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14・魂の階層
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(ここが……魂の階層なのか)
月禍はそれがどんな世界だとは言っていなかった。だが放り出された場所がここなのだからそれを信じるしかない。だが、それを信じたとしてもこれからどうすればいいかはわからない。
(とにかく……深凪を探さなくては)
右も左も分からない場所だ。しかし集中すればそこに何かがいるのがわかる。ここには魂がひしめいているのだ。体を失い、彷徨う魂の場所。その中で巽はひたすらに目を凝らし、耳を澄ました。
***
手だけを吊られた状態で尻を突き出すような屈辱的な格好で、深凪は冰一郎に犯されていた。
「あ、ぅ……くッ……は」
あれからずっとこうされている。もう何度目かもわからない絶頂を繰り返し、深凪は息も絶え絶えだ。
「いいねェ、かわいいよ深凪ちゃん」
「いや……っ、もう……やめ……」
「嫌だよ。僕はまだ満足してないんだから」
冰一郎はそう言って腰を打ち付け続ける。ここは彼の術の中。だからこそ彼は疲れも知らずに深凪を犯し続けられるのだった。
「ほら、またイっていいよ」
「ひ……っ! あ、ああぁッ!」
もう何度目の絶頂だろうか。深凪はまた体を痙攣させて達した。
「……もう、や……だ……」
「まだだよ、もっと楽しませてくれなきゃね」
そう言って冰一郎は再び深凪の腰を掴むと抽送を再開した。肌と肌がぶつかる音と水音が響き続ける。終わりのない拷問に深凪は気が遠くなりかけていた。
「あっ、あッ……あん! あうぅ……っ」
「あーあ、イきっぱなしだねェ。ここもヒクついて喜んでるじゃないか」
そう言って彼は深凪の陰核を指で弾いた。深凪はびくんと反応するが、拘束のせいでそれを拒むことも出来ずにいる。
「ああッ! や、あ……そこ、だめ……!」
「ここも好きだよね? 深凪ちゃんは」
そう言って彼は再び同じ場所を指先で押し潰した。そのままぐりぐりと弄ぶように動かされれば深凪の口から悲鳴じみた声が上がる。
「も、う……やめてくださ……ああぁっ!」
懇願は聞き入れられずにまた強く押し潰された。その瞬間に深凪の目の前が真っ白になる。しかしそれで終わるわけもなく、冰一郎は執拗に同じ場所を責め続けた。
「どうして……どうしてこんな……っ」
「金ヅル取られてムカついてるっていうのは本当だよ。でもそれ以上に、やっぱり楽しいからさ。苦しいのに、本当は好きな人がいるのに、結局快楽に負けてる人間を見るのは何より楽しいねェ!」
「っ……!」
「深凪ちゃんだって気持ちいいんだろ? もう鬼の兄貴のことなんて忘れちゃいなよ。どうせここには誰も来られないんだからさァ」
冰一郎はそう言うと、深凪の首筋に噛み付いた。鋭い痛みに顔をしかめるが、すぐに快感へと変わっていく。
「あぁ……っ!」
「もう何されても気持ちいいねェ、深凪ちゃん。兄貴なんかより全然いいでしょ?」
「ッ……ちが……ああっ!」
否定しようにも言葉にならない。それどころか体は勝手に快楽を求め始めていた。もっと欲しいとばかりに中がうねり始める。その反応に冰一郎は満足そうに笑った。
「ひぐっ、ぅ……あっああぁ!」
「ほら、膣内にたっぷり出してあげるよォ、深凪ちゃん!」
そう言って彼は一際強く腰を打ち付けるとそのまま果てた。脈打ちながら熱い精液が流れ込んでくるのがわかる。その感覚に深凪は体を震わせた。
「ふ、うぅ……」
涙をこぼす深凪を見て冰一郎は満足げに笑う。そしてずるりと自身を引き抜いた。ひくつく秘部から白濁液が流れ出す。その感覚にすら深凪は反応を示した。
「はは、まだ足りないみたいだね」
「や、だ……もう、やめて……」
「ダメだよ。まだまだ楽しませてもらうんだからさァ」
そう言って冰一郎は再び挿入すると激しく動き始めた。そして再び快楽の波に飲み込まれていく。もう何も考えられない。思考回路が焼き切れるような錯覚に陥りながら、深凪はただ喘ぎ続けるしかなかった。
「い、いや……もう、たすけて……お兄様……ッ!」
「呼んだってこんなところまで来られはしないさ。魂が体から抜けるようなことでも起きない限りねッ!」
それでも深凪は譫言のように兄を呼び続けた。それは助けを求めているというよりは、ただその存在に縋るしかないからだった。
***
深凪を探す手がかりはないに等しかった。それでも巽は水中で深凪を探し続けていた。
「深凪……どこにいるんだ……」
水中だというのに息が切れる様子はない。それどころか何もしなくても地上と同じように活動が可能だった。不思議に思いながらも巽はただひたすらに進んでいく。すると巽の耳に悲鳴のような音が届いた。
「深凪か?」
一瞬のことだったが、確信があった。あれは間違いなく深凪の声だ。しかしどこから聞こえたのかはわからなかった。巽は周囲を探りながら祈る。もう一度でいい。自分のことを呼んでくれたら――必ず見つけ出す。
『お兄様……っ!』
悲痛な声に頭が沸騰しそうになる。しかし巽は感情を無理やり撫で付けて、深凪の声が聞こえた方を目指した。
しかしすぐに見えない壁に阻まれる。その向こうに深凪がいるという確信はあるのに、この透明な壁を破れない。今は鬼の力も使えないのだ。
「くそっ……!」
悪態をついてもどうにもならない。とにかく今は深凪の声を頼りにするしかなかった。巽は壁の向こうへと耳を澄ませる。そしてまた聞こえてきた声に、迷うことなくその向こうへ手を伸ばした。
その瞬間、巽は自分自身の手を見て驚き――笑みを浮かべた。
***
「あ……っ、ああ……」
あれからどれだけの時間が経っただろうか。もう時間の感覚などなくなっていたが、それでもまだ夜は明けていないようだった。
「そろそろ限界かな? もう意識も朦朧としてるみたいだしねェ」
そんな冰一郎の言葉すらよく聞き取れない。ただ体だけが反応して、彼のものを締め付けた。
「んっ……はは、また締まったよ深凪ちゃん」
「もうやだ……っあ、ぁ……」
もう何度絶頂したのかわからないほど体は昂ぶっていたが、それでも終わりはなかった。儀式のときとはまた違う苦痛が深凪の体を苛み続ける。
「はぁっ、はぁ……んうッ!」
腰を掴む手に力が籠もったかと思うと再び抽送が始まる。それと同時に陰核を押し潰されて頭が真っ白になった。しかしそれで終わりではない。彼はそのまま陰核を押し潰したり弾いたりしながら抽送を繰り返した。
「あっ、ああっ! ひぅ……や、やめ……っ!」
「またイったのかい? でも僕はまだだからねェ」
そう言って冰一郎はさらに激しく動き始める。もう限界だった。これ以上されたら壊れてしまう。そう訴えたかったが言葉にならない。ただ意味のない嬌声を上げるだけだ。そして再び達する寸前に、冰一郎の動きが止まった。
「……え……?」
突然のことに深凪は呆然とする。何故止まったのかわからなかったからだ。しかしおそるおそる振り向いた瞬間、深凪はその理由を理解した。
「な……何なんだよ……テメェ、ここにどうやって入りやがった」
冰一郎は腹から大量の血を流しながら地面に倒れる。その向こう側には、血で汚れた腕をだらりと下げた巽が立っていた。
「お兄……様……」
ここには誰も入れないと冰一郎は言った。どんな方法を使ったかはわからないが、それでも巽はここまで来てくれたのだ。
「魂を抜いたのか……いや、でもなんで僕の術の中に……」
「答えてやる義理はない」
巽はそう言うと、血塗れの鬼の手で冰一郎の首を掴んだ。その指に力が込められると、冰一郎の顔がみるみる歪んでいく。
「や……やめ、話せばわかる……」
「詐欺師の命乞いとしてはありきたりすぎるな」
巽は冰一郎の話など一切聞く気はないようだった。その手には相変わらず容赦ない力が込められている。冰一郎は巽の手を引っ掻くなどして何とか逃れようとしていたが、やがて口から涎を垂れ流しながら絶命した。
「お兄様……」
深凪が呼びかけると、巽は鬼の手を自分の手に戻してから深凪に駆け寄り、強く抱きしめた。
「一度ならず二度までもお前を奪われそうになるとは……すまなかった」
「あの、お兄様……あの男は」
「魂が入っていない体は朽ちるのみだ。深凪の気にするところではない」
巽には一切の躊躇いも容赦もなかった。そのことに深凪は少し恐ろしさを感じていた。しかしそれ以上に気になることもあった。
「お兄様……一体どうやってここに」
「俺に取り憑いた鬼を一時的に活性化させることで俺の魂が追い出された。だが俺の魂が既に多少変異しているのか、鬼の力が少しだけ使えただけだ」
「魂が追い出されたって……それは本当に大丈夫なのですか?」
そこまでして助けに来てくれたことに嬉しさもあるが、同時に不安もあった。この人は深凪のためならきっとどんな恐ろしいことでも簡単に実行してしまえるのだろう。
「帰る方法までは正直考えていなかったが……あの男は当然体に戻る方法は用意していただろうな。術者が死んでここが崩壊する前にそれを探し出す」
巽は深凪を抱きしめながら周囲の空間を見つめる。その瞳は鳶色で、深凪はそれに思わず懐かしさを感じた。
月禍はそれがどんな世界だとは言っていなかった。だが放り出された場所がここなのだからそれを信じるしかない。だが、それを信じたとしてもこれからどうすればいいかはわからない。
(とにかく……深凪を探さなくては)
右も左も分からない場所だ。しかし集中すればそこに何かがいるのがわかる。ここには魂がひしめいているのだ。体を失い、彷徨う魂の場所。その中で巽はひたすらに目を凝らし、耳を澄ました。
***
手だけを吊られた状態で尻を突き出すような屈辱的な格好で、深凪は冰一郎に犯されていた。
「あ、ぅ……くッ……は」
あれからずっとこうされている。もう何度目かもわからない絶頂を繰り返し、深凪は息も絶え絶えだ。
「いいねェ、かわいいよ深凪ちゃん」
「いや……っ、もう……やめ……」
「嫌だよ。僕はまだ満足してないんだから」
冰一郎はそう言って腰を打ち付け続ける。ここは彼の術の中。だからこそ彼は疲れも知らずに深凪を犯し続けられるのだった。
「ほら、またイっていいよ」
「ひ……っ! あ、ああぁッ!」
もう何度目の絶頂だろうか。深凪はまた体を痙攣させて達した。
「……もう、や……だ……」
「まだだよ、もっと楽しませてくれなきゃね」
そう言って冰一郎は再び深凪の腰を掴むと抽送を再開した。肌と肌がぶつかる音と水音が響き続ける。終わりのない拷問に深凪は気が遠くなりかけていた。
「あっ、あッ……あん! あうぅ……っ」
「あーあ、イきっぱなしだねェ。ここもヒクついて喜んでるじゃないか」
そう言って彼は深凪の陰核を指で弾いた。深凪はびくんと反応するが、拘束のせいでそれを拒むことも出来ずにいる。
「ああッ! や、あ……そこ、だめ……!」
「ここも好きだよね? 深凪ちゃんは」
そう言って彼は再び同じ場所を指先で押し潰した。そのままぐりぐりと弄ぶように動かされれば深凪の口から悲鳴じみた声が上がる。
「も、う……やめてくださ……ああぁっ!」
懇願は聞き入れられずにまた強く押し潰された。その瞬間に深凪の目の前が真っ白になる。しかしそれで終わるわけもなく、冰一郎は執拗に同じ場所を責め続けた。
「どうして……どうしてこんな……っ」
「金ヅル取られてムカついてるっていうのは本当だよ。でもそれ以上に、やっぱり楽しいからさ。苦しいのに、本当は好きな人がいるのに、結局快楽に負けてる人間を見るのは何より楽しいねェ!」
「っ……!」
「深凪ちゃんだって気持ちいいんだろ? もう鬼の兄貴のことなんて忘れちゃいなよ。どうせここには誰も来られないんだからさァ」
冰一郎はそう言うと、深凪の首筋に噛み付いた。鋭い痛みに顔をしかめるが、すぐに快感へと変わっていく。
「あぁ……っ!」
「もう何されても気持ちいいねェ、深凪ちゃん。兄貴なんかより全然いいでしょ?」
「ッ……ちが……ああっ!」
否定しようにも言葉にならない。それどころか体は勝手に快楽を求め始めていた。もっと欲しいとばかりに中がうねり始める。その反応に冰一郎は満足そうに笑った。
「ひぐっ、ぅ……あっああぁ!」
「ほら、膣内にたっぷり出してあげるよォ、深凪ちゃん!」
そう言って彼は一際強く腰を打ち付けるとそのまま果てた。脈打ちながら熱い精液が流れ込んでくるのがわかる。その感覚に深凪は体を震わせた。
「ふ、うぅ……」
涙をこぼす深凪を見て冰一郎は満足げに笑う。そしてずるりと自身を引き抜いた。ひくつく秘部から白濁液が流れ出す。その感覚にすら深凪は反応を示した。
「はは、まだ足りないみたいだね」
「や、だ……もう、やめて……」
「ダメだよ。まだまだ楽しませてもらうんだからさァ」
そう言って冰一郎は再び挿入すると激しく動き始めた。そして再び快楽の波に飲み込まれていく。もう何も考えられない。思考回路が焼き切れるような錯覚に陥りながら、深凪はただ喘ぎ続けるしかなかった。
「い、いや……もう、たすけて……お兄様……ッ!」
「呼んだってこんなところまで来られはしないさ。魂が体から抜けるようなことでも起きない限りねッ!」
それでも深凪は譫言のように兄を呼び続けた。それは助けを求めているというよりは、ただその存在に縋るしかないからだった。
***
深凪を探す手がかりはないに等しかった。それでも巽は水中で深凪を探し続けていた。
「深凪……どこにいるんだ……」
水中だというのに息が切れる様子はない。それどころか何もしなくても地上と同じように活動が可能だった。不思議に思いながらも巽はただひたすらに進んでいく。すると巽の耳に悲鳴のような音が届いた。
「深凪か?」
一瞬のことだったが、確信があった。あれは間違いなく深凪の声だ。しかしどこから聞こえたのかはわからなかった。巽は周囲を探りながら祈る。もう一度でいい。自分のことを呼んでくれたら――必ず見つけ出す。
『お兄様……っ!』
悲痛な声に頭が沸騰しそうになる。しかし巽は感情を無理やり撫で付けて、深凪の声が聞こえた方を目指した。
しかしすぐに見えない壁に阻まれる。その向こうに深凪がいるという確信はあるのに、この透明な壁を破れない。今は鬼の力も使えないのだ。
「くそっ……!」
悪態をついてもどうにもならない。とにかく今は深凪の声を頼りにするしかなかった。巽は壁の向こうへと耳を澄ませる。そしてまた聞こえてきた声に、迷うことなくその向こうへ手を伸ばした。
その瞬間、巽は自分自身の手を見て驚き――笑みを浮かべた。
***
「あ……っ、ああ……」
あれからどれだけの時間が経っただろうか。もう時間の感覚などなくなっていたが、それでもまだ夜は明けていないようだった。
「そろそろ限界かな? もう意識も朦朧としてるみたいだしねェ」
そんな冰一郎の言葉すらよく聞き取れない。ただ体だけが反応して、彼のものを締め付けた。
「んっ……はは、また締まったよ深凪ちゃん」
「もうやだ……っあ、ぁ……」
もう何度絶頂したのかわからないほど体は昂ぶっていたが、それでも終わりはなかった。儀式のときとはまた違う苦痛が深凪の体を苛み続ける。
「はぁっ、はぁ……んうッ!」
腰を掴む手に力が籠もったかと思うと再び抽送が始まる。それと同時に陰核を押し潰されて頭が真っ白になった。しかしそれで終わりではない。彼はそのまま陰核を押し潰したり弾いたりしながら抽送を繰り返した。
「あっ、ああっ! ひぅ……や、やめ……っ!」
「またイったのかい? でも僕はまだだからねェ」
そう言って冰一郎はさらに激しく動き始める。もう限界だった。これ以上されたら壊れてしまう。そう訴えたかったが言葉にならない。ただ意味のない嬌声を上げるだけだ。そして再び達する寸前に、冰一郎の動きが止まった。
「……え……?」
突然のことに深凪は呆然とする。何故止まったのかわからなかったからだ。しかしおそるおそる振り向いた瞬間、深凪はその理由を理解した。
「な……何なんだよ……テメェ、ここにどうやって入りやがった」
冰一郎は腹から大量の血を流しながら地面に倒れる。その向こう側には、血で汚れた腕をだらりと下げた巽が立っていた。
「お兄……様……」
ここには誰も入れないと冰一郎は言った。どんな方法を使ったかはわからないが、それでも巽はここまで来てくれたのだ。
「魂を抜いたのか……いや、でもなんで僕の術の中に……」
「答えてやる義理はない」
巽はそう言うと、血塗れの鬼の手で冰一郎の首を掴んだ。その指に力が込められると、冰一郎の顔がみるみる歪んでいく。
「や……やめ、話せばわかる……」
「詐欺師の命乞いとしてはありきたりすぎるな」
巽は冰一郎の話など一切聞く気はないようだった。その手には相変わらず容赦ない力が込められている。冰一郎は巽の手を引っ掻くなどして何とか逃れようとしていたが、やがて口から涎を垂れ流しながら絶命した。
「お兄様……」
深凪が呼びかけると、巽は鬼の手を自分の手に戻してから深凪に駆け寄り、強く抱きしめた。
「一度ならず二度までもお前を奪われそうになるとは……すまなかった」
「あの、お兄様……あの男は」
「魂が入っていない体は朽ちるのみだ。深凪の気にするところではない」
巽には一切の躊躇いも容赦もなかった。そのことに深凪は少し恐ろしさを感じていた。しかしそれ以上に気になることもあった。
「お兄様……一体どうやってここに」
「俺に取り憑いた鬼を一時的に活性化させることで俺の魂が追い出された。だが俺の魂が既に多少変異しているのか、鬼の力が少しだけ使えただけだ」
「魂が追い出されたって……それは本当に大丈夫なのですか?」
そこまでして助けに来てくれたことに嬉しさもあるが、同時に不安もあった。この人は深凪のためならきっとどんな恐ろしいことでも簡単に実行してしまえるのだろう。
「帰る方法までは正直考えていなかったが……あの男は当然体に戻る方法は用意していただろうな。術者が死んでここが崩壊する前にそれを探し出す」
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