三日坊主の幸せごっこ

月澄狸

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ストレス増幅装置

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 ネットの使い方が下手なのか、嫌なものばかり見てしまってストレスが溜まる。

 馬鹿らしい。人間の言うことなんてコロコロ変わるじゃないか。「もうそんな時代じゃない」とか言っちゃって。
 多くの人は、カマキリのごとく、目の前で動くものに反応するだけ。あのような言葉に一々反応していたら、身が持たない。

 あーあ、ネット見ない頃は幸せだったな~。
 とはいえ現実にストレスがないわけではない。でも、現実のストレスだけで十分手一杯なのに、ネットだと見知らぬ人のネガティブ発言や持論まで目に飛び込んできて、ストレス増幅装置になっているんじゃないの? 現実だけならなんとか、ストレスを癒やしつつやっていけるところを、ネットで見知らぬ人のストレスまで拾っちゃっているから、さらにストレスまみれになるんじゃないの。

 人によっては「ネットでキラキラした生活を見て、自分の暮らしとの違いに凹む」なんて意見もあるようで、何度か聞いたことがあるが、私はそういう人とはネットの使い方が違うのか、「キラキラした生活」など見た覚えがない。虫もいなさそうな都会での無機質な暮らしとか興味ないし。

 ただ、ネットの使い方が悪くてストレス増幅装置になってしまっていても、このようなメリットも思いついた。
 現実だけ見ていてストレスが少ないと(少なくはないが)、怒りの矛先が全部、自分が現実で関わっている人に向いてしまう。
 これは単に私の性格が悪く、責任転嫁しやすいだけかもしれないけど。些細なことで「くー、◯◯さんめ、あんなこと言いやがって」とウジウジしてしまう。
 結果、機嫌が悪くなり、喧嘩などのトラブルを起こしかねない。

 一方、現実でもっとひどい言論を見聞きしていると、怒りの矛先が現実での人間関係だけでなく、「この社会の有り様」など、斜めの方向へ飛んでいく。「世の中もっとひどいヤツもいっぱいいる」のを目の当たりにすることで、現実で向き合う人の「嫌なヤツ」具合など、大して強烈でもないと感じられるようになる……かも。

 それに現実だと、みんな気を使ってくれるから、こちらも多少甘ったれた考えになるが、ネットの「役立たずは死ね」並の強烈な言葉を見ると、自分のことを客観的に見られる……かもしれない。

 とはいえ、お金を払ってネットを使っているのに、嫌な気持ちにさせられるというのもどうも。
 使い方が悪いんじゃないの?


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