは襟が白い紺のミニのワンピースで、白のハイソックス姿だ。
ミカゲさんって、日本人ぽいので、脳内の俺にとっては一番エロいんだよなあ。
胸が控えめのところも逆に清楚な感じがして、ポイントアップなんだよね。控えめといっても、妻の中ではという話で、Cはあるよね。
いかんいかん、最近の俺はエロ中心でよろしくない。ミカゲさんの内面をもっと知ろう。
「リン様、何を考えてますか?」
(おっと、そうだな、前から聞きたかったことを聞いてみよう)
「ミカゲさんはインストさんのこと覚えてますか」
「覚えてますよ。ずっと彼女と一緒でしたから」
「いつから一緒なんですか。よろしければ話してくれますか」
「いいですよ。あそこに座りましょうか」
俺たちは公園のベンチに座った。
「インスト様が私に降りて来られたのは2年前です。朝起きた時に突然頭の中に話しかけられました」
多分あの仕組みだろうな。
「理由は言えないけど、12年間体を貸して欲しいと言われました」
「12年間もですか?」
「はい。女神様のお役に立てるのは光栄だったのですが、一番綺麗でいられる時期をお貸ししてしまうのは、不敬なことですが、少し躊躇してしまいました」
「それは不敬ではないと思います」
「ふふ、リン様の優しさがとても心地よいです。インスト様は脳波を共有するから、いつでも一緒にいられるし、私の意思も尊重してくれると言ってくれました。しかも、しばしば、私に体を返してくれて。その時は容姿も私に戻るんです。突然素敵なお姉さんができたみたいで、一緒にいろんな体験ができて、とても楽しい2年間でした」
「脳波の共有って、耳だけ聞こえない状態のやつですか?」
「ええ、その通りです。何でご存知なんですか?」
ミカゲさんは目を丸くして驚いている。この人、本当に綺麗だな。
「僕も毎日5分間ラクタさんと脳波を共有していましたから。今はお休み中ですけどね」
「ラクタ様はインスト様とも毎日5分間だけ話されてました。リン様のことはよく話題に出てましたよ。リン様のことを妻の中で一番最初に知ったのは私なんですっ」
そう言ったミカゲさんはちょっと得意そうだった。
「そうなんですか。僕のスキルのことも話してましたか」
「ええ、それで、そのう、お恥ずかしいことに、私がリン様に興味を持ってしまったんです」
ミカゲさんの白い肌がピンク色に染まっている。
「ミカゲさんがですか!?」
「はい。えっ、でも、その、夜の話に興味を持ったということではないですっ。シックスダイスには今から数ヶ月前から入隊していて、リン様のことは、ユカリさんの件で、シックスダイスのメンバーの話には出始めていました。それで、リン様がすぐ近くにいることがわかり、実際にお会いしたくなってしまったんです。そうしたら、リーダーもリン様に興味を持って、追いかけるけど来るかと誘われましたので、インスト様に二つ返事でついて行くと答えてもらいました」
(ミカゲさん、とても楽しそうに話すな)
「実はインスト様はあまり乗り気ではなかったのですが、少し寄り道するぐらならいいか、と言ってくださって」
意外だった。インストさんの意志ではなかったのか。
「リンズの皆さんを攻撃したのは、戦闘力を調べるためでした。ラクタ様とのお話で、インスト様はリンズの何人かが悪魔であることはご存知でした。インスト様は悪魔の調査を行われていましたので、その一環だと思います。皆様の退却の速さにかなり驚かれていました。突然消えてしまわれたのですから」
(そうか、そんな風に見えたのか)
「その後、ラクタ様が話しかけて来られて。ラクタ様はちょっと誤解されていました。インスト様がリン様のえっと夜の技に興味を持っておられるのだと勘違いされてました。私も確かに少しは興味がありましたが、試してみようなんて気はなかったんです。ところが、インスト様はラクタ様の話に乗っかったんです。私に一晩してみる? って聞かれたんですが、その、やっぱり少し興味があって、断れませんでしたっ」
ミカゲさん、真っ赤ですよー。
「その後はリン様もご存知の通りです」
「その、リン様って呼び方はいつからなんですか?」
「インスト様とラクタ様はリン様のことをリン君って呼んでいます。それで私もリン様って呼ぶようになりました。よろしいでしょうか?」
「ええ、もちろん。親しみがこもっていて、嬉しいです。ところで、話変わりますが、インスト様の加護の効能はご存知ですか?」
「はい、私もいただいています。簡単に言うと、人の心の中に発生するネガティブな感情を読んだり、奪い取ったりすることができる能力です。リン様は私よりも感度がずば抜けていいと思います。あの悪魔との戦いのときによくわかりました」
「インスト様が降りられる前はどうされてたんですか」
「私は孤児院の出身なんです。小さいころに家族が怪事件に巻き込まれて、なぜか私だけが生き残り、孤児院に預けられました。事件のことが原因で、誰も私を引き取らないんです。それに、黒髪黒目を魔女のしるしとみる人もいて。私、こんなにかわいいのにっ」
(あ、やっぱり自分が奇麗だって自覚はあるんだ)
「それで、ずっと孤児院で育って、2年前にインスト様が降りられたときは、シスター達と一緒に孤児たちの面倒を見てました」
「ご苦労されていたんですね」
「ふふ。リン様の優しさって、すごいんですよ。脳天からつま先までしみわたって、全身から涙が出ちゃうぐらい素敵なんです。その優しさにいつも触れていたいって、女子だったら誰でも思うんです。私たち妻にとって、リン様はあふれる優しさを注いでくれる泉のような方です。夜も素敵ですし。ですから、見ず知らずの美人に優しくしないでくださいねっ」
「そ、そんなにすごいんですか?」
「ええ、昼も夜もリン様は凄いんですよっ」
***
夜、貸切風呂でミカゲさんとしてしまった。
次の時間帯の貸切風呂に来たオスカルさんたちが、失神寸前のミカゲさんを見て呆れていた。
ミカゲさんのことが少しわかってからの合体は、愛おしさが増して、とても甘く感じました。
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