158 / 240
男女云々というかもう、日記?
現在進行形
しおりを挟む
社会というものが怖くて、人が怖くて、男性が怖くて、でも弱いばかりでは襲われると知って、いじめられっ子には戻りたくなくて、「憎んでいるのだ」と強がった。男性不信や男性恐怖症というよりミサンドリーなんだ、と。
もちろん現実で強がることなどできず、震えながら、引きこもりながら、ネットで強がった言葉を書き連ねるばかりだった。
行いが悪いなどとは百も承知……なんて、そんな覚悟すらできていなくて。何が跳ね返ってくるかも予想できぬまま、投げつけ続けている。
偽ることが上手くなったと自惚れた。実際のところどうだろう。ちっとも化けられてなどいないのに、上手く化けたものだと、自分だけが鼻高々なのではないか。ああ恥ずかしい。
何も分からなかった。知ったかぶりして、的外れで、井の中の蛙だった。人の心が分かるとっかかりなどなかった。同年代のことすら分からず、年上や年下の人の気持ちなど、なおさら分からない。
同期……先輩……後輩……上司……駅で仕事の電話をしているような人……。そんな社会人の人たちの心など、おもんぱかれるはずがなかった。
しかし彼の股間の膨らみに触れ、荒くなる呼吸や喘ぎ声を耳元で聞いていると、生き物であるとしか言いようがない。
たしかに違う生き物かもしれない、けれど同じ生き物でもある。「男と女は違う生き物だ」と言う人もいる中、彼自身が「同じ人間やん」と言ってくれたのだ。男性に「女と男は違う」と言われて引っかかってきたのに、男性から「同じだ」と言われて引き戻された。
さらに彼は子どものように無邪気に接してくれるものだから、「社会」や「上司」や「会社」や「人間」といったものが、今まで得体の知れないお化けや、立ちはだかる壁のように見えていたのが、いい意味で崩れ落ちた。
人間というのは生き物で、男性というのも、力は女性より強いだろうけど、同じように脆い生き物なのだ。心身ともに、傷つけることもできれば、快感を与えることもできる。急所を触らせてもらっているということは、それほどまでに信頼関係を築いたということなのかもしれない。
宝物を手に入れたが、宝物の価値を私はまだ分かっていない。人の気持ち、人生、社会の在り方……何も分かっていない。何も知らない。それは変わらないかもしれない。
けれど残念ながら、刻一刻と体は衰えるということは、例外なく基本的条件であるらしい。分かろうと分からなかろうと、いつまでもこのままの状態ではない。歩くことも難しくなるかもしれないし、その前に性機能だって衰えるかもしれない。ならば。
……性は軽いことではない。妊娠の可能性が、常にゼロではないからだ。だから、自分の意志もなしに、無闇やたらと体を差し出してはいけない。性病というものもあるらしい。
性についても私は分かっていない。捉え方が軽いかもしれない。しかし。
彼にこの瞬間、幸せを感じてもらいたい。男としての快楽、絶頂を味わってもらいたい。気持ちよくなってくれればいい。
一瞬のことかもしれない。やがて過ぎ去り、思い出も薄れるかもしれない。彼に釣り合う女になりきれなくて、私のあまりの生活力のなさに彼が嫌気差すかもしれない。大喧嘩で別れるかもしれない。それでも。今、気持ちよくなってもらいたい。
快楽は一瞬。子どもができたらその事実は永遠。性は、命は、重いんだぞ。分かっているのか? と自分に問いかけ、時には彼にぶつけつつも。「重いからこそ」と夢見心地で酔いしれつつも。「どうして彼にもっとしてあげられなかったんだろう」と後悔しないように。味わってもらいたい。
いつか薄れたとしても。「満たされた」経験は消えないかもしれない。
子どもの頃、お菓子を食べられなかったとか、ゲームを取り上げられたとか、マンガを捨てられたとか、無念だったことは覚えている。満足だったことはちょっと忘れかけてしまう。けど、美味しいものいっぱい買って食べられたら、落ちついて、「もういいかな」となる。満足する。それが満たされるってことで。満たされないうちは、欲しくなる。
むしゃぶりつきたくなるようなゾーンを越えて、それでもずっと持っていたいと思うもの、残るものが、「好き」ってことなんだと思う。一過性のマイブームは終わるけど、ずっと好きなものは続く。人間関係もおそらく……。
いずれにせよ、満たされれば。やりきれば良いんじゃなかろうか。「もういいかな」となるか、ずっと続いていくかは知らない。宝物の形もまだ知らない。プレイ方法の分からないゲームのように、手探りで楽しい日々が続いていく。
もちろん現実で強がることなどできず、震えながら、引きこもりながら、ネットで強がった言葉を書き連ねるばかりだった。
行いが悪いなどとは百も承知……なんて、そんな覚悟すらできていなくて。何が跳ね返ってくるかも予想できぬまま、投げつけ続けている。
偽ることが上手くなったと自惚れた。実際のところどうだろう。ちっとも化けられてなどいないのに、上手く化けたものだと、自分だけが鼻高々なのではないか。ああ恥ずかしい。
何も分からなかった。知ったかぶりして、的外れで、井の中の蛙だった。人の心が分かるとっかかりなどなかった。同年代のことすら分からず、年上や年下の人の気持ちなど、なおさら分からない。
同期……先輩……後輩……上司……駅で仕事の電話をしているような人……。そんな社会人の人たちの心など、おもんぱかれるはずがなかった。
しかし彼の股間の膨らみに触れ、荒くなる呼吸や喘ぎ声を耳元で聞いていると、生き物であるとしか言いようがない。
たしかに違う生き物かもしれない、けれど同じ生き物でもある。「男と女は違う生き物だ」と言う人もいる中、彼自身が「同じ人間やん」と言ってくれたのだ。男性に「女と男は違う」と言われて引っかかってきたのに、男性から「同じだ」と言われて引き戻された。
さらに彼は子どものように無邪気に接してくれるものだから、「社会」や「上司」や「会社」や「人間」といったものが、今まで得体の知れないお化けや、立ちはだかる壁のように見えていたのが、いい意味で崩れ落ちた。
人間というのは生き物で、男性というのも、力は女性より強いだろうけど、同じように脆い生き物なのだ。心身ともに、傷つけることもできれば、快感を与えることもできる。急所を触らせてもらっているということは、それほどまでに信頼関係を築いたということなのかもしれない。
宝物を手に入れたが、宝物の価値を私はまだ分かっていない。人の気持ち、人生、社会の在り方……何も分かっていない。何も知らない。それは変わらないかもしれない。
けれど残念ながら、刻一刻と体は衰えるということは、例外なく基本的条件であるらしい。分かろうと分からなかろうと、いつまでもこのままの状態ではない。歩くことも難しくなるかもしれないし、その前に性機能だって衰えるかもしれない。ならば。
……性は軽いことではない。妊娠の可能性が、常にゼロではないからだ。だから、自分の意志もなしに、無闇やたらと体を差し出してはいけない。性病というものもあるらしい。
性についても私は分かっていない。捉え方が軽いかもしれない。しかし。
彼にこの瞬間、幸せを感じてもらいたい。男としての快楽、絶頂を味わってもらいたい。気持ちよくなってくれればいい。
一瞬のことかもしれない。やがて過ぎ去り、思い出も薄れるかもしれない。彼に釣り合う女になりきれなくて、私のあまりの生活力のなさに彼が嫌気差すかもしれない。大喧嘩で別れるかもしれない。それでも。今、気持ちよくなってもらいたい。
快楽は一瞬。子どもができたらその事実は永遠。性は、命は、重いんだぞ。分かっているのか? と自分に問いかけ、時には彼にぶつけつつも。「重いからこそ」と夢見心地で酔いしれつつも。「どうして彼にもっとしてあげられなかったんだろう」と後悔しないように。味わってもらいたい。
いつか薄れたとしても。「満たされた」経験は消えないかもしれない。
子どもの頃、お菓子を食べられなかったとか、ゲームを取り上げられたとか、マンガを捨てられたとか、無念だったことは覚えている。満足だったことはちょっと忘れかけてしまう。けど、美味しいものいっぱい買って食べられたら、落ちついて、「もういいかな」となる。満足する。それが満たされるってことで。満たされないうちは、欲しくなる。
むしゃぶりつきたくなるようなゾーンを越えて、それでもずっと持っていたいと思うもの、残るものが、「好き」ってことなんだと思う。一過性のマイブームは終わるけど、ずっと好きなものは続く。人間関係もおそらく……。
いずれにせよ、満たされれば。やりきれば良いんじゃなかろうか。「もういいかな」となるか、ずっと続いていくかは知らない。宝物の形もまだ知らない。プレイ方法の分からないゲームのように、手探りで楽しい日々が続いていく。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる