目が覚めたら異世界で草生える

みももも

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旅3

野営のお手伝いをしたい

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「ヒサメ様、アカネ様。日も暮れたきましたので本日はこの辺りで野営としたいのですが……」
「うん、いいよ。アカネ姉さんもそれで良い?」
「いいよ。てか、だったら私も手伝います! まずはテントの設営ですか?」
「いえ、アカネ様はヒサメ様の客人に当たります。しばらくここでお待ちください……」

 なるほど、そういう扱いになるのか。
 てか単純に半日以上ずっと馬車に座っていて肩がこりそうだったから少し体を動かしたいだけなんだけど。でも騎士さんたちがせっせと野営の準備をしているのに私たちだけ外で走り回るってのも心苦しいし……。

「……いえ、やっぱり手伝わせてください! 力仕事が難しそうなら料理でも見張りでも、なんでもしますから!」
「アカネ姉さん、多分、何を言っても無駄だよ。なんか、客人に仕事をさせたりすると父さんに怒られるんだって。彼らの雇主はボクじゃなくて父さんだから……」
「なるほどそう来たか……。ちなみにヒサメくんのパパは怖い人なの?」
「そんなことはない……けど」
「わがままして、パパに嫌われるのが怖い。とか?」
「⁉︎」

 ヒサメくんが「どうして分かったの⁉︎」みたいな顔をしてこっちを見てる。どうやら図星だったみたい。
 そりゃまあ子が親に抱く感情なんてそんなもんだよね。特に親が優秀で子が良い子であればあるほどその傾向が強い気がする。……ヒサメくんの親がDVとかじゃなくてよかった。

「ちなみにヒサメくん、ヒサメくん自身はどう思うの? 手伝いたいか、任せておいた方がいいと思うか」
「ボクは……本当は手伝いたい。でもボクのわがままで父さんが怒るのはやだし、そのせいでボクだけじゃなくて騎士たちまで怒られるのも……」
「なるほどね」

 まあ、根はいい子みたいだからね。何もしないでいたのも良い子であるがゆえの判断みたいだし、その考えまで否定する気はないけど。でもそれで諦めちゃうのはもったいない気もするんだよね。

「ヒサメくん。こういう時はね、『責任は俺が取る』ぐらいのことを言うほうがモテるんだよ」
「おおーっ! 確かにそれはかっこいいですね!」
「でしょ! 別に悪いことをするわけじゃないんだから。それに、パパさんと仲良くしたいならなおのこと、真正面からぶつからないと。大丈夫、それぐらいで嫌われたりはしないから」

 まあ、そんな保証はどこにもないんだけど。
 でももし本当にその程度で子供を見放す親だったなら、早めに損切りするのが子供のためなんじゃないかな。
 いやそれは流石に言い過ぎだけど。でも親の方も、いきなりの子供よりもある程度わがままな方が可愛いもんじゃないのかな。

「よし、そういうことならボクも手伝うよ! 騎士たち、ボクは何をすれば良い?」
「話は聞かせていただきました。ご安心を、怒られる時は私どもも一緒です。とはいえさすがに力仕事を任せるわけにもいかないので、ヒサメ様とアカネ様は食事の用意の手伝いをお願いします」
「はーい。調理チームはあのテントかな? 行こうか、ヒサメくん!」
「はい、アカネ姉さん!」
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