42 / 79
劇薬
しおりを挟む星3ダンジョン42階層をモンスターを倒しながらレベル上げをしているが、もう少しでレベルは限界の100になる。
「ふぅ、ようやくだな」
モンスターを倒して一息つく。
時計を確認するともう16時だ。
早く100まで上げて帰らないとな。
42階層のモンスターはミノタウロスファイター、ドロップにアックス、ナックルダスター、盾、ショルダーアーマーをたまにドロップする。この辺になると鋼鉄製なのであまり合成は出来ないからその内ミスリルの上、オリハルコンなどにして行くつもりだ。
43階層に下りる階段を見つけたので一応ステータスを見てみると、
ーーー
里見瑠夏 33歳
レベル100 ジョブ 合成師
スキル 合成LvMAX 鑑定 加工 調合 チェック 選択 作成 紫電一閃 模倣 new
ユニーク 追加効果
ーーーーーー
武器……ステータス(力、素速さ、防御、知力、幸運)+3、+5、+10、+15属性(火、水、風、土、雷、氷、聖、光、闇)
防具……ステータス(力、素速さ、防御、知力、幸運)+3、+5、+10、+15、+20、耐性(火、水、風、土、雷、氷、聖、光、闇、)、俊足、瞬歩、硬化、腕力、剛力、フィット、防汚、軽量化、
動具……収納(小、中、大、特大)、属性(火、水、風、土、雷、氷、聖、光、闇)、結界(小、中、大)、帰還、爆破、麻痺、索敵、鑑定、
ーーー
「お、100になったな。よし帰るか」
『帰還玉』を使って出口付近に帰る。
更衣室に入り着替えようとすると、
「あ?お前俺に逆らうのか?」
ロッカーで隠れているが声が聞こえてくる。
「ち、違うけど、人間は平等だと思うし」
「ちげぇんだよ!覚醒者だけで十分だ。あいつらは何も出来ないから俺らの下で奴隷でもやってりゃいいんだよ」
と物騒なことを言ってるな。
またアイツらの仲間みたいだな。
「おい、その辺にしとけよ?他の探索者の邪魔だ」
とそちらの方に歩いていく。
「あ?お前も探索者なら分かるだろ?俺たちは選ばれたんだよ」
「はぁ、わからんな。覚醒者が非覚醒者を下に見る道理がないからな」
「お前もかよ!」
「そんなもん、非覚醒者が仕事してるから俺たちは飯食うのに困らないだろ?服や娯楽もそうだ。はなから比べるのが間違いだ」
と言うと男は赤くなり何かを呟いている。
「わからないのか?お前たちは間違ってる」
「うるせぇよ!そんなもん奴隷にした後俺らに奉仕する様にすればいいだろ!」
と男は壁を殴る。
「はぁ、人の上に立つ人間はそんな事考えないぞ?」
「て、テメェはぶっ殺す」
と剣を抜き、こちらに突っ込んでくるので、避けて腹に拳を当てる。
「ゴェッ!」
「ほんとステータスすら上げないでよくそんな事、口にできたな?」
と顔をぶん殴ると壁に激突する男。
「グッ、く……そ、クソクソクソクソタレっー!」
と何かを取り出そうとするので俺は瞬歩でその手を握ると他の中にあるものを取る。
「あ!お、俺のだ!返せ!」
「へぇ、これが壊れた玩具の正体か」
紫色の錠剤で鑑定してみると、
『クレイジードロップ改』……狂戦士化し、トリップ状態にする劇薬。タガを外し体の動きを一時的に狂人化させ、強力な力を生み出すが、副作用で廃人になる可能性がある。
「お前よかったな。これ飲んでたら下手すりゃ廃人だぞ?」
「は?何言ってんだ?これは俺ら覚醒者に与えられた奇跡の薬だ。何倍もの力が出るんだから返せよ!」
と俺から奪おうとするが、胸を蹴り壁に打ち付けると倒れる男。
「はぁ、『鑑定』で確認した。クレイジードロップってのを改良したみたいだが、改悪だな。出来損ないの薬だ」
「は?わ、訳わかんネェこと言ってねぇで、返せよ!」
立ちあがろうとする男の背中を踏みつける。
「レベルの差もわかんないのか?とりあえず警察呼ぶか」
「く、くそ!」
となんとか俺の足を退かして逃げ出して行く。
まぁ、また警察は俺も勘弁だから逃したんだけどな。
「おい、大丈夫か?」
「は、はい、ありがとうございます」
「さっきのは知り合いか?」
「そうです。『アリスクラウン』ってところに入れとうるさくて」
そのまま薬の名前か、覚醒者至上主義ってところかな。
「とりあえずアイツが知り合いだったら辞めさせるべきだな」
「……俺の言うことは聞かないんで、話し合いにすらならないです」
「なんか聞いてるか?」
「……今週の日曜に渋谷に集まるから来いって」
3日後か、さて、何をするつもりだ?
「分かった、時間は?」
「それは言ってなかったです。あ、アイツ大丈夫ですよね?」
「それはわからない……」
「……ですよね、俺もなんとかします!」
「だな、任せるよ」
「はい」
と言って男は走って行ってしまった。
「さて、情報は仕入れたけどどうするかだな」
とりあえずここのギルマスにでも言っとくか。
着替えて更衣室を出るとギルマスの堂本が出てきていた。
「里見さんでしたか、更衣室で暴れてると連絡があって」
「あぁ、ちょうどよかった。これ」
と薬を渡す。
「こ、これは?」
「クレイジードロップっていう劇薬を改悪した代物だな。覚醒者至上主義のやつが持ってたよ」
「は?それは最近の覚醒者の事件に関わるものですか?」
と慌ててハンカチに薬を包む。
「だな。日曜に渋谷で何かあるらしい。多分大事になるぞ?」
「はぁ、それはやばいですね。この事は警察に連絡します」
「よろしく頼む」
と言って堂本と別れ外に出る。
空を見ると天気はあまり良くないな。
「警察でなんとかなればいいんだが」
103
あなたにおすすめの小説
外れスキルと言われたスキルツリーは地球の知識ではチートでした
盾乃あに
ファンタジー
人との関係に疲れ果てた主人公(31歳)が死んでしまうと輪廻の輪から外れると言われ、別の世界の別の人物に乗り替わると言う。
乗り替わった相手は公爵の息子、ルシェール(18歳)。外れスキルと言うことで弟に殺されたばかりの身体に乗り移った。まぁ、死んだことにして俺は自由に生きてみようと思う。
女神の白刃
玉椿 沢
ファンタジー
どこかの世界の、いつかの時代。
その世界の戦争は、ある遺跡群から出現した剣により、大きく姿を変えた。
女の身体を鞘とする剣は、魔力を収束、発振する兵器。
剣は瞬く間に戦を大戦へ進歩させた。数々の大戦を経た世界は、権威を西の皇帝が、権力を東の大帝が握る世になり、終息した。
大戦より数年後、まだ治まったとはいえない世界で、未だ剣士は剣を求め、奪い合っていた。
魔物が出ようと、町も村も知った事かと剣を求める愚かな世界で、赤茶けた大地を畑や町に、煤けた顔を笑顔に変えたいという脳天気な一団が現れる。
*表紙絵は五月七日ヤマネコさん(@yamanekolynx_2)の作品です*
低利貸屋 レイヴン ~ 錬金?いや、絶対秘密だが増金だ
おーぷにんぐ☆あうと
ファンタジー
スキルという能力を日常的に使用する世界で、主人公が持つスキルは、黙っているだけでお金が増えるという飛んでもないスキル。
しかも、購入費、修繕費、治療費。この世で値段がついているものは、物だろうと怪我だろうと病気だろうと何でも買い取れる派生スキルも持っていた。
普段は、金貸しを生業としている、そんな彼にも秘めた目的がある。
その目的を達成するために、相棒クロウとともに今日も冒険者を相手に商売をする。
お金を使った派生スキルを活用し、立ち塞がる敵を吹き飛ばしていく。そんなお話です。
尚、本作はカクヨムさまにも掲載しています。
ステータス画面がバグったのでとりあえず叩きます!!
カタナヅキ
ファンタジー
ステータ画面は防御魔法?あらゆる攻撃を画面で防ぐ異色の魔術師の物語!!
祖父の遺言で魔女が暮らす森に訪れた少年「ナオ」は一冊の魔導書を渡される。その魔導書はかつて異界から訪れたという人間が書き記した代物であり、ナオは魔導書を読み解くと視界に「ステータス画面」なる物が現れた。だが、何故か画面に表示されている文字は無茶苦茶な羅列で解読ができず、折角覚えた魔法なのに使い道に悩んだナオはある方法を思いつく。
「よし、とりあえず叩いてみよう!!」
ステータス画面を掴んでナオは悪党や魔物を相手に叩き付け、時には攻撃を防ぐ防具として利用する。世界でただ一人の「ステータス画面」の誤った使い方で彼は成り上がる。
※ステータスウィンドウで殴る、防ぐ、空を飛ぶ異色のファンタジー!!
備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ
ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。
見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は?
異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。
鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
現代社会とダンジョンの共生~華の無いダンジョン生活
シン
ファンタジー
世界中に色々な歪みを引き起こした第二次世界大戦。
大日本帝国は敗戦国となり、国際的な制約を受けながらも復興に勤しんだ。
GHQの占領統治が終了した直後、高度経済成長に呼応するかのように全国にダンジョンが誕生した。
ダンジョンにはモンスターと呼ばれる魔物が生息しており危険な場所だが、貴重な鉱物やモンスター由来の素材や食材が入手出来る、夢の様な場所でもあった。
そのダンジョンからモンスターと戦い、資源を持ち帰る者を探索者と呼ばれ、当時は一攫千金を目論む卑しい職業と呼ばれていたが、現代では国と国民のお腹とサイフを支える立派な職業に昇華した。
探索者は極稀にダンジョン内で発見されるスキルオーブから特殊な能力を得る者が居たが、基本的には身一つの状態でダンジョン探索をするのが普通だ。
そんなダンジョンの探索や、たまにご飯、たまに揉め事などの、華の無いダンジョン探索者のお話しです。
たまに有り得ない方向に話が飛びます。
一話短めです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる