5 / 14
第5話 ジェイソンさんとのパトロール
しおりを挟む
俺はアイン・ビロクシス。
ラドニール魔法部隊に入るために、あのあと家に帰って親にハンコを押してもらった。てっきり反対されたりするかと思ったが、「ラドニール魔法部隊?ってなんなの?」「ふーん、よく知らないけどがんばれ~」「寮住みになるんだ。学校近くていいじゃん」とずいぶんと適当な反応だった。
何はともあれ無事入隊が決まった俺は、早速ジェイソンさんケビンさん達と一緒にラドニールの寮で生活することになった。ラドニール魔法学園はメアリーさんのように外国や遠方からの生徒もいるため、大きな学生寮があるのだが、ラドニール魔法部隊は学生寮とは少し離れたところに小さな寮を構えており、本部と接続していた。
「学生寮とは別なんですね」
「いちおう機密情報も扱う予定だからな。セキュリティ的にも建物は分けるってことになったんだよ」
「いいだろ~、広々使えて。ま、男女別とはいえ風呂は共用だけど」
入隊して1週間くらい経っただろうか。結局俺の生活スタイルはというと、放課後に本部に行って、学校の宿題を見てもらい、軽く魔道演習 (攻撃魔法の扱い方のことだ)の稽古をつけてもらうといったものだった。
「アイン、ここでの生活も慣れてきたころかな」
「はいっ。た、隊長」
ラドニール魔法部隊の隊長はジェイソンさんといって、一言で言うと仕事がめっちゃできるインテリお兄さんだ。悪魔を使役する魔法の使い手で、頭もすごくいい。
「そろそろパトロールも頼もうかと思うんだが、最初のうちは俺たちの誰かと2人で街を巡回するのがいいかと思う。さっそく初日は俺と行こうか」
ジェイソンさんはさわやかな笑顔で当たり前みたいに俺を連れ出した。俺がそのへんの女子生徒だったら一発で落ちてたと思う。
ラドニール魔法部隊にはジェイソンさんの他にメアリーさんという女性と、ケビンさんと言う男性がいる。ケビンさんはこれまで何回か一緒に行動したから除外、メアリーさんはおそらくケビンさんがうるさいから除外……で、消去法的に隊長とサシなんだろう。
「アイン、部隊での活動はどうだ?学校もあるから大変だったりする?」
「いえ、隊長たちが見てくれるので、なんなら助かってるまであります」
「それは嬉しいな。なんでも頼ってくれよ」
「ありがとうございます。これからもよろしくお願いします」
「はは、あいかわらず堅いなあ。ケビンみたいに気さくにってわけにはいかないかぁ」
「す、すみません」
「ははは、そう気にしないで。少しずつでいいよ」
ジェイソンさんと話しながらラドニールの街をパトロール……しているはずなのだが、以前メアリーさんがぽろっといっていた通り、本当にお散歩みたいだ。
「パトロールとは言うが、街の掲示板の確認が主な目的なんだよ」
「掲示板」
「街の中央と東西南北の5箇所にあるから、依頼がないか確認する。アインの村やこの間のラドニール平原の件みたいに直接連絡が来ることもあるけど、緊急性が低いものは掲示板に相談事が載っていることもあるからね。そういう依頼を積極的にすくい上げるのが俺たちの仕事ってわけ……さて、今日も特に何もないみたいだし、もう本部に帰るか」
ジェイソンさんはそういって本部に向かおうとしたが、思い出したかのように俺の方に振り返ってこう言った。
「アイン、帰る前に寄り道していかないか?」
ジェイソンさんに誘われて、ラドニールの街にあるカフェに入った。俺も一応ラドニール魔法学園の生徒だからラドニールの街はよく利用するのだが、ジェイソンさんと入ったのは俺ならまず近づかない、ザ・大人!な雰囲気のオシャレなカフェだ。ジェイソンさんなら、こういう場所でコーヒーをブラックで頼んだりとかするんだろうなあ……
