Gレポート

働かざること山の如し

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3日後Iさんから電話があった。昼過ぎだっただろうか。

「お世話になります。はいKです。はい。はい。この前と同じグレードでは難しいですね。少し時間頂きますが、とりあえず探します。え?はい。その後の時間ですか?はい。余裕ありますよ。あぁITさんですか?はい。お願いします。」


―――――――――――――


依頼品を届けた後に、すっかり御馴染みとなってしまった食堂へと移動した。あの食堂は結構うまくてコスパがかなり良いから、話しを聞くことを除いてもかなり魅力的だ。

Iさんに連れられて食堂へ向かうと、ITさんはすでに到着していてメニューを選んでいた。私はカレーを選んでいた。たしか聞く側の私の食事が長引くのはまずい・・・と思って選んでいたと思う。

Iさんは前回、前々回と同じく軽食レベルのものを頼んでおり、私とITさんの分のコーヒーも一緒に持ってきてくれていた。

食事をすませてITさんから再度挨拶を受けた。その後Iさんが続きの始めたので、私は少し驚いて尋ねなおした。

「Iも本当は知っておかないといけないので、予め私がIに伝えたので、Iからの説明になります。私はチェックと補足のための同席することにしました。」

IさんやITさんの容姿について業務上の関わりもあるし、本筋と関係ないことは残すつもりはなかったが、ITさんのメガネをかけた知的な雰囲気でそれ以上尋ねにくい空気になった。

「あはは、ITから怒られちゃったんですよ。あの後。それで、みっちり叩き込まれました。」

「でもIさんの説明分かりやすかったんで、私としては何の問題もないですよ。」

「そういって貰えると助かります。」

「I。早く。」

「あ。はいはい。で、時間については目下、絶賛、研究中ですので、この前の歴史についてみたいな詳しくお話しできないですし、確定的なこともお話しできないんですけど、あれら(UFOと宇宙人と呼ばれていたもの)が未来の人類と確定したことで一つだけ良いことがありました。何かわかりますか?」

「え?あぁと、なんでこの後の歴史があんなに詳しく分かっているのか不思議に思っていたんですけ・・・あ、時間を移動できるということが判明したんですね。」

「そうです。時間を遡行して移動できると分かったことで、物理としての時間、概念としての時間など〔時間移動が可能である〕ことをベースに研究することができるようになりました。ただ残念ながら何をどのように利用して時間を移動しているのか全く分からなかったんです。」

彼女は説明中の強調したい言葉や複数の意味を含む言葉などに対して、海外の人たちがするような・・・たしか「Air quotes」といったか・・・両手でピースした指を曲げる動作を加えていた。

「これは、この前お話ししたみたいに、100年前の人たちにスマホを見せても理解できないというのと同じです。つまり何か新しい理論体系があるだろうということです。」

Iさんのこの説明を受けて、ITさんが続けて注釈を入れた。

「例えば人工衛星はニュートン力学・・・古典物理学とかの延長として実現可能ですが、GPSは相対性理論の補正を受けないと実現できません。」

「え?相対性理論って、あのアインシュタインのですよね?そんなに身近なものだったんですか?」

「詳しくは端折りますが、慣性系がことな・・・あー、ざっくり言うと、速度が速いと相対的に時間の進みが遅くなり、重力の影響をより強く受ける方が時間の進みは遅くなります。つまり高速で衛星軌道を周回している人工衛星は地上より時間の進みが遅くなるけれど、一方で地上の方が重力の影響を強く受けるので人工衛星より時間の進みが遅くなります。それを合算すると人工衛星の時間の進み方は地上より若干早くなるため、補正をかけないと地上で受け取る情報に誤差が生じてしまいます。」

「そうなんですね。そっか、地球を回る速度はさすがに速いですもんね。さすがに時間の進み方に影響してしまうんですね。」

「時間の研究という意味では、相対性理論の発表・・・というか利用が可能になった前と後とでは時間の捉え方が異なります。I・・・続きを。」

「あ、はいはい。ちょっとそれるけど時間については物理において順方向でも逆方向でも成立する理論が多いんです。亡くなったホーキング氏のように、それこそ計算できるからと時間に虚数を入れることもできる。・・・だから、物理学や数学としての時間と空間の研究、あとはアプローチを変えて概念としての時間と空間の研究を並行して行うことになるわけです。」

「概念として時間をとらえる様になってから、UFOまたはUAPの浮遊現象が飛行とは別の可能性が考えられるようになりました。時間を移動できると考えると、どの時間のどこに戻るかはとても複雑です。宇宙は膨張していますから、座標を定めたくても座標ごと移動するので難しい。宇宙の膨張様式は、あえて例えるなら風船の表面のようなものですが、それほど単純ではなく定点を決めにくいんです。」

「仮に1万年前のここの周辺上空に行きたいとします。座標を決めて戻りたくても、銀河系の位置も太陽系の位置も違えば、太陽と地球の距離も違うので、とんでもないところに移動することになります。」

「だから現在から過去にかけて存在する何かとの因果関係で移動するのではないか、という考察の元に研究が進められています。」

「対象物との相対距離を固定し、障害物の少ない上空にすれば、それは浮遊しているように見えるというわけです。また別の考察もあります。時間を遡行するのに必要なエネルギーはどれほどのものか判明していませんが、仮にここの上空に10秒遡って存在したとして、9秒・8秒という感じに遡る時間を変えると、これも浮遊しているように見えます。まあ、これはさすがにエネルギー的に難しいのではないかと考えられていますが、なにせ現象が先にあるので現象を可能にする条件から時間や空間を把握するという試みしかありませんので。」

「時間と空間から概念として物理学と並走して研究することで、熱力学的な時間とも異なる概念時空間が作られ、時間を空間の一形態として10+1次元ではなく10次元で宇宙を説明する研究も始まりました。」

「概念時空間から発展して、量子力学のような時間の重ね合わせ現象がありえるとして考えられるようになりました。」

「ちょっと、ちょっと待ってください。段々付いていけなくなってきました!」

「あぁ、すみません。今のところまでは、一般的にはトンデモ科学と言われてしまうような内容です。でもそれによってUFOのうち未来の人類に関わるものが連続性がない理由なども説明できるようになりました。」

「あと付け加えると、徐々にUFOやUAPの発見は増える可能性が考えられます。」

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