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第29話
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ようやく40階層にたどり着くとボス部屋の扉を開いて中に入る。
ボス部屋もまた荒野で、遠くから土煙をあげてくるのはギガントワーム・ビーストだ。
「な!でけぇ!」
「逃げろっ!」
と、全員が逃げていくが、
「そらよっと!『焼却』」
俺は食べられる直前に避けて触る。
「スズ!大…丈夫みたいだな」
「食べられたかと思ったよ!」
「あはは、さすがにそれはないかな?ギガントワームはマジックバッグの素材になるからまた来ような!」
燃えてドロップに変わるギガントワーム・ビースト。
「マジか!」
「でも、あのデカさは恐怖でしかないな」
「さすがハードと言われるだけあるね」
「まぁ、2人にマジックバッグは作れるからな」
「まじか!やった!」
「これで俺もマジックバック持ちか!」
と言って笑っている。
宝箱が出てきて中にはミスリルソードが入っていた。
「これもらっていいか?」
「別にいいがどうしたの?」
「聖剣を出しとくのも魔力がいるんだよ」
「ならそれでいいんじゃないか?」
「よし!んじゃもらうな!」
ミスリルソードはヒカルが手にして、転移陣で外に出る。
「2人ともデザインは考えとけよ?」
「分かってるよ!いまもどうしようか考えてるから!」
「俺は大体決まってるからな!」
とヤスは決まってるようだな。
これで俺たちのグループはマジックバッグ持ちになるわけだ。
「へへ、みんな羨ましがるぞ?」
「ふふ、悪い顔してるわよ?」
「これで参考書は持ち歩けるな!」
「持ち歩くか!絶対入れないからな!」
とヒカルが言いまた騒がしくなる。
「魔石何個溜まった?」
「ん!250はとっくに行ってるな」
「あー、サンちゃんさん帰ってこないかなぁ」
と売ることを考えてるアキとアカネ、
「提出した魔石は学校が買い取るだろ?」
「「まじで!?」」
「さすがにそうだろ?生徒が必死に取ってきた魔石だからな!教科書に書いてあったぞ?」
「しまったな、ダンジョンの教科書は読んでない」
「あはは、アキも知らないことがあったな!」
「むぅ、まぁ、そんな時もある」
「開き直った!」
「うるせー」
と俺らは夜の道を歩いて行く。
なかなかダンジョンは進みが悪いがそれもまたいいのかもな。
春休みに入る。
電車の中はまた騒がしく、
「あ!俺のポテチ!」
「まだあるって、ほらよ」
「クソッ!俺らも40階層に早く行こう!」
とヒカルがマジックバッグから出すのを見てハッシーがトウマとナルトに言う。
「えー、別にいいよ」
「お前は持ってるからな!俺も欲しいし!」
ナルトを見てトウマがそう言う。
「てか、ギガントワーム・ビーストでしょ?強いじゃん!」
シズが言うと、
「まぁ、なんとか倒せるだろ?」
サトシが言う。
「こっちはまだ20階層だし!30まで行くのだってしんどいの!」
ミサトが言うとサオリが頷いている。
サトシはハッシーと確か不破源達と。ナルト、トウマは 瀬名雲雀なんかとグループ組んでたな。
シズのグループには 百田麗音なんかがいた。
ミサトとサオリは同じグループだ。
確かミサト達のグループは野間賢治達、3人が入ってたはずだ。
「野間達は?結構やるだろ?」
トウマが言うと、
「あー、野間ね、あいつらオタクだからあんまり乗り気じゃないんだよねー」
「あはは、でもマジックバッグは欲しがるんじゃない?」
「あー!言ってみるよ!欲しがれば多分頑張ってくれるから!」
だそうだ。
まぁ、材料さえあれば作ってやるけどな。
40分なんてあっと言う間に過ぎ、俺が住んでる街に到着する。
みんな結構バラバラに降りていって俺が最後だ。
久しぶりの景色だが、冬も帰ってきたからそこまで感動はない。
「ただいまー」
「おかえり!どうだったの?テスト」
「まぁまぁだよ。赤点は取ってないから大丈夫」
帰ってきてすぐにテストのことを聞かれるとは思わなかったな。
「父さんは?」
「お父さんはゴルフよ?久しぶりに身体を動かしたいんですって」
おぉ、本当に異世界に行ってた事を忘れていってるんだな。
「手洗いしてきなさいね!」
「はーい」
手を洗って土産を渡し、それをおやつにお茶をする。
「へぇ、それじゃ場所取りするの?気をつけなさいね?最近物騒だから」
「…それは大丈夫だよ」
「そぅ?まぁ、男の子だしね」
晩飯には父さんも帰ってきたので喋りながら食べて、部屋に戻る。
「はぁ、流石に驚いた。本当に記憶がなくなってるな」
学校は学校として認識してるようだが、異世界帰りなのは微塵も話題に出なかった。至って普通の会話だけだから俺も合わせたが、あり得るんだな。記憶を弄るスキルが。
ヒカル達からもメールが来て、やはり驚いたらしい。
そりゃな、家族から記憶が消えたら少し動揺はするな。まぁ、徐々に忘れて行くのはしょうがないと思うがな。
ネットで検索すると花見の開花時期は4月1日だったのでその後なら花見ができるだろ。
ハッシー達と花見の日を決めて前日から乗り込む。
場所は駒沢公園になったので夜に出かけて場所取りがてら花見をすることに。
「よっす!みんな来たな!」
「っても、4人だけどな」
ハッシー、トウマ、ナルトで場所取りをし、4人で寝転がって桜を見る。
「さすがに親が忘れて行くのはちょっとびっくりしたな」
「だな、あれは結構くるね?」
「まぁ、俺らは忘れたくても忘れられないからな」
「な。…みんなこうやって忘れるんだよな」
「そんなスキル持ってる奴いたか?」
「いないだろ?…いや、忘れてるのか?」
40人のクラスメイトの顔を思い出してみる。
「わかんねーや」
まぁ、学校に行って顔見たら思い出すだろ。
朝までくだらない話をしながら待っていると、
「おっす!朝マック買ってきた!」
ヒカルとアカネがやってくる。
「おお!腹減ったんだよな!」
「神か?」
「まぁ、座れよ」
みんな起き上がり桜を見ながら飯を食う。
「はぁ、桜って綺麗ね!」
「だな、やっぱそう思うよな!」
そう、桜は綺麗に花を咲かせハラハラと散って行く。
ジュースで乾杯しているとゾクゾクと集まってくるクラスメイト。
「よっしゃ!ピザ買ってくる!」
「ヒカル!ピザばっかじゃね?」
「いいじゃん!じゃあ行ってくるな!」
「いってらー」
ヒカルを見送りみんなで駄弁る。
まだ未成年だから酒は飲まないが、いい気分だな。
ボス部屋もまた荒野で、遠くから土煙をあげてくるのはギガントワーム・ビーストだ。
「な!でけぇ!」
「逃げろっ!」
と、全員が逃げていくが、
「そらよっと!『焼却』」
俺は食べられる直前に避けて触る。
「スズ!大…丈夫みたいだな」
「食べられたかと思ったよ!」
「あはは、さすがにそれはないかな?ギガントワームはマジックバッグの素材になるからまた来ような!」
燃えてドロップに変わるギガントワーム・ビースト。
「マジか!」
「でも、あのデカさは恐怖でしかないな」
「さすがハードと言われるだけあるね」
「まぁ、2人にマジックバッグは作れるからな」
「まじか!やった!」
「これで俺もマジックバック持ちか!」
と言って笑っている。
宝箱が出てきて中にはミスリルソードが入っていた。
「これもらっていいか?」
「別にいいがどうしたの?」
「聖剣を出しとくのも魔力がいるんだよ」
「ならそれでいいんじゃないか?」
「よし!んじゃもらうな!」
ミスリルソードはヒカルが手にして、転移陣で外に出る。
「2人ともデザインは考えとけよ?」
「分かってるよ!いまもどうしようか考えてるから!」
「俺は大体決まってるからな!」
とヤスは決まってるようだな。
これで俺たちのグループはマジックバッグ持ちになるわけだ。
「へへ、みんな羨ましがるぞ?」
「ふふ、悪い顔してるわよ?」
「これで参考書は持ち歩けるな!」
「持ち歩くか!絶対入れないからな!」
とヒカルが言いまた騒がしくなる。
「魔石何個溜まった?」
「ん!250はとっくに行ってるな」
「あー、サンちゃんさん帰ってこないかなぁ」
と売ることを考えてるアキとアカネ、
「提出した魔石は学校が買い取るだろ?」
「「まじで!?」」
「さすがにそうだろ?生徒が必死に取ってきた魔石だからな!教科書に書いてあったぞ?」
「しまったな、ダンジョンの教科書は読んでない」
「あはは、アキも知らないことがあったな!」
「むぅ、まぁ、そんな時もある」
「開き直った!」
「うるせー」
と俺らは夜の道を歩いて行く。
なかなかダンジョンは進みが悪いがそれもまたいいのかもな。
春休みに入る。
電車の中はまた騒がしく、
「あ!俺のポテチ!」
「まだあるって、ほらよ」
「クソッ!俺らも40階層に早く行こう!」
とヒカルがマジックバッグから出すのを見てハッシーがトウマとナルトに言う。
「えー、別にいいよ」
「お前は持ってるからな!俺も欲しいし!」
ナルトを見てトウマがそう言う。
「てか、ギガントワーム・ビーストでしょ?強いじゃん!」
シズが言うと、
「まぁ、なんとか倒せるだろ?」
サトシが言う。
「こっちはまだ20階層だし!30まで行くのだってしんどいの!」
ミサトが言うとサオリが頷いている。
サトシはハッシーと確か不破源達と。ナルト、トウマは 瀬名雲雀なんかとグループ組んでたな。
シズのグループには 百田麗音なんかがいた。
ミサトとサオリは同じグループだ。
確かミサト達のグループは野間賢治達、3人が入ってたはずだ。
「野間達は?結構やるだろ?」
トウマが言うと、
「あー、野間ね、あいつらオタクだからあんまり乗り気じゃないんだよねー」
「あはは、でもマジックバッグは欲しがるんじゃない?」
「あー!言ってみるよ!欲しがれば多分頑張ってくれるから!」
だそうだ。
まぁ、材料さえあれば作ってやるけどな。
40分なんてあっと言う間に過ぎ、俺が住んでる街に到着する。
みんな結構バラバラに降りていって俺が最後だ。
久しぶりの景色だが、冬も帰ってきたからそこまで感動はない。
「ただいまー」
「おかえり!どうだったの?テスト」
「まぁまぁだよ。赤点は取ってないから大丈夫」
帰ってきてすぐにテストのことを聞かれるとは思わなかったな。
「父さんは?」
「お父さんはゴルフよ?久しぶりに身体を動かしたいんですって」
おぉ、本当に異世界に行ってた事を忘れていってるんだな。
「手洗いしてきなさいね!」
「はーい」
手を洗って土産を渡し、それをおやつにお茶をする。
「へぇ、それじゃ場所取りするの?気をつけなさいね?最近物騒だから」
「…それは大丈夫だよ」
「そぅ?まぁ、男の子だしね」
晩飯には父さんも帰ってきたので喋りながら食べて、部屋に戻る。
「はぁ、流石に驚いた。本当に記憶がなくなってるな」
学校は学校として認識してるようだが、異世界帰りなのは微塵も話題に出なかった。至って普通の会話だけだから俺も合わせたが、あり得るんだな。記憶を弄るスキルが。
ヒカル達からもメールが来て、やはり驚いたらしい。
そりゃな、家族から記憶が消えたら少し動揺はするな。まぁ、徐々に忘れて行くのはしょうがないと思うがな。
ネットで検索すると花見の開花時期は4月1日だったのでその後なら花見ができるだろ。
ハッシー達と花見の日を決めて前日から乗り込む。
場所は駒沢公園になったので夜に出かけて場所取りがてら花見をすることに。
「よっす!みんな来たな!」
「っても、4人だけどな」
ハッシー、トウマ、ナルトで場所取りをし、4人で寝転がって桜を見る。
「さすがに親が忘れて行くのはちょっとびっくりしたな」
「だな、あれは結構くるね?」
「まぁ、俺らは忘れたくても忘れられないからな」
「な。…みんなこうやって忘れるんだよな」
「そんなスキル持ってる奴いたか?」
「いないだろ?…いや、忘れてるのか?」
40人のクラスメイトの顔を思い出してみる。
「わかんねーや」
まぁ、学校に行って顔見たら思い出すだろ。
朝までくだらない話をしながら待っていると、
「おっす!朝マック買ってきた!」
ヒカルとアカネがやってくる。
「おお!腹減ったんだよな!」
「神か?」
「まぁ、座れよ」
みんな起き上がり桜を見ながら飯を食う。
「はぁ、桜って綺麗ね!」
「だな、やっぱそう思うよな!」
そう、桜は綺麗に花を咲かせハラハラと散って行く。
ジュースで乾杯しているとゾクゾクと集まってくるクラスメイト。
「よっしゃ!ピザ買ってくる!」
「ヒカル!ピザばっかじゃね?」
「いいじゃん!じゃあ行ってくるな!」
「いってらー」
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