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第15話 【人間便器】女子高生とアタック・オブ・ザ・キラートイレ
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女子トイレのドアを前にして、草井香織は廊下で固まった。中から、バケモノのような雄叫びが響いてきたからだ。先生と風奈は……。
その瞬間、トイレのドアからモップの柄が突き破ってきた。柄には、べっとりと大量の血がこびり付いている。
香織は後ずさりし、くるっと向きを変えると一目散に走り出した。同時に、ドアを吹っ飛ばして、便器が廊下へと現れた。そして逃げる香織を猛然と追いかける。
香織は校舎の屋上へ逃げてきた。階下はドアも窓もどこも開かない。唯一、外に出られたのが、ここだったのだ。
けれども、周囲は改修工事のために、いろいろな機材や資材が置かれ、フェンスまでたどり着けない距離だった。
引き返そうとすると、便器が鎮座していた。もはや、逃げ道はない。
「いじめられていたあなたが復讐したい気持ちは分かる。でも、いい加減に成仏したらどうなの?」
香織は脂汗をにじませながら、懸命に頭を働かせた。少しでも時間を稼ぐのだ。
しかし、便器は便蓋をカタカタさせて笑い出したかと思うと、妙な声を発してきた。
「復讐だと? いいか、よく聞け。俺を彼女と一緒にするんじゃない」
彼女……あのトイレで首をくくった、いじめられっ子だ。
「たしかに、彼女だけが俺にやさしく接してくれた。毎日やってきては、隅々まで丹念に掃除をしてくれた。そして、彼女の怨念のおかげで、俺は目覚めることができたのだ」
「じゃあ、いったい、何が望みなの?」
「よくぞ聞いてくれた」
便器はとうとうと語り出した。
今こそ、我々トイレの苦しみを味わわせてやる。我々がいかに、つらい年月を送ってきたか。毎日毎日、人間どもの尿や糞を嫌というほど飲み食いさせられてきたか……と。
「お前にそれが理解できるか?」
言い返せるはずもなかった。
「お前らは用を足す時、これっぽっちも考えやしない。いや、その存在さえ気づいていない。だから、我々は立ち上がるのだ。もうこれ以上、人間どもの後始末をさせられるのはゴメンだ。さあ、世界中の同志よ、人間どもを一人残らず滅ぼすぞ!」
便器は満を持して、香織に突っ込んできた。
さっとよけた香織は、工事現場の中にあった小型ガスバーナーを手にし、構えた。勢いよく、火炎が噴き出した。
(続く)
その瞬間、トイレのドアからモップの柄が突き破ってきた。柄には、べっとりと大量の血がこびり付いている。
香織は後ずさりし、くるっと向きを変えると一目散に走り出した。同時に、ドアを吹っ飛ばして、便器が廊下へと現れた。そして逃げる香織を猛然と追いかける。
香織は校舎の屋上へ逃げてきた。階下はドアも窓もどこも開かない。唯一、外に出られたのが、ここだったのだ。
けれども、周囲は改修工事のために、いろいろな機材や資材が置かれ、フェンスまでたどり着けない距離だった。
引き返そうとすると、便器が鎮座していた。もはや、逃げ道はない。
「いじめられていたあなたが復讐したい気持ちは分かる。でも、いい加減に成仏したらどうなの?」
香織は脂汗をにじませながら、懸命に頭を働かせた。少しでも時間を稼ぐのだ。
しかし、便器は便蓋をカタカタさせて笑い出したかと思うと、妙な声を発してきた。
「復讐だと? いいか、よく聞け。俺を彼女と一緒にするんじゃない」
彼女……あのトイレで首をくくった、いじめられっ子だ。
「たしかに、彼女だけが俺にやさしく接してくれた。毎日やってきては、隅々まで丹念に掃除をしてくれた。そして、彼女の怨念のおかげで、俺は目覚めることができたのだ」
「じゃあ、いったい、何が望みなの?」
「よくぞ聞いてくれた」
便器はとうとうと語り出した。
今こそ、我々トイレの苦しみを味わわせてやる。我々がいかに、つらい年月を送ってきたか。毎日毎日、人間どもの尿や糞を嫌というほど飲み食いさせられてきたか……と。
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言い返せるはずもなかった。
「お前らは用を足す時、これっぽっちも考えやしない。いや、その存在さえ気づいていない。だから、我々は立ち上がるのだ。もうこれ以上、人間どもの後始末をさせられるのはゴメンだ。さあ、世界中の同志よ、人間どもを一人残らず滅ぼすぞ!」
便器は満を持して、香織に突っ込んできた。
さっとよけた香織は、工事現場の中にあった小型ガスバーナーを手にし、構えた。勢いよく、火炎が噴き出した。
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