……と思いきや、ジェイソンさんが頼んでいたのはなかなかなボリュームのパフェで、俺はカフェオレを頼んだ。
「隊長って甘いもの好きなんですね」
「うん。アインもひとくちいるか?」
「あ、いえ俺は遠慮しときます」
「昔付き合ってた彼女が甘いもの好きでね。まあ、俺ももともと甘党なんだけど……ここもそのとき発掘したんだ。静かでいい雰囲気だろ。メアリーやケビンもよく来るらしいから、機会があったらねだってみるといい」
「……昔ってことは今は別れちゃったんですか?部隊の仕事が忙しくってとかですか」
「いや、彼女とは一緒に部隊をやってたんだ。3年前に死んだよ」
「…………」
軽い気持ちで聞くんじゃなかったと、俺はめちゃくちゃ後悔した。でも、ジェイソンさんはなんでもなさそうにパフェを頬張りながら話を続ける。
「はは、そう気にするなよ。でもまあ、ラドニール平原に行くときメアリーがピリついてたのも納得するだろ?あれは本当にヤバかったからな……ヘタしたら全滅もあり得たし。リリアっていうんだ。写真あるからよかったら見てよ」
「あ、はい」
ジェイソンさんは隊服の胸ポケットから写真を取り出して見せてくれた。写真に写っていたのは長くて淡い紫色の髪を切り揃えていて、ジェイソンさんと似た緑色の瞳をした美しい女性だった。
「どう、美人だろ」
「そうですね……」
「この眼鏡もリリアが選んでくれたんだ」
「えっ、そうだったんですか」
「似合ってるだろ」
「はい……」
「ここだけの話、結婚も考えて2人で話してたんだ。メアリーとケビンには内緒な」
めっちゃのろけるじゃんこの人。顔もニヤけてるし。
「ところでアイン、もう飲みきってるみたいだけどおかわりはどうする?なにか食べ物をつまむでもいいけど」
「……そしたら、おかわりをいただきます」
俺はカフェオレのおかわりを頼んだ。到着を待つ間、そういえば前にケビンさんが言っていたあの人がそのリリアさんということに勘づいた。
「……あ!もしかして前にケビンさんが言ってた……魔法生物に詳しい同期ってリリアさんのことですか?」
「ん?ああ、たぶんそうだな。リリアは魔法生物学を取ってたし、召喚魔法が専門だったんだ。俺とかケビンとはまた違って、星の流れを読んで星座の力を呼び出す魔法。ずいぶん術式が入り組んでて俺はまったく理解できなかったけど」
「すごい……みなさん召喚魔法がお得意なんですね」
「たまたまだよ。そのせいでアインみたいな攻撃魔法を扱える奴がぜんぜんいないから参ってたんだよな。アインがいてくれて嬉しいよ」
「隊長……」
そうこうしている間にカフェオレのおかわりが届き、ジェイソンさんもあれだけあったパフェを食べきるころ、おもむろにジェイソンさんが口を開いた。
「まあ、重い話もしたが……俺が何を言いたいかと言うとだな」
ん?なんか流れが変わってきたな……
「アイン、お前も後悔がないようにしろよということでだな」
なんとなく言わんとしていることは伝わってくるが、例によって隊長もまだ誤解をしているらしい……
「……幼なじみのことを言ってます?」
「うん、セリアちゃん」
「あのですね、俺はあいつのことそういうんじゃないんだって何度言えば」
「まあまあまあ。実はな、今度隊員全員でランスブルク村に向かう用事があるから。その時セリアちゃんと会って話をしてみろ。アインにその気がなくたって、向こうはどうだかわからんぞ?」
「あいつとは学校でも会ってますけど、普通に研究一筋の魔術バカですよ」
「……バカはアインの方かもしれんな」
「なんて?」
「なんでもない。さ、本部に帰るか!」
本部に帰ると、メアリーさんとケビンさん、それから学園の先生もやっているニルドラ先生がオペレータのツクレシーさんと話し合いをしていた。
「おかえりー。もうジェイソン、戻るの遅いよ!どうせ寄り道してたんでしょ」
「ひどい言いがかりだな。今日はアインも一緒だったから時間がかかったんだよ」
「ふーん。どうだか」
ジェイソンさんはパトロールが長引いたのを俺のせいにしてシレッとしているが、まあまあな時間をカフェでの寄り道で過ごしていたので、メアリーさんは侮れない。
そして、真面目そうに見えてジェイソンさんも案外テキトーっぽい。
「ランスブルク村から来た入隊希望?っぽい人を迎えに行く話なんだけど、明日にでも行こうかと思って。ちょうど休日だから、アインくんは学校も大丈夫だよね?」
「俺は大丈夫です。すごいですね、入隊希望者って学外の人ですか?」
「うん。ここ最近プロビンス村に引っ越してきたみたい。直接本部に来てくれればいいのに、なんでまたプロビンス村で話がしたいんだろう?」
「別にいいんじゃね?最近は任務もないし、ヒマじゃん」
「プロビンスといえば、アインは入隊してからずっとラドニールにいるから逆によく知らないのか」
ニルドラ先生はこう言っていたが、俺は少しだけ心当たりがあった。もしかしたら、ラドニール魔法部隊に入ることにした日に見たかもしれない。
しかし……プロビンスかぁ。
またケビンさんとかジェイソンさんにどやされるんだろうなぁ……
つづく
ラドニール魔法部隊に入るために、あのあと家に帰って親にハンコを押してもらった。てっきり反対されたりするかと思ったが、「ラドニール魔法部隊?ってなんなの?」「ふーん、よく知らないけどがんばれ~」「寮住みになるんだ。学校近くていいじゃん」とずいぶんと適当な反応だった。
何はともあれ無事入隊が決まった俺は、早速ジェイソンさんケビンさん達と一緒にラドニールの寮で生活することになった。ラドニール魔法学園はメアリーさんのように外国や遠方からの生徒もいるため、大きな学生寮があるのだが、ラドニール魔法部隊は学生寮とは少し離れたところに小さな寮を構えており、本部と接続していた。
「学生寮とは別なんですね」
「いちおう機密情報も扱う予定だからな。セキュリティ的にも建物は分けるってことになったんだよ」
「いいだろ~、広々使えて。ま、男女別とはいえ風呂は共用だけど」
入隊して1週間くらい経っただろうか。結局俺の生活スタイルはというと、放課後に本部に行って、学校の宿題を見てもらい、軽く魔道演習 (攻撃魔法の扱い方のことだ)の稽古をつけてもらうといったものだった。
「アイン、ここでの生活も慣れてきたころかな」
「はいっ。た、隊長」
ラドニール魔法部隊の隊長はジェイソンさんといって、一言で言うと仕事がめっちゃできるインテリお兄さんだ。悪魔を使役する魔法の使い手で、頭もすごくいい。
「そろそろパトロールも頼もうかと思うんだが、最初のうちは俺たちの誰かと2人で街を巡回するのがいいかと思う。さっそく初日は俺と行こうか」
ジェイソンさんはさわやかな笑顔で当たり前みたいに俺を連れ出した。俺がそのへんの女子生徒だったら一発で落ちてたと思う。
ラドニール魔法部隊にはジェイソンさんの他にメアリーさんという女性と、ケビンさんと言う男性がいる。ケビンさんはこれまで何回か一緒に行動したから除外、メアリーさんはおそらくケビンさんがうるさいから除外……で、消去法的に隊長とサシなんだろう。
「アイン、部隊での活動はどうだ?学校もあるから大変だったりする?」
「いえ、隊長たちが見てくれるので、なんなら助かってるまであります」
「それは嬉しいな。なんでも頼ってくれよ」
「ありがとうございます。これからもよろしくお願いします」
「はは、あいかわらず堅いなあ。ケビンみたいに気さくにってわけにはいかないかぁ」
「す、すみません」
「ははは、そう気にしないで。少しずつでいいよ」
