おっさん、本でチートスキルを得る

盾乃あに

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大地震

貪欲

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『日本に支援が来た様です。アメリカ、韓国、シンガポールなどが災害派遣されました』
「それはいいね!でも、五年後まではいないだろ?」
『そうでしょうね。ですが定期的な支援は期待できるかと』
「あー、ステータスがあるからね」
『そうですね』
 とシックスと話をしていると後ろから、
「何2人だけで喋ってんのよ!」
 ルリが頭を出してくる。
「うっせぇ、黙って乗ってろよ」
「ふ、ふんだ!運転なら私もできるんですからね!」
「お、そうか、じゃあ次頼むわ!」
 と言うと黙って後ろにさって行く。
 結局俺が運転するんかい!
「お、群馬に入ったぞ」
「あ、あの、お尻痛いから休憩しませんか?」
 とサオリが恥ずかしそうに言うので、
「ん?悪い悪い、じゃあ休憩な」
 と車を止める。
 みんな降りて伸びをしている。
 まぁ、道も良くなって来たし俺の車でもいいけどな。
「私はビールちょうだい!」
「は?飲むのか?こんな真っ昼間から?」
「いいでしょちょっとくらい」
「分かったよ、あとは?」
「私ポカリ」
「私はミルクティーを」
「コーラ」
 と渡して座って飲む。
「はぁ、遠かったですね?」
「まぁ道が悪くて遠回りしたからな」
 と空を見るとヘリが飛んでいくのが分かる。
「へぇ、もう来てるみたいだな」
『アメリカですね』

 と十分休憩してから
「よし、後何キロだ?」
『後5キロほどです』
 シックスが言うのでみんな後5キロ我慢してもらう。
「おっしゃ、着いたけど、みんな仕事してる?」
『そうですね一部の企業は動いてるみたいです』
「そっか、街に到着したみたいだな!」
 震災の爪痕はあるが普通の暮らしをしている人達。
「いや。ダメだろ?」
『そうですね、ここにもダンジョンがあり、モノリスも出ていますね』
「でも普通に暮らしてる」
「えー、だめでしょ?」
「とりあえずギルドを探すか」
 と街乗り用のSUVに変えて街を回ってみる。
 コンビニやスーパーはやっていないのでどこかで、
「やっぱりあのヘリだな」
 駐車場にヘリが停まっていて物資を運んで渡している。
「あ!ギルドって書いてありますよ!」
「おぉ、やっとあったな」
 遠回りしてギルド前につける。

 入って行くと、アメリカ人が列を作ってモノリスを触っていた。
What are you doing?何をしているの?
What a status 何ってステータスを you have.とってるんだよ
「ステータスを取ってるってさ」
「分かるわい!何でアメリカ人がステータス取ってるのかが知りたいんだ!くそっ!ギルド長に会いにいくぞ」
 勝手に階段を登って扉を開けると金を数えている男がいた。
「な、何だお前は?」
「ここのギルド長か?」
「ワシが聞いてるんだ!」
 太った貪欲そうな顔しやがって、
「ギルド本部から来た」
「え、いや、あの」

「売ってるな?」
『売ってますね』
 こいつはステータスをアメリカに売って儲けてる様だな。

「5年後のことは?」
「い、言った、でも誰も取り合ってくれない」
「そうか?じゃあ、アメリカ人に売ってるのはなぜだ?」
「そ、それは」
「金になるからでしょ?冒険者を増やさずにアメリカ軍人に売る方がいいって思ってる」
 とルリが言うと、
「そ、そうだ、だってみんな働いているからな?な?だから」
「没収」
 金を収納する。
「だ、ダメじゃ!ワシの金!」
 と背中に隠してる金庫も没収する。
「あ、あぁ」
 ギルド長は座り込む。

「はぁ、どうすっかな?」
「募集すれば来るんじゃない?」
「どうやって?」
「ここ、電気も通ってるし電波もきてるからスマホが使えるわよ?」
 とルリがギルド長のスマホを見る。
 そうか、ネットで呼びかけるか。
「サオリ、サヤカ、ダイヤはネットで呼びかけてくれ」
「「「はい」」」

「俺たちはアメリカ人を何とかするぞ?」
「任せて」
 とアメリカ人にも事情を説明してダンジョンがあるところに案内する。
 すると銃を持って進んでいきモンスターを狩っているのでとりあえずこれでいいだろう。
 攻略するには銃じゃ無理だからとは言ってあるから途中で武器を変えるだろうな。

 アメリカ人も取り終わったらしく、日本人が来るのを待っていると、
「あ、あの!強くなれるって本当ですか?」
「まーた、気弱そうな子がきたな。幾つだ?」
貴島誠キジママコト、16です」
「んじゃこれに触って」
 とモノリスを指差す。
「はい!」
「ステータスって言って」
「す、ステータス……」
 ステータスを見て固まっている。
「どうだった?」
「僕、剣士でした!」
「よし!んじゃこれをやるよ」
“ズボッ”と被せたのは革鎧。
「フィット」
「フィット?うわ!」
 で剣を持たせれば十分剣士だな。
「行くぞ」
 と2人でダンジョンの中に入って行く。

「うぉ!ゴブリンだ!」
「そうだ、あいつを倒せ!」
「え、は、はい」
 と走って行くマコト。
「えい!えい!」
「腰入ってないぞ!刺せ!」
「はいぃ!」
と刺したら霧になって腰蓑と魔石をドロップする。

「った、やった!倒しましたよ!」
「次来てるぞ!」
「ええぇ!」
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