51 / 127
アストルム騎士団創立編
第43話 ライバルの令嬢
しおりを挟む
「ダリア・クロウリーです。こちらは妹のヒナ。さ、ご挨拶を。」
「ヒナ・クロウリーでございます。」
アルマは一瞬ヒナに冷ややかな目を向けるとすぐに笑顔で挨拶を返す。
「まぁ!可愛らしい妹さんですこと!花の茶会にピッタリですわね!」
アルマの声は甘ったるく、まとわりつく様なその仕草は不思議と不快感は感じないものであった。
すぐさまダリアの腕に絡みつくと会場となっている花の宮の奥へと連れていこうとする。
「さ、ダリア様。美味しい菓子が用意されてます!一緒に味わいましょう?」
(アルマ・デミウド。この作品にこのようなキャラが出てくるとは。しかしデミウドの娘、慎重にならなければ。)
アルマはテーブルの上に置かれたお菓子を一つ手に取りダリアに差し出す。
「さ、これを。とっても美味なんですのよ!」
「いや、私は甘いものはあまり好まないので。」
やんわり断るがアルマはめげることなくダリアに話しかけ続ける。
(ダリア様に近づけってこういうことでしたのね。こんなに素敵な方ならもっと本気のドレスを選んだものを。)
ダリアは辺りを見渡しヒナの姿を見つけるとアルマに「失礼」と一言残しヒナの元へと歩み寄る。
ヒナはお皿にいくつかビターなお菓子を盛り付けていた。
背後から「そんなに食べるのか?」と声をかけると小さく悲鳴をあげて驚く。
「お、お兄様?アルマ様とお話なさっていたのでは。」
「お前も用心しろ、あれはお父様と対立しているデミウド公爵の娘だ。」
「は、はい。」
「それで?その菓子は?」
「お兄様は甘いものよりこちらの方がお好きかと思い持っていこうと。」
「そうか、どれ。」
ダリアはそういうとヒナの菓子を持っている手を掴み口元に寄せると一口かぶりついた。
「へ?!」
「ん、悪くないな。これくらいなら食べられそうだ。」
ヒナは顔を真っ赤にして口をパクパクさせていた。
その様子を見ていた周りの令嬢も黄色い声を上げてはしゃいでいたりヒナと同様顔を真っ赤にさせる者もいた。
「公女!」
「リアーナ、ドレス姿は久々に見るな。」
「公女こそどうしてドレスではないんです?」
恨めしそうに詰め寄るリアーナに面白可笑しそうにふふっと笑ってみせるダリア。
「私も女だ、婚約者の前でドレスは着たいんだよ。」
「それが嘘であることくらいわかりますよ?」
膨れるリアーナの額に自分の額を近づけてニヤリと笑ってみせる。
「一体何が不満なんだ?レディ。」
「っ!!!」
顔を赤くさながら「知りません!」とそっぽを向くリアーナ。
「全く、今日はレディたちの扱いに困る日だな。」
すると周りの令嬢もこぞってダリアの傍に寄り始める。
「ダリア様、ご挨拶を!」
「騎士団を創立なさったんですって?素晴らしいですわ!」
「ベルメールはとても美しい水の都と呼ばれているとか!ぜひ訪れたいものですわ。」
「あの素敵な水路はどうやって思いつかれたんですの?」
「あぁぜひ今度わたくしの茶会にもお越しくださいな!」
(まいった、、、、、)
「ダリア・クロウリー様。お父様のお話だと令嬢だとか。まさか名前を間違えられたのかしら。あの日弱そうな令嬢のことを言ってるのでは?まぁ、なんにせよわたくしはダリア様ともお近付きになりたいし、一石二鳥というやつね。」
𝓽𝓸 𝓫𝓮 𝓬𝓸𝓷𝓽𝓲𝓷𝓾𝓮𝓭🌌
「ヒナ・クロウリーでございます。」
アルマは一瞬ヒナに冷ややかな目を向けるとすぐに笑顔で挨拶を返す。
「まぁ!可愛らしい妹さんですこと!花の茶会にピッタリですわね!」
アルマの声は甘ったるく、まとわりつく様なその仕草は不思議と不快感は感じないものであった。
すぐさまダリアの腕に絡みつくと会場となっている花の宮の奥へと連れていこうとする。
「さ、ダリア様。美味しい菓子が用意されてます!一緒に味わいましょう?」
(アルマ・デミウド。この作品にこのようなキャラが出てくるとは。しかしデミウドの娘、慎重にならなければ。)
アルマはテーブルの上に置かれたお菓子を一つ手に取りダリアに差し出す。
「さ、これを。とっても美味なんですのよ!」
「いや、私は甘いものはあまり好まないので。」
やんわり断るがアルマはめげることなくダリアに話しかけ続ける。
(ダリア様に近づけってこういうことでしたのね。こんなに素敵な方ならもっと本気のドレスを選んだものを。)
ダリアは辺りを見渡しヒナの姿を見つけるとアルマに「失礼」と一言残しヒナの元へと歩み寄る。
ヒナはお皿にいくつかビターなお菓子を盛り付けていた。
背後から「そんなに食べるのか?」と声をかけると小さく悲鳴をあげて驚く。
「お、お兄様?アルマ様とお話なさっていたのでは。」
「お前も用心しろ、あれはお父様と対立しているデミウド公爵の娘だ。」
「は、はい。」
「それで?その菓子は?」
「お兄様は甘いものよりこちらの方がお好きかと思い持っていこうと。」
「そうか、どれ。」
ダリアはそういうとヒナの菓子を持っている手を掴み口元に寄せると一口かぶりついた。
「へ?!」
「ん、悪くないな。これくらいなら食べられそうだ。」
ヒナは顔を真っ赤にして口をパクパクさせていた。
その様子を見ていた周りの令嬢も黄色い声を上げてはしゃいでいたりヒナと同様顔を真っ赤にさせる者もいた。
「公女!」
「リアーナ、ドレス姿は久々に見るな。」
「公女こそどうしてドレスではないんです?」
恨めしそうに詰め寄るリアーナに面白可笑しそうにふふっと笑ってみせるダリア。
「私も女だ、婚約者の前でドレスは着たいんだよ。」
「それが嘘であることくらいわかりますよ?」
膨れるリアーナの額に自分の額を近づけてニヤリと笑ってみせる。
「一体何が不満なんだ?レディ。」
「っ!!!」
顔を赤くさながら「知りません!」とそっぽを向くリアーナ。
「全く、今日はレディたちの扱いに困る日だな。」
すると周りの令嬢もこぞってダリアの傍に寄り始める。
「ダリア様、ご挨拶を!」
「騎士団を創立なさったんですって?素晴らしいですわ!」
「ベルメールはとても美しい水の都と呼ばれているとか!ぜひ訪れたいものですわ。」
「あの素敵な水路はどうやって思いつかれたんですの?」
「あぁぜひ今度わたくしの茶会にもお越しくださいな!」
(まいった、、、、、)
「ダリア・クロウリー様。お父様のお話だと令嬢だとか。まさか名前を間違えられたのかしら。あの日弱そうな令嬢のことを言ってるのでは?まぁ、なんにせよわたくしはダリア様ともお近付きになりたいし、一石二鳥というやつね。」
𝓽𝓸 𝓫𝓮 𝓬𝓸𝓷𝓽𝓲𝓷𝓾𝓮𝓭🌌
64
あなたにおすすめの小説
死に戻ったら、私だけ幼児化していた件について
えくれあ
恋愛
セラフィーナは6歳の時に王太子となるアルバートとの婚約が決まって以降、ずっと王家のために身を粉にして努力を続けてきたつもりだった。
しかしながら、いつしか悪女と呼ばれるようになり、18歳の時にアルバートから婚約解消を告げられてしまう。
その後、死を迎えたはずのセラフィーナは、目を覚ますと2年前に戻っていた。だが、周囲の人間はセラフィーナが死ぬ2年前の姿と相違ないのに、セラフィーナだけは同じ年齢だったはずのアルバートより10歳も幼い6歳の姿だった。
死を迎える前と同じこともあれば、年齢が異なるが故に違うこともある。
戸惑いを覚えながらも、死んでしまったためにできなかったことを今度こそ、とセラフィーナは心に誓うのだった。
転生ヒロインは悪役令嬢(♂)を攻略したい!!
弥生 真由
恋愛
何事にも全力投球!猪突猛進であだ名は“うり坊”の女子高生、交通事故で死んだと思ったら、ドはまりしていた乙女ゲームのヒロインになっちゃった!
せっかく購入から二日で全クリしちゃうくらい大好きな乙女ゲームの世界に来たんだから、ゲーム内で唯一攻略出来なかった悪役令嬢の親友を目指します!!
……しかしなんと言うことでしょう、彼女が攻略したがっている悪役令嬢は本当は男だったのです!
※と、言うわけで百合じゃなくNLの完全コメディです!ご容赦ください^^;
ヒロインしか愛さないはずの公爵様が、なぜか悪女の私を手放さない
魚谷
恋愛
伯爵令嬢イザベラは多くの男性と浮名を流す悪女。
そんな彼女に公爵家当主のジークベルトとの縁談が持ち上がった。
ジークベルトと対面した瞬間、前世の記憶がよみがえり、この世界が乙女ゲームであることを自覚する。
イザベラは、主要攻略キャラのジークベルトの裏の顔を知ってしまったがために、冒頭で殺されてしまうモブキャラ。
ゲーム知識を頼りに、どうにか冒頭死を回避したイザベラは最弱魔法と言われる付与魔法と前世の知識を頼りに便利グッズを発明し、離婚にそなえて資金を確保する。
いよいよジークベルトが、乙女ゲームのヒロインと出会う。
離婚を切り出されることを待っていたイザベラだったが、ジークベルトは平然としていて。
「どうして俺がお前以外の女を愛さなければならないんだ?」
予想外の溺愛が始まってしまう!
(世界の平和のためにも)ヒロインに惚れてください、公爵様!!
【本編完結】王子の寝た子を起こしたら、夢見る少女では居られなくなりました!
こさか りね
恋愛
私、フェアリエル・クリーヴランドは、ひょんな事から前世を思い出した。
そして、気付いたのだ。婚約者が私の事を良く思っていないという事に・・・。
婚約者の態度は前世を思い出した私には、とても耐え難いものだった。
・・・だったら、婚約解消すれば良くない?
それに、前世の私の夢は『のんびりと田舎暮らしがしたい!』と常々思っていたのだ。
結婚しないで済むのなら、それに越したことはない。
「ウィルフォード様、覚悟する事ね!婚約やめます。って言わせてみせるわ!!」
これは、婚約解消をする為に奮闘する少女と、本当は好きなのに、好きと気付いていない王子との攻防戦だ。
そして、覚醒した王子によって、嫌でも成長しなくてはいけなくなるヒロインのコメディ要素強めな恋愛サクセスストーリーが始まる。
※序盤は恋愛要素が少なめです。王子が覚醒してからになりますので、気長にお読みいただければ嬉しいです。
※本編完結しました。
※後日談を更新中です。
《完》義弟と継母をいじめ倒したら溺愛ルートに入りました。何故に?
桐生桜月姫
恋愛
公爵令嬢たるクラウディア・ローズバードは自分の前に現れた天敵たる天才な義弟と継母を追い出すために、たくさんのクラウディアの思う最高のいじめを仕掛ける。
だが、義弟は地味にずれているクラウディアの意地悪を糧にしてどんどん賢くなり、継母は陰ながら?クラウディアをものすっごく微笑ましく眺めて溺愛してしまう。
「もう!どうしてなのよ!!」
クラウディアが気がつく頃には外堀が全て埋め尽くされ、大変なことに!?
天然混じりの大人びている?少女と、冷たい天才義弟、そして変わり者な継母の家族の行方はいかに!?
「君は有能すぎて可愛げがない」と婚約破棄されたので、一晩で全ての魔法結界を撤去して隣国へ行きます。あ、維持マニュアルは燃やしました。
しょくぱん
恋愛
「君の完璧主義には反吐が出る」――婚約者の第一王子にそう告げられ、国外追放を命じられた聖女エルゼ。彼女は微笑み、一晩で国中の魔法結界を撤去。さらに「素人でも直せる」と嘘を吐かれた維持マニュアルを全て焼却処分した。守護を失いパニックに陥る母国を背に、彼女は隣国の軍事帝国へ。そこでは、彼女の「可愛くない」技術を渇望する皇帝が待っていた。
目覚めたら大好きなアニメの悪役令嬢でしたが、嫌われないようにしただけなのに全員から溺愛されています
月影みるく
恋愛
目を覚ましたら、大好きだったアニメの世界。
しかも私は、未来で断罪される運命の悪役令嬢になっていた。
破滅を回避するために決めたことはただ一つ――
嫌われないように生きること。
原作知識を頼りに穏やかに過ごしていたはずなのに、
なぜか王族や騎士、同年代の男女から次々と好意を向けられ、
気づけば全員から溺愛される状況に……?
世界に一人しかいない光属性を持つ悪役令嬢が、
無自覚のまま運命と恋を変えていく、
溺愛必至の異世界転生ラブファンタジー。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる