冷血公爵は呪われし美女を溺愛する

ナナスケ

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小さき呪い

第五十一話

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執務室で仕事の書類を片付けていると先刻レオに言いつけて呼び出したノエルが部屋の扉をノックする。
リアムは「入れ」と入室を許可するとノエルがその合図とともに部屋に入る。

「お呼びでしょうか旦那様。」

「お前には暫くしたら元アベル領へ戻り新たなテンプス領として治めてもらう。」

「ぼ、、、僕が?」

「長男であろう?」

「で、ですが!僕よりシエルの方が相応しいのでは、、、」

「内政はお前の方が才がある。シエルは剣の才と騎士としての威厳もある。ローズの身を守るのに適役だろう。」

「か、かしこまりました。」

少し落ち込むように項垂れるノエルにリアムはため息をつくと目を逸らしながら話を続けた。

「ローズもお前のことを慕っている、お前の顔を見にシエルとテンプス領に訪れるだろう。」

その言葉でノエルの表情はパァっと明るくなる。

「だ、旦那様もお越しくださるのですか?!」

「なっ!お、俺もか?」

「そ、そうだととても嬉しい、、、のですが。」

ノエルの強請り方はどこかローズに似ていてリアムは調子を狂わされていた。

「、、、ま、まぁ、、、、暇があればな。」

子供のように、いや子供なのだが、、、はしゃぐノエル。
すると部屋の扉が開き、シエルとローズが入ってきた。

「いい加減二人にもっと素直になればよろしいんですよ。」

「、、、」

ツーンとそっぽを向くリアムにクスッと笑みをこぼすローズ。

「ノエル、明日お前の父親に拷問をかける。5年前のことで何か知っているかもしれん。来るか?お前も。」

リアムは突如真剣な眼差しでノエルに向き直る。

「父上に、、、」

「死ぬかもな、俺は皇室のように生ぬるい拷問はせん。」

頬杖をつきながら顎を上げるリアムにローズは驚きノエルの前に立ち塞がる。

「おやめ下さい!伯爵の地位になったからと言ってまだ子供です!拷問を見せるだなんて!」

リアムはギロリとローズを睨みつける。

「皇室からも狙われ、5年前には正体不明の者からも狙われていた。タイムリミットが迫っているというのに何故手段を選んでいられようか。ノエルにもシエルにもそれなりに使えるようになって貰わなければ困る!口を挟むなローズ。お前のその優しさは心臓に悪い。命取りだ。」

正論を言われ言葉が出ないローズは小さく「申し訳ございません」と呟くと部屋を出ていった。


「旦那様、よろしければ私を連れて行ってくださいませ。もう、母のように失いたくはありません。」

頭を垂れながら言うノエルに「そうか」とだけ呟き「では行くぞ」と立ち上がった。





次回に続く!
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