Fake Dancers(フェイク ダンサーズ)

カネックス

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【2章】チーム・ブラックドラゴン③

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「おらーい、おらーい、おらーい」

「はい、ストップ!  おっけーでーす!」

「いらっしゃいませー」



「ハイオク満タンで!」
「給油はターボタイマーが切れた後でお願いします」


「了解しました」
「それでは一旦お先に、窓を拭かせていただいても宜しいでしょうか?」


「お願いします」
「それからつかぬ事をお訪ねしますが、鳴海  隼人さんという方は、ここで働いていますか?」


「隼人ですか!?  はい、働いていますよ」
「でも今は配達に行っていますけど」



「そうですか。それは少しタイミングが悪かったようですね」
「もし宜しければ、鳴海  隼人さんが戻って来るまで、こちらで待たせて頂いてもよろしいでしょうか?」


「別に構いませんが給油後は、あちらの駐車スペースにてお車を停めて頂いて、店内のフリースペースをご利用してお待ちください」


「ご丁寧にありがとうございます」
「では、お言葉に甘えてそうさせて頂きます」




 漆黒なボディにワイドなGTウィング、足元にはゴールドのメッシュホイール。今このガススタに入っている車は、チーム・ブラックドラゴンのトップ天龍寺  司のFDだ。



「なぁ高広、あそこの駐車場のFCで間違い無さそうだな」
「何か見た目はシンプルにまとめられているが、あのレーシングフルバンパーといい、タダならぬ匂いがすると思わないか?」




「お待たせしました!」
「ハイオク満タン入りましたーーー」
「カードをお返しします」
「ありがとうございましたーー!」


 [キュルルルル、ブォーン]

 [ブォーン、ブォボボボボーー]


 給油が終わると天龍寺  司のFDは、隼人のFCも停められている店の駐車スペースへと入って行った。

「司、このFC素人が扱えるような代物じゃあないぜ。ゴリゴリのプロ仕様だ」
「何から何まで一級品だ」


「やっぱりな!」
「まさに羊の皮を被った狼って感じだな」
「ここまで、来たかいがあったな高広」


「正直どんな奴かワクワクするよ」



 車を停めて降りた二人は、隼人のFCを一瞥(いちべつ)した後、店内のフリースペースへと歩いて入って行った。










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