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大地震
美容液
しおりを挟む次の仕事探さなきゃならないな。
はぁ、順風満帆だと思った矢先にこれだよ。
よし、チートを使って仕事してみようか!
まずは『俺だけ入れるダンジョン』を『発現』
してみると、部屋に扉が一つできた。
これはダンジョンなんだよな。
高鳴る鼓動を抑えながら扉を開くと階段があり降りていく。
薄暗いが目が慣れてくると光苔のような光を感じ、前が見えるな。
階段を降りると迷宮のような形になってる様で、
「出たなスライム!『ファイアーボール』」
不定形のスライムというモンスターに炎の玉を魔法で投げつけると、“キシュウッ”と言って霧になった様だ。
ドロップにはプニプニのスライムボールと、魔石。
スライムボール……美容液に混ぜると肌が若返る。
魔石……魔力の結晶
へぇ、これから俺だけ入れるダンジョンで稼ぐことができるかだな。
1階層をくまなく探して回ると宝箱があった。
『鑑定』で罠はないのがわかると、そのまま開ける。
革鎧が入っていた。
革鎧……『パージ』で大きくなり『フィット』で身体にフィットする。
おぉ、冒険者っぽいな!
スライムボールも沢山集まったし、少しずつダンジョン攻略していこうかね。
でもこれだけ広いと地図が欲しいな。
『マップル』を『発現』すると頭の中にこのダンジョンの地図が出てきた。
よし!この調子で先に進もう。
2階層はゴブリン、“シュッボッ”と俺の少林寺拳法が炸裂するとドロップに変わるが、腰蓑と魔石なので腰蓑は捨てていく。流石に腰蓑の使い道がわからないからな。
3階層はスケルトン、少林寺拳法で倒せるがドロップに錆びた剣や槍、後は魔石が手に入る。
これをどうにかして普通の剣にできないかな?
俺は収納から『錬金術で楽に生活』と言う本を『発現』して、錬金術で合成すると普通の鉄の剣が手に入った。
これで俺も剣士として動けるな。
また宝箱を見つけたので開けてみると今度はポーションセットだった。
これも売れそうだな。
よし、もういい時間だから帰ろうと、もと来た道を最短で帰り自室に戻る。
ステータスを見てみる、
ーーー
本願寺時人 36歳
レベル13 職業 読者
スキル 発現 少林寺拳法 ダイエット 料理 鑑定 隠蔽 全魔法 全戦術 話術 マップ 錬金術
ユニーク 本 収納 ダンジョン
ーーー
さぁ、ダンジョン産の俺が作ったものが売れるかな?
スライムボールと美容液を混ぜて錬金したら売れるかな?
とりあえず美容液と入れ物をネットで注文しておく。
明日着く予定だからゆっくりと料理をしてビールを飲みながら本を読む。
あとはどうやって売るかだが、まずは自分で使ってみないとな。
翌日は朝から、
「フッフッフッフッ」とダイエットの為の運動をし、腕立て、腹筋、背筋、スクワットで体を絞っていく。もう、普通の体型になっているのでここからは筋力アップだな。
そして届いた美容液とスライムボールを錬金術で混ぜると『若返りの美容液』ができた。
自分で使ってみると肌が若返るのを感じて全身に塗りたくると、20代でもいけるんじゃないかと言うほどだ。
とりあえず200本用意して一本五万で売るつもりだ。
後は売る場所だな。
まぁ。こんな時のための『口八丁手八丁』、ブランドの化粧品店に電話で連絡してみるとなんとか社長に会えることになった。
翌日、スーツを着て、車はないのでタクシーで向かう。
「あ、初めまして本願寺と申します。いま名刺を切らしていてすいません」
「社長の飯盛よ、それよりも物は?」
スーツを着こなした30代の女性だろうか、きつそうな顔立ちをしている。
「はいこちらに!」
と一本手渡すとすぐに開けて匂いを嗅ぐ、
「……安物の香料ね」
「すいません、ですが、効果はありますので」
手につけて馴染ませると効果に驚いている様だ。
「……これの作り方を教えなさい」
「それは私じゃないと作れませんので」
「そう、じゃあ、この話は無かったことに」
「分かりました、お手数をおかけしてすいません」
「……分かったわよ!こちらの負け、効果は確かだからね」
と200本全部を買い取ると言う。
「まだ作れるのね?」
「はい、美容液があればそれで作りますが」
「そうね!これは試供品として使うことにする!美容液は今から作らせるから10000本用意すること!」
いきなり10000本かぁ。
「分かりました!金額の方は?」
「一本10万で売るから、三割ね」
「それは困りました。私は5万で売ろうと思ってたんですが」
女社長の飯盛は下唇を噛むと、
「分かったわ。一本五万、試供品は三万でどう?」
「ありがとうございます」
と契約書にサインして600万を現金で頂いた。
会社を後にすると、ネクタイを緩め、風を浴びる。
よし、これからだな!
ダンジョン1階層のスライムを狩り尽くさないといけないな。
部屋に戻ると残りのスライムボールを数えて、6:4の割合だから4000個必要だな。
ウカウカしてられないのでサッサとダンジョンに入ってスライムを狩っていく。
さぁ、スライム狩りの始まりじゃー!
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