ジェイソンさんと話しながらラドニールの街をパトロール……しているはずなのだが、以前メアリーさんがぽろっといっていた通り、本当にお散歩みたいだ。
「パトロールとは言うが、街の掲示板の確認が主な目的なんだよ」
「掲示板」
「街の中央と東西南北の5箇所にあるから、依頼がないか確認する。アインの村やこの間のラドニール平原の件みたいに直接連絡が来ることもあるけど、緊急性が低いものは掲示板に相談事が載っていることもあるからね。そういう依頼を積極的にすくい上げるのが俺たちの仕事ってわけ……さて、今日も特に何もないみたいだし、もう本部に帰るか」
ジェイソンさんはそういって本部に向かおうとしたが、思い出したかのように俺の方に振り返ってこう言った。
「アイン、帰る前に寄り道していかないか?」
ジェイソンさんに誘われて、ラドニールの街にあるカフェに入った。俺も一応ラドニール魔法学園の生徒だからラドニールの街はよく利用するのだが、ジェイソンさんと入ったのは俺ならまず近づかない、ザ・大人!な雰囲気のオシャレなカフェだ。ジェイソンさんなら、こういう場所でコーヒーをブラックで頼んだりとかするんだろうなあ……
……と思いきや、ジェイソンさんが頼んでいたのはなかなかなボリュームのパフェで、俺はカフェオレを頼んだ。
「隊長って甘いもの好きなんですね」
「うん。アインもひとくちいるか?」
「あ、いえ俺は遠慮しときます」
「昔付き合ってた彼女が甘いもの好きでね。まあ、俺ももともと甘党なんだけど……ここもそのとき発掘したんだ。静かでいい雰囲気だろ。メアリーやケビンもよく来るらしいから、機会があったらねだってみるといい」
「……昔ってことは今は別れちゃったんですか?部隊の仕事が忙しくってとかですか」
「いや、彼女とは一緒に部隊をやってたんだ。3年前に死んだよ」
「…………」
軽い気持ちで聞くんじゃなかったと、俺はめちゃくちゃ後悔した。でも、ジェイソンさんはなんでもなさそうにパフェを頬張りながら話を続ける。
「はは、そう気にするなよ。でもまあ、ラドニール平原に行くときメアリーがピリついてたのも納得するだろ?あれは本当にヤバかったからな……ヘタしたら全滅もあり得たし。リリアっていうんだ。写真あるからよかったら見てよ」
「あ、はい」
ジェイソンさんは隊服の胸ポケットから写真を取り出して見せてくれた。写真に写っていたのは長くて淡い紫色の髪を切り揃えていて、ジェイソンさんと似た緑色の瞳をした美しい女性だった。
「どう、美人だろ」
「そうですね……」
「この眼鏡もリリアが選んでくれたんだ」
「えっ、そうだったんですか」
「似合ってるだろ」
「はい……」
「ここだけの話、結婚も考えて2人で話してたんだ。メアリーとケビンには内緒な」
めっちゃのろけるじゃんこの人。顔もニヤけてるし。
「ところでアイン、もう飲みきってるみたいだけどおかわりはどうする?なにか食べ物をつまむでもいいけど」
「……そしたら、おかわりをいただきます」
俺はカフェオレのおかわりを頼んだ。到着を待つ間、そういえば前にケビンさんが言っていたあの人がそのリリアさんということに勘づいた。
「……あ!もしかして前にケビンさんが言ってた……魔法生物に詳しい同期ってリリアさんのことですか?」
「ん?ああ、たぶんそうだな。リリアは魔法生物学を取ってたし、召喚魔法が専門だったんだ。俺とかケビンとはまた違って、星の流れを読んで星座の力を呼び出す魔法。ずいぶん術式が入り組んでて俺はまったく理解できなかったけど」
「すごい……みなさん召喚魔法がお得意なんですね」
「たまたまだよ。そのせいでアインみたいな攻撃魔法を扱える奴がぜんぜんいないから参ってたんだよな。アインがいてくれて嬉しいよ」
「隊長……」
そうこうしている間にカフェオレのおかわりが届き、ジェイソンさんもあれだけあったパフェを食べきるころ、おもむろにジェイソンさんが口を開いた。
「まあ、重い話もしたが……俺が何を言いたいかと言うとだな」
ん?なんか流れが変わってきたな……
「アイン、お前も後悔がないようにしろよということでだな」
なんとなく言わんとしていることは伝わってくるが、例によって隊長もまだ誤解をしているらしい……
「……幼なじみのことを言ってます?」
「うん、セリアちゃん」
「あのですね、俺はあいつのことそういうんじゃないんだって何度言えば」
「まあまあまあ。実はな、今度隊員全員でランスブルク村に向かう用事があるから。その時セリアちゃんと会って話をしてみろ。アインにその気がなくたって、向こうはどうだかわからんぞ?」
「あいつとは学校でも会ってますけど、普通に研究一筋の魔術バカですよ」
「……バカはアインの方かもしれんな」
「なんて?」
「なんでもない。さ、本部に帰るか!」
本部に帰ると、メアリーさんとケビンさん、それから学園の先生もやっているニルドラ先生がオペレータのツクレシーさんと話し合いをしていた。
「おかえりー。もうジェイソン、戻るの遅いよ!どうせ寄り道してたんでしょ」
「ひどい言いがかりだな。今日はアインも一緒だったから時間がかかったんだよ」
「ふーん。どうだか」
ジェイソンさんはパトロールが長引いたのを俺のせいにしてシレッとしているが、まあまあな時間をカフェでの寄り道で過ごしていたので、メアリーさんは侮れない。
そして、真面目そうに見えてジェイソンさんも案外テキトーっぽい。
「ランスブルク村から来た入隊希望?っぽい人を迎えに行く話なんだけど、明日にでも行こうかと思って。ちょうど休日だから、アインくんは学校も大丈夫だよね?」
「俺は大丈夫です。すごいですね、入隊希望者って学外の人ですか?」
「うん。ここ最近プロビンス村に引っ越してきたみたい。直接本部に来てくれればいいのに、なんでまたプロビンス村で話がしたいんだろう?」
「別にいいんじゃね?最近は任務もないし、ヒマじゃん」
「プロビンスといえば、アインは入隊してからずっとラドニールにいるから逆によく知らないのか」
ニルドラ先生はこう言っていたが、俺は少しだけ心当たりがあった。もしかしたら、ラドニール魔法部隊に入ることにした日に見たかもしれない。
しかし……プロビンスかぁ。
またケビンさんとかジェイソンさんにどやされるんだろうなぁ……
つづく
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
外れスキル【畑耕し】で辺境追放された俺、チート能力だったと判明し、スローライフを送っていたら、いつの間にか最強国家の食糧事情を掌握していた件
☆ほしい
ファンタジー
勇者パーティーで「役立たず」と蔑まれ、役立たずスキル【畑耕し】と共に辺境の地へ追放された農夫のアルス。
しかし、そのスキルは一度種をまけば無限に作物が収穫でき、しかも極上の品質になるという規格外のチート能力だった!
辺境でひっそりと自給自足のスローライフを始めたアルスだったが、彼の作る作物はあまりにも美味しく、栄養価も高いため、あっという間に噂が広まってしまう。
飢饉に苦しむ隣国、貴重な薬草を求める冒険者、そしてアルスを追放した勇者パーティーまでもが、彼の元を訪れるように。
「もう誰にも迷惑はかけない」と静かに暮らしたいアルスだったが、彼の作る作物は国家間のバランスをも揺るがし始め、いつしか世界情勢の中心に…!?
元・役立たず農夫の、無自覚な成り上がり譚、開幕!
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる