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第五章 王室
裸エプロンから学んだこと
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「よっ、少年! 今日はその人ね。イケメンの彼女」
(オスカルさんの前世は何なんでしょうか?)
「え? それ、プライバシーなんだけどなあ」
(昨日は教えてくれたじゃないですか)
「始末書書いたわよ。そんな他人よりも自分の前世を知りたくないの?」
(いや、別に)
「ん? あなた、また変なスキル取ってないでしょうね」
(何でですか?)
「自己へのこだわりが弱いわよ? ちょっとスキル見せて」
種族 人 Lv5
スキル 優しい心 Lv9999、感謝の気持ち Lv9999、女神ラクタの加護 Lv9999、怒りの鉄拳 Lv9999、悦ばせる心 Lv9999、女神インストの加護 Lv9999、姉妹神インストラクタの加護 Lv9999、誠心誠意の気持ち Lv9999、奉仕の心 Lv9999、縛りたい気持ち Lv9999、悟りの心 Lv9999
「あなた、その年で悟り開いちゃったの?」
(ええ、何というか、確かに自己へのこだわりはあまりないです。どちらかというと、他人の幸せが気になります)
「リン君、あなた凄いよ。こんな年で悟り開いたのはって、あっ、そうか、38って考えると、別に早くはないか。でも、ほぼ神の心境ね、あなたは。あれ? この縛りたい気持ちってのは何のスキル?」
(それですか。難しい結び方があって、一生懸命考えてたら付きました)
「よく分からないわね」
(はい、神様には分からないと思います)
「ダンデはまだ居るわね。いつ行くの?」
(今日です)
「何か元気ないわね」
(昨日オスカルさんとしていて、オスカルさん凄く悦んでくれて、僕としても満足なんですが、これ、ずっと続くんですかね?)
「私に聞く? セクハラで訴えるわよ。もう、仕方ないわね。少しアドバイスしてあげるわよ。前世のあなたは、ゴルフの上達のために、高価な最新のクラブを購入せず、わざと安くて重いクラブを使って、体幹とフォームを造り上げたわよね」
(え? 何でそんなこと知ってるんですか?)
「昨日、「タケシの日記」を読んだのよ。正確には読まされたんだけどね」
(な、なんですか、それ!?)
「なに興奮してるのよ、悟ったくせに。女神図書館にあなたの人生を記録した日記があるのよ。ナイスショットって言った後輩に向かって、「俺は道具の力に頼らず自分を鍛えた」って、偉そうに、かつ、神妙に語っているシーンを昨日、声を出して読んだのよ。ほんと勘弁して欲しいわよ」
(お、俺、そんなこと言ってないっす)
「何しらばっくれてんのよ。田所くんだっけ? 彼、このフレーズとエピソードを4セットも聞かされたって、嘆いてたわよ。まあ、それはいいわよ。リン君、最近、スキルに頼りすぎてない? スキルに頼って、何しても悦んでくれるから面白くないのよ。お姉さんの言いたいこと分かるよね?」
(ちょっと待って下さい。いいこと言ってくれているのは分かるんですが、日記の存在が気になって、それどころじゃないっすよ。その日記何なんですか。それに何で田所がラクタさんと話してるんですか?)
「あ、やばい。もう5分になっちゃうじゃない。リン君、また明日ねえ」
(ちょっと、ラクタさん!!)
何という恥ずかしいものが図書館にあるんだよ。悟りの効き目がまるでないほど恥ずかしいんだが。
図書館破壊するためだけに神界行くしかないのかな。明日、ラクタさんにもう少し日記のことを聞かないとな。
さて、今日はダンジョンで悪魔討伐だ。
***
ダンデは弱かった。
この前と同じ作戦で爆乳3姉妹を送ったところ、2人目で既に欲情マックスになってしまい、リンリンが奇襲で欲情を吸い取ったら、滅んでしまった。
3分で報酬2億円だが、本当に貰えるのかな。
調査隊が調べるとちゃんと分かるらしいので、俺たちは報告するだけだ。
今日のリンリン番はユカリさんなので、オスカルさんとラリル姉妹が組合に報告に行ってくれるという。
お言葉に甘えてユカリさんと先に宿に帰って来た。まずは風呂に入ろうってことになり、ユカリさんと大浴場に行ったら結構混んでいたので、事故ったらまずいということで、貸切風呂を予約して部屋に戻ってきた。
「ちょっと時間ありますね。ユカリさん」
「ええ、そうね、どうしたの?」
「リンリン番のユニフォームのことはミカゲさんやオスカルさんから聞いてますか?」
「え? 特に聞いてないけど・・・」
「エプロンすることになったんですよ」
「あら、そうなのね。いいわよ」
「これです。これ1枚だけを裸の上に着てください」
「え? イヤよ。そんなふしだらなこと」
「ミカゲさんもオスカルさんも着てくれました」
ユカリさんはエプロンを握りしめたまま考えている。
「わ、分かったわ。リンリンさん、ちょっと後ろ向いててくれる?」
俺は素直に後ろを向いた。衣服を脱いでいる音が聞こえる。
「いいわよ」
後ろを振り向くとそこには恥じらいながら、エプロン1枚だけのユカリさんがいた。
グッジョブです。ユカリさん。
「あまり見ないでね」
グッワードです。ユカリさん。
「な、何?」
「そうですね。ちょっと、そこの本棚の一番上の本を取ってくれますか?」
あれ? ユカリさん、泣いちゃった。
「ご、ごめんなさい。ほら、早く服を着て、服を着て下さい」
ダメだ。わんわん泣き出してしまった。ちょっとやり過ぎてしまった。
「本当にごめんなさい。もうユカリさんの嫌がることは、二度としないから許して下さい」
< 「陳謝の心」を取得した >
「本当?」
「本当です。お詫びに精一杯優しくしますから」
「うん、許してあげる。じゃあ、お風呂行こうか」
「はい、行きましょう」
貸切風呂で仲直りの合体をしたが、その後のグループ電話でフローラさんにも報告され、裸エプロンは封印されることになってしまった。
スキルの優しさではなく、自分が持っている本当の優しさを忘れてはダメだね、ラクタさん。
(オスカルさんの前世は何なんでしょうか?)
「え? それ、プライバシーなんだけどなあ」
(昨日は教えてくれたじゃないですか)
「始末書書いたわよ。そんな他人よりも自分の前世を知りたくないの?」
(いや、別に)
「ん? あなた、また変なスキル取ってないでしょうね」
(何でですか?)
「自己へのこだわりが弱いわよ? ちょっとスキル見せて」
種族 人 Lv5
スキル 優しい心 Lv9999、感謝の気持ち Lv9999、女神ラクタの加護 Lv9999、怒りの鉄拳 Lv9999、悦ばせる心 Lv9999、女神インストの加護 Lv9999、姉妹神インストラクタの加護 Lv9999、誠心誠意の気持ち Lv9999、奉仕の心 Lv9999、縛りたい気持ち Lv9999、悟りの心 Lv9999
「あなた、その年で悟り開いちゃったの?」
(ええ、何というか、確かに自己へのこだわりはあまりないです。どちらかというと、他人の幸せが気になります)
「リン君、あなた凄いよ。こんな年で悟り開いたのはって、あっ、そうか、38って考えると、別に早くはないか。でも、ほぼ神の心境ね、あなたは。あれ? この縛りたい気持ちってのは何のスキル?」
(それですか。難しい結び方があって、一生懸命考えてたら付きました)
「よく分からないわね」
(はい、神様には分からないと思います)
「ダンデはまだ居るわね。いつ行くの?」
(今日です)
「何か元気ないわね」
(昨日オスカルさんとしていて、オスカルさん凄く悦んでくれて、僕としても満足なんですが、これ、ずっと続くんですかね?)
「私に聞く? セクハラで訴えるわよ。もう、仕方ないわね。少しアドバイスしてあげるわよ。前世のあなたは、ゴルフの上達のために、高価な最新のクラブを購入せず、わざと安くて重いクラブを使って、体幹とフォームを造り上げたわよね」
(え? 何でそんなこと知ってるんですか?)
「昨日、「タケシの日記」を読んだのよ。正確には読まされたんだけどね」
(な、なんですか、それ!?)
「なに興奮してるのよ、悟ったくせに。女神図書館にあなたの人生を記録した日記があるのよ。ナイスショットって言った後輩に向かって、「俺は道具の力に頼らず自分を鍛えた」って、偉そうに、かつ、神妙に語っているシーンを昨日、声を出して読んだのよ。ほんと勘弁して欲しいわよ」
(お、俺、そんなこと言ってないっす)
「何しらばっくれてんのよ。田所くんだっけ? 彼、このフレーズとエピソードを4セットも聞かされたって、嘆いてたわよ。まあ、それはいいわよ。リン君、最近、スキルに頼りすぎてない? スキルに頼って、何しても悦んでくれるから面白くないのよ。お姉さんの言いたいこと分かるよね?」
(ちょっと待って下さい。いいこと言ってくれているのは分かるんですが、日記の存在が気になって、それどころじゃないっすよ。その日記何なんですか。それに何で田所がラクタさんと話してるんですか?)
「あ、やばい。もう5分になっちゃうじゃない。リン君、また明日ねえ」
(ちょっと、ラクタさん!!)
何という恥ずかしいものが図書館にあるんだよ。悟りの効き目がまるでないほど恥ずかしいんだが。
図書館破壊するためだけに神界行くしかないのかな。明日、ラクタさんにもう少し日記のことを聞かないとな。
さて、今日はダンジョンで悪魔討伐だ。
***
ダンデは弱かった。
この前と同じ作戦で爆乳3姉妹を送ったところ、2人目で既に欲情マックスになってしまい、リンリンが奇襲で欲情を吸い取ったら、滅んでしまった。
3分で報酬2億円だが、本当に貰えるのかな。
調査隊が調べるとちゃんと分かるらしいので、俺たちは報告するだけだ。
今日のリンリン番はユカリさんなので、オスカルさんとラリル姉妹が組合に報告に行ってくれるという。
お言葉に甘えてユカリさんと先に宿に帰って来た。まずは風呂に入ろうってことになり、ユカリさんと大浴場に行ったら結構混んでいたので、事故ったらまずいということで、貸切風呂を予約して部屋に戻ってきた。
「ちょっと時間ありますね。ユカリさん」
「ええ、そうね、どうしたの?」
「リンリン番のユニフォームのことはミカゲさんやオスカルさんから聞いてますか?」
「え? 特に聞いてないけど・・・」
「エプロンすることになったんですよ」
「あら、そうなのね。いいわよ」
「これです。これ1枚だけを裸の上に着てください」
「え? イヤよ。そんなふしだらなこと」
「ミカゲさんもオスカルさんも着てくれました」
ユカリさんはエプロンを握りしめたまま考えている。
「わ、分かったわ。リンリンさん、ちょっと後ろ向いててくれる?」
俺は素直に後ろを向いた。衣服を脱いでいる音が聞こえる。
「いいわよ」
後ろを振り向くとそこには恥じらいながら、エプロン1枚だけのユカリさんがいた。
グッジョブです。ユカリさん。
「あまり見ないでね」
グッワードです。ユカリさん。
「な、何?」
「そうですね。ちょっと、そこの本棚の一番上の本を取ってくれますか?」
あれ? ユカリさん、泣いちゃった。
「ご、ごめんなさい。ほら、早く服を着て、服を着て下さい」
ダメだ。わんわん泣き出してしまった。ちょっとやり過ぎてしまった。
「本当にごめんなさい。もうユカリさんの嫌がることは、二度としないから許して下さい」
< 「陳謝の心」を取得した >
「本当?」
「本当です。お詫びに精一杯優しくしますから」
「うん、許してあげる。じゃあ、お風呂行こうか」
「はい、行きましょう」
貸切風呂で仲直りの合体をしたが、その後のグループ電話でフローラさんにも報告され、裸エプロンは封印されることになってしまった。
スキルの優しさではなく、自分が持っている本当の優しさを忘れてはダメだね、ラクタさん。
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