DANCING・JAEGER

KAI

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第3章

【ヤクザのブランド】

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 こうして始まった千石龍敏の出所祝いだが、本人はあまり気のいいモンじゃなかった。


 腹が減って肉にありつこうとしていても、どこに行こうとも、どこかのお偉いさんが出てきて挨拶をする。


 見知らぬ者が自分を叔父貴と慕ってくる。


 息がつまる思いだった。


 そんな龍敏はどこに行くか?


 部屋の隅でバラス・・・・・・もとい『般若神道会』の者と過ごしているクインのそばだった。


「なあ兄弟。なんやワシがバカやからかどうか・・・・・・この集まり反吐が出そうやわ」


 気色の悪い違和感が漂っている。


「それはそうだろう。みんなお前という『』に集まった蛾なんだから」


「蛾?」


「ほら・・・・・・一匹来たぞ」


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