冷血公爵は呪われし美女を溺愛する

ナナスケ

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小さき呪い

第五十二話

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「さて、、、、では話しを伺おうか?元子爵殿。」

椅子に縛り付けられ既に尋問を受けているのかところどころに殴られたあとのようなものが出来ていた。
リアムは椅子に座りながら一巻の髪をペラリとアベルの前に突き出す。

「我が妻の城から探し出した5年前のパーティの招待客の名簿だ。これにはそう、貴様の名前も書かれているのだ。」

「そ、それは!アグノエル子爵殿が令嬢であるローズ嬢の婚約者となる者を探すために開かれたパーティです!し、シエルを、、、シエルをローズ嬢にと思って招待を受けたのです!決して、決してローズ嬢に毒を盛ろうなどと!」

恐怖に歪んだ瞳で見上げると氷のように冷たい紅の瞳とぶつかる。
アベルは今必死な思いで喋ろうとするが唇も恐怖によって震えて上手く話せない。
途端にリアムがアベルの顔の目の前に剣を音を立てて突き立てる。

「ひっ!」

「当然だ。貴様、アグノエル家を知らないのか?ガロワの死神と呼ばれている古い家柄だ。代々の当主は暗殺術に長けていて国に仇なす者は全てアグノエルによって始末されてきた。そんな彼らが自分の娘に盛られようとしている毒を見逃すはずがないだろう。」

「っ!?」

「俺が気になるのはこの名前だ。」

リアムが指でトントンと軽く叩くそこには「サレス・バダンテール」と記されていた。

「ば、バタンテール?し、知らぬ名前でございます!」

「ほぉ、パーティ会場で会いもしなかったか?」

「本当でございます!言葉を交わしていれば覚えております!」

リアムは震えるアベルを見ると背後に立っているシエルに振り向き目配せをした。
シエルはそれを合図に部屋を後にする。

「セルペンス、、、」

「?!」

リアムがそう呟くとアベルの顔がみるみると青ざめていく。

「ま、、、、まさか、、、あの場に、、その者がいたというのですか?」

「ほぉ?その反応本当に知らんようだな。」





セルペンス、、、蛇の一族。

あらゆる悪事、陰謀に彼等ありと言われる最悪の一族。
50年前に没落したと言われているが裏の世界で生き延びているとも言われている。5年前のローズ毒殺未遂の事件もセルペンスが裏で糸を引いているのではと囁かれているほどだ。
リアムも何かしらセルペンスが関係していると考えていた。


「貴様が今まで生きてこられたのは奴らに目をつけられなかったからに過ぎないぞ。貴様のような小悪党、始末するまでもないからな。しかし我が領地で好き勝手した報いは今ここで受けてもらうことにしよう。聞きたいことももうないしな。」

「お、、、、おたすけを、、、なにとぞ、、、、なにとぞ!」


リアムは口元をにやりと上げると剣をアベルに振り落とした。









『へぇ、、、、あの子、結婚したんだ。』






次回に続く!
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