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「この所、やけに神託の間が騒がしいではありませんの?」
騒がしい…きっとルーチェリアがこの頃の日課にしてしまっている聖水の泉にいる聖女達を癒した事だろう。
「すこ~し位力がお強い事でいい気におなりになって、アールスト様をずっと側に侍らせているだなんて、どうかと思いますわよ?貴方…どちらの方だったかしら?」
うわぁ……すっごい敵視されてる………
アールストに近付く時には物凄い甘えたな感じだったのにルーチェリアを見る目は明らかに汚物を見るような目つきなのだ。
「おはようございます。聖女カナール様。」
聖女カナールの前にズイッと出てアールストは朝の挨拶をする。
「ま、おはようございます!アールスト様!お可哀想に朝から陰気なこの方に付き添わなければならないなんて、運が無いですわね?」
「聖女カナール様…聖女ルーチェリア様は陰気な雰囲気を持ち合わせてはおられませんよ?どちらかと言うと、清楚な楚々とした気品に包まれておいでです。」
聖女カナールの後ろに付き従う聖女カナールの護衛騎士テロットはそっとそう耳打ちしている。
「もう!テロット!お前は私の騎士なの?それともあの子?」
「はい。私は聖女カナール様の護衛騎士でございます。」
「では何故あの子の肩を持つのです!私はただ新人のあの方と会話を楽しもうとしていてよ?口出ししないでちょうだいな!」
会話…楽しみたかったの?
どこから見ても嫌味満載、敵意てんこ盛りのような気がするのだけど?
そう、ならば…!
「おはようございます!聖女カナール様!いい朝ですね?」
アールストを横に押しやってルーチェリアの方がずずいっと前に出る。
「う…いい朝なんかじゃありませんわよ!朝から貴方の顔を見なきゃいけ…」
「私の名前はルーチェリア。ルーチェリア・カルンシスと申します!トルンフィス王国に属するカルンシス公爵家の一人娘です。以後お見知り置きを!」
陰気って言ったよね!?
元来身体を動かす事も好きな緋香子がここにいるのだ。だったら二度とそんな事言われない様に人見知りのルーチェリアを横に置いておいて、元気一杯に挨拶する。
ルーチェリアの横では笑いを噛み締めているアールストが肩を震わせていた。
騒がしい…きっとルーチェリアがこの頃の日課にしてしまっている聖水の泉にいる聖女達を癒した事だろう。
「すこ~し位力がお強い事でいい気におなりになって、アールスト様をずっと側に侍らせているだなんて、どうかと思いますわよ?貴方…どちらの方だったかしら?」
うわぁ……すっごい敵視されてる………
アールストに近付く時には物凄い甘えたな感じだったのにルーチェリアを見る目は明らかに汚物を見るような目つきなのだ。
「おはようございます。聖女カナール様。」
聖女カナールの前にズイッと出てアールストは朝の挨拶をする。
「ま、おはようございます!アールスト様!お可哀想に朝から陰気なこの方に付き添わなければならないなんて、運が無いですわね?」
「聖女カナール様…聖女ルーチェリア様は陰気な雰囲気を持ち合わせてはおられませんよ?どちらかと言うと、清楚な楚々とした気品に包まれておいでです。」
聖女カナールの後ろに付き従う聖女カナールの護衛騎士テロットはそっとそう耳打ちしている。
「もう!テロット!お前は私の騎士なの?それともあの子?」
「はい。私は聖女カナール様の護衛騎士でございます。」
「では何故あの子の肩を持つのです!私はただ新人のあの方と会話を楽しもうとしていてよ?口出ししないでちょうだいな!」
会話…楽しみたかったの?
どこから見ても嫌味満載、敵意てんこ盛りのような気がするのだけど?
そう、ならば…!
「おはようございます!聖女カナール様!いい朝ですね?」
アールストを横に押しやってルーチェリアの方がずずいっと前に出る。
「う…いい朝なんかじゃありませんわよ!朝から貴方の顔を見なきゃいけ…」
「私の名前はルーチェリア。ルーチェリア・カルンシスと申します!トルンフィス王国に属するカルンシス公爵家の一人娘です。以後お見知り置きを!」
陰気って言ったよね!?
元来身体を動かす事も好きな緋香子がここにいるのだ。だったら二度とそんな事言われない様に人見知りのルーチェリアを横に置いておいて、元気一杯に挨拶する。
ルーチェリアの横では笑いを噛み締めているアールストが肩を震わせていた。
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