47 / 55
第47話
しおりを挟む
6月に入り、7月下旬の期末まで追い込みをかける。
流石にここで赤点を取るわけには行かないヒカルは猛勉強中だ。
「今日はここまでになります。あ、明日は留学生が来ますのでよろしくお願いしますね」
「「「「はー…えぇーー!?」」」」
「今頃?!」
「え?アメリカからでしょ?」
と騒ぎ出すクラスメイト。
まぁ、一名足りなかったから丁度いいだろ。
「男かな?女かな?」
「ヒカル?」
「女だったらいいなぁ」
「ヤス?心の声が漏れてるぞ?」
と俺たちもファミレスで飯を食っていて、その話をしていた。
そこに吉田がやって来る。
「ん?どした?」
「ねぇ、スズ君?私達のグループに入ってよ?」
「吉田達のグループはいまどれくらいなんだ?」
「まだ、30階層なの!」
「1人足りないのに凄いじゃないか!」
30階層だとグランビートルを倒したんだな。
「そうも言ってられないでしょ?私達も教育者入れてもらってやっとなの!」
そうか、臼井がいればまた違ったんだろうがな。
まぁ、俺が抜けても勇者組は大丈夫だろ。
「んじゃ、明日、宇田先生に言ってみよう」
「やった!スズ君ありがとう!」
吉田達は自分の席に戻り楽しそうに話をしている。
「えー、スズグループ抜けるのか」
「まぁ、明日来るって言う留学生もいることだし、ヒカル達なら大丈夫だろ?」
ブスくれてるヒカル達だが、
「まぁ、しょうがないわね」
「だな、まぁ、2年になったらまたグループ分けするしな!」
となんとか納得してくれた。
次の日は朝から留学生の話で持ちきりだ。
といきなり怒鳴り声が響く。
「今生!お前抜けろよ?」
「は?なんであーしが抜けないといけないのよ!」
「あ?お前ら2人ともいらねーんだよ!!」
と揉めているのは中村達だ。
すぐに宇田先生が入ってきて静かになる。
「はい、皆さん、静かにしてくださいね」
「クッ!」
「ふん!」
と中村達も着席する。
「では入って来てください」
「はーい!」
と入って来たのは金髪碧眼の女の子だった。
「ソフィア・ウィリアムズよ!よろしくね!」
「はい。と言うわけで今日から一緒に勉強してもらいます。グループは…」
「はい!俺が吉田達のグループに入るんで北王子達のグループはどうでしょう?」
「あぁ、…なるほど、いいですね!そうしましょう」
と言うことで決まったが中村からの睨みが凄まじかった。まぁ、関係ないが。
昼休憩に入ると学食を食べてグラウンドに行く。
「とりあえずよろしくな!」
「「「はい!」」」
西口美月が吟遊詩人、吉田志穂がテイマー、前園香織が呪術師、百浦麗音魔道具師だ。
と言うか、
「よくやって来れたな?」
戦闘職が1人もいない。
「でしょ?まぁ、教育者の村雨伊月さんがいるし、テイムしてるガルちゃんが強いのもあるの」
と百浦が教えてくれる。
「へぇ、テイマーの吉田は何をテイムしてるんだ?」
「見せてあげるね!ガルちゃん、来て!」
手首に着けてる腕輪から現れたのは、ホワイトファングウルフだった。
「おわっ!凄いな!」
『ワフッ!』
「おぉ、フワフワじゃねーか!」
顔を舐めてくるガルちゃんに心が動かされる。
「可愛いな!」
「「「「でしょ!」」」」
そして、放課後にはとりあえず様子見で5人でダンジョンに向かう。
「一応、村雨さんにも連絡しておいたの!」
「…よろしく」
「あ、クノイチの方なんですね。よろしくお願いします」
村雨さんはクノイチだった。黒髪をポニーテールにしていて口元を隠している。
「じゃあ、30階層から行こうか!」
「「「「はい」」」」
31階層に入り、
「じゃあ、どんな風に戦ってたんだ?」
「ガルちゃん!来て」
『ワフッ!』
ガルちゃんを先頭にしてみんな剣を持っている。
「へぇ、みんなでやるんだな」
オーガが突進して来るが、ガルちゃんがそれを止めると、前園香織が呪術師の『衰弱』を使って弱らせると、西口美月が吟遊詩人の『勇気の歌』でみんなにバフをかける。
あとはみんなで剣を使いオーガはドロップに変わる。
「おぉー!」
俺は凄い連携で頑張るみんなに拍手していた。
「はぁ、はぁ、で、でもこれが精一杯よ?」
「そうか、んじゃ俺の番だな」
丁度よくオーガが来たので、
“バッ”と草が舞う。
俺はオーガの目の前に飛んでいて左でぶん殴り。怯んだ所にミスリルソードで首を刎ねる。
ドロップを拾い、歩いて戻ると、
「す、凄い!」
「これがスズ君」
「…あり得ない」
村雨さんもビックリしたようだ。
「まぁ、こんな感じだから、俺がモンスターに一撃入れたらみんなで畳み込めばいいんじゃないかな?」
「うん!それで行こう!」
「「「おおー!」」」
攻略は土日から始めることにしてみんなでまたファミレスに行くと、
「だから、お前たちに今生と和田をやるからソフィアをこっちによこせっていってんだよ!
」
中村がヒカル達にそんなことを言っているので目の前に行きまた顔を掴む。
「お前はいつ変わるんだ?あ?」
と顔面をまた左手で掴む。
「が、ガァぁぁ」
「やめろ!殺すなよ!」
「ったく!さっさと失せろ!」
小早川と鈴木が中村を掴んで逃げて行く。
「大丈夫か?」
「あぁ、もうちょっとで俺がぶん殴る所だったよ」
「あはは、じゃあ邪魔したか?」
「いや、助かったよ。あはは」
ヒカルが笑って言う。
「しかし変わらないな。あいつらは」
「だな」
少しくらい変わってもいいんだが。
「さて、俺たちはこっちで飯食うからさ!」
「なんだよ!そこ空いてるだろ!」
と隣のボックス席を指差すのでそこにして注文する。
「そう言えばソフィアって子は?」
「ん?あぁ、ここにいるぞ」
見るとアカネに隠れてこっちを見ていた。
「お、おぉう!ビックリした。よろしくソフィア!」
「見つけた、a cute guy」
「ん?可愛い?」
「違うぞ?この場合イケメンってことな?」
アキが通訳する。
「おー!thank you!」
顔を赤くしているソフィアに笑いかける。
「This is destiny」
「運命だそうだ」
うん、アキに訳して貰わなくても分かるよ?
流石にここで赤点を取るわけには行かないヒカルは猛勉強中だ。
「今日はここまでになります。あ、明日は留学生が来ますのでよろしくお願いしますね」
「「「「はー…えぇーー!?」」」」
「今頃?!」
「え?アメリカからでしょ?」
と騒ぎ出すクラスメイト。
まぁ、一名足りなかったから丁度いいだろ。
「男かな?女かな?」
「ヒカル?」
「女だったらいいなぁ」
「ヤス?心の声が漏れてるぞ?」
と俺たちもファミレスで飯を食っていて、その話をしていた。
そこに吉田がやって来る。
「ん?どした?」
「ねぇ、スズ君?私達のグループに入ってよ?」
「吉田達のグループはいまどれくらいなんだ?」
「まだ、30階層なの!」
「1人足りないのに凄いじゃないか!」
30階層だとグランビートルを倒したんだな。
「そうも言ってられないでしょ?私達も教育者入れてもらってやっとなの!」
そうか、臼井がいればまた違ったんだろうがな。
まぁ、俺が抜けても勇者組は大丈夫だろ。
「んじゃ、明日、宇田先生に言ってみよう」
「やった!スズ君ありがとう!」
吉田達は自分の席に戻り楽しそうに話をしている。
「えー、スズグループ抜けるのか」
「まぁ、明日来るって言う留学生もいることだし、ヒカル達なら大丈夫だろ?」
ブスくれてるヒカル達だが、
「まぁ、しょうがないわね」
「だな、まぁ、2年になったらまたグループ分けするしな!」
となんとか納得してくれた。
次の日は朝から留学生の話で持ちきりだ。
といきなり怒鳴り声が響く。
「今生!お前抜けろよ?」
「は?なんであーしが抜けないといけないのよ!」
「あ?お前ら2人ともいらねーんだよ!!」
と揉めているのは中村達だ。
すぐに宇田先生が入ってきて静かになる。
「はい、皆さん、静かにしてくださいね」
「クッ!」
「ふん!」
と中村達も着席する。
「では入って来てください」
「はーい!」
と入って来たのは金髪碧眼の女の子だった。
「ソフィア・ウィリアムズよ!よろしくね!」
「はい。と言うわけで今日から一緒に勉強してもらいます。グループは…」
「はい!俺が吉田達のグループに入るんで北王子達のグループはどうでしょう?」
「あぁ、…なるほど、いいですね!そうしましょう」
と言うことで決まったが中村からの睨みが凄まじかった。まぁ、関係ないが。
昼休憩に入ると学食を食べてグラウンドに行く。
「とりあえずよろしくな!」
「「「はい!」」」
西口美月が吟遊詩人、吉田志穂がテイマー、前園香織が呪術師、百浦麗音魔道具師だ。
と言うか、
「よくやって来れたな?」
戦闘職が1人もいない。
「でしょ?まぁ、教育者の村雨伊月さんがいるし、テイムしてるガルちゃんが強いのもあるの」
と百浦が教えてくれる。
「へぇ、テイマーの吉田は何をテイムしてるんだ?」
「見せてあげるね!ガルちゃん、来て!」
手首に着けてる腕輪から現れたのは、ホワイトファングウルフだった。
「おわっ!凄いな!」
『ワフッ!』
「おぉ、フワフワじゃねーか!」
顔を舐めてくるガルちゃんに心が動かされる。
「可愛いな!」
「「「「でしょ!」」」」
そして、放課後にはとりあえず様子見で5人でダンジョンに向かう。
「一応、村雨さんにも連絡しておいたの!」
「…よろしく」
「あ、クノイチの方なんですね。よろしくお願いします」
村雨さんはクノイチだった。黒髪をポニーテールにしていて口元を隠している。
「じゃあ、30階層から行こうか!」
「「「「はい」」」」
31階層に入り、
「じゃあ、どんな風に戦ってたんだ?」
「ガルちゃん!来て」
『ワフッ!』
ガルちゃんを先頭にしてみんな剣を持っている。
「へぇ、みんなでやるんだな」
オーガが突進して来るが、ガルちゃんがそれを止めると、前園香織が呪術師の『衰弱』を使って弱らせると、西口美月が吟遊詩人の『勇気の歌』でみんなにバフをかける。
あとはみんなで剣を使いオーガはドロップに変わる。
「おぉー!」
俺は凄い連携で頑張るみんなに拍手していた。
「はぁ、はぁ、で、でもこれが精一杯よ?」
「そうか、んじゃ俺の番だな」
丁度よくオーガが来たので、
“バッ”と草が舞う。
俺はオーガの目の前に飛んでいて左でぶん殴り。怯んだ所にミスリルソードで首を刎ねる。
ドロップを拾い、歩いて戻ると、
「す、凄い!」
「これがスズ君」
「…あり得ない」
村雨さんもビックリしたようだ。
「まぁ、こんな感じだから、俺がモンスターに一撃入れたらみんなで畳み込めばいいんじゃないかな?」
「うん!それで行こう!」
「「「おおー!」」」
攻略は土日から始めることにしてみんなでまたファミレスに行くと、
「だから、お前たちに今生と和田をやるからソフィアをこっちによこせっていってんだよ!
」
中村がヒカル達にそんなことを言っているので目の前に行きまた顔を掴む。
「お前はいつ変わるんだ?あ?」
と顔面をまた左手で掴む。
「が、ガァぁぁ」
「やめろ!殺すなよ!」
「ったく!さっさと失せろ!」
小早川と鈴木が中村を掴んで逃げて行く。
「大丈夫か?」
「あぁ、もうちょっとで俺がぶん殴る所だったよ」
「あはは、じゃあ邪魔したか?」
「いや、助かったよ。あはは」
ヒカルが笑って言う。
「しかし変わらないな。あいつらは」
「だな」
少しくらい変わってもいいんだが。
「さて、俺たちはこっちで飯食うからさ!」
「なんだよ!そこ空いてるだろ!」
と隣のボックス席を指差すのでそこにして注文する。
「そう言えばソフィアって子は?」
「ん?あぁ、ここにいるぞ」
見るとアカネに隠れてこっちを見ていた。
「お、おぉう!ビックリした。よろしくソフィア!」
「見つけた、a cute guy」
「ん?可愛い?」
「違うぞ?この場合イケメンってことな?」
アキが通訳する。
「おー!thank you!」
顔を赤くしているソフィアに笑いかける。
「This is destiny」
「運命だそうだ」
うん、アキに訳して貰わなくても分かるよ?
42
あなたにおすすめの小説
男女比1対5000世界で俺はどうすれバインダー…
アルファカッター
ファンタジー
ひょんな事から男女比1対5000の世界に移動した学生の忠野タケル。
そこで生活していく内に色々なトラブルや問題に巻き込まれながら生活していくものがたりである!
備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ
ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。
見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は?
異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。
鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。
合成師
あに
ファンタジー
里見瑠夏32歳は仕事をクビになって、やけ酒を飲んでいた。ビールが切れるとコンビニに買いに行く、帰り道でゴブリンを倒して覚醒に気付くとギルドで登録し、夢の探索者になる。自分の合成師というレアジョブは生産職だろうと初心者ダンジョンに向かう。
そのうち合成師の本領発揮し、うまいこと立ち回ったり、パーティーメンバーなどとともに成長していく物語だ。
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
ダンジョンをある日見つけた結果→世界最強になってしまった
仮実谷 望
ファンタジー
いつも遊び場にしていた山である日ダンジョンを見つけた。とりあえず入ってみるがそこは未知の場所で……モンスターや宝箱などお宝やワクワクが溢れている場所だった。
そんなところで過ごしているといつの間にかステータスが伸びて伸びていつの間にか世界最強になっていた!?
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる